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No.11491へ返信

all 戦士たちの一日 - エア - 2005/10/08(Sat) 09:45:55 [No.8479]
ショートストーリーまとめてみました - フェアリー - 2007/06/21(Thu) 17:16:03 [No.11486]
Re: ショートストーリーまとめてみました - ヘリ兵士 - 2007/07/05(Thu) 21:45:10 [No.11489]
Re: ショートストーリーまとめてみました - フェアリー - 2007/07/06(Fri) 10:20:08 [No.11490]
Re: ショートストーリーまとめてみました - 三枝 - 2007/07/07(Sat) 12:43:51 [No.11498]
三枝さんへの返信 - フェアリー - 2007/08/14(Tue) 20:34:47 [No.11509]
ケタの戦い - フェアリー - 2007/06/27(Wed) 14:24:55 [No.11487]
第51遊撃隊 - フェアリー - 2007/07/06(Fri) 11:09:50 [No.11491]
作戦会議 - フェアリー - 2007/07/11(Wed) 18:20:18 [No.11499]
英雄たちの初対面 - フェアリー - 2007/07/25(Wed) 21:52:26 [No.11500]
魔塔 - フェアリー - 2007/08/02(Thu) 12:57:47 [No.11501]
シェルター防衛戦 - フェアリー - 2007/08/12(Sun) 13:25:43 [No.11508]
巨大生物の巣窟 - フェアリー - 2007/08/19(Sun) 10:06:05 [No.11511]
巨獣・ソラス - フェアリー - 2007/08/29(Wed) 23:09:16 [No.11512]
Re: 巨獣・ソラス - フェアリー - 2007/09/06(Thu) 22:07:40 [No.11515]
戦士の休息 - フェアリー - 2007/10/08(Mon) 23:02:36 [No.11519]


第51遊撃隊 (No.11487 への返信) - フェアリー

――――――――――――――――――――――――――――
福岡 B−50ーC−32地点 18:00

ヘリ隊長率いる第51遊撃隊が福岡についたとき、彼らの任務は敵生物の殲滅から友軍の撤退支援に変わっていた。
輸送ヘリから降りると、ヘリは撤退ラインを守る3等兵士に話し掛けた。

「第51遊撃隊だ、本部からの命令で増援に来た。戦況は?」

「は、現在市内に展開した部隊には撤退命令を出しました。敵の規
模は黒蟻大多数、敵の数は増えつつあります。」

「わかった、本部から何か命令は受けたか?」

「味方撤退を支援し、増援到着まで時間を稼げ。とのことです。」

「増援の到着時刻は?」

「明日の朝、だそうです。」

「そうか、わかった、ここの、撤退ラインにある戦力は。」

「陸戦兵小隊5戦車小隊2ペイルウイング小隊4です。」

(これなら、朝まで持ちそうだな)

「わかった、戦闘に参加する。」

「ご武運を。」
それだけ聞くと、ヘリは後ろの部下に指示を出す。

「佐原、須川AS−22RR装備、撤退ラインに近づく蟻を攻撃。」

「了解。」

「・・・はっ。」

「フェンナはレーザーランスで佐原と須川が撃ちもらした敵を倒せ。」

「は、はい。」

「許深は俺と下水道に向かう。」

「?」

「あそこには蟻が入ってこれない狭い道があるからそこに逃げた隊員もいるはずだ、そっちの救助を行う。」

「本来の任務から外れますが?」

「命令無視して人の命が助かるんなら始末書くらいなんでもないだろ。」
その言葉を聞いて許深の顔が少し微笑む。

「同感です。」

「んじゃ佐原、隊長代理頼むわ。」
「了解。」
ヘリと佐原は下水道へ潜っていった。
福岡 撤退ライン前方 18:40
佐原達は道路を挟んでビルとビルの間に隠れて敵の進行を防いでいた。
ついさっきどこかの部隊が佐原達の間を通り過ぎていった。
どうやら医療部隊だったらしく、多くの負傷兵を抱えていた。
佐原達にも応急手当を施してくれようとしたが、たいした怪我も無いし、重傷者を差し置いて自分達が手当てを受けるのも気が引けるので断った。

(前大戦の、あの烈火に比べればなんでもない。)

