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お気楽に感想等いただければこれ幸い

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(No Subject) / まる。
うえきのサイト、残っていて嬉しい。
アリスのサイトは消えちゃいましたね、残念
No.3442 - 2020/08/13(Thu) 02:49:54
くりすます2日続けて(コバBD入 / 利剣@管理人
鈴子ちゃんは匂わす程度になってしまった
基本大人組メインコバ植


コバ植:24日

24日は鈴子の誕生日なので子供組はそちらに集まっている。
もうアルコールもとれる世代に「こどもぐみ」というのはどうかと思うがその分は自分だって年を食ったのだから別にかまわないだろう。
元々はこの世界においての拠点。だが今にはすっかり「自宅」として定着したアパートの一角、窓を開けると十六夜月が煌々と輝いているのをみて深夜に帰る約束の伴侶たちを思うのもまた一興。ビールが美味い。
「いやそこでこっちの存在無視されてもそのさみしーんじゃが」
「小林さん、お肉そろそろいいですよー」
「そっちいったついでにビール冷蔵庫からもってこい小林」
「うるせぇおまえら」
こっちが物思いにふけってるってのに、のたくさとした野太い声ばかりが次から次へと。
普段俺と耕助、それからそれからあいの3人がつかうこたつは今おっさんどもに占領されている。
うん、この時点で割とCENSOREDる。
元神に現神、あとついでに一応義父。メンツもそうそうたるもんだ。
鍋にビール、乾きモノ。鍋はともかくその周辺に転がっているモノの多くは塩分過多なしろものばかりで、あいつらだったら絶対目くじらたてそうだ。
そういう意味なら気兼ねないメンツではあるはずなのだが、そもそもなぜうちにくるのか。
「そんなの集まりに声かけてもお前さんは面倒くさがって出てこないじゃろ」
そりゃそうだ。誰が好き好んでこのメンツでのみたいと思うのか。
濃いんだよ。
「なら集まる場所にしちまえばいいってこった。お前割と追い出すとかしないしな」
ホン酒で頬をほんのり赤く染めたおっさんがいってムカつくせりふこの上ないな。
追い出さないのは面倒だからだ。あと近所迷惑。こいつらマジで家の前で酒盛り始めかねない怖さがある。
ーーあのおとなしくてからかい甲斐のある犬丸はどこいっちまったんだろうなぁ。
繁華界界隈のトラブルは10年以上経過したとてまだ落ち着いているとは言い難い。今日の時間だって半分逃げてきているのは知っていた。淀川から明日迎えにいくのでと連絡がきてるからだ。多分本人もわかってる。その分やさぐれ具合の濃度が濃いので結局迷惑なんだが。一応鈴子のところがお開きになったら佐野に寄るようには耕助を通して連絡してある。つまり酒はセーブしていると思うんだが闇が濃すぎるだろ。神のくせに。
「十数年も神やってると割とすさんでくるんです」
「でもそれ佐野の前じゃみせない顔だよな」
「佐野君にあうとこんな顔一瞬でふっとぶので」
いい年してあざとさを捨てないお前に尊敬はしないが関心はするよ。
「割とおぬしもあざといとはいわんが露骨じゃとおもうけどのぉ」
「なにがだジジィ」
「あぁそんな面構えあいつらにはみせんじゃろ?」
――記憶にねぇなぁ。




コバ植 25日
酒の席も盛り上がったが、あいが帰ってきた途端ずこずこと退散するっていうのはなんていうかツッコミどころだろうか。
世もふけ深夜を回るころ、「あ、小林さん、お誕生日おめでとうございます」と佐野に支えられながらふにゃふにゃ犬丸が云い、ついでのように先代と義父も同じ言葉を言ってはろくに片づけもせずに部屋を出た。
入れ違いにと入ってきたウチの住人達はほどよい酒で済ませたらしく頬が赤いばかりでただいまといってきたが、はて伴侶の顔が随分と沈んで見えた。
「どうした?耕助」
「さきにいわれた」
ぼそりという彼は不機嫌というよりもしょんぼりという言葉ぴったりで、あぁとあいと二人で顔を見合わせる。
成人してもこういうところにこだわるのだ、この男は。
犬丸たち大人連中のおざなりなそれと自身の口にする言葉には音では言い表せない
「じゃぁもう言ってくれねぇの?」
正直もうこの年で祝われても微妙な気分にしかならないのが本音であったが、それを口にするのが生涯を共にする相手であれば随分と心地よくそして甘く響くものなのだと内心非常に感心する次第だ。

