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いつもなら色とりどりのネオンに照らされている街が、いまではすっかり闇に支配されている。 アリアスは夜の街を一人で歩きながら、手の中のカギを見つめていた。 ムカイに渡された、重く、複雑な形状のカギ。 おそらく、ピッキングでも破られないような鍵なのだろう。 アリアスはムカイの言葉の一つ一つを思い出しながら、このカギの真実を探っていた。 ―――――― 『すまない。時間が取れなかった』 その時、珍しくムカイは素直に謝った。 『いえ、・・・それで、なんでしょう』 『渡したい物がある』 ムカイは戦闘服のまま、アタッチメントから何かを取り出した。 それをアリアスの目の前にかざし、悲しげな瞳を伏せた後、再び口を開いた。 『このキーは、カザミの残した最後のメッセージだ』 『メッセージ?』 ムカイは軽く頷く。 『カザミは自分の死ぬことを予知していた』 『・・・・・・いつから、でしょうか』 『お前達が入隊する以前からだ』 アリアスは首を捻った。 そんな前から、なぜ死を予想する必要がある? 大戦が終わって、平和の続く日々を望んでいたのに。 『いや、カザミは自分を、すでに死んでいる、と言った』 『ま、待ってください・・・。なぜそんな・・・』 『カザミは、あの部隊を失ったときから死んでいた』 それ以上、ムカイは何も話さなかった。 アリアスは、自分には難しすぎる話だ、と思った・・・。 ―――――― 「・・・ここで、いいのか?」 アリアスは一軒の民家の前で足を止めた。 家の持ち主は・・・・・・「風見」 アリアスは電柱に記してある番地と、手元の紙切れを見比べる。 確かに、ここだ。 ムカイはここにカザミのメッセージが隠してある、と言った。 まだ人が住んでいるらしく、窓から灯りが漏れている。 アリアスは意を決して、家のチャイムを鳴らした。 ピンポーン、と古臭い音が鳴り、それから足音が聞こえてきた。 「はーい?」 家の中からは、アリアスよりもいくつか年上、20代後半の女性が出てきた。 ・・・ ・・・ 「す、すいません・・・」 アリアスは出されたお茶に首をすくめた。 「それで、EDFの方がなんの用?」 女性はいささか高圧的な口調でアリアスに問いかけた。 「え、えと・・・。カザミ少尉をご存知で・・・?」 「カザミ少尉?ああ、あの人ね。まだ少尉だったんだ」 この人は一体、カザミのなんなのだろう。小馬鹿にしたように笑って、お茶をすすった。 女性はため息をつくと、事も無げにこう言った。 「知ってるも何も、アタシの夫よ」 一瞬、アリアスの脳みそがフリーズした・・・・・・。 「夫って・・・。じゃ、じゃあ貴女は隊長の・・・」 「言いたくないけど、戸籍上は妻よ。文句ある?」 眉を吊り上げてこちらを睨む女性に、アリアスはぶんぶんと首を横に振った。 「あなたこそ、あの男のなんなのかしら」 「お、俺は・・・隊長の・・・部下、でした」 「ふぅん。あなたも苦労してたのね」 「あの・・・カザミ少尉の戦死のことはご存知で?」 「ええ、知ってるわよ。アタシを捨てた報いとして、ありがたく受け入れたわ」 「は、はぁ・・・・・・」 ぶっちゃけると、アリアスはこういう人が苦手だ。 夫の死を告げられて「ありがたく受け入れる」妻がこの世に何人いるだろうか。 アリアスとしてはそう何人も居て欲しくないものだが。 「で、何の用?今更、骨でも持ってきたんじゃないでしょうね」 「い、いえ・・・。その、隊長の遺品などは残ってないでしょうか」 アリアスはとりあえず、早々と用事を終わらせる事にした。 この人はカザミのことをなんとも思ってないような気がする。 しかし、アリアスがそう言った瞬間、女性の顔色が変わった。 「・・・あなた、カギを持ってるでしょう?」 「ええ、どうして・・・」 わかるんですか?と聞こうとした瞬間、何かがアリアスの視界に迫った! アリアスは反射的に首を捻り、左手を軸に反撃体制に移った。 と、同時にガシャン、とアリアスの後ろで何かが割れた。 「結構できるのね。どんくさい子だったらどうしようかと思ったわ」 女性が肩をすくめて薄笑いを浮かべている。 スキを作らないように後ろを見ると、飛んできたものは女性が使っていた湯のみだった・・・。 なんて女だ・・・。どいつもこいつもトンデモナイ奴ばっかりだ、とアリアスは内心呆れてしまった。 「ま、最近はEDFも大変みたいだしね。贅沢言ってられないわ。 あ、ごめんね。名前言ってなかったわ。アタシは風見 美世子(カザミ ミヨコ)。世界で一番強い主婦よ」 ミヨコはそう言って、薄気味悪い笑みを湛えたままアリアスの頭を小突いた。 なんでだろう・・・。話が急に跳躍するのはw [No.11144] 2006/06/15(Thu) 23:59:38 fw1.tcn-catv.ne.jp |
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