佐原と須川は普段ヘリの陰に隠れてあまり目立たないが、実は二人とも前大戦でEDF本部防衛戦の烈火を自力で生き残った猛者なのである。

敵の第2波が向かってきた。
須川が向かい側のビルの間から射撃体勢を取る。
自分の後ろにいるフェンナもいつ後ろに敵が来てもいいように周囲を警戒し始めた、彼女もまだ2・3度しか実戦を経験していない新兵ながらそれなりの活躍を見せている。

(来た!)
佐原は必死に敵を撃ちぬいた。

同時刻 福岡、下水道
ヘリと許深は順調に下水道を進んでいた。
途中何度か蟻と接触したが、敵の数が少なかったため難なく突破できた。

「おーーーい、誰か生存者はいるかーーーー。いたら返事をしろーーーーーー。」
ヘリは奥のほうに向かって叫んだ。

「おーーーい、助けに来てくれたのかーーーー。早く来てくれーーーー。」

奥から返事が返ってきた。

「大丈夫かーーー今助けに行くぞーーー。」

ヘリと許深は声のしたほうに走っていった。
しばらく行くと狭い通路に足を負傷した軍曹がに壁を背にして横たわっていた。
傍らにショットガンが落ちていて、首から垂れ下がったドックタグには吉富と書いてある。

「大丈夫ですか、軍曹どの、しっかりしてください。」

「ああ、すまない、助かった。足をやられてしまって立てないんだ、
肩を貸してくれないか。」

「どうぞ、軍曹殿。」
許深が吉冨軍曹に肩を貸す。
その時だった。無数の蟻がはるかの向こうの通路から迫ってくるのが見えた。
とてもヘリ達で倒しきれる数ではない。

「許深、軍曹殿を頼む。」

「隊長!死ぬ気ですか!?」

「ちがう、こいつを使うんだ。」
ヘリは肩にかけていたサッカーグレネードDを見せた。
ヘリが何をするのか理解した許深は軍曹を担いで撤退ラインへ走っていった。
ヘリは許深達の姿が見えなくなったのを確認すると、サッカーグレネードを自分の天井に向けて撃った。グレネードは天井に吸い付き、爆発までのカウントを始めた。
それを確任すると、ヘリも許深達の後を追う。
数秒後、グレネードはコンクリートの天井を吹き飛ばした、下水道の上の地面が崩れ落ち、蟻の前に立ちふさがるバリケードとなった。
しかし、そのバリケードは余り長く持ちそうにない。

福岡 B−50−C32 19:00
許深はマンホールを上げて外に出ると、軍曹を衛生兵に預け、力の限りの声で叫んだ。

「地底から敵の大部隊が来るぞー。」
数秒後にヘリもマンホールから出てきて叫ぶ。

「誰でもいい、地底から来る奴を食い止めるのを手伝ってくれーーー、すげー数だ。」
しばらく撤退ラインにいた兵達は突然の出来事に呆然となっていたが、すぐに我に帰り、何人かの兵士がマンホールの中に入っていった。
ヘリと許深は彼(彼女)等の後に続いて再びマンホールの中に入っていった。

福岡をめぐっての攻防戦はより一層激しさを増していった。

数名の兵士が蟻を食い止めようと下水道の一角に防衛線を形成している。

「隊長どこに行かれるのですか?」
許深がヘリに尋ねる。
ヘリは兵士達とは別の方向に向かって進んでいた。

「どこって友軍救出だが、敵の群れを迂回して市内の下水道に向かうんだが、それがどうかしたか?」

「ですが蟻の群れと遭遇する可能性も多いですし。」

「市内にはまだまだ孤立した友軍がいる、見捨てるわけには行かない。」

「無理ですよ、こんどこそ殺されます。」

「誰も見捨てないって決めたんだ。」
そうゆうとヘリは下水道の闇の中に向かって走っていった。
その姿を見て、許深はため息をついた。
しかし、その口元には笑みが浮かんでいた。