「いう。こばせんたんじょーびおめでとう!!」
「おぅ、ありがとう」
「あ、こーすけ。私も一応いっていい?」
「あいならいーぞ」
「ん、じゃぁコバセンおめでと。私明日、っていうか今日かもう。ロベルトとデートだから休むわね。片づけ任せちゃっていい?」
「オレが朝やるよ。一応飲み食いしたし」
「手伝う!」
コバセンたんじょーびなんだからな!
そこ別に必死にならなくてもいいとおもうしくすぐったいが悪くないと思うから末期だとは思う。
「ありがとうな」
頭を抱えてキスを一つ。酔っ払いに無体をかけるほど餓えてはいない。
今一緒に生きている事は確かに満たされてる。
「はいはい朝起きたらふたりっきりだからいちゃいちゃはそん時ね。おふろ先もらうわよ」
「おー」
「風呂の間くらいいいだろ?」
「出てきた時にどんな顔していいかわかんない方が致命的よ」
不条理にも程があるな、おい。


====
そんなことよりあいちゃんの立ち位置の不明さよ!!!
No.3441 - 2018/12/25(Tue) 19:39:44
森ちゃんはぴばーっ!! / 利剣@管理人
森がちょっと不機嫌だ。
珍しいって思う反面そうだよなって思う。
なにせ思いっきり台風接近だからだ。
普段ならもっと後の時期に来るはずだから図ったような状態がムカついたらしい。
「はーらーたーつーっ」
「っていってもなぁ。きちゃったもんはきちゃったんだし」
「コバセン吹き飛ばせたりしないの?」
「騒ぎになるわい」
出来ないとはいわない辺りがコバセンだな。
まぁ犬のおっさんに連絡すれば多分対応してくれそうではある。
ほかならぬ森の頼みだし。
ロベルト辺りが聞いたら気合入れてやりそうだなぁ。
「ちょっと植木、コロッケ焦げるわよ」
「え、あぁやばい」
折角の森の誕生日なんだし。焦がすのはやだな。でもなんでコロッケなんだ?って聞いたらだって嵐が来るでしょうがってそういうもんらしい。
「騙されてるぞ植木。胡瓜の塩もみおわったぞ。一回流すんだよな」
「うん、それにイカの酢漬けあるから敢えて、塩昆布」
「りょーかい」
コバセンも包丁意外に上手だよなっていったら一人暮らししてたんだから当然だろうって話。そういえばそうだった。なんでずっと俺が面倒見てきたみたいな気分になっちゃったんだろ?
「そりゃあんたがコバセンの面倒みたいからでしょ」
「あぁそうか。森にごはんつくるのも好きだぞ」
「アリガト。テーブル拭いておいたわよ。あとなんか手伝う?」
テレビも面白くないし、というがこっちも特にないなぁ。
「森の誕生日なんだし、大丈夫。あともう盛り付けるだけだし」
「そうそう。座ってろよ今日の主役」
「微妙に今日だけ特別扱いってのもちょっとねぇ」
「そんなもんだ。ほい、仕上がりだ」
「じゃぁそのお皿持ってく」
「ありがとな」
お節介は森の性分だもんな。
自分の食べるものだからそうとも言い切れないけど。
「植木、味噌汁よそっちまうぞ」
「ありがとうコバセン」
「俺も祝いたいからな」
「コバセンプレゼント買ってきてるのに」
俺もいちおー買ったけどごはんくらいは全部やってもいいかなーって思ってたんだけど。
けっこうみんなやりたがるもんだよなぁ。
「いいんだよ、こういうのは。お互い様なんだから」
「そーだな」
「それに森が彼氏出来たら多分俺達とはいわってくんねぇし」
「残念だなー」

「そこー、年頃の娘持ってる夫婦みたいな会話してないでさっさとごはんにするわよー」
No.3440 - 2018/08/08(Wed) 20:08:38
植木さんはーぴばー / 利剣@管理人
※大学生くらい



