ショートストーリー集 11 - jagaimo - 2006/04/01(Sat) 00:01:43 [No.10680] |
└ Re: ショートストーリー集 11 - ケタ - 2006/04/01(Sat) 10:50:14 [No.10682] |
└ (No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/04/01(Sat) 12:54:27 [No.10684] |
└ さようなら - jagaimo - 2006/04/01(Sat) 14:38:56 [No.10686] |
└ 崩れかける心に - jagaimo - 2006/04/01(Sat) 15:16:15 [No.10687] |
└ 乱れる歯車 - jagaimo - 2006/04/01(Sat) 23:32:31 [No.10691] |
└ 忠告、そして始まり - 漆 - 2006/04/02(Sun) 03:10:54 [No.10694] |
└ 「多忙」 - ケタ - 2006/04/02(Sun) 11:20:04 [No.10696] |
└ 彼の命は、何処にあるのか - jagaimo - 2006/04/02(Sun) 19:50:50 [No.10700] |
└ 投下 - jagaimo - 2006/04/03(Mon) 21:30:47 [No.10717] |
└ 除隊 - ケタ - 2006/04/04(Tue) 07:21:32 [No.10722] |
└ Re: 除隊 - ヘリ兵士 - 2006/04/04(Tue) 19:03:47 [No.10727] |
└ それぞれの追悼4 - 三枝 - 2006/04/04(Tue) 13:42:17 [No.10723] |
└ 地面の下の、隊長へ - jagaimo - 2006/04/05(Wed) 23:40:34 [No.10740] |
└ 「いなくなった男」 - ケタ - 2006/04/06(Thu) 00:57:05 [No.10741] |
└ The last words - jagaimo - 2006/04/06(Thu) 15:11:46 [No.10742] |
└ (No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/04/06(Thu) 20:57:11 [No.10743] |
└ 今は亡き人 - jagaimo - 2006/04/07(Fri) 23:20:15 [No.10747] |
└ 「レストラン」 - ケタ - 2006/04/08(Sat) 08:27:42 [No.10748] |
└ (No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/04/08(Sat) 12:46:03 [No.10749] |
└ 「異変」 - ケタ - 2006/04/08(Sat) 23:05:54 [No.10760] |
└ 巡回 - jagaimo - 2006/04/09(Sun) 00:09:21 [No.10762] |
└ どっちに行けば・・ - 不運な会社 - 2006/04/09(Sun) 06:59:19 [No.10763] |
└ 彼の決断 - jagaimo - 2006/04/09(Sun) 15:12:44 [No.10764] |
└ 再び戦火の中へ - ケタ - 2006/04/09(Sun) 20:20:03 [No.10765] |
└ Re: 再び戦火の中へ - jagaimo - 2006/04/09(Sun) 23:25:23 [No.10767] |
└ 王VS地球防衛軍 - syo - 2006/04/10(Mon) 19:02:46 [No.10768] |
└ 明日への任務 - 虎太郎 - 2006/04/10(Mon) 21:05:18 [No.10769] |
└ 市街戦 - ケタ - 2006/04/10(Mon) 22:31:25 [No.10770] |
└ 遅刻 - jagaimo - 2006/04/10(Mon) 23:21:51 [No.10771] |
└ 帰ってきた戦士 - ヘリ兵士 - 2006/04/11(Tue) 19:33:30 [No.10774] |
└ 「死守」 - ケタ - 2006/04/11(Tue) 21:54:22 [No.10777] |
└ Re: 「死守」 - jagaimo - 2006/04/11(Tue) 23:37:37 [No.10778] |
