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No.10946に関するツリー

   ショートストーリー集14 - 三枝 - 2006/05/10(Wed) 22:34:17 [No.10946]
移動. - 漆 - 2006/05/10(Wed) 23:02:16 [No.10947]
波岡、敗北す - ヘリ兵士 - 2006/05/10(Wed) 23:48:44 [No.10948]
亡霊 - ヘリ兵士 - 2006/05/11(Thu) 00:25:15 [No.10949]
目的地は.現実か? - 漆 - 2006/05/11(Thu) 00:51:29 [No.10950]
常駐 - 不運な会社 - 2006/05/11(Thu) 17:59:31 [No.10951]
ウェルカム 寒露 - 漆 - 2006/05/11(Thu) 21:27:38 [No.10952]
「殺気」 - ケタ - 2006/05/11(Thu) 23:33:00 [No.10954]
(No Subject) - 漆 - 2006/05/11(Thu) 23:26:34 [No.10953]
キチガイのス - 漆 - 2006/05/12(Fri) 15:32:25 [No.10955]
研究室 - 漆 - 2006/05/12(Fri) 15:37:51 [No.10956]
「強襲」 - ケタ - 2006/05/12(Fri) 23:00:35 [No.10957]
Re: 「強襲」 - 不運な会社 - 2006/05/13(Sat) 18:00:50 [No.10961]
掃討戦4 - 三枝 - 2006/05/13(Sat) 20:46:34 [No.10964]
Re: 掃討戦4 - 777 - 2006/05/13(Sat) 22:42:32 [No.10966]
Re: 掃討戦4 - 三枝 - 2006/05/14(Sun) 12:44:23 [No.10967]
「関係」 - ロビンソン - 2006/05/13(Sat) 20:36:44 [No.10963]
「魔弾」 - ケタ - 2006/05/13(Sat) 21:47:11 [No.10965]
強襲・・・ - jagaimo - 2006/05/14(Sun) 12:48:03 [No.10968]
Re: 強襲・・・ - ヘリ兵士 - 2006/05/14(Sun) 12:58:35 [No.10969]
迷える青年 - jagaimo - 2006/05/14(Sun) 13:59:43 [No.10970]
Re: 迷える青年 - ケタ - 2006/05/14(Sun) 17:38:56 [No.10971]
(No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/05/15(Mon) 00:21:34 [No.10973]
Re: (No Subject) - ケタ - 2006/05/15(Mon) 06:47:49 [No.10974]
Re: (No Subject) - 漆 - 2006/05/15(Mon) 15:47:15 [No.10975]
「気配」 - ケタ - 2006/05/15(Mon) 21:08:51 [No.10977]
SS動く - ヘリ兵士 - 2006/05/15(Mon) 21:51:00 [No.10978]
鳥と青年 - jagaimo - 2006/05/15(Mon) 23:40:25 [No.10980]
(No Subject) - 漆 - 2006/05/16(Tue) 00:15:39 [No.10981]
「激突」 - ケタ - 2006/05/16(Tue) 22:35:52 [No.10984]
危ないショーの幕開け - jagaimo - 2006/05/16(Tue) 23:55:53 [No.10987]
Re: 危ないショーの幕開け - ケタ - 2006/05/17(Wed) 05:45:26 [No.10988]
(No Subject) - ヘリ兵士 - 2006/05/17(Wed) 14:55:48 [No.10989]
「死の審判」 - ケタ - 2006/05/17(Wed) 23:01:27 [No.10993]
虚無の世界に生まれ堕ちた物 - 漆 - 2006/05/17(Wed) 22:20:42 [No.10990]
赤い絨毯 - jagaimo - 2006/05/18(Thu) 00:26:55 [No.10995]
ローズとカザー - ヘリ兵士 - 2006/05/18(Thu) 16:25:54 [No.10996]
「決着」 - ケタ - 2006/05/18(Thu) 21:51:41 [No.10997]
掃討戦5 - 三枝 - 2006/05/14(Sun) 23:06:45 [No.10972]
幸か不か - 777 - 2006/05/15(Mon) 22:31:00 [No.10979]
掃討戦6 - 三枝 - 2006/05/16(Tue) 23:00:09 [No.10985]
大爆発 - 777 - 2006/05/17(Wed) 22:55:38 [No.10992]
掃討戦7 - 三枝 - 2006/05/20(Sat) 18:36:22 [No.11007]
悪魔の榴弾 - 777 - 2006/05/22(Mon) 17:56:43 [No.11018]
「だれよりも知り、会った事のない男」 - ケタ - 2006/05/22(Mon) 22:23:56 [No.11021]
[削除] - - 2006/05/22(Mon) 22:49:06 [No.11022]
「狂人」 - ケタ - 2006/05/20(Sat) 19:32:01 [No.11010]
「脱走劇」 - jagaimo - 2006/05/20(Sat) 22:22:45 [No.11012]
Re: 「脱走劇」 - ケタ - 2006/05/21(Sun) 02:08:42 [No.11013]
「クライマックスはいつか」 - jagaimo - 2006/05/21(Sun) 23:11:34 [No.11015]
「セレモニー」 - ケタ - 2006/05/22(Mon) 00:03:02 [No.11016]
東京湾にて - 不運な会社 - 2006/05/22(Mon) 05:54:18 [No.11017]
人を超える者 - ヘリ兵士 - 2006/05/22(Mon) 22:56:13 [No.11023]
「イベント」 - jagaimo - 2006/05/22(Mon) 23:52:29 [No.11024]
「バトルメイデン隊と特殊防衛部隊」 - ケタ - 2006/05/23(Tue) 21:54:34 [No.11028]
掃討戦8 - 三枝 - 2006/05/23(Tue) 21:40:20 [No.11027]
牛の速度 - 漆 - 2006/05/23(Tue) 21:28:25 [No.11026]
お願い - syo - 2006/05/24(Wed) 06:56:43 [No.11031]
Re: お願い - ケタ - 2006/05/24(Wed) 22:40:18 [No.11033]
He don't know she had died - 藤崎とうま - 2006/05/25(Thu) 15:45:31 [No.11034]
Re: He don't know she had died - ケタ - 2006/05/25(Thu) 21:39:37 [No.11035]
真に申し訳ございませんでした - ヘリ兵士 - 2006/05/20(Sat) 21:38:39 [No.11011]



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ショートストーリー集14 (親記事) - 三枝

13が長くなって不便なので次回からこちらにお願いします。
そろそろ折り返し地点「皇帝都市出現」でしょうか。


[No.10946] 2006/05/10(Wed) 22:34:17
i220-109-140-156.s02.a021.ap.plala.or.jp
移動. (No.10946への返信 / 1階層) - 漆

樹海

一機の輸送ヘリがとあるラボに向かって飛行していた。
そのヘリを操縦しているのは漆・・・絶対に何かしらのトラブルに合うだろう。
間違いなく。

「寒露の奴らは元気かねぇ」
ヘリの操縦席に座った漆が一人呟く。
それに呼応してか、傍らに置いていたノートパソコンに職員のファイルが表示された。

「――便利だな。」
<それ程でも有りません>
モニターに鳥が表示されて言葉が発せられた。
「Ithaquaか?一応はじめまして、第113混成部隊隊長を“させられている”漆だ。これから色々世話になる」
<ExFTS−000機体名称:Ithaqua。これより貴方の指揮下に入ります>

その言葉で漆は凍りついた。
今、とんでもない一言を言われたような気がしてならない。
「――一つ聞きたい・・・俺の指揮か―」

ガタ

ヘリの貨物室から物音がする。
「出て来い・・・・・・カレン」
その声に応じて、カレンが姿を現す。
ばつが悪そうな顔をしている。

「何で分かったのよ。」
始めに出た言葉がこれだ。
反省の色など見せもし無い。
「――1、パターン。絶対に着いて来る奴が一人はいる。2、顔に出た。“寒露”という言葉に少なからず反応した。3、俺はこうなる事を知っていたから」
「パターンって何よ!私が実はお約束しか出来ないとでも!」
 そう言って漆の後ろに歩み寄る。

「それに2つ目の・・・・・・?」
 視界の恥に何か嫌な感じを覚えた。
 そちらの方に顔を向ける。
「なに・・・これ・・・・・・?」
 その嫌な感じはノートパソコンからだった・・・・・・
 モニターに映っていた物。それは・・・・・・

「寒露ラボ、燕・・・死亡――」

 絶望がカレンの胸を満たした。


[No.10947] 2006/05/10(Wed) 23:02:16
p8032-ipad04imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
波岡、敗北す (No.10947への返信 / 2階層) - ヘリ兵士

「よくぞ集まってくれた、SS特殊部隊の諸君」
真っ暗い暗室の中に、一つの大きなモニターがついていて、初老の男性が写っている
それに向かってに数十名の隊員達が直立不動の姿勢で、いずれも真っ黒い特殊戦闘服、ヴァンパイアに身を包んでいる
「君達に集まってもらったのは他でもない、この地球の未来のためだ」
モニターの男が隊員達を鋭い目つきで見る
物凄い冷たい、そして威厳のある目である
「その前に、波岡参謀」
「は」
モニターの前に波岡が立つ
「安心したまえ、ローズ元帥を殺すつもりは私は無い」
淡々とした口調で、初老の男は言った
それが嘘なのか、本当なのか、初老の男のポーカーフェイスが完璧すぎるため、まるでわからない
「しかし、作戦では暗殺と…」
「君が反対である事を、君が最終的に私を倒そうとしている事を、私が見抜けないとでも思っていたか?」
波岡の顔に、大量の玉の汗が浮かぶ
「お前を殺すつもりはない、だが、お前が私に牙を向くようなら…」
後ろのヴァンパイア兵が数名、一瞬のうちに跳躍して、波岡の首筋にナイフを突きつける
「いつでも、私を殺せる、と言う事ですか?」
波岡は必死に冷静さを保ちながら言った
初老の男に圧倒されている
「そうだ、だが安心しろ、私はお前の意見を聞かないような愚かな人間ではない、小娘(ローズ)は殺さない、だが、オーバーも岡田も隠蔽し続ける」
「話が矛盾していませんか?ローズを殺さないのなら、オーバーは必ず隠蔽しきれませんよ」
淡々と話す男に、ナイフを突きつけられたままの波岡は質問を述べる
声が少し震えていた
「ファントムヒューマンが完成した、小娘は追放して、代わりにファントムを元帥にする」
ファントムヒューマン、その言葉に、波岡は内心物凄く動揺した
しかしその同様を必死につくろい、言葉を出す
「そして、ファントムの口から正式に元帥に任命させる…」
男はにやりと笑う
「また禁忌を犯しましたねカザー参謀」
ビクっとする波岡
「そう言いたいんじゃないのか?」
「……」
「私が禁忌を犯すたびに、人類は進歩するのだよ、君がどう思おうと勝手だが、協力はしてもらう、さもなくば」
ヴァンパイア兵が波岡の首に、ナイフの冷たい感触が来た
「わかりました……」
「ローズは拉致、邪魔する奴がいるようなら」
そう言いいながら男はコンソールに手を伸ばした
「消せ」
モニターが閉じ、室内は真っ暗闇になった
(カザー、私の勝てる相手では無い、か……)


ケタさんカザーはあんま悪い奴じゃないですが……
いいでしょうか?
すいません


[No.10948] 2006/05/10(Wed) 23:48:44
i219-165-182-201.s02.a015.ap.plala.or.jp
亡霊 (No.10948への返信 / 3階層) - ヘリ兵士

「今後は規定外の事にもちゃんと対処しないとね」
それが自分の最後の言葉だった

あの日、確かに私は死んだのだ

仲間を、あいつを守るために3体のダロガに戦いを挑み、私は奴らと相打ちになって、そして死んだ

しかし、今私はここにいる

「君は人間ではない、持っている記憶も君の物ではない」
そう言われた時、発狂しそうになった
だが、私は素直に自体を理解していた
私が私でない、いや、私が彼女でない証拠がそれだ
私の精神は最初から発狂なんかしないように高度な情報処理能力がついているようだ
それが記憶の中の自分の能力なのか、自分の能力なのかはわからないが
私は何者なのか?
与えられた情報処理能力はすぐに答えを導き出す
「ファントムヒューマン」
死者の遺伝子を元に作られた新人類
死者の生前の記憶、能力全てを受け継ぎ、しかしその人ではない人

私の記憶の中にある人たちに、私はあったことは無い
それどころか私は外に出たことすらない
しかし私の記憶は、体は、外を知っている
会った事も無い人間を親しんでいる
会いたいと思っている

「なるべくなら記憶の事は考えないでほしい、残念だが記憶は消せない」
作っておいて欠陥がありました、と言う事か
何回情報処理能力、のおかげで脱走が無駄で研究員を殴る事が無駄である事がわからされ、そのたび何度苦しんだだろう

自殺を考える事も何度もあった
しかしそれは記憶、が許さなかった
「あきらめるな」
記憶の中の会ったことも無い会話をした事も無い親しい仲間に向けて言った台詞がそれを止める

私の元になった女をどれだけ怨んだだろうか
その女さえいなければ私が生まれる事は無かったとどれだけ思っただろうか

つらい、だが、あきらめられない
私は私じゃない、でも私

もし、私が「記憶」の中にある人物達に会ったら、その男は私を救ってくれるだろうか?
「記憶」を信じるなら、救ってくれるだろう

「ジェーン、食事だ」
私の名を呼ぶ声がした
「部屋」の中に食事が運ばれる
万が一私が暴走してもいいように、機械の手で
一応私の名前は元の人間からは変えられている
元の人間と今の自分を区別させるための物らしいが、無意味だ

「なぜ、私は生きているのだろう」
高度な情報処理能力を持ってしても、それはわからなかった




ケタさん
本当にすいません

後カザーはエントリーやっぱ無理そうです


[No.10949] 2006/05/11(Thu) 00:25:15
i219-165-182-201.s02.a015.ap.plala.or.jp
目的地は.現実か? (No.10949への返信 / 4階層) - 漆

樹海〜寒露付近

「――なぁ」
 後ろの席に座り、外を眺めている人物に声を掛ける。
 ――が、答えが帰ってくる事はない。
 そんな情況が先ほどから続いている。

「返事ぐらいしても良いと思うが?」
 同じく返事が無い。
 漆は溜息をつき、一つのモニターに目を移す。
 モニターに映っているのは、現在位置を知らせる“ナビ”だ。

「――俺には関係ないが、お前の思っているほど現実は甘くない。実際は風がふけば直ぐに飛んでしまうチリのような物だ。後悔したところで、遅いって事は良くあっただろ?だから、これから――」
「――それぐらい、分かってるわよ・・・・・・」
 微かに返事が戻って来る。
 彼女の声は、悲しみに震えていた。
 悲しみに震えるのも仕方が無いのかも知れない・・・
 彼女の膝の上に置かれたノートパソコンには友人の死亡記録が載っていた。

「泣いてもいいぞ。どうせ誰も居ない。俺は振り返らない。声が聞こえても、幻聴だ」
「――どうしても堪え切れなくなったところで、あんたの前で無くもんですか!」
 ワンテンポ遅れて答えが返ってくる。
 無理に強がっている事が聞き取れる。

――たく、素直じゃねえなぁ。

そんなやり取りの中、ラボ『寒露』が目視できる距離まで近づいていた」

ゴウン

 そういった音と共に寒露の駐車場と思わしき場所が左右に割れた。
「お、今日は迎え入れてくれるのか・・・って、オイオイ!」
「どうかしたの・・・!」
 漆の悲鳴じみた声を聞いてカレンが隣まで歩いて驚きの声を上げる。

 二人が見たものは下半身タイヤ、上半身ロボット、一つ目、右腕機関砲、左腕クロー。
 頭と思われる場所には戦車の砲身を思わせるキャノン。
 そんな形のロボット(?) がリフトで上ってきたからだ。

「ギ○ン・・・って後ろからも!」

 漆たちの乗ったヘリは、二機のロボット(?) に挟まれる形になっていた。

――そして、右腕が上がる。


[No.10950] 2006/05/11(Thu) 00:51:29
p8032-ipad04imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
常駐 (No.10950への返信 / 5階層) - 不運な会社

