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「よっ、英雄」 食堂で新聞を読むキリヒトは、幾度となく通りすがりの隊員達にそう言われた。 特に皮肉を込めていっているのではないのだが、キリヒトは言われるたびに顔をしかめた。 「英雄・・・。俺には相応しくない名声だな」 ふっ、と自嘲気味にそう呟いた。 果たして3度も仲間を犠牲にして生き残った自分が、「英雄」などと言われてもいいのだろうか。 いや、それは『キリヒトの中では』あってはならないことだった。 仮に自分がEDFにとってとても重要な役割を担ったとしても、それは自分の力ではない。 なぜなら死んでいった仲間が、キリヒトを助け、生き延びらせたからだ。 彼らが居なければ、自分はとっくの昔に死んでいる。 だったら、その重要な役割を担い、こなせた理由の元は彼らではないか。 死んでいった彼ら、キリヒトの顔も知らない誰かかが死んでいったために、今があるのだろう。 つくづく英雄という言葉は悲しみと皮肉が混じり合った言葉である。 「あのぉ・・・」 「ん?」 不意に話しかけられた。 また「新聞に載っていた人ですよね?」だとか「写真見ましたよ」だとか「サイン下さい」・・・はないか。 「ええと・・・第276独立歩兵小隊の方、ですよね」 話しかけてきたのは若い女性だった。 長い髪を後ろでまとめ、内勤の女性隊員に支給される青と白のツートンカラーの制服を着ている。 「ああ、そうだけど?」 先ほどから溜まっていたストレスのせいで、思わず不機嫌な声で返してしまった。 「す、すいません・・・。あの、隊長殿はどちらの方に・・・」 そういえば隊長ってアリアスだったな、と思った。 年上などに対する礼儀はちゃんとしているアリアスだ。キリヒトの事も尊敬し、頼りにしている。 だから普段、アリアスは隊長という意識がない。 「放送で呼べば?」 「いえ、それがすでに1時間ほど呼んでいるのですが・・・」 呆れた。 どこで油を売っているのだろう。考えるほど苛立ってくる。 「・・・は?ああ・・・すいませんね。すぐに呼んできますよ。なんと伝えれば?」 「すぐに影山少佐の部屋へおいでなさるよう、と。お願いします」 軽く頷くと、女性は丁寧にお辞儀をして走り去っていった。 なにをやっているんだ・・・。 アリアスを叩きたい衝動にかられるが、 いきなり殴っては投げられる、もしくは逆にカウンターをいれられるかもしれない。 なんせアリアスはミヨコから格闘術を叩き込まれたのだ。 詰め所にたどり着き、ドアを開けて中を覗く。 誰もいない。 ―――わけじゃなかった。 大きめのソファーの上でルミがぐーすか寝ていた。 普通、もうじき19にもなる少女が詰め所などで惰眠を貪るだろうか? いや、まずしない。というか男としてはしてほしくない。 ふと、窓の外に見慣れた人間を見つけた。 アリアスだ。サエと連れてにこやかに笑っている。 すこし苛立ってくるが、ここで怒るのもなんか不自然だ。恋路の邪魔はしてはいけな・・・じゃなくて呼び出しだったな。 「お〜〜い」 窓を開けて二人に呼びかける。 「あ、キリヒトさん。どうしたんですか?」 サエがにこにこと笑って応対する。 「そこの隊長殿に用があるんだ。おまえさん、呼び出されているぞ」 軽い口調で言うと、アリアスは苦い顔をした。 「マジ・・・ですか?」 「マジもなにも真の事実。影山少佐、だったか。そこの部屋にだと」 「わ、わかりました。ありがとうございます。じゃ、じゃあ行ってくる!」 そう言うと焦ったように走り去った。 キリヒトがその背中を見つめる。そしてぽつりと言った。 「・・・反対じゃないか?」 アリアスはすぐに逆戻りをして、サエとキリヒトの前を疾走した。 おお、お褒めの言葉を頂けて光栄です(= ̄∀ ̄) でもそう言われて読み直したらK.Mと御剣の性格を書き間違えていた事が発覚してしまった自分がここにいるorz [No.11415] 2006/10/22(Sun) 23:42:45 tcn032030.tcn-catv.ne.jp |
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