バイトにいく途中、見覚えのあるヤツとすれ違った。
うえき、と呼ぶと一瞬間があってから振り返る。
かつて同じ中学だった時の、何考えてるかわからん反面で頑固者そのものの顔はあんまりにも昔と変わらなくて一瞬戸惑ってしまった。
「植木、だよな?」
「おう」
威張るみたいに頷く様子がよく似合う。
ちゃんとみれば子ども特有のまろみはすっかりないし、むしろ買い物バッグを抱えた腕はしっかりとした筋肉をつけている。
身長もそれなりに伸びたのか。ただ自分と比率が前と同じだったから変な感じになったのだ。
成長しているということだ、自分もこいつも。

植木はクラスでも変わった奴だった。
どの辺が変わっていたかといえば色々だ。
連鎖的に担任とクラスの女子一人も含めて「変わった奴ら」だった。
多分SNSがあの頃発達してたら大騒ぎになる位には。
めっちゃ女子にモテたのにめっちゃ女子に嫌われて、よく寝てたのに成績はよくって悪かった。意味が解らない奴だった。
あと旦那がいた。嫁?もいた。いやありゃおかんか。
何一つ何を言っているかわからないと言われるだろう。
けど、そうなのだ。
「植木はこれからコバセンとこ?」
「そうだ。森と合流してから」
「相変わらずツルんでるのな」
なんか妙にホッとした声が出た。
もう何年になるのか。自分が中学の担任なんぞ覚えているのもあのおっさんくらいだなぁと思いながらまだ明確なつながりがあるということに不思議と心が安心するような、かき乱されるような。

変わってるけど変わっていない。
なにがつながりの大元にあるのかまではわからないが、当たり前だと感じていることのすごさをこいつさんは解っていないのがもどかしく、同級生に思う事じゃなかろうがほほえましい。
「んじゃ気を付けてな」
「おぅ」
ちょっとだけ、せめて森には逢いたいなーって思ったけどバイトの時間がある。
こいつが変わってないならあいつらも変わってないだろう。
コバセンは年食ったかもしれんが、まぁやっぱあんまりイメージ湧かない。元から髪アレだったし。あー、でもなー
「植木」
「なんだ?」
「コバセンにいぢめられたら連絡しろ。クラス会開いて問答無用で説教してやるから」
「コバセンはいつも森にいぢめられてるから森に説教してくれ」
「そっちはムリ」
「そうか。まぁ、逢えてうれしかった。いい誕生日になりそうだ」
「ん、あぁそうか」
こういうこっ恥ずかしいこというのも、こいつらしいな。
おめでとう、はあいつらに取っておいてやることにしていい1年をと言葉を投げて今度こそ別れた。
No.3439 - 2018/07/04(Wed) 21:45:18
それでもコバセンを祝う / 利剣@管理人

コバ植(12月25日)
公式(ふくちー)で「実はコバセンに嫁さん設定があった」と衝撃告白を受けたわけですがまぁなかったことになったままなので逆にコバセン独身確定(逆転の発想)安心していつものトリオ

ここ数年、私たちの生活にはクリスマスがない。
神様が身近?すぎるのもあるんだろうけれど、優先がこのおっさんだから仕方ないのだけれど。
「いかちらしにしようと想うんだ」
うん、と真顔で相変わらずちょいとばかりわかりずらい植木の言葉に私は苦笑いする。
あたりめが好きなコバセンはつまりイカが好きなんだと解釈しているのだろう。まぁ嫌いではないと考えた方がいいのだろうけれども、なんともはや。
「あとイカシュウマイもつくる?」
「そんなのあるのか!」
「私が担当するわよ」
「ほ、いや。俺がやるから教えてくれ森」
やるよー?っていったけどやっぱり植木は自分でやる、と胸を張る。
まぁいいか。嫁なんだし。
「がんばんなさい」
「がんばる」

「で、イカチラシがそのまんまケーキ、と」
「まぁコバセンあんまり甘いの食べないしね」
「きれいにできた!誕生日おめでとう、コバセン」
「おぅ、ありがとうさん」
No.3438 - 2017/12/25(Mon) 21:48:15
植木さんお誕生日おめっとさん!!! / 利剣@管理人
ふくちーせんせの(ついったであげてらした)植木さん(成人)イラスト前提です。