太平洋沖
「全艦、テロリストの艦へ発砲開始」

それと同時に衝撃と閃光が走る。敵艦隊は海の藻屑となった。
また大量に海面に落とされたパラシュート爆弾は正確に敵潜水艦を破壊していった。

「通信長、レクイエムへ通信してくれ」

「分かりました」

「前原、良くやった。その海域に常駐していてくれ。太平洋艦隊は大体が残党処理に追われて大陸付近まで行っている。
そもそもこの攻撃もその隙を狙った物だろうしな。新造艦はでき次第そちらに送る」

「了解」

「艦長!レーダーに反応。どうやら蟻のようですが・・」

「なんだ?」

「たった1匹だけなんです」

「何!?」
蟻は集団で攻撃してくる敵だ。第一バラバラで来てくれればそんなに苦労しないはずだ。

「ともかく攻撃しろ」
蟻の脳天に弾丸が命中した。そしてレーダーからも反応を消した・・

「何かの予兆じゃなければいいんだが・・・」


俺の艦隊はここに常駐しといてほぼ全滅させる予定です。

隊員の紹介
カインド
スタミナ:B
走力:B
腕力:B
知力:E   (銃や改造に関してならSSS+)
運の良さ:SSS+

圧倒的な知力のなさを運と武器でまかなう奴。大体はシプに作戦を考えてもらっている。よく使う武器は凱歌(アサルトライフル)とライサンダーZ


[No.10951] 2006/05/11(Thu) 17:59:31
ntszok106239.szok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
ウェルカム 寒露 (No.10951への返信 / 6階層) - 漆

ラボ『寒露』

地上に出たそのロボットが、右手(機関砲)をヘリに向けていた。

「まさか、撃たないわよね・・・・・・」
カレンが引きつった笑いを浮かべている。
漆はまた一つ溜息をつき、操縦桿を握り直した。
「え〜、シートに座り、シートベルトの装着をお勧めします。つーか、死にたくなければ何処かに摑まれ!」
言い放ち、カレンが座ったのを確認せず、機体を急上昇させた。

ロボットの右腕に仕込まれている、120mm機関砲が光り、爆音と共に砲弾がばら撒かれた。
砲弾は、拡散しながらヘリを襲う。
二機に挟まれているのだ。逃げ場など無い。
「な、何とかしなさいよー!」
カレンはシートにうずくまり、悲鳴を上げている。
漆は漆で、険しい顔を――
「――“120mm機関砲”すごい拡散性能だな。ってか、機関砲なのにここまで拡散していて良いのか?普通なら真っ直ぐ飛ぶと思うが。」
漆はボヤキながら操縦桿を操っていた。
冷静にロボットの兵装を評価している。

「な、何であんたはそんなに冷静なのよ!」
カレンが怒鳴る。
今にも漆を殴り飛ばしそうな勢いで。
「俺には変える事が出来ないから・・・ってか、周りが取り乱すと逆に冷静になるって奴かな。」
漆は妙に冷静に、溜息交じりの声で答える。
この砲弾の雨の中(下から撃たれているが)、冷静でいられる漆は気が可笑しくなったのだろうか?
カレンは自分が焦っているのが馬鹿馬鹿しくなって来た。

少し冷静に考えてみる。
幾つか疑問がわきあがってきた。

――こいつが冷静なのは壊れたからで良いとして、何でこの弾幕の中を一発も当たらずに飛べてるの?そもそも、ヘリでここまで広範囲に拡散する砲弾を避ける事ができルはず無いのに。しかも、輸送用で・・・・・・例え出来たとしても、こいつが出来るとは思えない――

「なんで当たらねーんだよ!」
スピーカーを通して、ロボットのパイロットが怒鳴り声を上げている。
その声が放たれた矢先、2機の銃撃が止まる。
「ジャムッた!?いや弾切れ!」
悲鳴にも似た声が無駄に響く。
どうやら、景気よく撃ちすぎたようだ。

「終わったか?」
漆が安堵の溜息を付く。
「ば、バカ!」
カレンが叫ぶ。
相手の策略が分かったからだろう。
「チャンス!」
そう言って、前方から120mm機関砲を、後方から180mm無反動砲が放たれた。
どうやら、相手の隙を狙ったつもりのようだ。

「ったく、少しはシナリオを変えてほしいものだ・・・・・・」
溜息を付きながら操縦桿を倒す。
ヘリは、難なくその砲弾を避けた・・・が、避けたはずの180mm無反動砲の砲弾がヘリの前で炸裂する。
 
ウェルカム寒露ラボ

それは、炸裂では無く、クス球のように開いた。

「・・・・・・(絶句)」
「・・・降りるぞ」
絶句しているカレンを気に止める様子も無く、漆はヘリポートに降りる。

「ねぇ・・・・・・」
カレンが疲れた様子で先にお降りた漆に声を掛ける。
いや、現に相当疲れているのだろう。
生気の無い顔をしている。
「いつもこうなの?」
漆は少し考えるそぶりを見せ、さぁと言ったジェスチャーをする。
「俺がここに来たのは2回目だからな。ってか、1回目は墜落だが・・・」
そう言っている内に漆の顔色が悪くなってきた。
足元もふらついている。

「そうだ!さっきの――」
「牛さーん。こっちです!」
漆の顔色を無視して話を続けようとするカレンの声を遮るかのように、職員の一人が手を振っている。
「ッてことで、カレン。お前には燕の荷物整理をして貰いたい。場所は、西側宿舎の横にある簡易研究所。じゃ、よろしく!」
そう言って、漆は全速で駆けて行った。
一秒でも早くこの場を離れようと・・・・・・
「ちょっと、話はまだ!」
漆の耳に、その声はもう届かなかった。

「全く、少しは人の話ぐらい・・・・・・それにしても、あの動きは、あいつヘリの操縦上手かったの?」

そう言って無傷で鎮座する輸送ヘリに視線を向ける。
ヘリは、何も言わず、ただ、そこに佇むだけだった。


[No.10952] 2006/05/11(Thu) 21:27:38
p3155-ipad09imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
(No Subject) (No.10952への返信 / 7階層) - 漆

寒露〜燕簡易研究所

カレンは燕の簡易研究所に重い足取りで到着した。
『簡易研究所』と言っても、倉庫を改造した物に過ぎない。
主な研究は、ナノマシン関連だそうだ。
外から見た所、ただの倉庫にしか見られない。
カレンはドアを開け中に入る。
簡易研究所の中には、薄っすらとホコリが積もっていた。

「――燕・・・会いに来たわよ・・・・・・」
返事は無いのは分かっていた。燕の死がまだ受け入れられないのだろう。
カレンは自分の言葉に苦笑しながら中に入った。
暫く誰もここに来ていないのだろう。自分の足跡だけが後ろに続いていく。

「――全部もらっていくよ・・・・・・」
そう呟き、片っ端からダンボール箱に荷物を入れだした。
燕の持ち物は案外少ない。
1時間もあれば全て片付くだろう。


微かに、嗚咽が聞こえてくる・・・・・・


[No.10953] 2006/05/11(Thu) 23:26:34
p3155-ipad09imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
「殺気」 (No.10952への返信 / 7階層) - ケタ

北海道


勢いよく北海道に出撃したケタ達だったが・・・
「うーん、今日は巨大生物休みッスかね」
伊地山が緊張感のかけらもない歩き方で呟いた。
なにしろ巨大生物がまるで現れないのだ。

「ふーん・・・ちょいと散開してみようじゃないのさ。
このままじゃラチがあかないよ」
ディアが退屈そうに提案した・・・。
まぁ、敵がいないことは結構な事なのだが、出撃した意味がない。

「まぁ、索敵もかねてそうしよか・・・って、うお(・ω・;)」
「んじゃ、あたしらはこっちに行こうじゃないのさ」
賛成したケタの腕を掴みディアが右の林の方に引きずって行く。
その様子を見てケタの後に続こうとしたシリアの前にロスカが立ち塞がった。

「お嬢さんは俺と向こうの方に行ってみようじゃないか。
3人も固まったら散開にならないぜ」
「・・・・」
何か言おうとしたシリアだったが、ケタとディアの姿が林の奥に消え、
仕方なさそうにロスカの後について歩き出した。

「うーん、俺らだけ女ッ気がないッスが行こうかッス」
「・・・あぁ、そうだな」
残された伊地山と御剣が海岸の方へと向かって歩き出す・・・。
その御剣の表情はなにかにジっと耐えているかのようだった。


・・・

・・・


北海道 林の中

ディアと2人になってしまったケタは少々気まずかった・・・。
気の強い女性が苦手なのに加え、ディアとなに話せばいいのかわからない。
巨大生物との戦闘になればそんなこと気にする暇はないが、
こうなにもないと間が持たない・・・。

長い間黙って歩いていた2人だが、先に口を開いたのはディアだった。

「そういえば、妙な噂を聞いたよ・・・。
あんたの命を狙われてるってヤツがいるってさ・・・」
「・・・ふぇ?(゚∀゚;)」
ディアの思いがけない言葉にケタが目を見開いて立ち止まった。

唖然としているケタにディアは続ける・・・。
「お前の回りさ・・・最近妙な男がうろついてないかぃ?
どうも気になってねぇ・・・」
「あはは、冗談だろ(^^;)」
ケタが笑って流そうとするが、ディアの表情は真面目そのものだ。
どうしても引きつった笑いにしかならない。

「だって、俺みたいな地味な隊員殺してもなんの得もないだろ?
さ、早く先にすすもう(^^;)」
ケタが早口でそう言って、大股でディアの先を歩きだした。
「さぁ・・殺される方に覚えはなくても殺す方にはあるかもよ・・」
ディアが背中を向けているケタに静かに話し掛けた・・・。

その時・・・。

ケタの前方の木々の間から1人の男が飛び出してきた!!
その手には拳銃が握られている!!
「・・・! Σ(ω・;)」


林の中に銃声が響き、鳥が何匹か羽ばたいていった・・・。







ヘリさんの話はかなり予想外でしたね(^^;
でも新鮮でいいかも。
実はシーリウが生きていたという話も考えてはみたんですが、
今までの流れが滅茶苦茶になるのでやめてました。

でも、あくまで本人ではないので、特に問題なさそうです。
今後ジェーンがどう行動するか期待してます。
リンクも面白そうだしねw


[No.10954] 2006/05/11(Thu) 23:33:00
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キチガイのス (No.10953への返信 / 8階層) - 漆

寒露〜研究所〜

「大丈夫ですか?」
漆に肩を貸している青年。新井田が声を掛けてきた。
当の漆は脂汗を流しながら辛うじて意識を保っているようだ。
「もう・・・・・・大丈夫だ・・・・・・」
その言葉は本当のようだ。顔色が次第に良くなってくる。
新井田は安堵の溜息をつく。
「本当に大丈夫ですか?」
「大丈夫だって。さっきのはアレだ。乗り物酔い。」
見え透いた嘘だが、それは回復した証拠だろう。
漆は肩を借りるのを止め、歩き出す。

暫くして、巨大な扉の前に着いた。
二人はその扉を押し開ける。
「やぁやぁ、ご苦労だったねぇ。死ね」
扉を開けてまず聞いた言葉がこれだ。
なんだか、本当に死にたくなってくる。

「まぁ、それはそれとして、君たちを呼んだのは他でもない。」
「・・・・・・なぁ。お前に呼ばれた記憶は無いが?」
やれやれと言った口調で聞き返す。
相手はキチガイ・・・まともに人の話を聞こうとはしない。
「フッフッフッフ・・・こんな事もあろうかと思ってぇ、開発していた“アレ”が完成したのだよ。」
「無視かよ・・・・・・で?キチガイさん“アレ”とは?」
「そこ、キチガイ言うな。ドクターと呼べ」
「ハイハイ、Dr.“アレ”とは?」
かなり投げやりに聞き返す。
『キチガイに突っ込みをしても無駄』そんな事を思い出させる会話だった。
「聞いて驚けぇ!世にも奇妙な“漢”のロマンを詰め込んだ!ドリルロボ!その名も――」
「嘘をつくな!嘘を!」
「うわぁひど〜い。私を誰だと思っているのだ!かの大天才!ドォォクタァァァ――」
「黙れキチガイ。」
「うわぁぁん。ドラピーも〜ん。ジャイ○○が虐めるぅ〜」
などと叫びながら、助手の眞田君に泣きつこうとする。

ドガシ

お〜っと!眞田君の肘鉄がぁ!キチガイの顔面に直撃ぃぃ!!

「誰がドラピーもんですか!だれが!」
「グ・・・グフ・・・・・・我が、人生に・・・一片の悔い・・・なし・・・・・・ドタ」

ここでダァウン!そして試合終了!眞田君、開始2秒の早業でぇ、博士をコンクリートの床に沈めたぁぁ!

「そうですね。墓瀬(ハカセ)に変わって私が。」
助手の眞田君が何事も無かったように・・・博士を踏み超えて倉庫の奥へと招いている。
折角まともな人に代わったのだ。素直に話を聞こう・・・KOされたくないし・・・
「と、言う事で、最近墓瀬がいじっていた物を処分したいと思います」
「ゴミ処理会社じゃねえぞ!」
「墓瀬が君たちを慕っていたから、“そういうもの”を葬り去ってくれる人だと思いましたよ。では、話を続けます。マザーシップを一撃で破壊可能なライフル(墓瀬談)。半径1`は吹き飛ばすグレネード(墓瀬談)などなど・・・如何か全て持って行って下さい。」

何だ?今の言葉には違和感がある。
「そんなものは、いら――」
「触れそうな人がここには多いので、持っていかないと言うのなら・・・こちらにも考えがあります」
さり気なく殺気を出している。
これ以上は聞くべきではないだろう・・・・・・

「それから、ほかの方の作品ですが、光速移動用エア(?)バイク(?)、“Hounds of Tindalos”理論上では光の速度が出せるそうです。まぁ、理論と言われましても、証明できませんがね・・・こちらは高機動型エアバイク“Djhibbi”こちらは、 速度1,5倍の速度で各部にアポジを増設やら色々と改造したらしいです。まぁ、乗りこなそうとして、一人殉職していますが。その他ジェノサイドMk2やら、色々と持っていって下さい。」

彼の口から胡散臭い説明を聞き、こんな物を持ち帰ると思うと、頭が痛くなった。
だが、持ち帰らなければ漆の命は・・・・・・無い。

1時間後

大型トレーラーに、全ての積み込みが終わった。
「終わった・・・・・・何だか妙に疲れた・・・もうい――あ、そうだ眞田君」
何かを思い出した漆が、自分の部署に戻ろうとする眞田君を呼び止める。
「何ですか?」
「あの機体は完成しているか?」
「いえ、まだです。大分形にはなっていますが、後1・2ヶ月必要でしょう。ではこれで。」
 そう言い放つと、さっさと行ってしまった。
 
「――そろそろ帰るか・・・・・・」
 一人取り残された倉庫の中を、溜息交じりのぼやきが満たしていく。


え〜この回の編集に当たり、伊地山が協力をしてくれました。
まだ18でも無いのに、エロゲー買い過ぎだ伊地山!


[No.10955] 2006/05/12(Fri) 15:32:25
p1178-ipad04imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
研究室 (No.10955への返信 / 9階層) - 漆

寒露〜燕簡易研究所

「これで終り・・・」
そう呟き、最後のダンボールに蓋をする。
その表情には、もう悲しみは無かった。
ふと時計を見る。4時37分。
「そろそろ、アイツが来ても可笑しくない時間ね」
 そう呟き、側にあったベッドに座る。

チリーン

「今のは・・・?」
何処からか鈴の音が聞こえて来る。
辺りを見回すが何処にも鈴など見当たらない。

チリーン

また鈴の音が聞こえた。今度は直ぐ側で聞こえたようだ。
「また・・・一態ど・・・こ?」
 その音を発した者は直ぐ側、自分の隣に座っている。
 真っ黒い猫。いつも自分が見ているはずの猫が・・・ここにいる筈の無い猫がそこに居た。
「まさか、そんなはず無いわね。真っ黒だから同じに見えるだけのはずよね・・・?」
 猫は何も答えない。
「こんなこと少し考えれば分かるのにね・・・やっぱり、無理しているのかな・・・・・・」
 いつも気丈なカレンが弱音を吐いた。
 
 そっと、猫が床に下り、少し歩いたとことで立ち止まった。
 猫は振り返り、カレンに視線を向ける。
「何?どうかしたの?」
 猫は彼女が自分に注意を向けたのを確認してか、床をかき出した。
 彼女は、猫が何かを伝えようとしているのだろうと思い、側に歩み寄る。
「これは・・・地下室・・・・・・?」
 先程までは無かった・・・いや、荷物整理に追われ、気づかなかったのだろう。
 一種の期待を持ちながらカレンが地下に降りていく。

「ここは・・・・・・!?」
 そこは、何かの研究が行われていただろう施設があった。
 上は上で、ナノマシンやら色々と研究していたが、それとは全く違うようだ。
 部屋に二つある水槽(?)のうち、緑色の水に満たされている水槽に歩み寄る。

「え・・・・・・?」
 水槽の中には、人の形をした物が入っていた。
 カレンは一瞬人かと思ったが、何か違和感がある。
 側にあるパソコンに目を落として、その違和感が確信へと変わった。
「燕・・・本当にやったんだ・・・・・・」
 燕が実際に行っていた研究は、生体装甲とアンドロイドの研究のようだ。
 寒露にまともな研究をやる奴はいないのか・・・・・・?

