07019
Meteor☆BBS
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★ HAPPY NEW YEAR ☆2019!! / 香夏 引用

明けましておめでとうございます☆彡

すっかり〜漂流したまま・・・年越ししてスミマセン!
(まあ、いつのもことですが〜;)

昨年中も、御搭乗ありがとうございました☆
いつも・・・お立ち寄りくださる皆様に〜感謝感謝です♪


今年もこんな感じで、ゆる〜く航行してゆくと思いますが
宜しくお付き合いくださいませ☆彡


2019年もCJでワクワク・ドキドキ
楽しくいきましょー♪

No.274 2019/01/01(Tue) 23:51:59


★ HAPPY BIRTHDAY to JOE ☆彡 / 香夏 引用

今年も来ちゃいましたよ〜
我らが愛するJOEのお誕生日が★

もう、お祝いするの何回目だろう。。。笑

でも〜それって、とっても幸せなことですよね!
ン十年変わらぬ想いで『彼』のお祝いができるのは・・・。

――それに。
今年2018年は、何やらCJ盛り上がってるし!

そんなこんなで〜
私も相変わらず...こんなことやってます(幾つだよw

だから、今年はちょっと〜頑張りましたよ!

さきほど、Kana-bunのブログの方にはイラストを1枚UPしてます☆
(全然、お祝い絵じゃないんだけど;)
お時間ある時にでも〜覗いてみてくださいませ♪


――と、いうワケで。
こちらには恒例のJ誕祝☆SSを投下してゆきます!

実は・・・また?リンク*SSなのですが;

昨年2017年のJ誕祝☆SSにリンクさせてあります。
けれど・・・読んでないと分からない!ってことではないので・・・

このまま ↓ 読み進んでいただいても構いません♪

もし、「まだ読んでないから、先にそちらを!」
「読んだと思うけど〜忘れちゃったから、また読んでくる!」

という方、Meteorサイト内に戻っていただきインフォから
   ↓
 SPECIAL

 ページ左サイド
◆◆ HAPPY BIRTHDAY to JOE 2017
の中に格納してあります。(タイトル:今日だけ)

お手数ですが、もしお時間ありましたら・・・

――ではでは
2018年J誕祝☆SSも、お愉しみくださいませ♪

No.270 2018/11/08(Thu) 22:37:11

 
☆ おめでとう〜ジョウ!! / みっふぃ 引用

今年もこの日がやってきましたねー!
いや、完全に遅刻なコメントでゴメンナサイ!ジョウ!!

そして、香夏さん、お待ちしてましたー♪

きっと誕生日あたりは・・・?と巡回しておりましたw
(当日、読ませていただいたのですが、書き込み遅くなりました;)

昨年の<今日だけ>のリンクSSなのですね!
はうー相変わらず、美味しいです♪
「アルフィンからのプレゼント」読んでるこちらも〜ドキドキですw

その後の仕事...大丈夫でしたでしょうか?笑

もうひとつのブログの「ニヤリ」なジョウも格好よいですー!
私も白飯イケます!何杯でもーー!!

毎年、ジョウの誕生日が終ると・・・慌ただしい年末がやってくるなー、一年ももう終わりだなー、としみじみ思います。

今年も嬉しいSS、ありがとうございました!!!

No.271 2018/11/12(Mon) 08:44:33

 
☆ いつもありがとうございます☆ / 香夏 引用

◆みっふぃ様

いつもご搭乗ありがとうございます!
本当に〜あっという間の一年ですよね...それも毎年だんだん早くなるような?^^ゞ
けれど、ジョウは毎年たくさんの人にン十年にわたってー祝ってもらっていいですよね!
羨ましいかぎりですわー歳も、ほとんど取らないし(笑

J誕SS&誕生祝絵にも嬉しいお言葉ありがとうございます!

そうなんですーなんだか最近、リンクSSづいていて。
ついつい、関連させて〜次を妄想してしまいますw

アルフィンからのサプライズに・・・この後の仕事ぶりが〜不安ですよね;
リッキーもどこ監視してんだよ(笑

――しかし。
1年前に言った言葉を繰り返すのはイイとしても。
え?なに?
1年後も・・・「頬に接吻」だけ?
え?それで〜貴方、硬直してんの??

