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all ショートストーリ集17 - バルムンク - 2006/07/22(Sat) 20:00:59 [No.11235]
「新たな挑戦」 - バルムンク - 2006/07/22(Sat) 21:03:20 [No.11238]
「軍法会議もの」 - バルムンク - 2006/08/13(Sun) 16:18:12 [No.11261]
ある意味伝説の男 - フェアリー - 2006/10/05(Thu) 15:51:46 [No.11381]
飛び立ち - set - 2006/07/22(Sat) 20:26:30 [No.11237]
「遭遇」 - jagaimo - 2006/07/25(Tue) 20:46:49 [No.11241]
密林の大河川 - set - 2006/07/26(Wed) 22:03:59 [No.11242]
「そして静岡へ」 - ケタ - 2006/07/30(Sun) 02:46:07 [No.11247]
帰還 - 虎太郎 - 2006/07/30(Sun) 10:31:46 [No.11248]
Re: 帰還 - jagaimo - 2006/08/05(Sat) 21:53:54 [No.11253]
「新手」 - ケタ - 2006/08/06(Sun) 11:13:52 [No.11254]
血に染まる戦場 - 不運な会社 - 2006/08/07(Mon) 05:49:03 [No.11255]
「やってきた援軍」 - ケタ - 2006/08/09(Wed) 21:49:28 [No.11256]
「一条の光」 - ケタ - 2006/08/14(Mon) 09:15:34 [No.11262]
「過去の戦士達」 - jagaimo - 2006/08/14(Mon) 18:17:06 [No.11264]
「合流」 - ケタ - 2006/08/16(Wed) 22:38:35 [No.11268]
(No Subject) - 漆 - 2006/08/20(Sun) 23:53:24 [No.11283]
居心地の悪い - 漆 - 2006/08/21(Mon) 00:17:31 [No.11284]
「敵とは」 - ケタ - 2006/08/21(Mon) 23:35:45 [No.11285]
Re: 「敵とは」 - 虎太郎 - 2006/08/23(Wed) 15:32:19 [No.11291]
「怪しい夜」 - ケタ - 2006/08/24(Thu) 00:22:48 [No.11292]
無垢なる侵入者 - 虎太郎 - 2006/08/24(Thu) 10:54:52 [No.11293]
カウントダウン - ヘリ兵士 - 2006/08/24(Thu) 20:58:35 [No.11294]
Re: カウントダウン - jagaimo - 2006/08/25(Fri) 01:34:57 [No.11295]
「訪問者」 - ケタ - 2006/08/26(Sat) 17:09:18 [No.11304]
嫌な嫌な嫌な奴 - ヘリ兵士 - 2006/08/26(Sat) 19:35:05 [No.11310]
賭け引き - 虎太郎 - 2006/08/27(Sun) 10:52:30 [No.11312]
「2人の元帥」 - ケタ - 2006/08/27(Sun) 23:10:32 [No.11315]
2人目の訪問者 - jagaimo - 2006/08/28(Mon) 14:52:23 [No.11316]
報告 - 虎太郎 - 2006/08/28(Mon) 16:20:44 [No.11317]
無謀 - ヘリ兵士 - 2006/08/28(Mon) 19:38:30 [No.11318]
「闇の中の輝き」 - ケタ - 2006/08/28(Mon) 23:51:17 [No.11319]
Re: 「闇の中の輝き」 - 虎太郎 - 2006/08/30(Wed) 15:01:18 [No.11320]
福沢、発狂 - ヘリ兵士 - 2006/08/30(Wed) 15:51:46 [No.11321]
「静かな猛獣」 - ケタ - 2006/08/30(Wed) 23:55:50 [No.11323]
露見 - 虎太郎 - 2006/09/09(Sat) 11:46:02 [No.11340]
(No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/09/09(Sat) 15:01:37 [No.11343]
「敵はEDF隊」 - ケタ - 2006/09/14(Thu) 20:52:51 [No.11346]
「信じる者、主の心は彼らと共に」 - jagaimo - 2006/09/15(Fri) 23:18:53 [No.11347]
(No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/09/16(Sat) 20:53:13 [No.11348]
「進入経路爆破」 - jagaimo - 2006/09/17(Sun) 02:11:11 [No.11349]
参戦 - 不運な会社 - 2006/09/17(Sun) 05:53:31 [No.11350]
親孝行 - 虎太郎 - 2006/09/17(Sun) 23:31:56 [No.11351]
「防衛戦(ケタ+シリア)」 - ケタ - 2006/09/18(Mon) 11:01:33 [No.11352]
「おやすみ」 - jagaimo - 2006/09/18(Mon) 16:04:30 [No.11353]
テロリスト - 不運な会社 - 2006/09/19(Tue) 05:14:01 [No.11354]
「負傷者なし」 - jagaimo - 2006/09/21(Thu) 00:40:13 [No.11355]
「能力」 - ケタ - 2006/09/26(Tue) 07:30:06 [No.11362]
「疾走、闇の彼方へ」 - jagaimo - 2006/09/30(Sat) 23:51:09 [No.11374]
「進むべき道」 - ケタ - 2006/10/02(Mon) 23:34:15 [No.11375]
異変 - ヘリ兵士 - 2006/10/03(Tue) 17:26:04 [No.11377]
「砲撃」 - ケタ - 2006/10/04(Wed) 00:10:49 [No.11378]
「一時休戦」 - jagaimo - 2006/10/08(Sun) 00:01:27 [No.11391]
絶望だけを見つめる者、希望をただひたすら信じ進む者 - ヘリ兵士 - 2006/10/08(Sun) 01:31:03 [No.11392]
「ローズという存在」 - ケタ - 2006/10/08(Sun) 03:41:59 [No.11393]
「迎え」 - jagaimo - 2006/10/08(Sun) 15:42:08 [No.11394]
「残された時間」 - ケタ - 2006/10/10(Tue) 23:58:03 [No.11398]
異変 - ヘリ兵士 - 2006/10/03(Tue) 17:26:03 [No.11376]
風船 - ヘリ兵士 - 2006/09/09(Sat) 14:44:09 [No.11342]
[削除] - - 2006/08/22(Tue) 11:23:31 [No.11286]