「しょうがない人ね。」
許深はそうゆうとヘリの後に続いて闇の中に飛んでいった。


―――――――――――――――――――――――――――

福岡 市街地 20:00
一方佐原たちはというと。すでに敵の第2波を全滅させていた。
ふと空を見ると友軍の航空機が福岡市内に向けて飛んでゆくのが見えた。

「われわれはイズキ特殊攻撃部隊だ。これより援護に入る。」
「援軍!?援軍が来てくれたのか!」
佐原は勝利を確信すると、後ろのフェンナと須川に言った。

「友軍は攻勢に移った、我々も続く、行くぞ、俺に続け!」
3人は市内に向かって走っていった。

「とりあえずフェンナ、戦況の変化を隊長に報告しておけ。」
下水道を進むヘリと許深のもとにフェンナは通信を入れた。


―――――――――――――――――――――――――――

突然なりだした無線機、ヘリは周囲の安全を確認しスイッチを入れた。

<こちら佐原、友軍は攻勢に出ました、どうやら援軍が来たようです。>

「それで、友軍の規模は?」

<特殊部隊のようです。>

「わかった、戦況に変化があり次第・・。」

<隊長、さらに援軍です、どうやら国会が自衛隊の出動を承認したらしく、陸上自衛隊機甲師団が到着しました。>

「そうか、よし、佐原、持っている全ての戦術を駆使して友軍を支援しろ、地上の敵は任せた。」

<了解しました、隊長、ご武運を。>

「お前もな。」
そう言うとヘリは無線機を元に戻し、闇の中に走っていった。
(やつらの心配はもう必要ないな。)

闇の中を進んでいくと床に横たわっている人間を見つけた。

「おい、しっかりしろ。」
ヘリは倒れているペイルウイング兵に呼びかけた。
彼女はよほどの激戦の中にいたのか、アーマーはボロボロで、飛行ユニットも破壊されている。

「・・・・」

「マンホールから落ちて頭を強く打ったんだな、許深。」

「はい」

「彼女を陣地まで担いでくれ。」

「はい」


・・・・・・数分後
二人はそのペイル兵を陣地まで送るため、今来た道を引き返していった。

「うっうう」
許深におぶられていたペイル兵が目を覚ました。

「気がついたのね。」

「ここは?」

「下水道よ、ボロボロになっていたあなたを見つけたから保護したの、所属部隊と名前を教えてくれる。」
許深は事務的に行った。

「『アカネ』です・・。名前は酒井・・・酒井 若菜です」

「ふーん、『アカネ』っていったらこないだ結成されたばかりの部隊じゃないか、良く生き残ったな。」
ヘリはその兵士を誉めた。

「ところで他に生存者はいるかい?」

「あっそうだ、あの人は?もう一人、男性の隊員がいませんでしたか?」

「いや、見つけたのは君だけだが・・・。」

「そんな、じゃあ・・・。」
ヘリは歩を止めた。

「許深。」

「なんでしょう。」

「後、頼むわ。」
そう言うと、ヘリはまた下水道の向こうに走っていった。
許深はヘリの後ろ姿を見送った。
ただ何もせずに見送った。

少し間があって、我に帰った許深は陣地に向かって飛んだ。

(さっきのマンホールはふさがっていた・・・
ここら辺なら近くに出れるか?)
ヘリは下水道から外に出た。

さっきのペイルウイング兵が言っていたもう一人を探すためである。
名前は「竹下」だったかな。

『竹下の特徴』

・眼鏡をかけている
・ソバカスがある
・髪は茶色がかっている
・戦車の中で『腹減っただろう?』と、黒砂糖を進めてくれた。

(黒砂糖?珍しい物を持っているやつだ……)

あたりを見回して数十分、辺りが騒がしくなってきた。
周りはとても捜索などできるような戦況ではなくなっていた。
スコールの空模様のように、空は押し寄せたUFOに埋め尽くされ、陸には多脚歩行戦車ダロガを中心としたインベーダーの陸戦部隊が現れて友軍と激しい交戦状態になっていた。

<こちらEDF本部、全部隊は速やかに福岡を放棄、東京に集合してください。>
(そりゃあんなものくりゃそうなるな。)
いつの間にか現れ、空いっぱいに広がり、夜にさらに暗い影を落としたマザーシップを見ながらつぶやき、無線のスイッチへと手を伸ばした。

