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「ルミ、どんなことがあっても動いちゃダメだよ。いいね?」 サエは何をしでかすかわからないルミにぶすっと釘を刺し、小隊の仲間を探すために歩き去ろうとした。が 「うん・・・。お見舞いの品はショートケーキがいいな」 「リペアスプレーで我慢してね」 この場に及んでも冗談を吐くルミの言葉を瞬間的に斬ったサエは、怪我人のごったがえすロビーを見回した。 すると、いささか人気の少ないロビーの端に、アリアスが他の隊員と座っているのが見えた。 サエは横たわる怪我人の間を縫うようにして歩み寄った。 「とと・・・」 やっとこさでアリアス達の前に立つと、アリアスがはっと顔を上げた。 「ああ、サエ。怪我ないか?」 「だいじょぶ。アリアスは?って腕・・・!」 自分はむき出しの腕と足に多少擦り傷がある程度だったが、 アリアスの腕をみると左腕が本来曲がるはずのない方向に曲がっていた。 「うん。今ケタさんに鎮痛剤もらったから心配ない」 ケタさん・・・確か大きい蜘蛛と一緒に戦った人だ。 サエがケタに目線を向けると、ケタは笑いかけてきた。 慌ててサエは頭をさげて「ありがとうございます」と言った。 ・・・ ・・・ 「キリヒトさん、そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ・・・。たぶん」 アレックスは基地の外の開けた場所で周囲を警戒するキリヒトに呼びかけた。 集中していて聞こえないのか、はたまたわざと聞こえないフリをしているのか、キリヒトは双眼鏡を覗き込んだままだ。 「はぁ・・・」 アレックスはため息をつきながらAS−22RRの弾倉を確認する。 隊員たちがリペアスプレーと共に運んできた箱に入っていたものだ。 性能的にはアレックスが使っていたAS−22RLRカスタム――ルミさんの改造品だ――には劣るが、敵を撃破するに至らなくても、この連射力ならけん制用として大いに役に立つだろう。 式典用のライフルでは、どんなに撃ち込んでも敵は倒れてくれないわけだし。 なんだかマザー戦のときにも同じようなことがあったような・・・ とアレックスは頭をかかえるしかなかった。 ・・・ ・・・ アリアスはサエとしばし話していた。 サエは心配そうな顔でアリアスの腕を見ていたが、話している間に笑顔を取り戻していった。 ―――トゥルルルルルル・・・トゥルルルルルル・・・ 「ん・・・」 不意に携帯の着信音が聞こえた。 アリアスは右手でポケットを探ると、携帯電話を取り出した。 「セレモニー中は持込禁止だよ」サエが抜け目なく注意する。 「な、内緒な・・・」 言いながら携帯を開き、通話を始めた。 「もしもし・・・ムカイさん!?今までどこに・・・!」 「え?」 ムカイさん・・・? 問い詰めようとしたサエをアリアスが目で制した。 懇願するような目で、今はまだ、と。 ・・・ アリアスはいったんロビーのトイレに入り、人の目につかないように隠れた。 「どうしたんです?」 『現在、荒川エリアD−5で新型の陸戦兵器と交戦中だ』 「新型?ダロガの改良機ですか?」 『いや、まったく違うフォルムだ。・・・その陸戦兵器は大気圏外から投下される』 「投下って・・・大気圏外からですか?!」 『ああ。いつどこに現れても不思議はない』 「んなことが・・・。それで・・・どうすれば?」 『上空と半径3000km以内を警戒しろ。もし本部に直接、投下された場合、1500mの距離を保持しろ。それより近い場合・・・』 「場合?」 『高出力レーザーと格闘戦で挑んでくるだろう。死にたくなければ、その距離から狙撃しろ。本部の装甲なら破られる事はない』 「レーザーって格闘戦って・・・・・・」 今まで戦っていたダロガには、到底格闘戦なんて無理だ。というか格闘ができる戦車は、もう戦車の領域ではないような・・・。 『なんだ』 「その・・・陸戦兵器の形は・・・?」 『・・・・・・待っていろ』 プツン。そう言うとムカイは唐突に電話を切った。 ほどなく、アリアスが鏡の前で顔についた煤を落とし終わると同時に、携帯が鳴った。 今度は、メールだった。 送ってきたのは、ムカイ。 アリアスがそのメールを開くと、こう記されていた。 [サイズはダロガの約2倍。格闘戦のレンジは100m弱。レーザーは200〜300m。それ以上の距離の場合、プラズマ光弾での攻撃] そして・・・携帯で撮ったのか、やや画質の粗い写真がついていた。 そこには、ご丁寧にも例の新型陸戦兵器が写っていた。 先ほど戦った新型円盤のボディに、チェーンのような四肢をくっつけた異様なフォルム。 4本ある足の中の一本を振り上げ、地面に突き刺そうとしている瞬間だ。 足の先端は針のように鋭くなっている・・・。これで格闘戦を挑まれたら、たまったものではない。 ・・・・・・相変わらず似合わない事をする人だ。 しかし、貴重な情報を手に入れることができた。戦闘で最も役に立つ情報は、実際に戦闘をした時の情報なのだ。 これは指揮系統に伝えておいたほうが良さそうだ。いざ戦闘になった時、被害を軽減できる。 落ち着かずに情報が混乱している今、前線の明確な情報は届かない。 アリアスは携帯をしまうと、また顔を洗ってトイレを出た。 アリアスはどちらかというと軽い性格ですw(キリヒトやルミほどじゃないですけど) [No.11106] 2006/06/06(Tue) 19:13:52 fw1.tcn-catv.ne.jp |
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