人気再燃 起爆剤なるか スター不在 世界と格差 求められる大躍進 視聴率の低落は顕著 今回の最終予選で国内初戦のウズベキスタン戦は16.3%。人気の指標とも言える視聴率の低落は顕著で、在京キー局の関係者たちは「今は数字を取れるスター選手がいないので厳しい」と口をそろえる。競技人口では日本サッカー教会の08年度登録選手数が7年ぶりに減少へと転じている。 Jリーグは年間集客数を1100万人に増やす「イレブンミリオン」計画を遂行中だが、今季の入場者平均は昨季の同時期を下回っている。観客調査ではファンの平均年齢が上昇し、新たな若年層を獲得できていない実態が浮かび上がっている。 J1クラブのある社長は「昔は一面で大きく取り上げてくれたスポーツ紙でもサッカーの扱いが小さくなった」と危機感を募らせる。 響いたドイツの惨敗 06年W杯ドイツ大会の惨敗が、マイナスに作用したのは間違いない。ジーコ監督が率い、欧州で実戦を積んだ中田英寿や、黄金世代と呼ばれた高原直泰ら「史上最強チーム」で臨み、メディアも前景気をあおった。そのチームが1勝もできず、02年日韓大会の16強で期待を膨らませたファンには失望感が広がった。日本代表の実力はサッカー全体の人気をも左右する。ドイツで世界との差を痛感した日本のファンは冷めてしまったのかもしれない。日本協会事業部の関係者は「われわれは一喜一憂するのではなく長い目でやっていく」と話す。「サッカー自体に陰りが出ているのではないと思う。ただ人々がある意味、慣れてしまった」。現役を引退後、中田英寿氏はあるインタビューでこう話した。 WBCの熱狂に続け 野球は今年3月、ワールドベースボールクラシック(WBC)で2連覇し、全国を熱狂の渦に巻き込んだ。イチロー、松坂大輔らスター選手に国民の目は引きつけられ、一時は低落していた野球人気の健在ぶりを示した。一方、現在のサッカー界はスター選手がなく、その分、世界の舞台での「結果」が第一に求められる。 日本協会の犬飼基昭会長は「代表が必死に戦う姿で、サッカーって面白いと思ってもらえば人気はついてくる。世界の4強を本気で目指す!」と言い切った。
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No.9957 - 2009/06/08(Mon) 15:21:06
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