「佐原、聞こえるか。」

<隊長、指示を、俺は、俺はどうすれば>
佐原はパニくっている。

「おちつけ、仮設基地に戻って許深と合流、その後友軍に続いて撤退しろ。」

<はあ、しかし、隊長は?>

「俺は後から行く。」
そう言うとヘリは味方が逃げる時間を稼ぐためマザーシップに戦いを挑んだ。
さっきとは打って変わり仲間のことを、心配する。

間違いなく勝ち目はない。「陽動が成功できれば勝ち」という考え方もあるが、それもできるか怪しいほどに。

「俺は諦めない」
ヘリは呟いた。すでにヘリは何百もの敵に包囲されつつあった。

「痛、」ヘリの肩に光弾が当たった。
蟻の酸がヘリの体にかかる。

「おのれ・・・。」
ヘリは力を振り絞り反撃する。サッカーグレネードを撃ち爆散させるも、すずめの涙にしかならない。はるか向こうからこちらに迫るダロガの姿が見える。包囲網は容赦なくヘリを攻撃する。

「まだ・・・、死ねない。」
しかしすでにヘリは逃げる事も出来ないほど傷ついていた。

「くそ、動け、動け俺。」
円盤と蟻は死にぞこないのヘリを無視して友軍の追撃を再開した。
ダロガを使って確実にヘリを殺すつもりである。

「まて、お前らの相手は・・・。」
ヘリはそう叫んだつもりだった。声が出ない。

ダロガが近づいてくる。
(俺は・・・、死ぬんだな。)
最後に信号弾代わりに空に向かってサッカーグレネードを放つと崩れ落ちるようにその場にへたり込んだ。


―――――――――――――――――――――――――――

「この鉄くずめ!!」
銃弾を受けた歩行戦車が炎を上げ、その場に崩れた。
上司の命令を振り切り、一人で倒れた兵を救いに来た、
三枝 光(さえぐさ みつる)は視線を地に戻した。
友軍が撤退する時間を稼ぐためにたった一人で戦い負傷した、
兵士が倒れている。駆け寄って声をかけた。夜空に浮かんだ派手な爆発を見て敵のいるほうへ向かったら、この有様だ。
敵はよほど忙しいのか、とどめも指さずにいってしまった様だが、
とどめを刺しに来たのダロガはこちらに気づき襲ってきたのだ。

(運のいい人だ。致命傷は避けている。)
応急処置として中和スプレーの散布後にリペアースプレーを振りかけた。

「大丈夫か?」
彼の顔を覗き込む。口が動き何かをしゃべったような気がした、
だが背後からの音にかき消され聞き取れなかった。後ろを振り向く。敵は二手に分かれたようだ。そのまま追撃を続ける者と、
突っ込んできた身のほど知らずな兵士を殺すために引き返す者。
三枝は立ち上がり、拳銃に弾を込める。向かってくる敵を睨んだ。
数は・・・だめだ、数え切れない。ただ、一人で戦える数ではない。
震える手で銃を構え引き金を引こうとすると。後ろから声が聞こえる

「蟻の背中に・・・・」
はっきりではないが確かに聞こえた。

「蟻の背中にどうするんだ?」
兵士はすでにしゃがんだ体勢となっていた。

「背中に隠れるんだ。使えるものは何でも使え!!」
と、叱咤激励し満身創痍の兵は蟻の死体へと向かっていった。三枝も急いでついていく。満身創痍の兵はそのままグレネードランチャーらしき武器に弾をこめると、敵をひきつけ、明らかに爆発に巻き込まれるであろう位置に弾丸を射出した。

「いったい何を?」

「いいから伏せろ、死体で爆風をすべて防げるわけじゃないからな。」
至近距離で爆発したそれは、轟音とともに周囲の蟻を吹き飛ばす。自分たちは死体の影で爆風をやり過ごし、至近距離にいて吹き飛んだ蟻の肉片がほかの敵に当たる。
ダメージを与えられるわけではないだろうが、
隙を作るにはもってこいだ。その隙を彼は見逃さず、
銃を撃っていた、三枝は怪我人の気迫に圧倒され、
攻撃に入るのが遅れてしまった。三枝も続いてサイドスローでかんしゃく玉を横に広く投げ、アサルトライフルで追撃する。

彼の奇策は・・・成功だった。


数十分前:救助ヘリ内

許深、サハラ、スガワ、フェンナの4人は隊長不在のまま福岡を去ろうとしていた。
傍らには許深がつれてきた女性隊員が座っている。
誰も口をきかないまま、ヘリが離陸するのを待った。

