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167 名前:150[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 20:41:22 「639流摩擦音メソッド」の要点
ブログではシラブル先頭での摩擦音と、それ以外の場所の摩擦音を分けて説明します。 「急激型」の呼気で発音するか、惰性の息で発音するかの違い。
惰性の息で発音する摩擦音のコツは、
(1)無声の摩擦音の場合は、肺からの呼気を加速しないで、調音位置で 調音方法を実行するだけ。 有声の摩擦音の場合は、それプラス、声帯振動。 (例)tsの場合のsは舌先を所定の位置に配置し、その後、舌を基本形の 位置に戻す。
(2)語尾の摩擦音だけ調音の途中でストップしない。 for のf はf発音後、下唇の内側に触れるか触れないかの位置で配置した 上の歯を速やかに元の位置に戻す。しかし、どういう訳か 日本人はfが語尾に 来たとき、上の歯を下唇の内側に当てたまま、そこで止めてしまう。 元に戻すまでがf。元に戻す行為自体にも摩擦音を発生させる仕組みがある。 途中でやめないこと。relief等。 同じく THが語尾に来たときも舌を上下の間に配置したままにする日本人が多い。 その位置から舌を戻すまでにも摩擦音を発生させる仕組みが存在する。途中で やめないこと。bath等。
---------------------------------------------------------------------------- 168 名前:150[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 20:43:32 日本人が英語を発音するときに、つまづき滑らかにシラブルや単語を繋げられない大きな 原因の一つが「惰性の息で摩擦音・破裂音を発音できない」ことです。
日本語では惰性の呼気で子音を発音することがありません。必ず子音で肺からの呼気を加 速します。 英語ではシラブル先頭では、同じですが、シラブル先頭以外では、肺からの呼気を加速し ません。
摩擦音が連続して出現したり、破裂音から摩擦音へ繋がる箇所は、日本人なら誰でもつま づきます。英語ネイティブには平気で、日本人の殆どが躓くのならば、原因を取り除けば いいだけです。前スレであった、日本人なら誰しも発音しづらい事例で説明します。
1. She is thinking is の /z/と thinking の THが連続しているため、日本人にはつらいです。 原因は /z/で呼気を加速するからです! 肺・横隔膜の動きが直結している 摩擦音において、そんなに短時間に2つの摩擦音のために、呼気を加速できません! 不可能なことをやろうとしないで下さい!
こういう場合はシラブルの何処に摩擦音があるかを見て下さい。 is の/z/はシラブルの最後、thinking のTHはシラブルの先頭に位置しています。 is の /z/で、/I/で発生した呼気を使って /z/を発音します。 最初は非常に難しいです。イメージは /I/の後に、舌先を/z/の位置に配置するだけ。 呼気加速は行わない。声帯は振動したまま。 その後で、普通にTHを急激型で発音して繋げます。
この感覚がつかめたら、破裂音、摩擦音の連続による「つまづき」は非常に 少なくなります。
2. as though これも上記1と同じ。 as にて、/ae/の後に舌先を/z/の位置に配置するイメージ。 呼気加速を/z/で行っては駄目。
3.obvious シラブルに分解すると、ob-vi-ous の3シラブルの単語です。 obの/b/で呼気加速を行わない。oで声帯を振動させ、その振動をキープしながら /b/のために口を閉じる。 この時、/b/を破裂させようとして呼気加速を行わないで下さい。 次のシラブルの先頭 V の為に、閉じたくちびるを開けます。 この行為がシラブル最後尾の/b/の音だと理解して下さい。 弱いですが/b/の音が出ます。呼気加速しなくても。その後は、Vを急激型で発音して 繋げます。
---------------------------------------------------------------------------- 169 名前:150[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 20:44:31 呼気加速を行わない摩擦音の感覚をつかむのは、最初は難しいです。 ここでは、その感覚をつかむヒントを示します。
1.ts音の発音のコツ
・t発音時に素早く舌先を歯茎から離す。 ・sで呼気を加速しない。
これだけです。ちょっとやってみましょう。cats で説明します。
まず s 無しのcat を発音して下さい。 次に cats を発音するのですが、「あくまでもTSではなく、Tを発音する」と 思い込んで下さい。 T と TS の違いはわずかです。
・T :舌先を歯茎から離し、舌を下に下ろす。 ・TS :舌先を歯茎から離し、舌先を歯と歯茎の間の境目にできるだけ接近させる。 その後、舌を下に下ろす。
あくまでも Tを発音するつもりで、舌先を歯茎から離したら、素早く舌先をSの 位置に配置して下さい。 この時、Sのための呼気加速は厳禁です。どうですか? TSの良い音が出たでしょ?
日本人は どうしても「ツ」の影響を受けたままTSを発音します。 何が問題というと、英語のT、TSと異なり、「ツ」は舌が歯茎から離れる距離が短い。 従って、舌が歯茎から離れる速度も遅い。 「ツ」の影響を受けたままでは、強いTSを発音できない理由がこれです。 破裂音は、閉鎖箇所をできるだけ素早く引き離すことが肝要です。 639流破裂音のメカニズムにより何が重要か判明したから、そう言い切れます。
---------------------------------------------------------------------------- 170 名前:150[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 20:45:17 >>169の続き 2. Jのコツ
Jack のJ です。J音 = d音 + sh音です。
まず、SH音の確認です。舌先が口内の前部天井に垂直に接近するときに 発生する音です。ここまではいいですか?
・d :声帯振動を発生させながら、舌先を歯茎から離し、舌を下に下ろす。 ・J = d +sh : 声帯振動を発生させながら、舌先を歯茎から離し、舌をSHの位置に 配置し、その後、舌を下に下ろす。
日本人は、どうしても「ジャ」行、「ヂャ」行の影響を受け、素早く舌先を 歯茎から離せない。 あくまでも、dを発音するつもりで、舌先を歯茎から離した後、SHの位置に舌を 配置するだけと思えばいい。 惰性の呼気で発音する摩擦音は、ただ、肺で呼気加速せずに調音方法を実行する だけ。SHの場合は舌を配置するだけ。
[No.608] 2009/06/10(Wed) 00:57:15 |