 膨大な、データが表示されていく。
 中には、生物兵器のようなものまで・・・・・・
 
 勝手に一つのウインドウが開いた。
「ぅ・・・ぁぁ。燕ぇ・・・・・・」
 それを見たカレンはとうとう泣き出してしまった。


 30分後・・・
 輸送ヘリ内

「どうしたんだ?何だか吹っ切れた顔して?」
 漆がカレンに声を掛ける。
 カレンが何故か楽しげにしているからだ。
 カレンは微笑み、その問いに答えた。
「秘密。」
 漆は自分の心配が無駄だった事を悟る。

――流石は燕、ってとこか・・・・・・“発つ鳥跡を濁さず”だな――

そんなこんなで自分の居るべき場所へ帰っていく。
これから起こる事を、心配もせずに・・・・・・


ひとまず終り!
って、昨日のうちに出しておくべきだった。


[No.10956] 2006/05/12(Fri) 15:37:51
p1178-ipad04imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
「強襲」 (No.10956への返信 / 10階層) - ケタ

北海道の林の中・・・。


ケタの前方から拳銃を向け飛び出してきた男・・・。
ミーテルが腹を押さえ、そのまま前のめりに倒れる。
ミーテルが引き金を引くより早く、ディアの放った弾丸がミーテルの腹部に命中したのだ。

「・・・(・ω・;)」
ケタが倒れたミーテルに近付き、静かに見下ろした。
たしか・・ローズの指示によりケタを査察していると言っていたが・・・、
ケタを殺す機会を待っていたのだろうか・・・。

ミーテルから流れ出した血が地面を伝い、ケタの靴につく・・・。
「いかん(・皿・;)」
血を見て我に返ったケタが、撃たれ気絶しているミーテル仰向けにし、
持っていたリペアスプレーを吹きかけた。

「おい、なに意味ない事やってんだぃ?」
呆れた顔でディアがケタに聞いた。
「意味なくはないだろう(^^;確かにこの傷じゃ気休めにしかならないけど、
応急処置程度にはなるし」
ケタがしゃべりながら、スプレーを吹きかけた傷口に止血シールを貼り付けた。
そのまま、眉をしかめているディアを尻目にミーテルを背負う。

「アタイは自分の命を狙ったヤツをどうして助けるんだと、聞いてるんだよ」
「殺す事はないだろう〜。さ、早く手当てしないとまずいから今日は戻ろう(^^;)」
ミーテルを背負ってヨロヨロ歩き出すケタを、
ディアは苛立った表情で見つめていた。

・・・そして・・・。


・・・

・・・


東京EDF本部 ローズの私室


「とにかく、こいつがケタ達といるならなにか狙いがあるはずだ。
ケタ達はいまどこにいる?」
ローズが電話の受話器を耳にあて・・・・眉をよせた。
指で何度か電話のフックを上下させるが、やがて受話器を電話に戻した。
「どうなさいました?」
チオカの言葉を無視し、ローズが携帯を取り出し・・・舌打ちした。

「電話の回線が切られている・・・さらに妨害電波も発生しているな。
本部の通信機器が全てダウンしている」
「なんと・・・・!」
チオカが自分の携帯を取り出すが、アンテナは圏外になっている。
もちろん通常時では問題なく使えていた。
「この基地の通信機器がダウンするなど考えられませんな、
これは・・・・間違いなく何者かの工作でしょう」
チオカが携帯を仕舞い、歯噛みをした。

「そうだな・・・そしておそらく次の手は・・・」
ローズがそこまで言った時・・・大きな爆発音と共に基地がわずかに揺れた!


「おい、なんだいまのは!?」
「爆発か?怪我人がいるぞー!」
「おい、こっちだ!」
多くの隊員が爆発の起こった場所へ急行していく・・・。
基地を中心として爆発地点と反対側にあるローズの私室付近には、
隊員がわずかにしかいなくなっていた・・・。

その時・・・・。
突然ローズの部屋のドアが開き何者かが飛び込んできた!

「何奴!・・ぅぐ!!」
飛び込むと同時に投擲されたナイフがチオカに胸に突き刺さった!
わずかにチオカが体をねじったため心臓は外れたが、チオカがその場に方膝をつき倒れた。

部屋の中でローズと、謎の侵入者が対峙する。
ローズは倒れたチオカに目もくれず侵入者に凍るような視線を向けていた・・・。



・・・

・・・


北海道  林の中


「もう戯言はやめな・・・見てて吐き気がするさね」
ディアの言葉にケタが目を丸くして振り返った・・・。
ケタを見ているディアの視線はまるで汚物を見ているかのように冷めている。

「ディア・・・。ど、どうしたん?(^^;)」
尋ねるケタにディアが銃口を向けた・・・。


[No.10957] 2006/05/12(Fri) 23:00:35
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Re: 「強襲」 (No.10957への返信 / 11階層) - 不運な会社

太平洋沖

「か、艦長!大変です」

「なんだ?ゴキブリでも出たか?」

「違います、本部で爆発事故が発生。何名かがけがをした模様、さらにローズ元帥が狙われたようです」

「何!」

「さらにレクイエムを中心とする海上要塞、各地のEDF支部などでもそれらしきことが起きています。
未だテロかクーデターかは判明しておりません」

「こちらレクイエム。前原、聞こえるか?」

「聞こえます。そちらの状況は?」

「北の第二軍港が破損、南東の第5造船所が火災したぐらいだが、特殊部隊が潜入してきやがった。
何とか新造艦を全部出航させることができた。後はおまえの考えで動くんだな。それ・・・・」

「何が起きた?」

「どうやら強力な電波妨害らしいです。いろいろな機械が影響を受けています」

「ちっ。新造艦隊とは連絡付くか?」

「ええ。この地点にいれば明日にでも合流できるでしょう」

「明日か・・・何も起きなければいいのだが・・・」







勝手に各地で攻撃さしちゃってすいません。


[No.10961] 2006/05/13(Sat) 18:00:50
ntszok106239.szok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
「関係」 (No.10961への返信 / 12階層) - ロビンソン

東京 地下下水処理施設


EDF隊員カトウをつれ、古びた下水処理施設に着いたユウト。彼の顔からはたくさんの汗が滴り落ちていた。
「ご苦労さん。おかげで助かったよ」
笑顔でカトウは言った。
そして、カトウは一番気になっていた疑問を持ちかけた。
「お前・・・何でEDFに入らない・・・?」

さっきまでの顔が一瞬に曇り、下を俯いてしまった。そして、小さな声で言った。
「仲間・・・・・・仲間が死ぬのを見ていらねないんだ。仲間がいると、どうしても情が先にくるんだ・・・」
「でも、どうして俺を助けた?」
疑問と不安で投げ掛けた。
「お前は特別だ・・・怪我が治ったらここから返すきだ・・・」
二人の間には重い空気と深い溝ができたようだった。

そして、次の瞬間カトウがこの二つを取っ払う一言を言った。
「俺はここから帰らないぜ!」
俯いていたユウトがふっと顔あげ
「はっ!?どういう意味だよ?」
と、言った。
カトウは挑発的にため息を吐き、真剣な眼差しで言った。
「お前、一人で戦場にいくきか!?犬死だぞ!そりゃ仲間が死ぬのはつらい・・・だがなぁ!お前を見捨てられねぇんだよ!!」

あまりの威厳にユウトは反論できず、困り果てた。
「よしっ!!決まりだ俺はEDFには戻らねぇ!!今回から俺はレジスタンスの一員だ!!」
ユウトをしかたなく、覚悟を決めた。









変な表現があるかと思いますが、勘弁してくださいorz
こういう場面は難しいですなぁ(´・ω・`)


[No.10963] 2006/05/13(Sat) 20:36:44
p5120-adsao01motoma-acca.fukuoka.ocn.ne.jp
掃討戦4 (No.10961への返信 / 12階層) - 三枝

三枝はヘルメットを被りなおした。
無線をいじるが雑音しか聞こえない。
それを確認してひそかにほくそ笑む。

「友理さん」「なに?」
「俺は無線機が壊れてて今の指示が聞こえなかった、ってことで。OK?」

「あ!」友理は小さく声を上げて驚いた。
大方、氷室の指示に三枝が腹を立てたとでも思ったのだろう。
少なくとも、その手が合ったか!、という驚きには見えない。
(無礼者が。俺はそんなことでキレないぞ)

「ちょっと待ってて」言うと同時に友理は三枝と同じ様に無線を壊す。
「さ、行こっか」「……あんたまでやっちゃったら誰が言い訳するんだよ」
二人同時に無線機故障、超ご都合主義的な三流小説でもそんなことは起きない。

当の友理はこちらの心配にも気づかず、
「二人ですればいいでしょ」
言うが早いか飛び出して行った。


うーん、微妙ですね。(微妙じゃなかった事ありませんが)
前々からこうしようと考えていた話なんですが…いざ文章にするのは難しいものです。


友理
童顔が可愛らしい20才女性。
能天気な性格で、感情の赴くままに行動することが多い。
主な使用武器はサンダーボウ30。
志願兵だがなぜか強く、戦闘能力は一般兵程度。
参戦理由はインベーダーに親友が殺されたことであり、
彼女の形見である指輪をいつも嵌めている。
ちなみに、親友の愛称は「先輩」

ダメ主人公に対して、たくましいヒロインです(笑)
一応、俺の話の主人公は三枝と友理の二人です。


[No.10964] 2006/05/13(Sat) 20:46:34
i125-201-45-210.s02.a021.ap.plala.or.jp
「魔弾」 (No.10963への返信 / 13階層) - ケタ

北海道 


「銃声だ・・巨大生物がでたのかしら・・・」
後方から聞こえてきた銃声に、ロスカとシリアが立ち止まり振り返る。
方向的にケタ達が向かっていった辺りからだろうか?
「どうやら始まったらしいな」
「そうね、通信がないのはなんでかしら」
シリアがバイザーについた通信機に手をあてるが・・・反応がない。

「おかしいわね。なんで通信が送れないのよ・・」
「まぁ、そういう細工をしたからな」
ロスカがそう言うと同時に手にしていたアサルトライフルの銃底で、
シリアの後頭部を思い切り殴りつけた!

不意をつかれシリアは何も抵抗できずにその場に気絶してしまった・・・。
そのシリアを狂気にひきつった笑みを浮かべたロスカが見下ろしていた。


・・・

・・・


北海道 林

ディアの持っているアサルトライフルは連射速度こそ遅いが、
1発の威力が大砲並だ。
そんな銃をケタに向け容赦なく放ってくる!

「ディア!冗談はよせ!!((゚∀゚;)) 」
「はっ!これが冗談に見えるのかぃ!?」
ミーテルを木のくぼみに隠したケタがなんとか岩の陰に隠れる・・・。
しかし、ディアの強烈な銃弾がすぐさま岩を粉砕していく!

「どうした!反撃しなくても容赦しやしないよ!」
「・・・・!(・ω・;)」
ケタに人間を殺すことはできない・・・、
しかし、ディアを殺さずに戦闘不能にすることなんて可能だろうか?
シリアの場合は接近戦で制することができたが、
ディアの場合接近戦でもケタが圧倒される可能性もある。

ガキンと音がしてケタが隠れていた岩が砕け散った!
ディアが姿を出したケタを狙うが、
ケタはすばやく身を低くくしたまま走り、次の遮蔽物の陰に転がり込む!

「チ・・・、逃げ足だけは大したもんだわね」
そう言ってディアが地面を蹴った。
応戦する様子もなくただ逃げ回ってるケタに呆れるよりも、苛立っていた。
そして・・・使っていたアサルトライフルを地面に置き、腰に付けていた銃を手にする。

「はぁ・・はぁ・・くそ、通信機は故障か(^ω^;)」
木の陰に隠れたケタが通信機から手を放し息を吐き出す。
ディアを倒せない以上なんとかして逃げたいが、
気絶し、致命傷を負っているミテールを放っておくこともできない。

「このまま、弾切れまで・・・(=ω=;)」
ケタがそう呟いた時・・・、
バシ!と周りの木々が弾け・・・銃弾がケタのわき腹に突き刺さった!!

「ぐっぅおお!?(゚皿゚;)」」
突然のダメージにケタがわき腹を押さえうめいた。
傷口からいって内臓は無事だろうが・・それよりもケタは他の事が気になった。

俺はディアの攻撃範囲から完全に外れていたはず・・・、
背にした木を貫通したわけでもなくなぜ銃弾が!!

困惑するケタにディアが銃口を向けたまま近付く。
「フン、どんなに隠れ怯えても、アタイの魔弾は許しはしないよ」
「・・・魔弾??」
ディアが銃口をケタが隠れている方向とはまるで違う方向に向け撃ち放った。

だが・・・木や岩に当たった銃弾は方向を変えケタに襲い掛かる!

「くっ!(゚∀゚;)」
ケタがとっさに横に身をずらし、跳ね返ってきた銃弾をかわした!
そのまま立ち上がり、急いでディアから距離を取ろうと後方へ走る!
「無駄だよ!アタイの魔弾は容赦しないさね!」
ディアがサド的な笑みを浮かべ引き金を引く・・・!

無数の銃弾は林を飛び交い、その兆弾が様々な角度からケタに降り注ぐ!
ケタが走りながら身をひねり飛びのいたが、
全方位から襲い掛かってくる銃弾はかわしきれず左足を撃ちぬかれた!

ケタは左足を引きずりながら、それでも木のくぼみに身を隠した。
「これが噂に聞くバウンドガンか・・(皿・;)」」
バウンドガン・・・。
兆弾による多角的な攻撃が可能な特殊銃であり、
物陰に隠れたまま攻撃を維持する事が目的として開発された。

だが、銃弾がどう兆弾するか非常に難しく、
同士討ちや自分に当たる危険が高いため、使い手はほとんどいないと聞いた。

ディアのように反射角度を完全に操るなど通常不可能に近い・・・。
「まさに魔弾だな・・(・ω・;)」
ケタは思わずそう呟いた・・・。







長くなったなぁ(^^;
ヘルシングの影響なんだけども、こんな感じでバウンドガンを使いたかった。


[No.10965] 2006/05/13(Sat) 21:47:11
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Re: 掃討戦4 (No.10964への返信 / 13階層) - 777

三枝さんにちょっと頼みたいことが…。
ちょっとSSを書いてみようかなと思うのですが…
最初、氷室指揮官の下に入ってしまって、この掃討戦にも参戦していることにしようと思います。
いいでしょうか?
あと、この掃討戦で出てくるのは黒蟻だけなんでしょうか?


[No.10966] 2006/05/13(Sat) 22:42:32
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Re: 掃討戦4 (No.10966への返信 / 14階層) - 三枝

> 三枝さんにちょっと頼みたいことが…。
> ちょっとSSを書いてみようかなと思うのですが…
> 最初、氷室指揮官の下に入ってしまって、この掃討戦にも参戦していることにしようと思います。
> いいでしょうか?