「隊長、大丈夫でしょうか?」
フェンナが呟いた。

「さあな、あの人はあんな性格だからいつ死んでもおかしくない。」
佐原も口を開いた。

「・・・かっこつけようとするから。」
須川も呟く。

「はあ。」
許深はため息をついた。

「じゃあ、そろそろいくか。」
佐原は立ち上がりながら言った。

「そうだな・・・。」
須川も迷惑そうに立ち上がる。

「あなた達よくあの隊長と一緒で今まで無事だったわね。」
許深も立ち上がる。

「すみません・・・。」
フェンナは泣きそうになりながら言った。
そんなフェンナを佐原が慰める。

「あー大丈夫、君は敵前逃亡にも味方殺害にも問われないから、君は命令どおり動いただけで何の罪もない。」

「違うんです、私は、私も皆さんについていきたいんです、でも・・・、私じゃ皆さんの足を引っ張りそうで・・・。」

「そう、じゃあ、本土に帰ったらあなたに特別訓練を施してあげないとね。」
許深が笑っていった。

「生きて帰ってきてくださいね・・・。」
フェンナがとても悲しげに言った。

「兵士が泣くな・・・。」
須川が厳しく言った。

「あ・・・、はい。」
フェンナは歯を食いしばって悲しみに耐えた。

「じゃ、隊長回収に行きますか。」
佐原が言った。

「ちょっと、もう離陸しますよ、どこ行くんです。」
救助ヘリの乗組員が佐原達に尋ねる。

「どいてくれ。」

「どけって・・・、今市内に戻ったら死にますよ。」

「しなねーよ。」
そういって佐原は救助ヘリを降りた。

「おつとめごくろうさま・・・。」
須川も救助ヘリを降りる。

そして許深が救助ヘリを降りようとした時だった。
「待ってください、」
誰かが許深を呼び止めた。

「俺も連れてってください、誰かがまだあそこにいるんでしょう。」
長髪の青年は許深にそういった。
青年から強い意志を感じた。

「ありがとう、猫の手も借りたかったの。名前はなんていうのかしら?」

「影山 直弥(かげやま なおや)、影って呼んでください。」

「隊長、生きててくださいね。」
許深はそう呟くと、影と共に救助ヘリを降りた。


許深、佐原、須川、そして影の4人は再び福岡市内に戻ってきていた。
しかし、市内は敵に埋め尽くされ、ヘリの姿はどこにも見えない。
レーダーを見る。
生命反応が二つ、おそらくどちらかが隊長だろう。
しかし、そこは敵のほぼど真ん中、とても助けになんか行けそうにない。

「隊長、今行きます。」
佐原がそういって飛び出そうとしたときだった。

「待ってください。猪突猛進ばかりでは豚になっちゃいますよ。」
影が佐原を止めた。
影は肩にかけていた大きなバックからジェノサイド砲を取り出していた。

「な!」

「・・・!」

「これは・・・。」
3人は突然の4大防衛兵器の一つの登場に驚いた。

「いったい、君は何者なの?」
許深が尋ねると影は笑っていった。

「誰でしょう?」
冗談と共に影はジェノサイド砲の引き金を引いた。
光球がゆっくり敵の群れの中に吸い込まれていく。

「何でそんなの持ってるんだよ。階級は?」
須川が尋ねる。
「さあ?支給されてたんですよ、私の隊に。私は一等兵ですから、多分、私の上司の、大佐のために支給されたんじゃないですか?
輸送ヘリから投下されたのを見つけたんですけど、
そのときには私以外全滅でしたけどね。」

次の瞬間、数え切れないほどいた敵が一気に吹きとんだ。
レーダーからその爆発範囲内にいた全ての敵のマーカーが消える。

「・・今よ。」
許深は呆然とする佐原と須川をうながし、敵の群れ、(といってもさっきの攻撃でほとんど倒され、味方のマーカーの近くにいた数匹の蟻を除く進行方向の敵は全滅しているのだが)に向かって突撃した。敵はこちらに気づき2匹を除いてこっちに向かって来ていた。

「おい、誰か来たぞ!!」三枝が叫ぶ。だが何も言わなくとも、あの爆発で嫌でも気づくだろう。
満身創痍の兵士は安心したのかその場に倒れこんだ。
三枝も残りの二匹を倒すと自分も安心して座り込んだ。


ヘリが目を覚ますと、そこはトラックの中だった。
傍らにつかれきって寝ている佐原と須川、そして許深と、見知らぬ隊員がいる。一人は長髪の二十歳ぐらいの人、もう一人は癖っ毛の高校生か大学生かというところか。