感無量、という言葉を改めて感じて小林はちょっとだけ泣きそうになった。勿論泣かないが。そんな様を大事な子どもに見せたくはない。
いや。
もう子どもじゃないのだ。
自分とは違う学校だが、ちゃんと教師として頑張っている。
勉強の才もなくして、100年とか世界レベルの放置プレイくらったが、それでも植木は教師を選んで結果を出している。
そんな最も信頼する男の誕生日だ。
年甲斐もなく浮かれる。浮かれても無理はない、と主張したい。

「そして不気味だ」
「いきなり入ってくんな」
「はいはい。ケーキ冷蔵庫入れとくわね」

植木はそーでもねぇんだけど、森は完全に腐れ縁な気がするよなぁ。
当たり前みたいに入ってきた彼女にはいつもの態度でケーキを掲げて偉そうにする。なかなかいつものメンバーで集まる機会も減ってしまったと聞くが、俺と植木とこいつだけはなんというか安定してる。まぁ住んでる場所もあるんだろうが。
十年もこんな風に当たり前に付き合ってれば疑問も違和感もないがふとこういう節目にあぁまた時間を一緒に過ごしているんだなぁと実感するから不思議なものだ。

「植木はー?」
「いつも通りゴミ拾いしてからだから7時くれーじゃねぇかなぁ」
「あいつ結局誕生日もやってんの」
「植木だからな」
「まぁうんそーなんだけど」
「そうだろう」
「なんでコバセンがエラそうなんだか」
「俺の植木だからな」
「バカ言ってるんじゃないわよ」
「あ?」

「あんたが、植木のでしょ?コバセン」
特に今日は、と言われて反論できない悔しさは扱いずらいったらない。
No.3437 - 2017/07/04(Tue) 22:35:09
とーしがあけたでー / 利剣@管理人
初日の出;火野国中屋上]



用意した断熱シートにがっつり毛布。下の方もしっかりとダウンジャケットは着ているし、ポットにカップも飲物各種、お菓子も完備。
完璧だ。
完璧な初日の出装備だ。

いくらちゃんと正規で鍵を持っている教師がいるにしても、正直褒められたことではないことくらい森は解っている。
だがこんな機会もなければ余計な障害物一切ない純然たる初日の出を見る機会などそうはあるまい――とも解っていた。
どうせ怒られるにしても保護者たる立ち位置のコバセンだけだろうし、当人もその指摘について言い訳みたいな真似はすまい。

王道年末番組も一切観ず、そばを晩御飯にさっさといつものようにアパートで雑魚寝して(これも正直な話、一般からみたら問題なんだろうなぁ……)一番寒い時間を過ぎた辺りで揃って外に出た。
途中それなりに人の気配がある神社やお寺もあったけれどドン無視だ。身内に神様がいるのにわざわざそっちにいくのはなにやら申し訳ない。
「それでも初日の出って別物な感じがするのは不思議なもんだ」
感慨深くコバセンがいうのに少し頷いた。
神様という概念自体、子供の時分には感じなかったものだ。
いやいまでも十分子どもなんだけれども。

一人ぬくぬくになりながら、安全柵に寄りかかって未だ微かな気配すら見られない空を乗りだすように観ている植木とコバセンの背中を眺める。
2人とも口元に白い命の欠片をにじませて、けれどあまり喋らずずっと東を眺めている。
元々口数も感情の機微も少ない2人だ。
別に無理に話題を探さなくても構わないのだろう。
そこに私が入っても別に、あいつらは嫌な顔はしないだろう。
むしろ結構甘やかされている自覚はあるつもりだ。

それでも。
私はこうやって一歩引いて、すぐに近づける位置であいつらをみていたいのだ。
エゴだろうが我儘だろうがお節介だろうが自己満足だろうが執着だろうがぶっちゃけどーでもいい。
ただ、ただ。
……あいつらが二人で近くにいられる世界が、私にとっての「当たり前」だ。
神様すらどーにもできなかったことだけど、結果が出てるなら誰のおかげとかなんのせいだとかはもうどうでもいい。

別に初日の出をみるじゃなくてもいい。
寝正月だって、神様やってる犬丸強襲してのバカ騒ぎだっていい。
植木ん家に挨拶いくでも、それこそ中身がわからない神社だってお寺だってかまわない。
――一緒に入れるなら、いいんだ。私は。

「森」
「なにー?」
「空の端っこ!藍色になってきた」

夜が――明けるなら。

No.3436 - 2017/01/01(Sun) 00:17:05
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