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ラボ『寒露』 地上に出たそのロボットが、右手(機関砲)をヘリに向けていた。 「まさか、撃たないわよね・・・・・・」 カレンが引きつった笑いを浮かべている。 漆はまた一つ溜息をつき、操縦桿を握り直した。 「え〜、シートに座り、シートベルトの装着をお勧めします。つーか、死にたくなければ何処かに摑まれ!」 言い放ち、カレンが座ったのを確認せず、機体を急上昇させた。 ロボットの右腕に仕込まれている、120mm機関砲が光り、爆音と共に砲弾がばら撒かれた。 砲弾は、拡散しながらヘリを襲う。 二機に挟まれているのだ。逃げ場など無い。 「な、何とかしなさいよー!」 カレンはシートにうずくまり、悲鳴を上げている。 漆は漆で、険しい顔を―― 「――“120mm機関砲”すごい拡散性能だな。ってか、機関砲なのにここまで拡散していて良いのか?普通なら真っ直ぐ飛ぶと思うが。」 漆はボヤキながら操縦桿を操っていた。 冷静にロボットの兵装を評価している。 「な、何であんたはそんなに冷静なのよ!」 カレンが怒鳴る。 今にも漆を殴り飛ばしそうな勢いで。 「俺には変える事が出来ないから・・・ってか、周りが取り乱すと逆に冷静になるって奴かな。」 漆は妙に冷静に、溜息交じりの声で答える。 この砲弾の雨の中(下から撃たれているが)、冷静でいられる漆は気が可笑しくなったのだろうか? カレンは自分が焦っているのが馬鹿馬鹿しくなって来た。 少し冷静に考えてみる。 幾つか疑問がわきあがってきた。 ――こいつが冷静なのは壊れたからで良いとして、何でこの弾幕の中を一発も当たらずに飛べてるの?そもそも、ヘリでここまで広範囲に拡散する砲弾を避ける事ができルはず無いのに。しかも、輸送用で・・・・・・例え出来たとしても、こいつが出来るとは思えない―― 「なんで当たらねーんだよ!」 スピーカーを通して、ロボットのパイロットが怒鳴り声を上げている。 その声が放たれた矢先、2機の銃撃が止まる。 「ジャムッた!?いや弾切れ!」 悲鳴にも似た声が無駄に響く。 どうやら、景気よく撃ちすぎたようだ。 「終わったか?」 漆が安堵の溜息を付く。 「ば、バカ!」 カレンが叫ぶ。 相手の策略が分かったからだろう。 「チャンス!」 そう言って、前方から120mm機関砲を、後方から180mm無反動砲が放たれた。 どうやら、相手の隙を狙ったつもりのようだ。 「ったく、少しはシナリオを変えてほしいものだ・・・・・・」 溜息を付きながら操縦桿を倒す。 ヘリは、難なくその砲弾を避けた・・・が、避けたはずの180mm無反動砲の砲弾がヘリの前で炸裂する。 ウェルカム寒露ラボ それは、炸裂では無く、クス球のように開いた。 「・・・・・・(絶句)」 「・・・降りるぞ」 絶句しているカレンを気に止める様子も無く、漆はヘリポートに降りる。 「ねぇ・・・・・・」 カレンが疲れた様子で先にお降りた漆に声を掛ける。 いや、現に相当疲れているのだろう。 生気の無い顔をしている。 「いつもこうなの?」 漆は少し考えるそぶりを見せ、さぁと言ったジェスチャーをする。 「俺がここに来たのは2回目だからな。ってか、1回目は墜落だが・・・」 そう言っている内に漆の顔色が悪くなってきた。 足元もふらついている。 「そうだ!さっきの――」 「牛さーん。こっちです!」 漆の顔色を無視して話を続けようとするカレンの声を遮るかのように、職員の一人が手を振っている。 「ッてことで、カレン。お前には燕の荷物整理をして貰いたい。場所は、西側宿舎の横にある簡易研究所。じゃ、よろしく!」 そう言って、漆は全速で駆けて行った。 一秒でも早くこの場を離れようと・・・・・・ 「ちょっと、話はまだ!」 漆の耳に、その声はもう届かなかった。 「全く、少しは人の話ぐらい・・・・・・それにしても、あの動きは、あいつヘリの操縦上手かったの?」 そう言って無傷で鎮座する輸送ヘリに視線を向ける。 ヘリは、何も言わず、ただ、そこに佇むだけだった。 [No.10952] 2006/05/11(Thu) 21:27:38 p3155-ipad09imazuka.yamagata.ocn.ne.jp |
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