「気がつきましたか。」
そばにいた長髪の見知らぬ隊員がヘリに話しかけた。

「ここは?」
ヘリはその隊員に尋ねた。

「ここは今丁度本土と九州を繋ぐ橋の上です。」

「いったい何があったんだ。」

「あなたが倒れたあと、彼らがあなたを助けたんです、そしてそのまま本土に撤収していた自衛隊の車に便乗してるんです。」
ヘリはトラックの荷台から顔を出した。
青年のいうとおり橋の上を走っていて、後ろと前には自衛隊の迷彩された戦車とトラックが数十台走っている。

「それで君は。」
ヘリは顔を中に戻すと青年に尋ねた。

「彼も隊長を助けるのを協力してくれたんです。」
いつの間にか目を覚ました許深が答えた。

「影山です。影って呼んでください。」
青年は笑顔で名のった。

「福沢だ、ヘリと呼んでくれ。」

「はあ、あの、なぜ・・。」
影はなぜ福沢のあだ名がヘリなのか理解できないようである。

「ヘリ好きだから。」
ヘリはあっけらかんと答えた。

「はあ。」
影はなんか変った人だなと思った。

「ん、あ、気がつきましたか。」
さっきまで眠っていた隊員が目を覚ました。

「こちらは?」
癖っ毛の隊員を見て、ヘリが聞く。

「ん?あれ、覚えてないの?蟻の背中に隠れろって俺に言った筈だけど。」

「三枝 光隊員です、私達が到着するまで隊長を守っていたんですよ。」
「そうか、無我夢中だったから・・・まぁ、とにかく三枝隊員、ありがとう、感謝するよ。」

「いえ、当然のことをしたまでです。」

「ところでフェンナはどうした?」

「彼女は救助隊のヘリで本土に戻りました、帰ったらまず探さないといけませんね。」
許深は彼女が自信がなくてこなかったことは言わなかった。


「そういえば三枝さん、あなたの所属部隊は?」許深はたずねる。

「私はIRT(Invader Repulse Team)。つまりインベーダー撃退チームの二等兵ですね。」


「ああ、前大戦でも結構お世話になったし、お世話もそれなりにしたっけなあ。」
とヘリが言う。

「巨大生物が現れたときのみ人員を募集するEDFの下部組織だから、結構立場が低く見られがちなんですよね。私は派遣社員みたいな立場の独立兵なんです。」
「で、EDFに入ってないのは大学に進学したいから?」と影。
「実はEDFの入隊試験、学科の関係で落ちちゃって・・・ね」

「ごめん・・・悪いこと聞いた・・・」

「いや、いいんだよ。頭が悪いのは昔からで。今日はほかのチームも独断で行動することがあるって思って安心したよ。」

「なるほど、同じ穴のむじなですか。」と影。
それには51遊撃隊全員がうなずく。

「でも私たちの信用はどうなるんでしょうか?
今回の件で、地に落ちてしまったような・・・」
と三枝。

「隊長が助かりましたから。それに越したことはないですよ。」
と許深。

「それにしても三枝さん、あなたさっきから一人称が「私」なのか「俺」なのかはっきりしないですね。」

「敬語・・・慣れてないんですよ、私は。やっぱり問題ですよね・・・」


その時運転席から自衛官のきびきびした声が聞こえてきた。

「上等兵殿、緊急事態です、EDF本部に向かって巨大生物が接近しているとの通信が入りました。」
ヘリは答える

「わかった、ありがとう、とりあえず本土についたあと山口にあるEDF第6支部に行くから本土につくまで乗せてってください。」

「そうはいきませんよ。」
自衛官は言った。

「あなたのおかげで我々は逃げる時間が増えたんです、山口支部までお送りします。」
その後自衛隊に送られてヘリ達はEDF第6支部についた。
支部に入っていく彼らを後ろから自衛隊は敬礼で見送った。
こうして第51遊撃隊の福岡での戦いは終わりを告げた。

第51遊撃隊
総員5名
戦死者なし


新キャラクターは大体一話につき二人までに抑えたいと思うので、
イズキ隊員と吉冨隊員は名前だけしか出てきません。
彼らはは出てくるのがあとになりそうです


[No.11491] 2007/07/06(Fri) 11:09:50
124-144-194-229.rev.home.ne.jp

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