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改定荒川下流河川敷利用ルールが発表されました / 砂押　英文 [ Mail ]

引用

皆さん　ご無沙汰しております。砂押英文です。
今回の投稿は長文です。ご勘弁ください。

以前、ここに投稿したような気もしますが、先頃、改定された荒川下流河川敷利用ルールが発表されました（施行は３月１日の予定です）。
下記のリンク先で閲覧できます。
http://www.ktr.mlit.go.jp/arage/about/press/2014/20140131-1.html

犬については、
「犬のノーリードやペットなどのフンの放置は禁止です」
と規定され、現行の、
「犬のリードは離さない・フンの放置はしないこと」
とあまり変わらないような表現になりました。

問題なのは自転車です。
私も、この改定の動きが出てきた初期段階から、区議会への陳情やパブリックコメントの送付などをおこなってきたので、今回の改定については重大な関心を持っています。
しかし後述しますが、今回の改定の本当の原因は、この自転車の問題のようなのです。
それで、自転車の走行については、現行ルールでは、
「自転車はいつでも止まれるスピードで走行すること。（目安として時速２０ｋｍ以下）」
となっていたのが、
「自転車は徐行し、歩行者を優先しましょう」
という曖昧模糊とした（つまり、ロードバイクでぶっ飛ばしたい連中にとっては好都合な）文言になりました。
一方で良い点というか救いもあり、公開文書の内、募集した意見とそれに対する「荒川下流河川敷利用ルール検討部会の考え方」のところで、

「徐行は、警察庁の国会答弁では、歩道を走る自転車の速度としては、時速４，５キロメートルとされていますので、現行ルールの時速２０ｋｍより遅く、これまで以上の抑止効果が期待できます」

と明記され、考えとしては、これまでの時速２０ｋｍルールより厳しくしたのだと言い、別の意見に対する見解では、

「自転車は車両です。一般の道路で、人と接触する事故が起これば、自転車側に重い刑事責任や民事責任が科せられる場合があります。このことは河川敷道路でも同じで、主には自転車側が細心の注意を払わなければなりません」

と述べて、自転車側に結構厳しいことを言い、さらに別の意見に対する見解では、

「マナーの周知啓発をすることで、事故防止に取り組んで行くとともに、今年度行う堤防強化工事のうち、緊急用河川敷道路の撤去・復旧を伴う工事で、グラウンドの前面などの利用者が多い箇所について、実験的に自転車が高速走行しにくい構造を検討し、実施していきます」

と述べて、とうとう薄層舗装の導入に言及しました。

これだけ見れば、そんなに悪い話では無いし、むしろ結構良さそうな話ですが、少し前までは薄層舗装の導入を頑なに拒絶していただけに、この急激な豹変ぶりには腑に落ちないものも感じます。
裏で何かあったかなと思うのです。
最も考えやすいのは、安倍政権が進めている国土強靱化と称して連発している公共事業の関係です。
つまり、これも立派な公共事業というわけです。
以前調べたところ、薄層舗装の施工費用は１?u当たり５，０００円から１万円ぐらいです（地域によって変動あり）。
結構なものですが、これで暴走自転車を減らせるのだから、歓迎すべきことかなと思っています。
まだまだ用心は必要だと思いますが、一定の成果を得ることができたと思っております（自画自賛するつもりはないですが）。

さて、先述した、今回の改定の動きは、自転車の問題が発端ではと思っている件ですが、これから述べることがその根拠です。
最初の利用ルールが発表・実施されてから１年ほど経った２０１１年の５月頃から荒川河川敷に、『グッド・チャリズム宣言プロジェクト』と称するサイクリストの団体（現在は一般社団法人に移行）が姿を現わしました。
表向きは、自転車のマナー啓発などの活動を標榜しているのですが、実際の言動を見ると、現行ルールの所謂『時速２０ｋｍルール』を目の敵にしていて、なんとかこれを抹殺しようとしていたのです。
それで代表者の韓祐志という人物が、国交省の幹部と親しいようなのです。
詳しくは、下記のリンク先をご覧頂ければと思いますが、ここで韓は、

「私の知り合いでお役人さんがおりまして、道を作る仕事をしているんですけど、自転車の道を作ることを考えているんだが、なかなかみんなルールやマナーがめちゃくちゃだということでお悩みだという話しで。私が自転車が好きだったということもあってお声が掛かったんですよね。そんなきっかけもあって、市民レベルで何か運動をたちあげようじゃないか！と、始まったんですね」

と述べています。
http://www.j-wave.co.jp/original/lifeisagift/110709.html

話の流れは、この団体の公式サイトやFacebookをご覧頂ければ、容易にお察し頂けると思いますが、子供でも分かる構図です。

公式サイト
http://good-charism.com/

Facebook
https://www.facebook.com/Gcharism

ご存知の方も多いと思いますが、現在、荒川下流域では各所で大規模な工事が実施されています。
そのため、自転車の暴走が問題になる緊急用河川敷道路は各所で寸断されていて、今のところ自転車の走行量そのものが大幅に減少していて、その意味では危険も減少しています。
しかし、３月にこの工事が終わると結構大変なことになるのではと予想し、懸念・憂慮しています。
というのは、この工事自体は土手の強化工事なのですが、連動して緊急用河川敷道路の舗装も良くなるのです。
路面状況が良くなると、自転車も飛ばしやすくなるようなのです。
下流域のある地点での２０１２年４月から１０月の時速２０?qルール違反率は、通算37％でした。
その後、この場所では、２０１３年５月まで工事がおこなわれ路面が良くなりました。
そして、同年６月以降のこれまでの集計済データによると、違反率は45.35％となっており、確実に悪化しています。
変わったことといえば、路面ぐらいしか思いつかないので、これは路面が良くなった結果だと思うしかないわけです。

繰り返しますが、今の工事が終わるのが、３月です。
さあ、どうなるのでしょうか？

長文失礼しました。

No.3539 - 2014/02/07(Fri) 05:47:54