と、思ったら。何やら〜不憫になってきました(笑

――歳も進まないけれど。
どんだけ、あんた達ーすすんでないの!??

・・・と、自分のことを棚に上げて、呆れている私です;


こんな管理人ですが〜また、お付き合いくださいませ☆

No.272 2018/11/14(Wed) 21:48:59


★ ★こんな時に★★ / 香夏 引用

クラッシャージョウのチームはレセプション会場にいた。

惑星ワイマルルの建国20周年を迎える祝賀式典が行われているのだ。

任期2期目を迎えるルイーア大統領はまだ40に入ったばかりの若い女性大統領である。
褐色の肌、豊かな黒髪に花を編みこみ、伝統的な民族衣装に身を包んだ彼女は笑顔をたやすことなく、来賓達と会話している。

国民の多くは、若く明朗で聡明な才媛のトップを誇りに思い、絶大な信頼を寄せている一方で、やはりそれを快く思わない反政府グループもワイマルルには存在するのだった。

護衛任務の白羽の矢が立ったのは、特Aのクラッシャージョウのチームだった。

女性大統領であることと、祝賀式典及び全ての行事に随行できる女性のボディガードが必要だったのだ。
ピザンの元王女であったアルフィンが適任とアラミスのクラッシャー評議会が判断を下した。

ジョウは前の仕事が延びた関係で、1週間前に首都カイポポに入ったばかりだった。仕事の間に取るはずだった休暇は見送られた。
入念な準備と護衛プランを立てて、ジョウ達はこの日に臨んでいるのだ。

式典は華々しいオープニングセレモニーの後、場所をレセプション会場に移し、招待客への歓迎パーティが始まっていた。
冒頭の乾杯の後、各国の要人の挨拶が続き、いま前半の式典が終了したところであった。
ルイーア大統領に付いていたアルフィンが他のシークレットサービスと交代して、ジョウの所に戻ってきた。

今日のアルフィンは金髪を結い上げ、黒のシンプルなドレスを身に着けていた。
護衛というポジションのため、華美なデザインのドレスではなかったが、それが逆に彼女の透き通るような白い肌を際立たたせており、その眩いばかりの美しさに多くの来賓客は見とれていた。

ジョウは歩いて来るアルフィンに一瞬目をやったが、すぐに護衛対象の大統領に視線を戻した。
アルフィンが滑るようにジョウの隣に移動する。

「万事、順調よ。挨拶に来た招待客もすべてIDカードと合致してる」
アルフィンもまた、ルイーアの方に顔を向けたまま、耳に装着している骨伝導マイクで隣のジョウに話しかけた。
「了解。だが、気を抜くなよ。IDカードが全てじゃない」
「わかってるわ」

しばらくの間、ふたりは黙っていた。
ジョウは気を抜くことなく、VIPとその周りの動きを注視していた。
アルフィンもまた、スケジュールを確認し、頭の中で次の護衛シミュレーションを行った。

そうしているうちに、後半の式典の案内が流れた。
席を移動していた招待客たちがお互いに挨拶をして、席を立ち始めた。

その時、アルフィンがポツリと呟いた。

「今年も・・・また仕事になっちゃったわ」
「何だ?」
ジョウがよく聞き取れなかったのか、すこしアルフィンの方に身体を寄せる。
「覚えてないんでしょ?」
「だから...何を?」
「誕生日おめでとう」
アルフィンが視線を前に向けたまま、そっと言った。