頼んでもらえて嬉しいですね。もちろんいいですよ。

> あと、この掃討戦で出てくるのは黒蟻だけなんでしょうか?
俺はゲームをベースにして考えたので黒蟻、赤蟻、羽蟻の中から選んで出すつもりですが、
オリジナルストーリーなのでバゥなど好きな敵を出してもらって構いません。
ただ、皇帝都市はやめた方が無難だと思います(笑)


[No.10967] 2006/05/14(Sun) 12:44:23
i125-201-42-227.s02.a021.ap.plala.or.jp
強襲・・・ (No.10965への返信 / 14階層) - jagaimo

「っ!」
「ターゲット」の腹に強烈なミドルキックが炸裂し、2mほど吹っ飛び昏倒した。
今転がっている「ターゲット」は正確には人間ではない。
カタチは人間だが、それは人間の運動能力を遥かに凌駕する。

「ふん・・・」
鼻を鳴らしてマスクを外した男―――ムカイは、足元に転がっていたナイフを取ると、それを丹念に調べ始めた。
調印されているマークこそはEDFの物だが、実際はEDFの精錬所を上回る技術で作られている。
一般の隊員が使うナイフよりも、やや長め、グリップは完全に手にフィットするように鮫肌のような素材だ。


―――ドォォォン!


不意にムカイの後ろで爆音が響いた。
これは予想済みだ。少人数部隊に、数の多い部隊に真っ向から撃ち合いを始める愚か者はいない。
派手に破壊し、殺し、混乱を招き、その混乱を利用して相手のトップを仕留める。
これ以外の方法はリスクが高すぎるからだ。

ムカイは先程の男のナイフを失敬し、木々にワイヤーで縛り付けるとSDL2バイクで本部へ向かった。





   ―――EDF本部―――


「サエ!応答しろ!サエ!?アレックス!」
アリアスは自室の無線機で隊員たちに通信を送っていた。
しかし、返ってくるのはうざったいノイズばかりで、自分の声が届いているのかもわからなかった。

アリアスは腰のホルスターからグロッグ17Lカスタム(ルミがまた改造しやがった)を抜き取り、初弾を装填する。
この爆発が何によって行なわれたのは分かっている。インベーダーではない。人類だ。

「おい!自動消火システムが作動しないぞ!だれか消火器持って来い!」
外で何人もの隊員が叫んでいる。

アリアスはヘルメットからバイザーの誘導システムと、ヘッドホン型の無線機を剥ぎ取り、装着した。
昔、カザミから教えてもらったやり方だ。
火力と迅速な判断が勝負を決める対巨大生物戦と違い、対人戦においては機動と、射撃の精度が求められる。
こうしてヘルメットを外していれば邪魔になることもない上、軽い。

アリアスはアタッチメントにグロッグ17Lカスタムの弾薬を詰めると、勢い良く部屋を出た。

廊下に出ると、天井をやや白く煙が覆っていた。
どうやら爆破されたのは居住区あたりらしい。

狙ったのは隊員への損害か?それとも本部自体にダメージを与えるためか?
そこまで考えて、アリアスの顔が凍りついた。


―――現在、ローズ元帥及びEDF幹部を狙った暗殺の情報は16件ある・・・。


ローズ元帥の私室は・・・基地の中心、最終地下シェルターを挟んで反対側、ほとんどの隊員たちは居住区へ集まっている。

「・・・うそだろ」
そう呟きながらアリアスはバイザーの生体センサーをオンにした。
と、基地のマップが表示されたかと思うと、アリアスの視界を激しいノイズが襲った。
「げっ!」
慌ててセンサーをオフにする。
相手の妨害能力は予想以上だ。・・・つまり、プロだ。

アリアスは他にレーダーが使えないかと試すが、生きているのは現在地を表示する簡易レーダーしかなかった。
しかも、このレーダー、とてもとてもアバウトなのである。ずっと前に使って、2階に来たと思ったら4階に出たことだってあった。
電波が使えない状況ではGPSも使用不可能だ。

重い不安を胸に抱えながら、アリアスは拳銃一丁で幹部居住区へ向かった。



お久しぶりです・・・w
用事で一週間ほど離れていました。そして来てみたらSS集が14に!
焦りました・・・w

それと、EDF本部を爆破したのはヘリさんのSS特殊部隊なのですか?

※間違えて変な題名で入れてしまったので編集しましたw


[No.10968] 2006/05/14(Sun) 12:48:03
fw1.tcn-catv.ne.jp
Re: 強襲・・・ (No.10968への返信 / 15階層) - ヘリ兵士

> それと、EDF本部を爆破したのはヘリさんのSS特殊部隊なのですか?
>

多分違います
いや違う部隊であってほしいです


[No.10969] 2006/05/14(Sun) 12:58:35
i219-165-182-201.s02.a015.ap.plala.or.jp
迷える青年 (No.10969への返信 / 16階層) - jagaimo

「いやぁ、参ったな・・・。こんなときに」
EDF本部の廊下に青年の声が響いた。
ここは居住区よりもいささか離れているので、そこまで騒がしくない。
「俺、無職のままで死ぬのは悲しいよね」
そういって青年はやや赤みのかかった髪を掻き揚げる。

廊下は焦げ臭い空気が広がっていて、白い煙が天井を満たしていた。
すぐに換気システムが作動するはずだが、
混乱を極めているEDF内では分からない。
この爆発が事故でないのは分かっている。
一種の休戦状態にあるEDFに対して攻撃を仕掛けるのはいい手だ。

―――ピィ!

後ろから聞きなれた小鳥の鳴き声がした。
振り返ると青年の「友人」である小鳥のチャムが羽ばたいてくる所だった。
チャムは器用にも青年の肩に止まり、ピィと鳴いた。

「そうだねぇ。ちょっとデンジャラスな事態らしいね」
青年はふっと口元に笑みを浮かべると、優しげな瞳で肩に止まった小鳥を見下ろした。
「第276独立歩兵小隊はどこですかってね。この歳で迷子はごめんだ」



とりあえず新キャラ(実は前にも出てる)登場・・・。

> 多分違います
> いや違う部隊であってほしいです


ええと、ケタさんの文章に「投擲されたナイフがチオカに胸に突き刺さった」と書いてあったので、そう思ったのですが・・・。
これはケタさんに聞くべきでしたね^^;


[No.10970] 2006/05/14(Sun) 13:59:43
fw1.tcn-catv.ne.jp
Re: 迷える青年 (No.10970への返信 / 17階層) - ケタ

> > 多分違います
> > いや違う部隊であってほしいです
> ええと、ケタさんの文章に「投擲されたナイフがチオカに胸に突き刺さった」と書いてあったので、そう思ったのですが・・・。
> これはケタさんに聞くべきでしたね^^;


あ、実はかなり小規模の予定でした〜。
ロスカ、キリィク、ディア、おまけのイヤーナの4人だけの予定だったんですが・・・
リンクしてくれたので、急遽ちょいと規模を拡大します。

@ローズを狙う組織の1つにディア達は所属。
Aイヤーナを脱走させ、EDF本部にディア達3人を送り込んだ。
Bローズ暗殺計画が進む中、ロスカはある人物に復讐するためにケタ達を狙った。

って感じでw


[No.10971] 2006/05/14(Sun) 17:38:56
softbank220060180225.bbtec.net
掃討戦5 (No.10971への返信 / 18階層) - 三枝

愚か者に救援は来ない。京野は無線を切った。
(クソッ……こんな所で死んでたまるか)

岩壁にもたれ、片足を引きずってなんとか歩く。
ねんざだろうか。動かすたびに左足首がズキズキと痛んだ。
自然と顔が下を向く。汗の滴が地面に落ちる。

「あのー」
どこかで聞いた覚えのある可愛らしい声が京野の耳をくすぐった。
顔を上げるとそこには―
「お前ら……どうしてここに?」ブリーフィングルームで会った二人がいた。
京野の言葉に顔を見合わせる。

「どうしてって……呼びましたよね?」
「それとも人違いでしたか?あんたは京野さんじゃない、と」
冗談っぽくそう言って笑う少年に京野は答えた。

「いや、京野は俺だ。助かったよ」
「足、ケガしてるんでしたよね」
「ああ、せめて走れれば一人でもなんとかなるんだが」
「それなら大丈夫です!」

ポン、と女性が手を打った。嬉しそうな顔で少年の肩を叩く。
「さぁ、サエくん。リペアスプレー」
「は?持ってないけど」
予想外の言葉らしく‘サエ君’は少し驚いた顔をした。
しかし、女性のほうはそれよりもさらに驚く。それこそぶっ飛びそうなほどに。

「え、ええぇ!なんでぇ!?」
「この前医者にあげちゃったから。つーか、そのとき一緒にいたよな」
少し余裕のある様子の‘サエ君’とは対照的に女性はかなりの困惑を見せる。

「じゃ、じゃあ、どうするの?敵はすぐそこまで来てるんだよ。ここにいたら死んじゃうよぉ」
「いや、俺は動けないわけじゃないんだが……」
京野の言葉は耳に入らないらしく女性の困惑はさらにエスカレートしていく。

「あたしまだ死にたくなーい!死んだらサエ君のせいだからね!孫の代まで恨んでやるー!」
「おい、ちょっと待て。俺のせいか?あんたが勝手について来たんだろ」
カチンときた。そんな表現がぴったりな様子で‘サエ君’の顔から笑みが消えた。

二人の間に険悪な空気が漂う。
「とにかく!―」それを掻き消そうと京野は声を張り上げた。
「敵をなんとかしよう。今ケンカしても仕方ないだろう」

(なんで助けられる俺が一番落ち着いてるんだ……)
その考えは頭から追い払うことにした。



‘サエ君’京野視点で書いているのでこんな表現になりました。
なんでわざわざこんなことやっているのかと言いますと
ある話の主人公が別の話では脇役として登場、って話が好きなんですよね。
群像劇って言うんでしょうか。
まぁ、次回からは三枝視点になるのでちょっとだけ読みやすくなると思います。

成瀬
冷静な性格で物事に動じない37才男性。
外見の特徴は背が高いこと。
ファイブスターSR−Bを使い跳弾を自由に操ることができる。
「被害は極力押さえる」をモットーに以前はEDF上層部として活躍したが、
前大戦終了後に退職した。
何かトラウマを抱えているようだが……詳細は不明。

マザー戦までは主役だったんですがその後で降格しちゃった可哀想な奴です(笑)
今後は岸野と共に準主役として活躍してもらう予定です。


[No.10972] 2006/05/14(Sun) 23:06:45
i60-36-126-216.s02.a021.ap.plala.or.jp
(No Subject) (No.10971への返信 / 18階層) - ヘリ兵士

> > > 多分違います
> > > いや違う部隊であってほしいです
> > ええと、ケタさんの文章に「投擲されたナイフがチオカに胸に突き刺さった」と書いてあったので、そう思ったのですが・・・。
> > これはケタさんに聞くべきでしたね^^;
> あ、実はかなり小規模の予定でした〜。
> ロスカ、キリィク、ディア、おまけのイヤーナの4人だけの予定だったんですが・・・
> リンクしてくれたので、急遽ちょいと規模を拡大します。
>
> @ローズを狙う組織の1つにディア達は所属。
> Aイヤーナを脱走させ、EDF本部にディア達3人を送り込んだ。
> Bローズ暗殺計画が進む中、ロスカはある人物に復讐するためにケタ達を狙った。
>
> って感じでw


SSがローズ拉致っちゃっていいでしょうか?


[No.10973] 2006/05/15(Mon) 00:21:34
i219-165-182-201.s02.a015.ap.plala.or.jp
Re: (No Subject) (No.10973への返信 / 19階層) - ケタ

> SSがローズ拉致っちゃっていいでしょうか?

皇帝都市出現前に救出してほしいけど、大丈夫かな


[No.10974] 2006/05/15(Mon) 06:47:49
softbank220060180225.bbtec.net
Re: (No Subject) (No.10974への返信 / 20階層) - 漆

一つ疑問何ですが、人工衛星は残っている設定なのでしょうか?
(残っているのなら何機か破壊しようと思いるので・・・)

残っているのがGPSだけなら止めておきますが・・・


[No.10975] 2006/05/15(Mon) 15:47:15
211.10.85.130
「気配」 (No.10975への返信 / 21階層) - ケタ

北海道 浜辺


「うーん、巨大生物はいないけど、この景色はなかなかッスね」
そう言って伊地山が背伸びをして浜辺に寝転がった。
御剣と伊地山は巨大生物に遭遇しないまま、浜辺まで来てしまったのだ。

浜辺に転がって気を抜いている伊地山を御剣複雑そうな顔で眺めていた・・・。
しかし、しばらくして意を決したように口を開いた・・・。

「伊地山・・・構えろ」
「ん〜?警戒してても巨大生物いないじゃないッスかぁ」
伊地山が笑いながら振り返って・・・目を丸くした。
御剣のアサルトライフルの銃口が真っ直ぐ伊地山に向けられている。

「せめて・・本気で反撃してくれ・・・!」
御剣が振り絞るようにそう呟いた後、引き金を引いた・・・。


・・・

・・・

北海道 林の中

「ディア、俺を倒すためにシリアにウソついて接近したのか(・ω・;)」
ケタがそう言って、撃たれた左足にきつく布を巻き、痛みに顔を歪めた。
運良く骨は砕かれてないので、これでなんとか行動できるだろう。

「まぁ、アンタらに近付くためにシリアに興味を持たせたが、
ウソはついちゃないねぇ」
ディアが木の陰に隠れつつ、バウンドガンのマガジンを装填しつつ答えた。

「間接的にだけど、アタイはシーリウやお前の事も知ってるさね」
「なに?(・ω・;)」
「私の親父はあんたらと共に戦ったのさ。
特殊攻撃部隊、重攻撃兵、ドム・ツ・リックを覚えてるかぃ?」
「!」
ディアの言葉にケタの脳裏に瞬時に前大戦の光景が蘇る。


シーリウを隊長とし、ケタが所属していた特殊攻撃部隊・・・。
年の離れた戦友ドムにケタが教わった事は数え切れない。


バシっ!と、顔のすぐ近くの木が弾け、ケタが我に返った!

「ドムの娘がなぜこんな事を!(゚皿゚;)」
「ハっ!あたいの親父はEDF隊にとっちゃただの駒だったのさ!!
EDF隊なんざ潰しちまいたくなるんだよ!!」

「違うぞ!!ドムは勇敢に戦い抜いたんだ!(・皿・)」
「口だけならなんとでも言えるさね!!」
ディアが鬼の形相でケタに向けバウンドガンを放ち、
無数の弾丸が火花を散らし、あらゆる角度からケタに跳んでくる!

「ぅおわっ!!(・皿・;)」
その兆弾の1つがケタの左肩に命中し、血が地面に滴り落ちた。
下手に隠れてもこのままではいずれやられる・・・!!

