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04-00084-01:嘉納:海法よけ藩国 「お使い」 1823 「ソテナ、ソテナ、頼みがあるの」 村に住む男の子の、ソテナは、お母さんにいわれて、森の中の広場まで、お祝いに食べる木の実を、拾いに行きます 頭には、麦を編んだ、帽子をかぶり白いシャツをきて、水筒と、お弁当を持っちました。 「日が暮れるまでに帰るのよ」 お母さんに言われたとおり、大きくうなずくと、ソテナは元気に歩き出した。 森の中をてくてく歩き、いつまの広場に息ましたが、ほんの少ししか、木の実のがありません。 「どうしよう、これでは、とてもたりないわ」 仕方ないので、ソテナは、森の道を帰ろうと、歩き出しました。 段々夜がやってきて、森には夜が降りてきます、空には、月が浮かび上がり。 そうしてしばらくあるいていると、道の先に、大きなフクロウが一匹枝にとまりながら、話しかけてきました。 「ぼっちゃん、下を向いてどうしたい?」 フクロウに声をかけられて、ソテナは驚いて、上を向きました。 「お母さんに頼まれた、木の実が少ししかなかったんです」 フクロウは、首を曲げて考え込むと、ばっさばっさと、ソテナの前に降りてきました。 「ぼっちゃん、ぼっちゃん、そのお弁当を儂にくれたら、たくさん木の実のある場所を教えてあげよう」 ソテナは、お弁当を、置くと蓋を取り去って、フクロウに渡しました。 フクロウは、一息で、それらを飲み込むと、満足そうにうなずいて、自分の羽を一枚抜いて、ソテナに渡しました。 「この羽をやろう、そうすれば、きっと、木の実が見つかるだろう。そして、この箱は、私の息子のゆりかごにしよう」 そういって、フクロウは、殻になったお弁当箱を持って、びゅうとたかく、飛んでいきました。 ソテナは、羽を帽子に刺すと、また歩き始めました。 お腹が段々空き始めて、寂しくなってきたころに、強い風が吹きました。 ヒューという大きな風に、慌てて帽子を押さえると、羽がふわりととびあがり、そのまま、ふわふわと、目の前で踊り出しました。 驚いて手を伸ばすと、それに会わせるようにふわふわと動いて逃げていく。 手に合わせて体を伸ばすうちに、足がでて、そのまま引きずられるように体が伸びて、倒れてしまう。 ぷちぷちという音が体の下で響いて、慌てて起きあがると、真っ赤に熟れた木の実が、地面一杯に広がっています、白いシャツに、赤い模様が一杯ついています。 そのまま、籠一杯に、木の実をつめて、うちに帰ろうと歩き出したが、ふと後ろを見ると、さっきの木の実の広場はありません、それにもう羽もなくて、空には月があがっています。 ここはどこだろう、暗い、夜道にひとりぼっちで寂しくなって、少しだけ、しくしくと泣いていると、不機嫌そうな黒い猫が一匹出てきて、言いました。 「うるさくて、目が冴えてしまったよ」 猫は、猫らしくもないことをいうと、如何にも腹立たしいといわんばかりに顔をなでて 怒っていました。 その目は、月のように細いのに、眉毛がピンと伸びている不思議な猫でした どうして鳴いていたのかを、ぽろぽろと語ると、猫はあきれたと言わんばかりに、尻尾をふって、少し考え込んで言いました。 「では、その麦わら帽子をくれ、僕は月の光が苦手なんだ。僕が帰れるようにしてあげよう」 ソテナが、帽子を猫にかぶせると、猫は少しポーズをつけて、ピョンと、木陰に飛び込んでいきました。 しばらくすると、輝く小さなリスが飛び出してきました。 どこからともなく、猫の声が響きます 「それについていくといい、そうすれば、お使いなんて終わるさ」 慌てて、リスを追い掛けていくと、道はドンドン進んでいって溶けていくよう、月だけが、静かに空をテラして、木も風も、ドンドンバターのように、白くとろとろと溶け低域真下。気がつくと、ウチの前にソテナは、真っ赤になったシャツをきて、立っています。 ただいま、ソテナはウチに入る前に、ふと後ろを見たけれど、もうリスも何も見えませんでした。 木の実を使ったジュースを飲んで、木の実を使ったジャムを食べて、ソテナは、静かに眠りました。 赤に染まったシャツは、そのまま色が落ちずに、真っ赤なシャツになって、今もソテナがきています。 どこかで黄色のリスは、大きくけっぷと、喉を鳴らすと、寝床に一人で帰っていきました。 だからこれで、この話はおしまい [No.104] 2008/06/20(Fri) 23:45:48 |