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| 建石修志展「表層の浮かぶ夢」へ行って参りました。展示数は81点ですか、思った以上の展示点数で嬉しかったです。まさか本当に「夜想#ヴィクトリアン」で見た絵が見られるとはと染み入る幸せ(読まれている方には言うまでもなくこの展覧会は“夜想ヴィクトリアン展パート2”です)。それにしても耽美絵画のかかっている3室ある展示室の空間が異様過ぎて眩暈を憶えます。ふと芳名帳を見ますと久世氏のお名前が。後程お聞きした所一時間程前にいらしていたとの事でして、お目にかかれず残念でした。先ず中井ファンが猫まっしぐらなのは画伯装幀・装画本が置かれたコーナーですね。もうこれは画伯の本で書棚を埋め尽くすしかないかと思わせる美麗本ばかり。中でも2000年発行の東京創元社版『虚無』特装本の存在感を何かに喩えるのはもはや不可能でございます。心の中で「函…」と譫言を繰り返すので精一杯です。他には雑誌「太陽」で連載されていた「とらんぷ譚」挿画の鉛筆画も見られました。当方は《神秘昆虫館》という標本箱が描かれた小品が激しく欲しかったのですが何の心構えもしておりませんでしたので、次の機会に備えようと心に誓いました。今回のために販売されていたポストカードセット『夢の香り』では、1973年に発表された連作《凍結するアリスたちの日々に》が十二葉もありまして、中井の「吊るされた裸童女−建石修志の世界−」(『黒鳥の旅もしくは幻想庭園』所収)が思い出されます。現実にこのような濃密な美の空間が在るのを信じられず狐につままれたような顔で会場を後にしました。未だに目が眩んでおります…。 |
No.316 2009/01/25(Sun) 21:35:05
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