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「さて、行きますか」 イズキはアーマーを装着すると、部屋の外へ出た。 数時間前、ユウトからの連絡届いたのだ。 内容は、『南アメリカ地区の救護活動』というものだ。 救護活動といっても、前線で戦う事は強いられる事だろうが・・・。 建物の外へ出ると、輸送機と思わしき機体が着陸していた。 「隊長、出発準備は整いましたか?」 ミエキが輸送機の中から体を乗り出す。 「あぁ。っても・・・武器はどうする?」 「輸送機内の物を使うしかありません。武器の到着を待っている暇もありませんし・・・現地調達ですね」 イズキはがっかりする。武器マニアの自分が、その辺の武器で満足できるはず無いからだ・・・。 <御二人さん、そろそろ離陸する。早く乗ってくれ> 輸送機のパイロットが苦笑混じりで告げる。 イズキとミエキはそれに従い、輸送機に乗り込んだ。 輸送機の中には、武器が収納されていると思われる格納庫。 更に、両翼の部分にガトリングガンが設置されている。 逆に言えば、装備はそれだけなのだが・・・。 「他にも部隊が居るのか」 イズキは席について、周囲を見渡す。 「そりゃ、いくら何でも私達二人だけを輸送するのに一機だけは無理ですよ」 「それもそうか」 イズキは納得する。よく考えれば、国外任務もバゼラートで行ってた自分達の方が可笑しい。 「それに、輸送機は一機じゃないですよ」 「え?」 ミエキは、窓の外を指で指す。 そこには、今乗っているのと同じ型の輸送機が何機か並行して飛んでいる。 「今回の任務は、輸送機5機の十数小隊で行うんですよ」 「十数小隊?」 国外の任務にそれだけの部隊を送るほど、今の日本に余裕があるのだろうか? と、少し考えたが・・・そういえば、元帥が有能から無能になったとか言ってたのを思い出す。 今の元帥は戦後の自分の功績を考えて他の国に恩でも売る気なのだろうか? まぁ、そんな奴が最後まで生き残れると思わないが・・・。 「もう一度行ってみろ、この女ぁ!」 突然、イズキ達の後方から響いた叫び声に、イズキやミエキ、他の部隊員もギョッとする。 「だから、アナタ達みたいな弱い人は邪魔だからココで降りて下さいと言ってるんです」 首元を掴まれたままで、その女は目の前の男達に言い放つ。 女にそう言われた男達は立ち上がり、加勢しようとする。 「弱いだぁ!?俺等を誰だと思ってやがる!今、日本地図に秋田県があるのは俺等が守ったからだぞ!」 その男達の部隊の隊長と思われる男は、叫んだ。 それに続き、他の団員達も叫び始める。 「そうだ!『秋田のギガンテス』っていったら知らない奴はいないぞ!」 「地を蛇のように這い、空を鷹のように駆け抜ける俺等を知らない奴なんてEDFには居ないぞ!」 イズキは、呆れながらミエキに尋ねる。 「・・・『秋田のギガンテス』って、お前知ってる?」 その質問にミエキは 「知りませんね」 と、即答する。 「だよなぁ・・・大体・・・」 首元を掴まれたままの女は一言。 「・・・それは、秋田が敵に狙われなかっただけでは?」 イズキはその女の言葉に同意するように頷く。 「大体、地を蛇のように這って、空を鷹のようにって・・・それは『ギガンテス』じゃなくて『エアバイク』では?」 今度は、ミエキがその言葉に同意するように頷く。 「っていうか、正直・・・誰もそんな部隊知らないと思いますけど?」 これには、輸送機の全員(パイロットも含む)が同意した。 「えぇい、黙れこの女が!新米兵のクセに、実戦経験のある俺等を弱いなどと!!」 その男が言うように、女性隊員の持つ装備は新米兵が持つ程度の武器しか身に付けていない。 「確かに、私には負傷した経験はありませんからね」 その女性隊員の言葉は、恐らく目の前の古傷だらけの男に対する皮肉だろう。 この言葉に、遂に堪忍袋の緒が切れたのか、男は女性隊員を空中に持ち上げ、投げ飛ばそうとする。 「なら、その初の負傷!俺が食らわせてやるわぁぁぁ!!」 大声で叫びながら、腕を振ろうとする・・・・が、空中でその腕がピタリと止まる。 「いい加減にしてくれないか・・・巨体の男が何人も暴れると輸送機が揺れて堪らないんだ」 いつの間にか男の腕下まで来ていたイズキが止めたのだ。 「誰だお前!」 男が叫ぶと、イズキは言い放つ。 「第92独立特殊部隊長のイズキだけど」 「知らん!」 イズキはガックリする。どうやら、長い間寝ているうちに知名度は下がったようだ。 「『秋田のギガンテス』とかいうのよりは、知名度あると思ってたんだけどなぁ・・・」 イズキは、そう言いながらも男の腕を無理矢理下へ降ろし、女性隊員を解放する。 「大丈夫か?」 こんな事で死にそうでは無いが、一応女性隊員に尋ねる。 「問題は無いです。無駄なお手数をお掛けしましたね」 礼儀正しいのか、正しくないのか・・・よく分からない。 「おい、第92毒舌特捜部隊長の何とか!」 男が気に食わない様子で近づいてくる。 「第92独立特殊部隊長のイズキ!何だ、その変な部隊は!!」 イズキは心外とばかりに言い返す。 「どうでもいい!表に出ろ!」 どうでも良くないのに・・・と思いながら、イズキは結論を言う。 「無理。だって、今、飛んでるんだぞこの輸送機・・・」 どうやら、筋肉の塊にしか見えないこの男は、脳も筋肉らしい。 「えぇい、揚げ足ばかりとりやがっ────」 「ハイハイ、そこまでですよー」 男がキレそうな所に、ミエキが突如横から入ってくる。 「誰だ、オマ───」 「そこまでって言いましたよ。第122陸戦部隊の力山隊長?」 「!?」 男が目を見開く。どうやら、この男の所属部隊とこの男の名前らしい。 「お、お前何でオレの名前を・・・」 驚いてる男を尻目に、ミエキはイズキに振り返って 「隊長が寝ている間、私がほのぼのと過ごしていると思いました?」 「・・・あぁ、いや。そうだな・・・そんなわけないか」 どうやら、ミエキはイズキが寝ている間にEDFの管理情報を見ていたらしい。 そして、再度男に向き直ると 「いい加減、席についてください。でないと・・・」 ミエキの言うその続きが気になったのか、男は 「で、でないと・・・・?」 と復唱する。 「ユウト中将に今回の不祥事を伝えてしまいますよ? 『第122陸戦部隊の隊員達が新米の女性隊員を集団でピーやガーをした』とか・・・」 男達の顔から血の気が引いていく。 もしかすると、満面の笑みのミエキの顔が、血も涙も無い鬼の顔と重なったのかもしれない。 男達は、無言のまま席に着席して、ひたすら『どうか神よ・・・』などと言い続けていた。 「恐ろしいな、お前は・・・」 イズキは、横に座るミエキを見ると、苦笑しながら言った。 「今の時代は、情報戦ですからね!情報があって、なんぼの時代ですよ?」 ミエキは清々しい笑顔で言い切った。 こうして、イズキ回復後の初戦(相手はEDF隊員だが)は、勝利に終わったのであった・・・。 輸送中の機内での物語。 さてさて、南アメリカの何処に着いて、何をしようかなぁ・・・。 [No.11237] 2006/07/22(Sat) 20:26:30 softbank219206220093.bbtec.net |
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