だが・・・。

「ディア!人間の敵はエイリアンだろ!意味ないことやめろ(△・;)」
ケタの言葉にディアが鼻で笑った・・・。
「そういう事は勝ってる方が言うモンさね!
今の状況で私が敵じゃないなら、一体何だと言いたい!?」

「お、俺は仲間は殺さない!同じ人間なら仲間だっつの!(゚皿゚;)」
ケタが力の限りそう叫ぶが、ディアの心には届かない。
むしろディアは軽蔑するような表情をケタに向ける。

しかし・・・・。

「・・・・これは」
ディアは思わず呟いた・・・。
先程までは姿は見えなくともなんとなくケタの気配で居場所がわかったのだが・・・。
目の前に広がるのは静寂の林のみである・・・。

「・・・・・(=ω=;)」
生半可に隠れても兆弾で狙われてしまう。
ケタは自分の気配を完全に殺し、林の中に潜んだ。
ディアを殺さずに倒す機会を掴むために・・・。

「面白い・・・どちらが先に相手の位置を掴むか勝負さね」
ディアはそう呟くとケタ同様気配を消し、林の中に溶け込んでいった。


[No.10977] 2006/05/15(Mon) 21:08:51
softbank220060180225.bbtec.net
SS動く (No.10977への返信 / 22階層) - ヘリ兵士

「どこかのテロリスト連中が動き出した」
トム・ランバニアが暗室内に入ってきて、言った
本部の地下に建設されたこの厳重警備の秘密区画には、流石のテロリストも侵入できない
「味方は混乱している、動くなら今だ」
トムの言葉に、波岡は頷いた
SSのメンバー達を振り向く
「死んでいた場合は死体はここにもって来るように、生きていた場合は護送、その他はプランどおり」
波岡の言葉に隊員全員が敬礼して返す
「ウェンディーヌ、今回の任務は君にかかっている、頼むぞ」
トムの言葉に、一人のヴァパイア兵がこっくりと頷いた
「SS、作戦開始」
兵士達は一斉にヴァンパイアを起動させた


[No.10978] 2006/05/15(Mon) 21:51:00
i210-161-191-107.s02.a015.ap.plala.or.jp
幸か不か (No.10972への返信 / 19階層) - 777

とある山の中、1人のEDF隊員がいる。
名前は幸(さち)。幸運に恵まれる様にと親から授かった名だ。
しかし……少なくとも日常的には幸運どころか不運なことが多い。
食堂に行ったらメニューが1〜2種類しか残ってない、とか
限界ギリギリのところでトイレにたどり着いたら清掃中…、など。
だが、今の彼に降りかかってる不幸はそんなことなどとは比べ物にならなかった。
なぜなら、彼は今、氷室指揮官の下にいるのだから……。



「はぁ……なんであんな奴の下に来てしまったんだろ…」
辺りを見回しながら俺は呟いた。
今回の指揮官は冷酷なことで有名なあの氷室じゃないか。なんであんな奴の所に…。
どうしても気分が暗くなる。
ふと、作戦説明の後もそれほど落ち込んでなさそうだった2人のことを思い出す。
あいつのことを知ってたら、あいつの下に入ってるというだけで平静ではいられないはずだ。
そういう素振りを見せなかった所を見ると新人兵、あるいは志願兵なのだろうか。
どっちにしろ不幸なものだ。

しかし…いつまでも落ち込んでいては、いざ戦闘になっても本調子になれないかもしれない。
こうも落ち込む原因は何だ。―単刀直入に言えばあいつなのだが―
なぜそれで落ち込むのか。―死にに行くような作戦を命じられそう…ってところか―
だが、今回はあくまで掃討戦。危険度の高いものではない。
それに、あいつだって一応は指揮官。大群に単身突っ込めなんて無益な作戦はしないだろう。
…何だ、こう考えればそう落ち込むことは無いじゃないか。
ちょっと気分が楽になったかもしれない。よし、この気分を維持しよう。

そうこうしてるうちに小さな丘を登りきった。
そして前方を見てみると、500mほどの所に巨大生物の群れが接近しているのが見えた。
「20…30…40ってところか。1人で片付ける分には多そうだな…」
大半は漆黒の身体をしているが、ちらほらと真紅も見える。
しかし、戦闘になると、やはり気が昂ってくる。死ぬかもしれないという不安は無い。
「さぁて…まずは一発お見舞いしてやろうか」
俺は愛機ゴリアス99を構え、群れのど真ん中目掛けて放った。




さて、初めてのSS何ですが…どうでしょうか?
まだ詳細なプロフィールは書きませんが…とりあえず氷室を軽蔑していることを記しておきます。
ところで、京野達は今襲われてるみたいですが、援護しに行ってもいいでしょうか?


[No.10979] 2006/05/15(Mon) 22:31:00
softbank060118041006.bbtec.net
鳥と青年 (No.10978への返信 / 23階層) - jagaimo

「はぁ、はぁ、はぁ!」
アリアスは懸命に廊下を走っていた。
普段なら絶え間なく人が行き来する廊下だが今は気配も感じられない。
遠くからかすかに怒声が聞こえるが、それ以外はなにも、恐怖を感じるほど静かだった。

アリアスは曲がり角の壁に張り付き、奥の気配を窺う。

―――気配は、ないな。

アリアスは廊下に出ると銃を構えながら走った。
おかしい。警備のやつがいない。普段なら堅い顔の警備隊員が暇そうに突っ立っているはずだ。
と、額に汗を光らせ、息を切らしたアリアスの顔を、何かがかすめた。

投擲?!
前には誰もいない。アリアスは咄嗟に床に飛び込み、すぐに体を捻って飛んできたものを確認し、目を丸くした。

「・・・鳥ぃ?」
思わず間の抜けた声を出してしまう。
飛んできたものは爆弾でも刃物でもなく、綺麗な青と黄色の翼を羽ばたかせた鳥だった。
電灯の光だけで翼が輝いて見えるほど、美しかった。
鳥はアリアスが走ってきた廊下を少しの間、旋回すると、まるで面白いものを見つけたかのようにアリアスの方へ飛んできた。
鳥は構えたままのグロッグ17Lカスタムの銃身の上にちょこんと乗ると、ピィと鳴いた。

―――タッタッタ!

その時、後ろから足音がした。まずい!
アリアスは我に返ると、近くの部屋に飛び込んだ。すぐにドアを閉め、しゃがんで寄りかかり、向こうの気配を探る。

「あれ?チャム。どうしたんだ?」

ドア越しに若い青年の声、アリアスと同じくらいの歳だろう。
ん?聞いたこと、あるような・・・。
「ここに誰か居たのか?ふむふむ」


「・・・・・・」
こいつは鳥と話す癖があるらしいな・・・って話せてる?

アリアスが突然現れた超能力者的人物に目を細めていると、背中を支えていたものが忽然と無くなった。
というか、ドアが開いた。

支えを失った体は廊下に仰向けに倒れる。
アリアスの目に相手の顔が映った。廊下の照明の眩しさでアリアスは目をつぶった。
コイツが犯人なら、俺の人生終わったな。

しかし、次の言葉は予想を大いに裏切った。
目をつぶり、覚悟を決したアリアスにかかった言葉は、明るかった。

「おぅ。アリアスじゃないかぁ!」






自分のキャラは暇で本部にいたので巻き込まれないほうがおかしいかも・・・?
皇帝都市出現はこの対人戦が終わったらやるんですよね?

漆さん、人工衛星が壊されたっていう話は聞いてませんが、
皆さんでハッキリとした設定はされてなかったと思うのでわかりません^^;

777さん、改めてよろしくです^^


[No.10980] 2006/05/15(Mon) 23:40:25
fw1.tcn-catv.ne.jp
(No Subject) (No.10980への返信 / 24階層) - 漆

> 漆さん、人工衛星が壊されたっていう話は聞いてませんが、
> 皆さんでハッキリとした設定はされてなかったと思うのでわかりません^^;
>


では、いくつかの衛星を破壊させて貰います。
それから出会わないとは思いますが、本部の非常事態に便乗させてもらいたいと思います。
(一応、出会うテロリストは1人ほどですが・・・)


[No.10981] 2006/05/16(Tue) 00:15:39
p8071-ipad01imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
「激突」 (No.10981への返信 / 25階層) - ケタ

東京EDF本部 ローズの私室


通信機器は沈黙、さらに電波障害のためEDF基地は完全に混乱状態に陥っていた。
そして、そのスキに侵入者はEDF隊の事実上のトップ、
ローズの元へ到達してしまったのだ・・・。

「・・・チオカ、傷の具合はどうだ?」
ローズが部屋に飛び込んできた侵入者から目を離さずに聞いた。
「わ、私も年ですな。まぁ、これしき死にはしません」
チオカはそう言って自分の胸に刺さっているナイフを抜き、床に捨てた。
しかし、とても動けそうにはない。

「くくく、ローズ。人の心配してる場合か?」
侵入者がナイフを手で玩びながら、低く笑う・・。
だが、その様子を見て今度はローズが鼻を鳴らした。
「フン、貴様こそ私に気をとられていていいのか?」
「なにぃ?」

侵入者が身構えたその時・・・、
突然ローズの部屋の窓ガラスを砕き、何者かが部屋の中に飛び込んで来た!!
しかし、侵入者の反応は素早く飛び込んできた男に向かいナイフを投げつける!

「おっと・・・」
空中で反転しナイフをかわした男が床を転がり、そのままローズの前に降り立った。
「K.M。窓の弁償と不法侵入は見逃してやる」
「やっぱり気付いてたのか。相変わらず抜け目ねぇな」
K.Mが不敵な笑みを浮かべて侵入者を睨みつけた。

K.Mは情報集めのためにEDF基地に潜入していたのだ、
そしてローズのパソコンを狙うために機会を伺っていたのだが・・・
それに気付いていないローズではない。

「ナイフ使いか・・・面白い」
K.Mがチオカの近くに落ちていた血染めのナイフを手に取り、
侵入者に向け構えた。


・・・

・・・


北海道 浜辺

普段は静かな浜辺に、凄まじい銃声が響いている。
砂浜には空となった薬莢が散らばり、岩場のいたる所に弾痕が刻まれていく。

「御剣ぃ!なに考えてるんッスかぁ!」
伊地山が叫びながらアサルトライフルを御剣に向け撃ちまくる。
銃弾を岩場に隠れてかわした御剣がアサルトライフルにマガジンを装填し、
伊地山の銃弾が切れるのを待ち、飛び出す!

「許してくれ伊地山!こうするしか方法が!!」
悲痛な顔で伊地山に向けアサルトライフルを撃つ・・・。

「わけわかんないッス!
この前命がけでバゥから助けようとしてくれたのも、演技だったんスか!!」
「それは違う・・!信じてくれ!」
「なにがッスかぁ!!」

怒りの表情の伊地山、悲痛な表情の御剣・・・、

銃弾が飛び交うなか、対極的な2人の戦いは激しさを増していった・・・。






遅くなったけど777さんよろしくw

ヘリさん、ローズさらうときに、侵入者も御剣も倒してかまいませんよ〜

あと、この戦いが終わればケタの部隊が組織される予定です。
俺の見落としかもしれないけど、
ここに配属されるsyoさんのキャラの設定ってどのへんにあります?(^^;

しかし、無言の巨大生物との戦いと違って人同士だと、長引くなぁ


[No.10984] 2006/05/16(Tue) 22:35:52
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掃討戦6 (No.10979への返信 / 20階層) - 三枝

世の中さまざまな人間がいるが、最終的には二種類に分けられる。
心置きなく昇天する人間と未練を残して死ぬ人間だ。
三枝は後者になりつつあった。

「こんなにいたのか……」「うそ……」
向かってくる敵は50体。いや、もう少し多いだろうか。
岩壁を背にした3人を囲むように谷間になだれ込んでくる。

「俺が正面。お嬢ちゃんが左。お前が右といこうか」
京野は岩壁に左手をついて体を支え、右手だけでスパローショットXを放った。
赤色の甲殻をした巨大生物が散弾に襲われた。気色悪い体液を撒き散らす。

その様子に三枝は舌を巻いた。
連射性ゆえに反動が押さえられているとはいえ、曲がりなりにもショットガンである。
それを片手で撃つとは、腕力には自信があるらしい。

「さてと―」感心するのもほどほどに自分が戦うべき敵の方へ向き直る。
「新兵器登場、といこうか。……くらえっ!」
不敵に微笑むと握り締めた球体を渾身の力で投げた。

球体が巨大生物の群れの中に転がる。
少しのあいだ白煙を吐き出していたそれは突如として大爆発を起こす。
爆発は巨大生物を焼き焦がし、爆風が全てを吹き飛ばす。
三枝はまた一つ球体を手に取りピンを抜いた。

GHG―MAX。
軽くて投げやすく、それでいて威力は抜群という手榴弾だ。
起爆に10秒もかかるのは目をつむろう。

手榴弾を投げた三枝を影が覆った。
「う、上!?」影の主を見て思わず叫ぶ。
巨大生物は壁を歩き、縦横無尽に動き回ることができる。
それを知りつつ上方への注意を怠ったのは迂闊としか言いようがない。

わき腹に固い感触。足が地面から離れる。
巨大な顎が三枝を掴み巨大生物の群れの中に放りこんだ。
ごつごつとした硬い地面に迎えられる。

目の前には漆黒の巨大生物。
そして、すぐ先には白煙を上げるグレネード。
マズイと思った時にはもう手遅れだった。

轟音。宙を舞う。地面に叩きつけられる。
アーマーが守ってくれたらしい。
爆心から離れていたためなんとか五体満足でいられた。
だが、ダメージは決して小さくない。

耳鳴りがする。
腕が、足が、体中がしびれて動かない。
「うう……」
痛みにうめく三枝を巨大生物が取り囲んでいった。


> さて、初めてのSS何ですが…どうでしょうか?
お世辞抜きでうまいと思いますよ。羨ましいです。
それと改めまして、これからよろしくお願いします。

> まだ詳細なプロフィールは書きませんが…とりあえず氷室を軽蔑していることを記しておきます。
> ところで、京野達は今襲われてるみたいですが、援護しに行ってもいいでしょうか?

ぜひお願いします。元々、他の隊員が助けに来る予定で話を書いていたので。
援護どころか全部ぶっ飛ばしちゃっても構いません。


[No.10985] 2006/05/16(Tue) 23:00:09
i220-108-77-148.s02.a021.ap.plala.or.jp
危ないショーの幕開け (No.10984への返信 / 26階層) - jagaimo

「おぅ、アリアスじゃないか!」
アリアスはかけられた言葉に躊躇した。
目の前の、侵入者かもしれない青年が自分の名前を知っている?

「・・・どこかで?」
「なにをいってるのさ。俺だよ。キリヒトだ」
照明が目を焼いていて、倒れているアリアスには相手の顔が良く見えない。
警戒しながら体を起こし、なるべく距離を離すように立ち上がった。

赤毛の、気の良さそうな、アリアスと同じくらいの青年。
EDFの制服を着込み、一等兵の階級章をつけ、そのうえには先程の綺麗な小鳥が止まっている。
相手の言うように、前にどこかであったような気がする。

「はぁ・・・。俺って影薄いんだな。戦車に乗せてやっただろう。マザーシップ迎撃戦の時に」
戦車、マザーシップ迎撃戦・・・・・・・・・。
アリアスはヒントを元に記憶の迷路を詮索する。
たしか戦車の上に兵を乗っけて突攻する作戦だった・・・。
その戦車の操縦者の名前は―――四季山 桐人・・・キリヒト・・・・・・一等兵・・・。第58独立戦車小隊所属・・・。

第58独立戦車小隊所属、四季山 桐人一等兵。マザー迎撃戦の際に、アリアスとカザミの乗る戦車の操縦者だった!
マザーが撃墜されたあと、姿を見かけなかったので、アリアスはてっきり・・・戦死したかと思っていた。

「ああ!あ!えーと・・・ご、ご無沙汰してます・・・」
やっと目の前の人物を思い出したアリアスは申し訳なくなって、それだけしか言えなかった。
そんなアリアスを見て、キリヒトはにやりと笑った。
「気にするなっ。ま、久しぶりだな。なにやってんだ?」
キリヒトは安全装置がはずしてある拳銃を持っているアリアスに聞いた。
「なにやってんだって・・・非常事態じゃないですか」
「ああ、まぁそうみたいだね。あんまし関係ないけど」

相変わらず能天気な人だな、と苦笑しつつも、アリアスは聞こえてきた音に反応していた。
「なんの音だ?」
「ガラスが割れた音じゃ・・・」
「面白そうだな」
口元を吊り上げて笑い、丸腰で進もうとするキリヒトをアリアスが止めた。
「武器ぐらい持った方が・・・」
「ああ、持ってるさ。ほい」
そう言ってキリヒトは胸元を探る。
すると、制服の間から黒いものを取り出した。
アリアスの青いEDFカラーに塗られてあるグロッグとは大違いだ。
と、その物の全貌を見てアリアスは凍りついた。

「でぃっ、DY76・・・・・・?!」
キリヒトが取り出した拳銃はDY76―――拳銃の中でも最高の性能を誇る銃だ。
元々はEDFや自衛隊の士官の護身用、また特殊部隊のサブウェポンとして限りある数だけ作られ、
使い方によってはサブマシンガンよりも勝るといわれるほどだ。
装弾数19、フルオート射撃可能、特殊部隊用のMk2モデルならレーザーポインターとサーチライトを同時完備している。

それよりもこの銃の最大の長所は、強化型高威力拳銃弾を使用できるである。
強化型高威力拳銃弾とは主にサブマシンガン用に作られたものだ。使用できる拳銃は数少ない。

という感じのすごい銃なのだが、アリアスが驚いたのは性能ではない。
なぜ一等兵のキリヒトがコレを持っているのか、だ。

「なんでこんな・・・・・・」
「ああ、名誉の戦死を遂げた俺の元隊長からもらった。なにやら戦車兵で戦果をあげた隊長がもらったらしい」
「はぁ・・・」
それっていいのか、とため息をつくアリアスの背中を、キリヒトはポンと叩いて走り出した。
「行くんだろ?ショーが終わってしまうぞ」





