※旧掲示板より移行 ※旧掲示板書き込み日時:2008/01/14(Mon) 01:29:17 ※旧掲示板最終更新日時:2008/01/14(Mon) 16:24:52
2008/01/14(Mon) 16:24:52 編集(管理者) 2008/01/14(Mon) 01:30:05 編集(管理者)
別のスレッドで、下記のように以前書きました。
>音声学信者の方、次の現象の原因を論理的に説明できますか?w > ・英米人が、日本語の母音が連続する単語の発音が苦手な理由 > (「あおい」、「あい」) > ・母音で始まる名詞の直前の冠詞は、a ではなく、an である理由
この「答」は呼気タイミング逆転メソッドのシラブルの発音方法で導き出せます。 答とは言っても、私の単なる意見ですが。 シラブル単位、シラブルの連結等々については、いずれ詳しく記事に書きますが、 先行して、この「答」を書いておきます。
この質問に明確に論理的に答えられる日本人の調音音声学の学者さんが一人でも 存在しますか?w 頑張ってくださいよ、本当に。
では。
呼気タイミング逆転メソッドの理論編、実践編1を読まれた方なら、ある程度 想像できるかもしれませんが、 シラブル単位の発音方法は、シラブルの先頭が母音であるか子音であるかで 2つのパターンがあります。 ※ここでは音節腫音的子音(n, m, l)が所属する音節について除きます。 (記事ではちゃんと触れます)
(1)C+V (+C) (2)V (+C)
※C:子音、V:母音 ()内は省略可能
英語ネイティブはシラブル単位で発音します。 シラブルの先頭が子音である(1)は問題ないのですが、(2)のパターンには 1シラブル単位で見るとき問題が生じます。 それは、「母音では呼気を強く加速しない」からです。 それができないメンタルブロック(母音を強く呼気加速を行うと、子音に 変化する音素がある。/r/, hooked schwa)があり、さらに そのような習慣が彼らには存在しません。 母音で急激に呼気を加速するなんてことは、彼らには想像だにつかないのです。 英語ネイティブがシラブルの先頭の子音を物凄く急激に呼気を加速している ことを我々が理解できないのと同様です。
従って、V型、V + C 型のシラブルは、1シラブル単独では強く発音できません。 思い当たりませんか? この形のシラブルには「機能語」と呼ばれる、 日本では「弱く速く発音する」と呼ばれる単語に多いパターンです。 a, an, is, are, on, at, off・・・ 弱く発音される理由がちゃんと存在するのです。 毎回毎回、文章に登場する決まりきった単語なので、存在すればいいだけ なので、さらっと発音できた方が良いですよね? それが可能な様に、ちゃんと、これらの単語のスペル、発音が緻密に 設計されているのです。
V+C型のシラブルは、シラブル結合しやすいシラブルです。 呼気タイミング逆転メソッドの記事にて、子音は急激に呼気を加速する パターンの子音が存在する旨を書きました。これはシラブル先頭の子音の ことです。
V+C型のシラブルの子音Cは、後続の V型、V+C型のシラブルと結合して、 新たなシラブルを形成します。
is a が シラブル結合して、is-sa になることは既知の事実でしょう? 母音で始まる名詞の不定冠詞が a ではなく、an である理由・・・ これも、母音で呼気を急激に加速できないからです。
a apple では、冠詞 a でも、apple の a でも呼気が加速できません。 声が小さくなってしまう。だから、呼気を加速できる子音 n を a の後ろにつけて anになった。 これなら、an apple が an-na-pple となり声が小さくなることがない。 実に巧妙に考えられています。
さて、ようやく「答」ですが、母音のシラブルが2つ連続すると 英語ネイティブにとって、発音しずらいのです。声が小さくなるのです。 だから、「英語は母音の連続を嫌う」と言われているのです。 彼らの経験則からくる言葉でしょう。
二重母音、三重母音はどうかって? それらは1シラブル内での話しだから、「母音の連続を嫌う」事象で はないのです。out ,our 1シラブル内の話です。
えっ? 私の理論では、1シラブルでも発音しづらいことに 変わりがないから、納得できない? 英語が何故、シラブルが密接に結合しまくると思っているのですか?w V (+C)型の「発音しづらい」シラブルを救済する措置として、 さらにもっと素敵な効果を得るために、シラブルが結合するのです。 冠詞 a それ自体は「発音しづらい」シラブルですが is a では、is-sa となり、sがシラブルの先頭となり、息を急激に 加速できるようになる。a は救済されます。
英語の機能語のスペルは救済しやすいように、実に巧妙に工夫され まくっている。呼気タイミング逆転メソッドを思いついた以降、 しみじみ、そう思います。
[No.397] 2009/06/08(Mon) 20:14:25 |