たぐいまれな才能を持ち、多くの人に愛されていた。これからまだ素晴らしい音楽を聴かせてくれた人達が、突然いなくなってしまった2009年。音楽好きにとって2009年は悲しい年として記憶されていくのだろうか。もし彼らが私達に何か伝えられるとしたらどんな事を伝えてくるだろうか。 もっと歌いたかった。一人でも多くの人に歌を聴いてほしかった。みんなと音楽で楽しい時間を分かち合いたかった。 生前の音源に、写真に、映像に、彼らの声なき声が聞こえてくるようだ。音楽を楽しむという当たり前の事が、とても幸せな事なのだという事にみんなが気がついた、そんな年だったのではないだろうか。
年の瀬にまた寂しいニュースがあった。高円寺20000VOLTが、そしてチャターエイスウーマン、グリーンスリーヴスも出演した事がある高円寺GEARが、閉店したそうだ。「空間プロデューサー」なんて肩書きの人が創る建築物とは最も対極にある高円寺GEARでライヴを観て、私はどんなに感動した事だろう。 須藤さんと夢高さんが刻むグルーヴにみんなが躍りだし、三宅さんとドクターさんとやすおさんが音楽で表現できる限界をプレイし、ベアさんのギターはいつだって希望を奏でていた。 目に映るもの、全てが高貴だった・・・。 大きくてきれいなライヴハウスよりも、今、私は音楽の中にいるんだな、と実感する高円寺GEARこそが、私にとってまさにライヴハウスだった。チャターエイスウーマンもグリーンスリーヴスも、そして高円寺GEARも存在しない「今」だけど、曲を聴けば思い出す事ができる。彼らのいた時代を・・・。彼らのいた高円寺GEARで楽しんでいた私達を・・・。
2009年、私の好きな歌手が7年ぶりにニューアルバムをリリースした。7年間、待ち続けてきた甲斐のある、期待を裏切らない素晴らしい作品だった。毎日のように彼のCDを聴いていたのだが、そんな折り、ふとしたきっかけで全く無名の新人歌手の曲を聴く機会があった。これが私の中で「大爆発」を起こした。気がついたら熱に浮かされるようにCDを購入し、ライヴ会場へ走っていた。 「なに、この人?」 彼を知らない買い物客を前に、ショッピングセンターのイヴェントスペースで歌う・・・、という完全にAWAYな状況で観た初めてのライヴ。高円寺GEARだけじゃなくて、ショッピングセンターのしょぼいイヴェントスペースにも神が降りて来たのを目撃した瞬間だった(笑)。7年間待っていた人のCDよりも、昨日まで名前すら知らなかった人のCDを聴いていた2009年。そんな大波乱な年になるなんて一年前に想像もできなかったなあ。
想定外。先行きが見えない。2000年代に何度聞いた言葉だろう。音楽界だけをとっても2009年ほどそういう言葉を意識した年はないだろう。 2009年の音楽界。マクロな事、マイクロな事、思いつくままに書いてみた。皆さんの2009年はどうだっただろうか。
明けましておめでとうございます。 皆様のご多幸をお祈り申し上げます。 |
No.989 - 2010/01/03(Sun) 23:59:34
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