「・・・・・・・・・」
「ほら、やっぱり覚えてない」
小さなため息をつきながら、アルフィンがうつむいた。

「覚えてる」
ジョウが身体を元に戻し、その代わりに左手をアルフィンの腰にまわした。
顔は前に向けたまま、そっとアルフィンの身体を引き寄せた。

「俺の傍を離れるな」
「え・・・なに?大統領の護衛は?」
アルフィンが驚いて、その碧眼でジョウを見上げた。
その視線を横顔に感じながら、ジョウは続けて言った。

「宇宙が終る時まで...さ」
「・・・・・・!」

アルフィンは瞬時に思い出した。
一年前の・・・この日に言われた台詞だった。

「来年も言うって、言っただろ」
「・・・・・・ばかね、こんな時に」
頬をバラ色に染めた少女は、すこし怒ったように呟いて、前を向いた。

「こんな時だから、言っておく」
ジョウがゆっくりと、しかし、はっきりとした口調で言った。

「じゃあ、私も・・・」

アルフィンがそっと身を寄せて、ジョウの耳元に背伸びをした。
何かを伝えようとしているらしい。

ジョウは顔を前に向けたまま、すこし上半身を屈めた。護衛ターゲットからの視線は外さない。
そして、アルフィンの声が聞こえるように、すこし頭を傾けた。

頬に、やわらかい感触があった。それもジョウの口元のすぐ傍だ。
しっとりと、けれど生温かい。ほのかに花のような甘い香りがジョウの鼻腔をくすぐる。
それがアルフィンの唇だと気づくまでに、数秒かかった。

「・・・・・・!?」

硬直したジョウの身体から、離れる際にアルフィンがそっと囁いた。
「けして離れないわ、宇宙が終る時まで」


「な、なんだ、こんな時に!」
やっと我に返ったジョウがあわてて、上半身を起こした。
バネのように跳ね上がったその動作が、あまりにも不自然すぎて、周りの幾人かが驚いてジョウを見た。

「あら、こんな時だから、よ」

アルフィンはくるり、と身を翻した。
黒のフレアのドレスがふわりと舞い、すらりとした美しい脚を覗かせた。
呆然としているジョウをちら、と振り返り、ウィンクしてみせる。そのまま、滑るように会場を移動し、護衛の位置に戻った。

「あのやろ・・・」

ジョウは悔し気に呟いて、あわてて手で口元を覆った。
アルフィンの思いもかけぬ接吻で、ルージュが残っていないか気になったのだ。が、何よりも顔がニヤけていそうで、マズイ。

「兄貴ぃ、こんな時に何やってんのサ!」

いきなり、耳の骨電動マイクからリッキーの声が響いた。
さっきまでこちらの音声は切っていたので、アルフィンとの会話は聞こえてない筈だった。
そんなジョウの思惑を読んだかのように、リッキーが続けた。

「おいらがスコープで会場監視してんの、忘れたのかい?兄貴たち、丸見えだぜ」
「おまえ・・・なんの監視してる!」
「兄貴達が、ちゃんと仕事してるか、監視してンだよ!」
「な・・・・・・!?」

重ねてタロスの低い忍び笑いが聞こえてきた。
「こりゃあ、ジョウが1本取られましたな」

「いいか、みんな!」
照れ隠しにジョウは、わずかに声を大きくしてメンバーに指示を出した。
「後半式典開始後、すぐに大統領のスピーチがある。気を抜くなよ!」
「りょーかい」
アルフィンの明るい声が響いた。
リッキーとの会話も聞こえていた筈だが、当の本人は全然気にしてないらしい。
タロスとリッキーが笑をこらえているのが、マイクの向こうから伝わってきた。

ジョウは両手で自分の頬を叩いた。
その音に、隣に待機していたシークレットサービスが、ちら、とジョウに目を遣ったが気にしなかった。
「・・・ったく、こんな時に」

そう言って、片方の口端を上げたジョウだったが、そのアンバーの瞳は鋭く、護衛対象に向けられていた。

一人の照れ屋の青年は、クラッシャーに戻った。


    +++ END +++

No.269 2018/11/08(Thu) 22:34:32


★ V.P.Rシリーズ☆彡 / 香夏 引用

――『魔法の粉』を
「NOVELS」の頁に格納させていただきました☆

『バレンタイン・パニック・シリーズ』の中
赤い★が点滅しているのが目印です♪

これでV.P.Rシリーズ全てUPいたしましたよ〜^^

週末の息抜きに...お愉しみくださいませ☆


――さてさて。
次は・・・どの書きかけSSに着手しようかな〜

ワタクシにしては長い

CJ★SS界初!?←確かではナイ;
ヒロイック・ファンタジーもの、か。

原作小説の隙間的SSか...

