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all ショートストーリー集15 - ケタ - 2006/05/25(Thu) 21:56:39 [No.11036]
Re: ショートストーリー集15 - ケタ - 2006/05/25(Thu) 22:53:41 [No.11037]
さらば未来 - ヘリ兵士 - 2006/05/25(Thu) 23:56:52 [No.11038]
Re: さらば未来 - ケタ - 2006/05/26(Fri) 00:12:41 [No.11039]
出発 - ヘリ兵士 - 2006/05/26(Fri) 18:48:25 [No.11041]
合流 - 777 - 2006/05/27(Sat) 10:03:54 [No.11042]
「反感」 - ケタ - 2006/05/28(Sun) 04:11:44 [No.11048]
富士の樹海は紅く染まりて - 藤崎とうま - 2006/05/29(Mon) 15:39:48 [No.11052]
掃討戦9 - 三枝 - 2006/05/29(Mon) 18:31:02 [No.11054]
Re: 掃討戦9 - 777 - 2006/05/30(Tue) 22:05:37 [No.11066]
Re: 掃討戦9 - 三枝 - 2006/05/31(Wed) 14:13:26 [No.11069]
Re: 掃討戦9 - 777 - 2006/05/31(Wed) 22:15:27 [No.11073]
「大セレモニー」 - ケタ - 2006/05/29(Mon) 22:15:44 [No.11059]
隊長評価プラス1 - jagaimo - 2006/05/29(Mon) 22:07:44 [No.11058]
Messenger of Friendship - jagaimo - 2006/05/29(Mon) 23:44:24 [No.11060]
変わらない朝 - 漆 - 2006/05/30(Tue) 00:06:50 [No.11061]
Re: 変わらない朝 - ケタ - 2006/05/30(Tue) 00:45:47 [No.11062]
血戦 - ヘリ兵士 - 2006/05/30(Tue) 19:09:05 [No.11064]
「皇帝降臨」 - ケタ - 2006/05/30(Tue) 21:13:10 [No.11065]
Re: 「皇帝降臨」 - ヘリ兵士 - 2006/05/30(Tue) 23:43:42 [No.11068]
地獄の第2ラウンド - jagaimo - 2006/05/31(Wed) 23:55:54 [No.11074]
「死の十秒」 - ケタ - 2006/06/01(Thu) 21:58:01 [No.11075]
決断の時 - ヘリ兵士 - 2006/06/01(Thu) 22:32:29 [No.11076]
死地での闘志は光と共に - jagaimo - 2006/06/01(Thu) 23:57:53 [No.11077]
火球落下 - 三枝 - 2006/06/02(Fri) 21:52:41 [No.11080]
「策略」 - ケタ - 2006/06/02(Fri) 22:55:08 [No.11081]
決死の防衛線 - ヘリ兵士 - 2006/06/03(Sat) 01:48:55 [No.11082]
Re: 決死の防衛線 - ケタ - 2006/06/03(Sat) 10:40:30 [No.11083]
やっぱりアイツは正しかった - jagaimo - 2006/06/03(Sat) 14:03:07 [No.11084]
ジャン - ヘリ兵士 - 2006/06/03(Sat) 21:42:15 [No.11087]
[削除] - - 2006/06/03(Sat) 21:16:31 [No.11086]
陰謀には、陰謀を… - ヘリ兵士 - 2006/06/03(Sat) 22:02:31 [No.11088]
火球落下2 - 三枝 - 2006/06/03(Sat) 23:08:01 [No.11090]
堕ちた物はしぶとく - 漆 - 2006/06/04(Sun) 00:48:11 [No.11091]
Re: 堕ちた物はしぶとく - ヘリ兵士 - 2006/06/04(Sun) 01:08:59 [No.11092]
Re: 堕ちた物はしぶとく - ケタ - 2006/06/04(Sun) 03:40:47 [No.11093]
死にゆく海軍 - 不運な会社 - 2006/06/04(Sun) 13:33:39 [No.11094]
倉庫の中で・・・ - 漆 - 2006/06/04(Sun) 17:26:47 [No.11095]
「エリート」 - ケタ - 2006/06/05(Mon) 00:00:44 [No.11098]
「救助」 - jagaimo - 2006/06/05(Mon) 00:22:16 [No.11099]
Laser beam avalanche - 藤崎 とうま - 2006/06/05(Mon) 15:08:30 [No.11100]
非現実的な戦士のマーチ - ヘリ兵士 - 2006/06/05(Mon) 18:07:57 [No.11101]
火球落下3 - 三枝 - 2006/06/05(Mon) 23:08:21 [No.11104]
「混沌」 - ケタ - 2006/06/05(Mon) 22:44:08 [No.11103]
艦隊壊滅 - 不運な会社 - 2006/06/06(Tue) 06:16:24 [No.11105]
「情報」 - jagaimo - 2006/06/06(Tue) 19:13:52 [No.11106]
「完成機」 - ケタ - 2006/06/06(Tue) 23:57:13 [No.11108]
「名狙撃手?」 - あろんα - 2006/06/07(Wed) 21:27:27 [No.11109]
火球落下4 - 三枝 - 2006/06/07(Wed) 22:27:36 [No.11111]
恐怖と絶望と - 777 - 2006/06/08(Thu) 00:18:28 [No.11113]
Re: 恐怖と絶望と - 三枝 - 2006/06/08(Thu) 18:54:52 [No.11114]
Re: 恐怖と絶望と - 777 - 2006/06/08(Thu) 21:09:42 [No.11116]
Re: 恐怖と絶望と - 三枝 - 2006/06/08(Thu) 22:42:15 [No.11118]
「元帥の死」 - ケタ - 2006/06/08(Thu) 22:00:15 [No.11117]
「戦闘準備」 - jagaimo - 2006/06/08(Thu) 23:26:55 [No.11119]
起きれば其処は - 漆 - 2006/06/02(Fri) 21:18:24 [No.11079]