└ チームβ - ヘリ兵士 - 2006/04/12(Wed) 18:41:14 [No.10779] |
└ 「異動、移動」 - あろんα - 2006/04/12(Wed) 19:12:50 [No.10780] |
└ 「エサ」 - ケタ - 2006/04/12(Wed) 20:18:02 [No.10781] |
└ 二人の親友 - 三枝 - 2006/04/12(Wed) 22:28:21 [No.10783] |
└ Re: 二人の親友 - jagaimo - 2006/04/13(Thu) 17:07:11 [No.10785] |
└ 美しき人 - ヘリ兵士 - 2006/04/13(Thu) 18:49:21 [No.10786] |
└ 二人の親友2 - 三枝 - 2006/04/13(Thu) 22:36:15 [No.10787] |
└ 「イヤーナ大佐」 - ケタ - 2006/04/14(Fri) 00:03:29 [No.10790] |
└ 二人の親友3 - 三枝 - 2006/04/14(Fri) 20:15:02 [No.10791] |
└ 自分の世界 - ヘリ兵士 - 2006/04/14(Fri) 21:54:54 [No.10793] |
└ 侵入者 - jagaimo - 2006/04/14(Fri) 21:17:15 [No.10792] |
└ 「王の最期」 - syo - 2006/04/15(Sat) 00:35:20 [No.10795] |
└ Re: 二人の親友2 - jagaimo - 2006/04/13(Thu) 23:59:00 [No.10789] |
└ (No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/04/11(Tue) 17:24:21 [No.10773] |
「うう・・・うううぁ・・隊長ぉ・・・」 アリアスの足元で、サエが身体を震わせて涙を流していた。感情を抑えられず、時折コンクリートの地面を手で叩いている。 アリアスも泣きたかった。むしろ今泣いていない自分が、卑怯な人間にも思えた。しかし、サエが泣いている。ここで自分が泣いては、誰がサエを悲しみから救うのか? アリアスははっきりと見ていた。いきなりカザミの前にバゥが出たかと思うとカザミの身体が宙を舞い、そのままの勢いで穴の底に落ちていった瞬間を。 あの後、カザミのあとを追おうとするサエを羽交い絞めにしてまで引きとめ、無我夢中で銃を乱射しながら洞窟を出た。 記憶が定かではないが、自分のアタッチメントにあった手榴弾を全て投げ、しまいにはサエの腰にあったプラズマグレネードまでも使った気が・・・。(汗) アリアスは顔を歪めながら周りを見回した。 アレックスとルミは体育座りで寄り添いながら、手をつけられないほど落ち込んでいる。ムカイはなにも言わないまま空だけを見つめている。 でも隊長は生きている。そう俺は信じてる。絶対生きている。だって、隊長は吹っ飛ばされた時、確かに俺の顔を見て励ますように笑ったんだ・・! ああ、くそっ・・・涙が出てきやがった・・・。 「うう・・・」 と、アリアスが必死で涙を止めようとしていると、サエが足に引っ付いてきた。 「ちょっ、サエ・・・。え・・・えと」 アリアスがかける言葉に困った。こういう時に、アリアスは自分がまだ幼稚だと思う。そして、軽く衝撃がした。 「あ・・・サエ・・・?!」 一瞬、何があったのかまったく分からなかった。サエが立ち上がったと思ったら、いきなり顔が近づいてきて・・・気がついたらサエの髪が自分の前で揺れていた。 「くぅ・・・・・・なんでぇ」 「え?」 サエに抱き付かれてしばし魂がどこぞへ飛んでいたアリアスは、サエの声にふと気を取り戻した。 「なんで・・・みんな気が付いたら死んじゃってるのよぉ・・・」 そうか、とアリアスは唇を噛んだ。EDFの隊員だったサエの両親も、前大戦で亡くなっているのだ。 サエは家に送られてきた両親の変わりきった姿に、何を思っただろうか、何を感じただろうか。近くにいた人が、ふとした瞬間にいなくなってしまう。この少女は同じ悲しみを2度も味わったのだ。 アリアスは不覚にも、自分の頬に涙が流れるのを許してしまった。 必ず守らなきゃいけないものが、自分の命よりも大切なものが、一つ増えた。 [No.10687] 2006/04/01(Sat) 15:16:15 fw1.tcn-catv.ne.jp |
この記事への返信は締め切られています。
返信は投稿後 30 日間のみ可能に設定されています。