進行してくるだけの巨大生物と違って対人戦は複雑な戦いですね。
このままアリアス達をローズの私室に行かせてもよろしいですか?^^;
なんかヘリさんのSSとK.Mとナイフ使いとローズと〜でまとまりづらくなっちゃいそう・・・。


[No.10987] 2006/05/16(Tue) 23:55:53
fw1.tcn-catv.ne.jp
Re: 危ないショーの幕開け (No.10987への返信 / 27階層) - ケタ


> このままアリアス達をローズの私室に行かせてもよろしいですか?^^;
> なんかヘリさんのSSとK.Mとナイフ使いとローズと〜でまとまりづらくなっちゃいそう・・・。


どぞんw
まとまりつかないのを紐解いていくのもリレー小説(?)の醍醐味かもw


[No.10988] 2006/05/17(Wed) 05:45:26
softbank220060180225.bbtec.net
(No Subject) (No.10988への返信 / 28階層) - ヘリ兵士

地下の秘密区画から出発したSSの面々は、3名のみがローズの私室へ向かい、他は本部の外へ出た
ローズを掻っ攫う事は3人もいれば十分だが、その間に岡田が行動を行わないとも限らないからだ
秘密の地下室からローズの私室まではあっと言う間で、あらかじめ表の兵士のふりをした誘導班が戦闘地区をSSが移動する箇所に敵も味方も現れないように仕組んでいた事や、警備システムを一部無力化している事(警備室にいる隊員がカザーの回し者)も手伝って、誰一人、証拠一つ残さず3名のヴァンパイア兵はローズの私室に到着した
ほんのわずかな計算間違いは、ローズの親衛隊と言うべき護衛(流石のカザーもこの部隊だけは仕組む事はできなかった)が全滅していて、ローズの私室にまで一体のテロリストが入っている事だった
しかしその程度の計算間違いは想定の範囲内である

ローズの私室から角を曲がってすぐのところで、3人のヴァンパイア兵は止まった
「それじゃ、しっかり守ってもらうぞ、2人とも」
ヴァンパイア兵の一人がそう言いながら、フルフェイスのヘルメットをはずした
中から顔を出したのは、紛れも無い、あのローズそっくりの女性だった
「任しとけよウェンディーヌ」
苦笑した声で、一人のヴァンパイア兵がウェンディーヌの肩を軽く叩く
「3、2、1で突入、テロリストは俺が殺る、ヘリはあの男を、ウェンディーヌは」
「ローズね」
「殺すなよ」
「馬鹿じゃないわ」
ふふふと笑うウェンディーヌを見て、ヘリは言った
「本当にお前、ファントムなのか?」
「……ファントムでも別人は別人って事よ」
悲しそうに、ウェンディーヌは言った
「任務に問題は無いんだろうな?」
もう一人のヴァンパイア兵が、真面目な口調で尋ねる
「ばれるようなマヌケな真似はしないわ」
ウェンディーヌは強い口調で言い切った
「それじゃ行くか」
ヘリはウェンディーヌに笑ってみせ、言った
「3、2、1」

ヴァンパイアの人口筋肉による跳躍で、一瞬で3人は私室に突入した
テロリストは、振り向こうとした瞬間、ローズの使っている物と同じ拳銃で頭を撃ち抜かれ、一瞬にして殺された
ついでK・Mの腹にヘリの重い一撃が浴びせられ、彼を気絶させる
ウェンディーヌはローズを後ろからナイフを突きつけ、拘束した
「何者だ?お前らは?」
この状況下においても、ローズは冷静だった
「知る必要はない事です」
クロロホルムをかがされ、ローズは倒れこんだ
パンっと言う銃声がして、ヘリは身を翻して銃弾を避けた
チオカである
「……貴様ら、何者だ」
腹から血を流しながら銃を向けるチオカに、ヘリは言った
「SS特殊部隊、目的は検討がつくな」
「革命か……」
「安心しろ、一時的なものだ」
K・Mを軽く担ぎあげながら、もう一人の兵士が言った
「今は協力してもらう、身の安全は約束しよう」
そう言うと、チオカが何か言おうとするより早く、ヘリは跳躍してチオカの首筋に手刀を喰らわした
チオカは倒れこみ、動かなくなった
「こんなもんだろう、ウェンディー…」
一瞬言葉につまるヘリ
「なるべくなら目を離してもらえる?」
ローズから服をはがして、自分がローズの服に着替えている真っ最中の下着姿のウェンディーヌ&気絶したローズがそこにいた
あわてて目をそらすヘリ
腰の救急キットでチオカの腹を手当し始める
(寸分変わらずそっくりだったな)
などと思い、思わず鼻の下が伸びてしまう
「終わった、チオカは今トムのところにいる」
紛れも無くローズの雰囲気と声で、後ろから声がかかった
振り向くと、そこにはEDF元帥の服を着た、ローズもといウェンディーヌがいた
誰がどう見てもローズである
「そこのテロリストは私がしとめた」
そう言って、しとめたヴァンパイア兵から拳銃をもらい、ローズの腰にあった物と取り替える
「チオカは今トムのもとに書類を取りに行っている、恐らくそこでまだ戦っている」
チオカとローズを担ぎ上げるヘリ
「テロリスト以外は誰も侵入してこなかった」
K・Mを背負うもう一人のヴァンパイア兵
「こんな所か?」
かつてのウェンディーヌの雰囲気はどこにも無く、そこにいるのは紛れも無く自分達に協力しているローズ
そんな気が一瞬するほど、ウェンディーヌはローズをうまく演じていた
「OK、後は任した」
「がんばれよ、元帥」
そう言って、ヘリとヴァンパイア兵はローズチオカ、K・Mを拉致して、地下へ戻った
帰りも誰とも会う事なく、何の証拠も残さなかった



皆さんマジすいません
本当にすいません


[No.10989] 2006/05/17(Wed) 14:55:48
i60-34-149-115.s02.a015.ap.plala.or.jp
虚無の世界に生まれ堕ちた物 (No.10989への返信 / 29階層) - 漆

地球〜衛星軌道上〜

 宇宙――今だ人類には未開の世界・・・
 その漆黒の闇を晴らすかのように幾筋の閃光が駆け巡っていく。

<現在、本機より15km四方、敵影なし。次、優先行動:現射出中の偵察ポット回収。>

 幾筋もの閃光は、自分の来た道を戻り始めた。

<4番・5番回収完了。2番・・・回収終了。>

 その光が、一つの大きな物に吸い込まれていく。
 そんな事が地球時間で一時間ごとに繰り返させていた。
――だが、この時ばかりは少し違っていた。

<3番機センサーに感。異常熱量感知。対象物:Geostationary Meteological Satellite 『ひまわり12号』>

 続いて映像が送られてきた。
 映っていた物は、所々黒くなっている気象衛星だった。
 その異常熱量を調べるために、ポットを近づける。
 そのときだった。
 衛星の表面にある黒い物が突如伸び、そのポットを捕まえようと動き出した。

<対象物:『ひまわり12号』未知生命体の侵食の可能性あり。最優先行動:情報収集>

 今まで動く事の無かった巨大な質量の物体『Ithaqua』が動き出す。

<5km・・・4km・・・3km・・・>

 それを最大望遠で確認できる範囲に入った。
 各部のいたるところから触手を伸ばし、細かに動いている偵察ポットを捕まえようと蠢いている。
 普通の人間が見たならば、直ちに逃げ出すような光景だ。

<対象物前方3km。これより、スキャン開始>

 全てのセンサーでそれを観測する
 数多くのデータが検出されたが、それは気象衛星のデータのみだった。
 黒い不定形の物体のデータは何も検出できなかった。
 いや、カメラ以外ではその存在すら感知できていない。

 触手が、偵察ポットを捕らえた。
 まるで吸い込まれるように消えてゆく。


<対象物スキャン不能。三番ポットシグナル、熱反応共に消失。これより、対象物の危険度上昇>

 目標を失った黒い不定形の物体が、元の人工衛星の形に戻る。
 どうやら、擬態生命体(?)のようだ。
 完全に気象衛星『ひまわり12号』に成り済ましている。

<対象物を擬態生命体と認し――>

 赤い閃光が、『ひまわり12号』を貫いた。
『ひまわり12号』は爆散し、地球に向かって降下していく。
 生物であるのなら、燃え尽きるはずだ。
 それの降下を確認した後、Ithaquaがカメラを閃光が放たれた方向へ向ける。
 そこには闇の中を縦横無尽に動き回る物体。ファイターが辺りの人工衛星を手当たり次第に破壊していた。

<対象を「ファイター」と確認。最優先行動:対象の破壊。火器管制機動。武装選択:HL-16P HOMING LASER L>

 機体の一部がスライドし、二つの砲門がせり出した。
 その砲門から、16本のレーザーが放たれる。
 その光は弧を描きながらファイターに迫り、貫き、そして爆散させた。

<ファイターの消失を確認。索敵レンジ拡大。>

 Ithaquaがファイターの破片に当たりながら、後続の部隊を探す。
 だが、レーダーに映る物は、人の打ち上げた人工衛星と、衛星軌道上に漂うデブリだけだ。
 不可解な事にその一機だけの単独行動のようだった。

<定期連絡開始・・・・・・通信不能。現在、EDF本部にジャミングの可能性あり。>

 機体下部にあるカメラを最大望遠にし、EDF本部を捕らえる。

 そこに映っているものは、居住区付近から微かに煙を上げている本部の姿だった。


ミッション達成率が98%より上がらない・・・下手だからか・・・
前作のようにジェノサイド砲を使いこなす日は何時になるのだろう・・・・・・


[No.10990] 2006/05/17(Wed) 22:20:42
p4037-ipad03imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
大爆発 (No.10985への返信 / 21階層) - 777

「やっぱり戦闘はこうでないとな!」
俺はゴリアス99で遠くから巨大生物の群れを攻撃していた。
巨大生物達が四方八方に飛び散る様はなかなか爽快だ。
いくら数が多くても攻撃が来なければこれほど楽なものは無い。おまけに見晴らしもいい。
群れが100m辺りまで接近してきたときには、吹き飛ばした赤色の巨大生物を除けば残り10匹程度になっていた。
俺は登って来た丘からすぐに後ろに下がった。さすがにここまで来ると酸が飛んでくる。
とは言っても残りはあと僅か。丘を乗り越えてきた巨大生物にゴリアス99をお見舞いする。
巨大生物は奇声と黄色い体液ともに彼方に吹き飛んでいった。
「これで後は赤い奴だけか…」
赤い巨大生物は生命力が強い。黒い奴の2〜3倍ぐらいのしぶとさだ。並みの武器では全然数を減らせない。
しかし、それが脅威になるのも大群となって襲ってきた時ぐらいだ。今は近場にいる奴はせいぜい3〜4匹ぐらいしかいない。
これなら後方に下がりながら撃ち続ければ、ほとんど寄せ付けずに殲滅できる。

そうして向かってくる赤色の巨大生物を迎撃し続けていると、谷が迫ってきた。
しかし、その時には最後の1匹にゴリアス99の砲弾が命中する直前だった。
「ふぅ…終わったか…」
…とは思ったが、どうもそうは行かなかったようだ。
かなり遠くだが、谷底辺りに巨大生物の大群が集まってるのが見えた。しかも、何かを襲ってるように見える。
「こいつはマズいな…」
そう思った俺はすぐさま側にあった坂を下り、ゴリアス99を構え、
巨大生物の大群目掛けて―もちろん、仲間がいないであろう位置を狙って―砲弾を放った。

ドオオォォォン!!!

「!?」
確かに砲弾は当たった。しかし……妙に爆発が大きい気がした。
さっきの一撃で巨大生物も結構減ったのだが…仲間も巻き込んではいまいかと冷や冷やした。
何故あんなにも大規模な爆発が起きたのか…とりあえずこれについては後で考える事にした。
爆煙がやや静まってくると、これまた多くの巨大生物がこちらに向かってきた。
さっきの爆発が全て俺がやったと思ってるのだろうか。それはお門違いというものだ。全く手を出してないわけじゃないが。
今度の編成はさっきと真逆といった感じだ。つまり、赤色が多くて黒色が少ない。総数は40匹ほど。
これをゴリアス99で全て捌くのは厳しそうだ。
「よし…こいつを使うか」
そう言って俺はサッカーグレネードDを取り出した。
こいつは時限式・吸着式のグレネードランチャーだ。その威力は凄まじく、あの赤い巨大生物でさえ、1発で丸焼きだ。
起爆時間も4秒となかなか手頃。ただ、一つだけ問題がある。
それは…俺自身、グレネードランチャーの射撃が苦手だということだ……。




ひとまず巨大生物の気を引いときました。
ただ全部じゃないです。
あと、この文によると、ゴリアスの誘爆によって三枝が吹き飛ばされた設定になってるんですが…いいでしょうか?

> お世辞抜きでうまいと思いますよ。羨ましいです。
> それと改めまして、これからよろしくお願いします。

そう行って頂けるとこちらも嬉しいです。
こちらこそお願いします。


[No.10992] 2006/05/17(Wed) 22:55:38
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「死の審判」 (No.10989への返信 / 29階層) - ケタ

北海道 林の中

東京でローズに危険が迫っていたことなど知らず、
ケタとディアは決闘を続けていた・・・。
だがそれは、音もなく、気配もない静寂が支配する決闘であった。

お互いが気配を消し、先に相手の居場所を掴んだ者が勝利するのである。

「・・・・」
気配を殺しながら移動を続けるディアは足元に落ちている血痕に気付いた。
ケタは相当な深手を負っている・・・。
だが、ディアは勝利を確信できず、逆に戦慄していた。
「この怪我でここまで気配を消せるとは・・・侮っていたねぇ」
そう呟き、体勢を低くしたまま木の陰に隠れた。

林はいつもの静寂さを取り戻しどのくらいの時間がたったのだろうか。
終わりは突然訪れた・・・。

「ディア!!」
ディアの側面から突然ケタが飛び出し、ショットガンを向ける!
不意をつかれたディアがケタの方に向くよりも早く、ケタが引き金を引く。

しかし、ケタのショットガンから放たれた散弾はディアの数メートル横を通過していった。
「ハっ!ジレて狙いが狂ったか!未熟だねぇ!!」
顔を歪めて笑ったディアがバウンドガンを撃つ。
弾丸はケタの両足を撃ち抜き・・・ケタがその場に崩れ落ちた。

血に染まり動けなくなったケタ。
無傷で笑うディア。
勝敗は決してしまった・・・。

しかし・・・・。
勝利の余韻に浸るディアが不意にした物音に気付き、後ろを振り返り・・・言葉を失った。
頭の半分が吹き飛ばされた巨大生物が木にもたれかかるようにして死んでいる。

「なんだよこれは。まさかケタが狙ったのはこいつ・・・?」
ディアが呆然として呟く・・・。
そうだ、そもそもあのタイミングでケタが飛び出してきたのさえ、おかしい。
あの様子ならばまだこちらの死角まで潜れていたはずだ・・・。

「巨大生物が私に襲い掛かろうとするのを見て・・・無我夢中で飛び出したのか??」
ディアが倒れているケタを見下ろし愕然とする・・・。
(人間なら仲間)
こいつは確かにそう言った、こいつはそれを身をもって証明したのか?

「ぅぐおおお・・(。。;)」
気絶していたケタがうめきながら目を覚ました。
ディアは複雑そうな顔でケタを見つめていたが、やがて銃口を向けた。
「わ、悪いね。これがアタイの仕事なのさ!」
「・・・(・ω・;)」



銃声が響き、引き金を引こうとしたディアの胸から鮮血がほとばしった。
「な、な・・に??」
愕然とするケタとディアを尻目にさらに数発の銃声が林の中に響き、
ディアが胸を抑えてその場に崩れ落ちた!