「一時休戦」 (No.11378 への返信) - jagaimo

『私はどうなろうと後悔しない。
EDF隊員達よ、君たちも後悔しないよう・・・君達自身が進むべき道を決めてくれ』
キリヒトの無線にもローズの声が響いていた。

キリヒトはふっ、と笑うと階段下にいる―――ついさっきまで撃ちあいをしていた部隊に呼びかけた。

「だ、そうだ。まだやるか?と、いっても俺はやる気はないんだがな」
しばしの沈黙が流れる。

突然、死んだはずのローズの声が無線機から聞こえたのだ。
相手は躊躇しているのだろう。

ほどなくして、返答があった。

「・・・ふん。いいだろう。一時休戦ってやつだ。もうEDFで銃撃戦をやらかしたアンタを撃つ気はねぇ。消えちまいな」

答えに思わず笑みがこぼれた。
ここまで上手くいくなんてな・・・、ローズは信用されているという事か。

キリヒトは消えちまいな、と言われたのを無視し、階段を降りて手すりから身を乗り出して顔を出した。
「どうも。ワルィは一体どんな顔をしているか楽しみだ」

部隊長はキリヒトの冗談には付き合わず、後ろの部下の顔を見回した。
まっすぐに隊長を見る隊員達が、次々に頷く。
隊長は目を伏せそして、一拍おいて、無線機に向かっていった。

「・・・こちら第13部隊。我々はローズ殿に従う。
よってテロリスト鎮圧の任務を放棄、もうワルィ元帥の命に従うつもりは―――、一切ねぇ」

ひゅーっ、とキリヒトの口笛。
キリヒトは階段から見下ろした状態でニヤニヤと笑っていた。
「キマりましたね」

キリヒトが階段を下りていく。

と、またもや無線機から声がした。

「ワリィだ、全兵員に告ぐ、アレは偽者だ!!騙されるな!少し考えればわかるだろ!
ローズの名をかたり、貴君らを全滅に落としいれようとしているテロリストだ、かまう事は無い、砲撃し、殲滅せよ!」

誰からかため息が漏れる。
部隊の隊長は完全に呆れ帰って、苦し紛れにキリヒトを見た。

「こんな馬鹿に俺達は従っていたとはな・・・今思えば自分が情けないぜ」

「命令に従った方が軍人としては立派では?」

「ふん・・・。そう言うアンタは反逆者だろう」

「元、ですね」
言いながらキリヒトは、ド下手なEDFの敬礼をしてよこした。

「隊長・・・・・・」
部隊の隊員が不安げに隊長に話しかける。
その眼差しを受けた隊長は悲しげな目を伏せた。

「ワルィなどに従っていた俺達が悪いんだ。たぶんな。
それが正しいとは知らんが、いまコイツを撃ち殺してもなにも生まれん。ましてやローズ殿に手を出すなんぞ、論外だ」

まかせろ、と隊長は呟くと、再度キリヒトに言った。

「俺達はローズ殿に従う。はやくこのネズミの巣みてぇなビルから出たいんだ」

「どうぞ、ご自由に。案内しましょうか?男のエスコートなんでゾッとしないですが」

「ふん。アンタの冗談はもう飽きた。さっさと案内しやが―――」

―――ズドォォォン!!

隊長が眉を吊り上げて言った瞬間、ビルに振動が走り、轟音が響き渡った。

「どういうことだ!?おい!」
天井から降り注ぐ粉塵に顔しかめ、隊長は怒鳴った。

「知りませんよ。台本にはなかったんですけど、だれのアドリヴでしょう。イタズラかな?」

「部下を殺したらイタズラじゃ済まねぇんだ!こっちは!」
怒鳴りながら隊長は、「ビルを出るぞ!」と部下達に言った。

「一番近い逃げ道はこの階段を最後まで降りた非常用通路です。
出たらなるべくビルから離れるのが妥当ですね」

キリヒトは顔色も変えずに言うと、中への通路に走り出した。

「おい!どこにいくんだ、死にてぇのか!」
隊長が慌てて呼び止める。

「俺は死んでも構わないんですがね。
死なせたくないんですよ。・・・それでは」
隊長の呼びかけにキリヒトは応じず、そう言って走り去っていった。
「どいつもこいつも・・・呆れた野郎だ」

苦笑を浮かべつつ呟き、隊長は部下を先導して階段を下りていった。


[No.11391] 2006/10/08(Sun) 00:01:27
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