どちらも...
また書きながら〜連載になるかもしれませんが;

気長にお待ちいただけると幸いです☆彡



――もうすぐ!
コミカライズ☆REBIRTH発売ですね♪

待ってた!嬉しい〜〜www

これでまた、ちょっとCJ盛り上がりますねぃ♪(*´▽`*)

No.268 2018/09/16(Sun) 02:03:35


★ After V.P.R☆彡 / 香夏 引用

――『つないだ手』を。
「NOVELS」の頁に格納させていただきました☆

『バレンタイン・パニック・シリーズ』の中
赤い★が点滅しているのが目印です♪

週末の息抜きに...お愉しみくださいませ☆


――ちょっとココで補足させていただきたいことがあります。

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが...
いつも『NOVELS』の方にSSをUPする際
タイトルにイラストを付けてご案内しておりましたが
ここ最近はシンプルにタイトルだけにしております。

理由としては...
イラストを描く時間がなかなか取れず、そのせいでサイトへのUPが遅れることが多かったこと。

そして...あまりイラストの必要性を感じなくなったこと。

文章の面白さって〜「想像」することにあると思うのですよね。
イラストは視覚的にすぐに脳に伝達されて、理解を促す便利なツールではありますが。
...それが逆に「妄想」の拡がりを邪魔しているのではないか?と思っています。

いやーこれが、安彦さんのオリジナル絵なら、また全然ハナシは別なんですけどね!!!笑

SSを書いた本人のイラストが、実は読んで下さっている皆様の「妄想の幅」を縮めてはいないかしら?

と、常々考えておりました。

――特に、今回UPした『つないだ手』など。
「妄想のしがい」があると思いませんか〜?( *´艸`)ムフフw

ここはヘタな私の絵よりも、文章の隙間をぜひ!皆さまの逞しい「妄想」で補填してくださいませ☆彡

長くなりましたが...
補足で説明させていただきました。
読んでいただきまして、ありがとうございます^^



さあ、次は〜
魅惑の?ガナッシュ・パウダー『魔法の粉』ですよw←

本当に...
一体、どんな味なんでしょうね?笑

No.267 2018/09/07(Fri) 22:40:18


★ バレンタイン・パニック・リターンズ☆彡 / 香夏 引用

――『V.P.R』を。
「NOVELS」の頁に格納させていただきました☆

ちょっと配置を変えて
『バレンタイン・パニック・シリーズ』で括ってあります^^

こちらの掲示板だと新投稿が上に表示されてしまうので、読みづらい配置でしたが...
サイトの方は、ちゃんと上からストーリーが読めるようになっておりますヨ♪

宜しければ、お愉しみくださいませ☆彡



ささ、次は『繋いだ手』に取り掛かりますよ〜

いやー。
このバレンタイン・パニック・シリーズも
ここまで〜話が延びるとは思いもしませんでした!笑

また...
ルーはリベンジするのかなァ?^^ゞ←他人事w

No.266 2018/09/02(Sun) 02:52:56


★ New Year SS☆2018 / 香夏 引用

――の『チームワーク』を。
「NOVELS」の頁に格納させていただきました☆

ちょっと下へスクロールしてしていただいて
『旅立つ時』の下
赤い★が光っておりますのが目印です♪

いつもの〜4人の掛け合い漫才SS(え。
楽しんでくださいませ☆彡

しかし...
ちまちま〜と書いてきたSSも意外と数が増えてきましたねぇ。
(スクロールしないと作品名が見えなくなってきましたものねー見にくいでしょうか;)

塵も積もれば何とやら......
でも、その大半がギャグ仕立てというのも〜当艦の特色でもありますヨw←言い切った!笑

――それにもかかわらず。
いつもご乗船くださっている皆さまには只々、感謝です☆彡


今度はようやく〜
『V.P.R』に取り掛かりますヨ!