「殺させねぇぞ。ローズ元帥の命令だ、ケタは殺させねぇ!」
体の半身を血に染めたミーテルが、木にもたれかかるようにして拳銃を構えていた。
それが最後の力だったのか、拳銃を落としその場に倒れこむ。

「・・・(・ω・;)」
ケタが倒れたミーテルに目をやった。
ミーテル。
あんたは俺を狙う殺し屋でもなく、俺の査察官でもなく・・・、
俺を守りに来てくれたのか・・・。

足を撃たれ動けないケタ、おびただしい出血で倒れたディアとミーテル。
奇しくも3人のダメージは同じ程度に見えた。

しかし・・・。
「はぁ・・はぁ・・!あ、あはは、これがアタイの最後かねぇ」
胸を押さえ笑うディア。
しかし手の隙間からの出血はかなり激しい。

「もうやめよう。早く手当てしないと命にかかわる(^^;)」
「あはは!確かにもういいさね!アンタの命なんて必要ないさ!!」
血まみれで笑いながらディアが体を引きずり気絶しているミーテルの方へとにじり寄った。

「アタイはもう助からない!だから最後にアンタの戯言を試してやるさね!!」
ディアがそう言ってミーテルの頭に拳銃を向け、
もう1つの拳銃をケタの方へ投げ渡す。
「なにを!?(・ω・;)」

「アンタは人間・・・すなわち仲間は殺さないんだろう!?
ア、アタイはこれから10秒後に引き金を引く!!」

「!(・ω・;)」

「アタイを殺さなければこいつが死ぬ!
こいつを助けたいならアタシをその拳銃で撃ちなよ!」
口から血を流し絶叫するディア。その顔はどうみても大真面目だ。

「ディアやめろ!(゚皿゚;)」
「そして、もし私達2人を助けたいのなら・・・その拳銃で自分を撃ちな。
さ、さぁ・・10秒前だよ・・・」
ケタが唖然とする中、ディアのカウントダウンが始まった・・・。




ようやく決闘編クライマックスへ・・・。
ローズ達はどうなるんだろう・・しばらく様子見よう(^^;


[No.10993] 2006/05/17(Wed) 23:01:27
softbank220060180225.bbtec.net
赤い絨毯 (No.10990への返信 / 30階層) - jagaimo

「おっとタンマ、先客がいるようだぞ」
もう一つ角を曲がればローズの私室だというところで、なぜかキリヒトはアリアスを止めた。
「先客・・・なんでわかるんですか?」
「昔から耳がよくてね。ああ、結構な身体能力だ。日光サル軍団より強い」
キリヒトはわざとらしく耳に手を添えて言った。

微かな物音だけで相手の動きを読める、ということらしい。
もし本当ならば相当訓練しない限りはできない芸当だ。

―――・・・このテロリストは私が仕留めた・・・

「えっと?・・・ローズ元帥ってのは相当タフらしいね」
キリヒトは眉間にシワを寄せた。状況が複雑すぎる。
部屋の中の会話が全て聞こえるわけではない。
ごく一部の通った声しか聞き取れないのだ。強いて言えばローズの声が一番分かりやすい。

「は・・・?んなことは・・・」
タフ、という言葉にアリアスの脳裏に筋肉隆々のローズが思い浮かんだ・・・。
と、難しい顔をしているアリアスを、キリヒトが突然、近くの部屋に引き込んだ!

「なっ!・・・・・・?」
アリアスは一瞬、憤怒の光を目に宿したが、キリヒトが口に人差し指を添えていることに気づき、息を潜めた。
すると、しんと静かになった廊下に獣のような間隔の足音が聞こえた。
しばし、沈黙が流れる・・・。

「・・・・・・ま、そんなとこだ」
キリヒトが立ち上がった。
アリアスもため息をつきながら、体を起こす。
廊下に出ると床に目を落とした。
四足歩行の獣のような足音に疑問を持っていた。
もし本当に獣なら足跡が残っているはずだ。が、それはない。
はたして人間があんな早く走れるだろうか?
答えは―――NO。「人間」でなければYES。

「ショーは終わってしまったみたいだね。さて、ローズ元帥はご無事かな?」
床を調べているアリアスを置き去りにして、キリヒトはローズの私室の前に立った。
キリヒトはしばし悩んでいたが、アリアスが追いついたのを見て、なぜか面白そうに笑った。
「入りますよぉ〜」
ノックもせず、返答もまたず、キリヒトは悠々と扉を開けた。
ここが元帥の私室だと理解している者なら、まず有り得ない無礼さだ。
「・・・なんだ、貴様は?」
案の定、中で書類の整理をしていたローズが冷ややかな視線をぶつけてきた。
窓ガラスが割れているのが目に付いた。
「いや、失礼。こういう癖なものでしてね。俺も焼きが回ったかな」
キリヒトはローズの視線などものともせず、いつもの調子で切り返す。

「にしても、元帥の手捌き、見事でしたね。
さすがはEDFのプリンセス。全ての女性のヒーローだ」
キリヒトはにやにやしながら、それこそ見てもいないファイトポーズをしてみせる。
「貴様、何が言いたい?」
ローズはその視線、そのものが凶器になりそうな眼差しでキリヒトを睨んだ。
なにかある、アリアスはそう感じた。

部屋の中を、危険な沈黙が支配した。

「いや、特に何も。一度、元帥のお美しいお顔を拝見させてもらいたかっただけですよ。
そんな目で睨んじゃ、せっかくのベッピンが台無しですって。
あと、軍服じゃ仕事人みたいじゃないですか、
たまには華やかな服をまとったら人気も株も上がりますよ。
あ、写真集とか出すのも手かな」

ローズの眉間のシワがより一層深くなる。
というか常人が聞いたら100%呆れる話題だ。

そう言うとキリヒトは背を向けてドアを開けた。
思わぬサプライズに巻き込まれたアリアスは申し訳なさそうな顔でローズを一瞥した。
顔は前に世話になったときに見たローズ元帥だ。が、何かが違う。オーラっていうのか?
その人間の過去を物語る空気が暗すぎる。

「あ、そうだ」
何か思い出したようにキリヒトが急停止した。
アリアスも慌てて足を止める。
「床の絨毯に赤を使うと仕事の効率が下がるって聞いたことあります?」
キリヒトは顔に満面の笑みを浮かべたままローズに聞いた。
その口調には挑戦的な雰囲気が感じられた。

「・・・・・・聞いたことはないな」
ローズの答えに、キリヒトは軽く頷くと部屋を出て行った。
部屋を出る瞬間、キリヒトがなにかを呟いたのをアリアスは聞き逃さなかった。
たしかに、言っていた。重く、暗い声で・・・

―――血の匂いは目立つんだよね・・・




こんな感じで大丈夫かな?
キリヒトは実はスゴイ人という設定w


[No.10995] 2006/05/18(Thu) 00:26:55
fw1.tcn-catv.ne.jp
ローズとカザー (No.10995への返信 / 31階層) - ヘリ兵士

暗室の中でモニターに写ったカザーと、なぜかワインカラーのドレス姿のローズが向かい合っている
その手足に拘束具のような物は無い
「手荒な事をして申し訳ない、ローズ元帥」
「チオカは無事だろうな?」
相手を殺すような視線を、ローズはカザーに向けた
しかし、カザーはそれを軽く受け流す
ローズの言葉を予想していたカザーは、こくりと頷いた
「もう一人の男性も無事ですよ元帥、今頃は警視庁でしょうけどね」
もう一人の男性、すなわちK・Mである
「銃刀法違反を野放しにしておくとは、流石ですな元帥」
カザーのいやみに、ローズは眉間にしわをよせた
物凄い気迫が、ローズから放たれる
「それで?貴様らの目的は?」
ローズの怒りのこもった台詞に、カザーは平然と答えた
「「世界平和」ですが、何か?」
モニターに殴りかからんばかりのローズを、感情のこもってない目で見るカザー
「あなたの遠回りな戦い方ではインベーダーに勝てない、ですのでこのような強行手段を取りました」
「……まだ、何かあるな!」
「ありますよ、しかし、あなたには関係無い」
それは、自分の死を意味する言葉だと、ローズは悟った
しかし
「ですがご安心を、平和は必ず訪れますし、あなたも死なない」
「恥辱でもして私を手なずけるきか?」
「いえ、めっそうも無い、少し動かしたい物があるだけですよ、あなたの、元帥の立場を使ってね、それが終われば、後は裁きでも何でも受けましょう」
カザーの意外な返答に、ローズは黙った
「貴様……核兵器を使う気か?」
ローズの言葉に、カザーは感情のこもっていない声で返答した
「被害は最小限で済ませますよ」
「やめろ!あの兵器を使ったら、先任者達が血を流して気づきあげたこの地球を破壊してしまう!」
カザーの言葉に、ローズは血を荒立たせた
「他に、方法はあっても、これですぐにカタがつくのです」



「核を使う」
カザーが元帥になりたい理由がこれです
もち、核を使って滅ぼしたい相手と言うのはアレの事です


[No.10996] 2006/05/18(Thu) 16:25:54
i219-167-244-76.s02.a015.ap.plala.or.jp
「決着」 (No.10996への返信 / 32階層) - ケタ

北海道 浜辺


伊地山と御剣の銃撃戦の終わりは突然訪れた。
岩場の上でうなだれている御剣に銃口を向けたまま伊地山が近付く・・・。
最後までお互いの銃弾が相手に致命傷を与える事はなかった。

決着が付くよりも先に御剣の銃弾が尽きたのだ。

「こんな戦い、御剣らしくないッスよ」
御剣を見下ろし、伊地山が呟いた。
普段の御剣ならば、銃を乱射しまくる伊地山より先に銃弾が尽きるなどありえない。

「そもそも俺を殺す機会はあったッスのに、なんで撃たなかったんスか!」
伊地山が怒りの表情で沈黙する御剣の胸倉を掴み上げた。

・・・伊地山は自分で気付いていたのだ。
自分が何度か致命的なスキを見せてしまっていた事を・・・、
その時に御剣は引き金を引けば伊地山は生きてはいなかっただろう。

「ダ、ダチを殺せるかよ!」
御剣が伊地山の手を振り切って叫ぶ。
全く支離滅裂な御剣の言葉にキレた伊地山が御剣に殴りかかろうとした!
・・・しかし、伊地山の拳は振りかぶっただけでブラリと下へたれた。

「何があったんスか?」
ため息をついて伊地山が御剣にたずねた・・・。



北海道 林の中

ケタがディアに渡された拳銃を手に取った。
そしてディアの銃口はミーテルの頭に押し付けられている!

ケタができる事は1つ。
ディアを殺し、ミーテルを救うか。
ディアを殺さずに、ミーテルを見殺しにするか。
自分を撃ち、ディアとミーテルを救うか・・・である。

「あ、あはは・・・9秒前!!」
血を吐き出しながらディアが挑発するような表情でケタを見つつ叫んだ。

ケタは静かに口を開く・・・。
「ディア、あんたは親父がEDF隊に捨てられたと思ってから、
誰も信用せずに生きてきたんだな(・ω・)」

「8秒前!そ、そうさね!だからあんたの戯言も虫唾が走るんだよ!!
7秒前!!」
「誰も信じないあんたは信じないからこそ・・・
どこかで信じれるモノを捜してる・・・だからこの拳銃に弾は入ってない!(・皿・;)」


ケタが引き金を引いた!


ケタのこめかみにあてられた拳銃から弾丸は発射されずに、
ただ林の中にカチンという金属音だけが響いた・・・。

「・・・弾が入ってないと確信したから自分を撃てたのかぃ?」
ため息をついた後にディアがそう呟いた。
「うん、俺もまだ死ぬわけにはいかないからねぇ(^^;)」
ケタがそう言って拳銃を地面に置いた。
いまさらながら体が震えてくる・・・。

「もし弾が入ってると思っても、自分を撃ったのかぃ?」
「いや、無理。そのときはまた別の方法考える。3人とも死なない方向でね(=ω=;)」
ディアの問いにケタが素直に答えた。

しばらくして・・・ディアがかすかに声を出して笑った・・・。
もういままでのような殺気は感じない。
「負けたさね・・・たいした奴だよ・・・」
そう呟いて、ディアが地面に倒れた。







久々の対人戦・・シリアとは違う決着になりました。
でもゲームの対戦モードとはあまり関係ないかもなぁ・・・。
ディア達以外のテロリスト達はどうするかな・・。


[No.10997] 2006/05/18(Thu) 21:51:41
softbank220060180225.bbtec.net
掃討戦7 (No.10992への返信 / 22階層) - 三枝

三枝にはわけがわからなかった。
まるで潮が引くように巨大生物が去って行く。
どういうことかは知らないが、とにかく助かったらしい。

「立てるか?」
片足を少し引きずって歩いて来た京野が手を差し伸べた。
「立場逆転、だな」
三枝はそれに掴まりながら苦笑する。

身体中がズキズキと痛むが、なんとか動ける。
焼きすぎたトーストの如く黒焦げのアーマーに感謝すべきだろう。

(それにしても……10秒ってあんなに短かったっけ?)
少し余裕が出てきたせいか頭にそんな疑問が浮かぶ。
巨大生物に掴まれて投げ飛ばされる、長めに見積もっても5〜6秒程度だろう。
楽しい時間は早く過ぎる、と言うが少なくとも三枝はあの状況を楽しんでいたつもりはない。

「あのさー。大丈夫かな?あの人」
数えるのに両手の指で足りるほどしか残っていない敵を倒し終えた友理が寄ってくるなり尋ねた。

「……あの人?」「ほら」
友理は巨大生物が去って行く方を指差した。

いや、去って行くのではない。
まっすぐ何かに向かっている。
目を凝らすと‘何か’ではなく‘誰か’のようだ。

「大丈夫かな―!」
友理が確認するようにそう言った時、大きな爆発が起こった。



すいません。体調崩してちょっと遅れました。

> ひとまず巨大生物の気を引いときました。
> ただ全部じゃないです。

ありがとうございます。
こっちは全部片付けちゃいましたが…マズかったですか?

> あと、この文によると、ゴリアスの誘爆によって三枝が吹き飛ばされた設定になってるんですが…いいでしょうか?
疑問に感じさせておきました。こんな感じで良かったですか?


[No.11007] 2006/05/20(Sat) 18:36:22
i220-109-140-15.s02.a021.ap.plala.or.jp
「狂人」 (No.11007への返信 / 23階層) - ケタ

北海道 

「ぅ・・」
目が覚めたシリアは頭の鈍痛に顔を歪めた・・・。
しかも、身動きが取れない。
シリアの両手は後ろ出にきつく縛られていたのだ。

「目が覚めたか?」
「・・・」
縛られたまま横たわっているシリアを見下ろしてロスカが呟いた。
今までとは違い、その顔からは狂気すら感じる。
「そろそろケタと伊地山の死骸が届くだろう・・・。
絶望の中で殺してやろう、シリア・アークソルム」
睨みつけるシリアの視線を満足気に受け止めロスカが笑う。

「ケタがあんたなんかに負けるわけとは思えないわね」
「ケタではディアには勝てまい。そして伊地山は御剣が殺してくれる。
私が戦うわけではないのだよ」
そう呟いてロスカがつま先でシリアの腹を蹴り、シリアが声を殺してうめいた。

「も、目的はなんなの??」
シリアが苦しげにそう聞き、
ロスカはその言葉を待っていたかのように顔をゆがめた。

「一応我らの狙いはローズだ。今ごろキリィクが暗殺している頃だろう。
我らがEDF隊に潜り込んだのは情報収集と、ローズと個人的に繋がりのあった貴様らを、
ローズから遠ざける事・・・」
そこまで言って・・・ロスカが鬼の形相でシリアの首を掴み、締め上げた!
「かはっ・・・ぁ・・」
手を縛られ抵抗できないシリアが声にならないうめき声を漏らす・・・。
意識がぼやけてきた頃、ロスカが手を放しシリアが激しく咳き込んだ。

「だが、ローズ暗殺計画なんぞ、私の復讐のついでにすぎない!!
シーリウ!あの女へのな!!」
そう叫び、自分の服をめくった。
腹部には古い4発の銃創がある。

「前大戦時、俺とあいつは恋人のはずだったのに俺を邪魔者扱いしやがったのさ!
だから殺してしまおうとしたら・・・あの女は俺を撃ちやがった!
あいつが先に裏切ったというのにだ!!」
「・・・なにそれ」
興奮し叫び散らすロスカにシリアは青ざめていた。
こいつは正気じゃない・・・。
姉さんに大戦時に恋人がいたなんて聞いた事ないのだ・・・。

「だが・・あの女は死にやがった・・・。
だから復讐の相手に最初はあのケタってのを考えたんだが、
妹がいるとは嬉しかったぜ」
そう呟いてシリアを見下ろした・・・。

シリアは焦っていた。
こんな狂ったストーカーに殺されるかもしれないなんて冗談じゃない。
冗談じゃないけど・・・どうすれば・・・。


そう思っていた時・・・。


「ぎゃああぁぁ!!俺の腕がぁ!!」
銃声が響き、ロスカが右肩を抑えてもがいた。
シリアが銃声をした方を見て・・唖然とした。

「わりぃ、話聞いてたらムカムカきて、とりあえず先に撃った(・ω・;)」
そこには硝煙の立ち昇る拳銃を構えたケタが立っていた。
ボディアーマーの至る所が血に染まり、足に巻いている布などは元の色がわからない程だ。
太目の木の枝を杖にしてやっと立っているような感じだが・・・ケタは生きている!

