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|  | それではこの作品の説明をします。 
 先に作品を読みたい方は、以下の文は読まないでください。
 
 『真夜中の弥次さん喜多さん (1)(2)』
 または、
 『合本 真夜中の弥次さん喜多さん』を、お買い求めください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 しりあがり寿によるこのマンガの中で、あやとりが意味するものそれは、”同性愛者の哀しみ”です。
 
 原典にあたる十返舎一九『東海道中膝栗毛』でも描かれているように、弥次さんと喜多さんは同性愛の関係にあります。
 
 傷つきながら育った喜多さんは、その救いを麻薬に求めたため、重度の薬物中毒に陥ります。
 見かねた弥次さんは、麻薬をやめさせるため、そして幸せになるためにお伊勢まいりの旅を思い立ち、二人は旅に出ます。
 
 旅先で知り合った若殿【松平空の守】が命を失った頃、喜多さんはある”妄想”を見ます。
 それは若殿があやとりをしている手を、自分に向けてきた姿でした。
 
 若殿とふたりあやとりを楽しんだ後、喜多さんは寂しかった幼い頃を思い出します。
 …あやとりがしたかった。
 …女の子と一緒に遊びたかった。
 …自分も女の子になりたかった。
 だけどいつも一人ぼっちだった…。
 
 ここまでにしておきます。
 かなり省略し表現も変えてあるので、やはり単行本を読むことを強くお勧めします。
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 No.120 2006/08/30(Wed) 22:50:37 |