No.265 2018/08/24(Fri) 21:06:12


★ J誕☆2017記念SS / 香夏 引用

――の『今日だけ』を。
「SPECIAL」の頁へ格納させていただきました☆

頁内左サイド
 ◆ HAPPY BIRTHDAY to JOE 2017

より、お読みいただけます。
赤い★が光っているのが目印ですヨ♪


他、こちらに連載させていただいたSSも順次、格納してまいります。
その後、こちらの元SSは削除となりますので、ご了承くださいませ。

――実はコチラの掲示板
記事が200以上になりますと・・・古いものから消失してしまうのです〜><
連載場所を、ちょっと考えないとイケませんね;

というか・・・
こんな掲示板でSS連載するのが〜そもそも、イレギュラーなんですけどねw

――けれど、このシンプルな掲示板
意外と気に入ってたりします(笑

No.264 2018/08/15(Wed) 22:15:55


★ なんとなく・・・ / 香夏 引用

しょーもない、SSをひとつ思いついたので(笑)
久しぶりに投下させていただきます☆

実は 『つないだ手 〜 After V.P.R 〜』の、これまた後日譚なのですが。

本当に "オマケ" 過ぎて、載せようか?どうしようか?
数日、悩みました;
――が。
まあ、たまには〜こんなのもあってもいいかw
と、思いまして^^

週末の息抜きに。
お楽しみいただけると嬉しいです♪

No.261 2018/07/20(Fri) 22:51:59

 
☆ 嬉しいオマケです! / みっふぃ 引用

なかなか来れない間に、こんな嬉しいオマケSSがアップされていたとは!

PC前でニマニマしながら読みましたー♪
最後のジョウの呟き。知ってしまいましたね!その味をw
真っ赤になって飛び出して行くアルフィン、可愛いです♪

なんだか最近、二人の立場が逆転してきているような。。。
しかし・・・いったい、どんな味なのでしょうか?
ガナッシュ・パウダー笑

気になります!!!

こんなニマニマ後日譚なら、何話でもイケそうです♪笑

No.262 2018/07/29(Sun) 03:00:58

 
☆ いつもご搭乗ありがとうございます☆彡 / 香夏 引用

■みっふぃ様
オマケのおまけ…のようなSSに嬉しいお言葉、ありがとうございます!

――たしかに。
ちょっと…前回からジョウさんのキャラが変わりつつある?ような。
いや、ここは…
「大人になったなァ、ジョウ」
という、タロスの言葉をお借りすることにいたしましょう(笑

いつもストレートな愛情表現でジョウを真っ赤にするアルフィンですが。
逆に真っ赤にされちゃうのも可愛いですよねー♪(*´▽`*)エヘヘ

>ガナッシュ・パウダー

こんなに引っ張るネタになるとは当初予想もせず;←えw

確かに〜どんな味なんでしょうネ!??
いつか、また二人でカンダールに戻って来て〜味わって戴きたいです☆

No.263 2018/07/31(Tue) 20:47:09


★ ★ 魔法の粉 ★★ / 香夏 引用

「やっと、宇宙だぞーぅ!!」

リッキーが両手を挙げて叫んだ。

カンダールのトマキオプス宇宙港から飛び立ち、大気圏離脱後のミネルバは一番近いワープポイントまで、太陽系内では異例の猛加速60パーセントでブッ飛ばした。
特に次の仕事のスケジュールが詰まっている訳ではなかったが、一刻も早く宇宙に出て、この星域から離れたかったのだ。
星域外に出た途端、すぐに200光年ほどワープした。
そこで初めて慣性飛行に切り替え、皆がほっと一息ついてシートにもたれかかったところの、リッキーの第一声だった。

「やっぱり、クラッシャーには、こっちの方が落ち着きますわ」
「ホント、フロントウィンドウの外が漆黒の宇宙じゃないとね」
相好を崩したタロスの台詞に、アルフィンが深く頷いて同意した。

「ミネルバの0.2Gの人工重力が・・・心地いいな」
ジョウがその重力を愉しむかのように、シートにもたれて腕を組む。
「なあに?それ」
アルフィンが思わず、噴き出した。
「くぅー!そこ、わかるよー兄貴!」
「俺たちはもう陸(おか)じゃあ息が出来ない身体になってますな」
「ちがいない」
4人が一斉に笑った。