起きれば其処は (No.11077 への返信) - 漆

突然の来訪者の贈り物で被害を被ったのは、セレモニー会場だけではない。
本部もまた、甚大な被害を被っていた。

EDF本部〜メディカルセンター跡

ボン

小規模の爆発と同時に瓦礫の一部が吹き飛んだ。
何かの火薬のようだ。煙が立ち上っている。
その中から二つの人影が這い出してきた。
「―――!?」
瓦礫から這い出してきた人影――凛が息を呑む。
見渡す限りの瓦礫の山、セレモニー会場上空を旋回する何十機ものUFO。何処からとも無く聞こえてくる悲痛の叫び・・・・・・
――地獄絵図

「・・・・・・絶望的か・・・ま、全滅しなかっただけ儲けものか」
 背中から声が聞こえてきた。それは呆れている様でありまた、安堵しているようだ。
「そんな悠長なこと言って――」
 振り替えざまに一言を放とうとした凛だったが、途中で言葉が途絶えた。
 そこには青い顔をし、右肩から血を滲ませる漆の姿があった。

「――!だ、大丈夫!?きゅ、救急車!」
 半ばヒステリーを起こした様で悲鳴を上げる。
 目の前の惨劇にコレだ。こうなるのも頷ける。
「・・・・・・寝ている俺の体を引っ張って、瓦礫を防いだ奴は、お前だったと記憶しているのだが・・・」
 その言葉を聞き、我に返る。如何やら、心覚えがあるようだ。
 少しばかり、気まずい沈黙が流れる。

「・・・・・・お取り込み中・・・すみませんが・・・ケホ・・・現状を忘れていませんか・・・・・・」
 二人の側に“土埃で咳き込みながら”一人の少女が割って入った。
 彼女は体中に銃器をぶら下げた、『邪魔者全てジェノサイド』的な姿と補足しておこう。
「それじゃ、行くとしますか・・・」
 漆がセレモニー会場へ向け歩き出す。その足取りは頼りなく、ふらついている。
 その後について凛も歩き出そうとしたが背筋に悪寒を感じ、立ち止まる。

「言い忘れていましたが・・・倉――」
「凛。お前は倉庫へ。カレンの救出及び、確かリペアスプレーの予備が在・・・った筈だから、それの準備を。」
 SKの話が終る前に、漆が命令を出した。
 凛はその言葉に食い付こうとしたが、急に冷静さを取り戻し自分が間違っているのと気づいた。
 自分にも不思議なほど素直にその命令を受ける。

「分かった。でも無理は・・・」
「――“無理をするなと言われても無理をしないほうが無理だ”って、聞いた事があるだろ?」
 凛が苦笑し、SKがまた咳き込んだ。
 そして漆は、凛の額を左手で撫でた。
 少し心が和む。
「ま、シナリオが変わらない限り生きて・・・いや、必ず会える・・・筈だ。きっと。多分。もしかしたら。・・・出来るといいな・・・」
 段々頼り無くなって来る漆の言動に少し笑う余裕が出てきた。
 そして深呼吸をして呼吸を整える。

「それじゃ・・・この世界の下、また何処かで」
「分かった。・・・ま、すぐに合えるかも、な。それじゃ、往って来る」
 そう言葉を交わし、漆とSKは未だ炎が立ち上っているセレモニー会場へ、凛は倉庫へと共に駆け出した。

 凛の額には左手の温もり・・・いや、左手の冷たさが残っていた。


[No.11079] 2006/06/02(Fri) 21:18:24
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