「しっかし・・・・・・いつにも増して、今回は散々な仕事だったなァ」
リッキーが両手を頭の後ろに組みながら、ぼやいた。

「3ヶ月近くザルツを追って惑星を転々とした挙句に・・・・・・辿り着いたカンダールでは宇宙港から一歩も出ずに、あの最悪なテロ事件。おいら、ほとほと〜疲れたよ」
「おめェなんて、大半ミネルバで鼻ほじってたろ」
「なんだよ!その言い草!」
「まあ、肝心のザルツを捕まえたから、いいとするサ。クラッシャー稼業なんて、そんなもんだ」
チームリーダーが肩をすくめて、あっさりと言切った。

ジョウの言葉に半ば納得しながらも、リッキーはそういえば、と思い出したことを唐突に話しはじめた。
「そうそう、今回の唯一イイことって言ったら……カンダールのガナッシュ・パウダー入りのドーナッツがむちゃくちゃ旨かったことだね!」
「なによ、それ。また食べ物?」
リッキーの言葉にアルフィンが目を丸くして呆れた。
「いや、ホント!アルフィンが買ってきてくれたアレ、おいらが今まで食べたドーナッツの中ではベストワンだったよ!」
「おめェが今まで食べてきたのがドーナッツじゃない、って話もあるぜ」
タロスがすかさず、混ぜっ返す。
「なんだとォ!?」
リッキーが憤慨してシートから立ち上がった。

「ふーん、そんなに旨かったのか?」
意外そうな響きを含ませて、ジョウが二人をふり返った。
その問いかけに、立ち上がったリッキーをあっさり無視したタロスが真顔で答える。
「いや、あっしもそんなに甘いもんが好きなワケじゃあ、ないんですがね。あの中に入っているガナッシュ・パウダーってやつのせいか、ちょっと・・・ヤミつきになる味でした」
「タロスがそこまで言うとなると・・・・・・気になるな」
「ホント、もう手が止まらなくてさー、どんな粉なんだろ?麻薬でも入ってンのかな?」
「ばっかねー」
アルフィンがリッキーの台詞に再び、噴き出した。が、何かを想い出したかのように、細い人差し指を口元にあてて言葉を継いだ。
「でも・・・そういえば。確か、ガナッシュ・パウダーのキャッチコピーが”恋に落ちる魔法の粉”って・・・書いてあったわ」
「恋人達の惑星を謳ってるカンダールらしい、クサすぎるコピーだぜ」
タロスが呆れたように鼻をならした。

「いやー兄貴にも食べさせたかったよ、ホント!ごめんよ、タロスのアホが3個も食っちまうからさァ」
「なんだと!てめェが先に5個、食ってたろーが!?」
振り返ったタロスが歯を剥いて言い返した。
「タロスは日頃、甘いモン食わないから、兄貴の分が残ると思ったンだよ!」
「ぬかせ!」
「わかった、わかった。もう、そんなことでケンカするな」
ふたたび、雲行きが怪しくなった二人を、ジョウは両手を挙げて制した。

「いいサ。俺も・・・・・・味見はしたから」
「えー、ホント?どこでだよ、兄貴」
リッキーが意外そうな声を上げた。
「どこって・・・・・・」
思わぬリッキーのツッコミに言い淀んだジョウが、空間表示立体スクリーンのシートの方を見る。

「・・・・・・・・・!」
そのジョウの視線と言葉の意味を理解したアルフィンが、弾かれたように立ち上がった。
「あ、あたし!ちょっと・・・その、コーヒー淹れてくる!」
言うが早いか、アルフィンは弾丸のようにブリッジから飛び出していった。

「・・・・・・なんだよ?アルフィン。熱でもあんのかな?顔、真っ赤だったぜ?」
しばらくの間、呆気にとられていたリッキーが不思議そうに首をひねった。
「コーヒーって・・・・・・まだ、さっきドンゴが持ってきたのが残ってますがね」
タロスも手元のマグを覗きこんだ。

「魔法の粉、か」
首をかしげている二人の脇で、ジョウがこっそりと呟いた。

「確かに・・・・・・ヤミつきになりそうな味だったぜ」


+++ END +++

No.260 2018/07/20(Fri) 22:41:56


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