助けが来て嬉しいのか、ケタが死んでなかったことが嬉しいのか
シリアはよくわからなかったが、涙が頬をつたって地面へと落ちた・・・。







うわぉ(^^;
われながら変な動機だなぁ・・・。
キリィクはローズの部屋にいた「侵入者」ね。
ほんとはK.Mと戦わせる予定だったけど、死んだしw


[No.11010] 2006/05/20(Sat) 19:32:01
softbank220060180225.bbtec.net
真に申し訳ございませんでした (No.11010への返信 / 24階層) - ヘリ兵士

> うわぉ(^^;
> われながら変な動機だなぁ・・・。
> キリィクはローズの部屋にいた「侵入者」ね。
> ほんとはK.Mと戦わせる予定だったけど、死んだしw


ケタさん、真に、本当に真に申し訳ございませんでした
話に割り込む前に、あらかじめ許可を取るべきでした
本当に申し訳ございません
以後このような事が無いように、最善の注意を払うようにします
(てゆーか常識で考えればあの場に割り込んじゃならないのもわかったろうに…真に申し訳ありませんでした)


[No.11011] 2006/05/20(Sat) 21:38:39
i219-167-244-76.s02.a015.ap.plala.or.jp
「脱走劇」 (No.11010への返信 / 24階層) - jagaimo

「ちくしょう・・・・・・」
隔離された独房の中に呟きが響く。
ここは警戒態勢が最も厳重な独房だった。
扉にはカギが二つ、おまけにカードキーでの電子セキュリティまでついている。
「危険人物扱いかよ・・・・・・」
堅くて寝心地の悪いベッドに腰掛けながらK.Mは毒づいた。

ローズに助太刀してやった途端に、部屋に得体の知れない集団が入ってきて、K.Mはなすすべもなく失神した。
気がつくとベッドに寝かされていて、K.Mが起きたと気づいた看護婦が慌てて逃げていきやがった。
変わりに入ってきた男達に「銃刀法違反、傷害罪、器物破損の罪で逮捕状が出ている」と言われ、あっという間にこのザマだ。

もしK.Mが扉を開けたとしても、この独房の外には、さらに独房、いくつかの部屋を抜けた先には丁寧にも武装した護衛が立っている。
床はコンクリートだし、窓から出ようにも、その肝心の窓がないのだから仕様がない。

―――ガチ・・・ガチャン!

外の入り口の開く音がした。
巡回だろう。
あのつまらない顔のゴリラ野郎か、と思いながら顔を上げた。
ゴリラ野郎というのは、昨日、巡回に来た長谷川というガタイのいいプロレスラーみたいな男だ。
コツコツと足音が近づいてくる。わざとしらけた様な顔で覗き窓を見つめた。
「・・・あ?」
窓から見えた顔は、知らない顔だった。知らない顔というより、予想もしない顔―――三つ目のマスクだった。

「な、なんだ、てめぇ・・・!」
目を丸くしながらK.Mは後ずさった。
マスクの男はK.Mの顔をしばし見つめると、合成された声で言った。

「K.Mだな?」
驚いた。ここでは「K.M」という名前では呼ばれない。あらかじめ付けられた番号で呼ばれるのだ。
その声にK.Mはベッドから弾かれたように立ち上がった。
「お前、仲間か?!」
「・・・・・・出る気は、あるか」
それは試すような口調だった。
K.Mは、その言い様に苛立ちを覚えたか、眉を吊り上げて憤然と怒鳴った。
「ったりめぇだ!」
「ならいい。・・・下がれ」
「なにしやがる?」
「ドアを開けるだけだ」
K.Mは言われている意味を悟った。
カギを持ってないらしい。ドアを開ける方法はコレしかない。

――――ズドォォォン!

K.Mのいる独房のドアが炸裂弾によって無残に破壊された。
もう少しで吹っ飛んできたドアが足に刺さるかと思ったが、この状況では何も言えない。
「お前のライフルは回収してある」
K.Mは熱く焼けたコンクリートを飛び越えて男の正面に立った。
サイボーグのような戦闘服、一緒に戦った覚えはない。
「おまえは?」
「・・・・・・」
男はK.Mの言葉を無視し、豪快にもグレネードランチャーで壁を爆破した。
壁には穴が開き、向こう側で巡回中だった長谷川と部下が腰を抜かしていた。
「やることが強引だな・・・。悪くないぜ」
言いながら壁の穴を突破する男の後ろについてゆく。
男は強烈なハイキックで長谷川をあっさり昏倒させると、2人いる部下の内の一人の足にサブマシンガンの弾丸を叩き込んだ。
そしてもう一人の部下はK.Mが背負い投げでノックアウトしていた。

あとは従業員用のトイレに忍び込み、通気ダクトを通ってなんなく外に出ることができた。




    ―――都内 某ビル地下室―――


「ここはアンタのアジトってやつか?」
「話すのに都合がいいだけだ」
K.Mは質素なパイプ椅子に腰掛けながら、いまだに戦闘服の男に話しかけた。
「聞きたいことが2つある」
K.Mは椅子にふんぞり返って言った。
「一つ、アンタは誰だ?二つ、俺をウサギ小屋に放り込んだやつらは誰だ?」
「・・・・・・二つ目の質問の答えはわかっていない」
「フン、なら一つ目はどうなんだ?」
鼻を鳴らしたK.Mに、男はやれやれとかぶりを振ると、首のマスクのロックに手をかけ・・・マスクを取った。

「お前は・・・」
「覚えていなくても支障はないが」
「バカにするな。マザー戦以来か、ムカイさんよ」
部屋の隅でマスクを取ったムカイが、鋭い目を光らせていた。






K.Mを脱走させてもよかったでしょうか?
なにもしないんじゃムカイの立場がなかったので^^;

> ほんとはK.Mと戦わせる予定だったけど、死んだしw
えっと・・・本当に死んだって意味じゃないですよね・・・?w


[No.11012] 2006/05/20(Sat) 22:22:45
fw1.tcn-catv.ne.jp
Re: 「脱走劇」 (No.11012への返信 / 25階層) - ケタ

北海道


左肩を撃ちぬかれたロスカが拳銃を向けるケタを睨みつけた。
ディアとミーテルを輸送用バゼラートに戻し手当てをさせたあと、
ケタはシリア達が心配で戻ってきたのだ。

満身創痍の身で、体を引きずりながら・・・。

しかし、その体力ももはや尽きていた。
ケタは拳銃はロスカに向けたまま、その場に両膝をついた。
その様子にシリアが顔をゆがめる。

「ケタ、無理しないで!あんたなんかいなくても大丈夫だから!」
シリアが咳き込みながら最後の力で叫んだが、ケタは軽く微笑むだけで拳銃を放さない。
「てめぇ・・何者なんだ。そんな体でこんな娘助けに来てなんになる!」
苛立ったロスカがケタに向かって叫んだ。

ケタは・・・胸にしまっていたバッチを取り出して前にかざした・・・。
「俺は元特殊攻撃部隊突撃兵であり、亡き隊長シーリウ・アークソルムの最後の弟子。
特殊攻撃部隊の新しい姿、特殊防衛部隊隊長、ケタ!!(・皿・)」
瀕死の男から放たれた声とは思えないほどの威圧感を感じ、
ロスカはおもわず後ずさった・・・。

そして・・・、
叫んだケタの後ろに何時の間にか御剣と伊地山が立っていた。
「その話、初耳ッスよ?」
「まぁ、帰りにでも詳しく話すわ(^^;)」
御剣がケタの手から拳銃を受け取り、ロスカに向けた。
やはり体力の限界だったらしく、拳銃を手放したケタが仰向けに倒れた。

「御剣・・・貴様裏切ったな!!妹の命が惜しくないんだな!?」
ロスカの言葉に御剣がわずかに顔を歪めた。
地下シェルターに避難していた御剣の妹はテロリストに拉致されていたのだ。
解放の条件は、出撃時に伊地山を殺す事・・・。
つまり、今の行動は妹を見捨てた事となるのだ。
・・しかし、御剣は真っ直ぐにロスカを睨み返した。

「妹を死なせたくないからって、伊地山を殺してもいいわけじゃない。
伊地山は殺さない、妹も必ず助け出してみせる!」
御剣がそう叫び・・・ロスカはその場にガクリと膝をつく・・・。


30分後、
輸送用バゼラートがゆっくりと北海道を離れ、東京に戻っていった。


ケタ
全身に銃弾を浴びたものの急所は外れていたため、
致命傷ではなく、現在治療中。

シリア、御剣、伊地山
大した負傷なし。

ミーテル
ケタを守るために銃弾を浴びた。
緊急手術により一命は取り留めるものの、
意識が戻っていない。

ロスカ
テロリストの主犯格として逮捕。

ディア
致命傷を負っていたが応急処置が的確だったため、生存。
ケタの配慮により自首した事になっている。逮捕。

キリィク
テロリスト数名をおとりに使い、自らはローズの私室に侵入。
ローズ暗殺を試みるがローズに射殺された。

ロスカ達のテロリスト
ロスカやディアの証言により、アジトの場所がわかり、
翌日には全てのテロリストが逮捕された。
その際に拘束されていた御剣の妹も無傷で救出された。









やっと、決闘編おわった(^^;
とりあえず「魔弾」と「ケタが隊長として自ら名乗りをあげるところ」を
書いておきたかったのだ。

ヘリさん、謝らないでいいですよ〜(^^;
「倒してくれていいです」て俺言ってるし、キリィクは結局死ぬ予定だったしw

あと、後日談のテロリスト壊滅はムカイにさせるのを考えてたけど、
K.M救出してたので簡単に警察任せにしました。

K.Mは脱出させようと思ってたので、ジャガイモさんありがとう!


[No.11013] 2006/05/21(Sun) 02:08:42
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「クライマックスはいつか」 (No.11013への返信 / 26階層) - jagaimo

「や、お嬢さんたち。今日からこの隊に転属になったキリヒトだ。よろしく。今度お茶なんてどうかな?」
キリヒトが第276独立歩兵小隊に正式に入ってから、初めての挨拶が、コレだった。

「・・・・・・なんで初っ端からナンパなんですか」
昼食の時間が過ぎ、人の出入りが少なくなった食堂で、アリアスは怪訝な顔でキリヒトに問いかけた。
「ははは、場を和ませる冗談さ。どうだぃ、案外、親しみやすい冗談だろう」
たしかに親しみやすいが・・・・・・慕われるのと距離を置かれるのは違う。
そんなことをぬけぬけと話すキリヒトは、飲んでいたコーヒーのカップを置くと目を伏せ、ぽつりと言った。


「カザミさんが戦死、か・・・」
その言葉にアリアスは顔を下げた。
キリヒトが転属してきた理由は、自分の戦車小隊が全滅したからだった。
マザー強襲作戦の際、なんとか生き残った戦車は数少ない。
キリヒトが自分の隊に戻ってきた時、気がつけば全員があっさりと戦死していた。
当てもなく、雑用をやらされる適当な混成小隊に配属されるのも柄じゃなかった。

だから、自分が「良い指揮官」と判断したカザミの隊に転属を陳情した。
なのにやっとのことで隊に入れたと思えば、カザミは戦死していた。

これ以上の笑い話はないな、と自分でも呆れた。

しかし、となりにいたアリアスが生きていたのは幸運だった。
良い指揮官を見ていれば、窮地に達したとき、自分が何をすればいいのか、瞬時に判断できることもある。

「あれ、2人でなにやってるの?」
声がかかった。
キリヒトが椅子を傾けて振り返ると、髪の長いほうの女の子―――サエがトレイを持って首を傾げていた。
「雑談さ。野郎と2人きりなんてぞっとしないんだが」
キリヒトの冗談にサエがふふ、と笑い、アリアスの横の席に座った。
「元帥の件ですけど・・・」
サエはホットドッグを口にしながら、ためらいがちに話し始めた。

情報収集が得意、というサエにローズのことを調べてもらっていた。
あの事件の後、かけつけた隊員たちが見たものは、ローズの部屋に横たわる額を撃ち抜かれた死体だった。
冷ややかな目で拳銃片手に死体を見下ろすローズを、隊員達はおぞましいものを見るような目で見たが、それはすぐに尊敬の色に変わった。
自分達の元帥は、テロリストを物ともしないほど強いのだ、と。

「特に妙なところはないです。ただ・・・」
「ただ?」
「昨日と今日の間に、いつも一緒にいるチオカ秘書官を見た人間がいない、って・・・」
「ははぁ・・・。それは妙だね」
犯人こそはわからないが、何が起こったかはあらかた検討がついているキリヒトは面白そうに天井を見た。
「北海道での事件とは関係してないんですか?」
アリアスが目を細めていった。
「ううん?ああ、あれか。特殊なんちゃら部隊の隊長を暗殺しようとした?」
「はい。まぁ・・・」
特殊防衛部隊なのに、と小声で呟きながら、返答を聞く。
「まぁ、俺達が見てないのに、部屋にあった死体が、どうやら仲間だったみたいだが・・・」
キリヒトは言葉に詰まった。
普通ならこの時点で事件は解決。特殊部隊の隊長とローズ元帥の同時暗殺は失敗に終わった、と幕を閉じるはずだ。

が、キリヒトの記憶では人の運動力をはるかに超えた生物が、少なくとも2、3名は部屋にいた。
しかし、見つかった死体は一つ。それにただの人間。

結末と前フリが合致していない。これではドラマも映画も終わる事ができない。

「ま、ストーリーは時間と共に解かれていくものさ。焦らなくたってクライマックスは訪れる」
キリヒトは軽い調子で言い残し、食堂を出ていった。




K.Mは脱走させてよかったんですね。聞いてほっとしました^^

ローズはどうやって救出しましょう?
どなたが救出するのか未定ですが、よかったらキリヒト単独か、アリアスというオプション付きを一緒に連れて行ってくださいw


[No.11015] 2006/05/21(Sun) 23:11:34
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「セレモニー」 (No.11015への返信 / 27階層) - ケタ

東京EDF本部


テロリストが侵入し破壊工作を起こされたEDF基地は、
すでに復旧に取り掛かり、慌ただしく作業員が出入りしている。
だが、テロリスト達も制圧され、狙われたローズも大事には至っていないため、
数日後にはいつもの静かさが戻るだろう。

そのEDF隊本部の内部にある病院から、
シリアがケタの座った車イスを押して出てきた。
「怪我どうだって?」
「まぁ、足は時間かかるみたい。肩とわき腹は大した事ないってさ(^^;)」
ケタが軽く笑って・・・わき腹が痛み顔を歪めた。
エイリアンの技術などにより、治療法も大幅に進歩したのだが、
それでもズタズタにされた細胞が瞬時に再生できるわけではない。

「ケタ、さっき病室にいた男は?」
「ん、あぁ。手続きが終わったからって色々書類をね(・ω・)」
ケタが車椅子に下げていた鞄から書類を取り出し、シリアに渡す。
その一枚目には「特殊防衛部隊」と書かれている。

「隊員は自由に選抜していいんだってさ。
能力で選ぶのも、チームワークを重視しても(^^;)」
「・・・ローズさん、あんたに期待しすぎてない?」
「俺もそう思う(−−;)」
軽口を叩くシリアだが、どこか楽しそうだった・・・。

・・・

・・・

EDF基地 ローズ私室

「こんなイベントが企画されていたのか」
ローズ・・いや、ウェンディーヌが書類を見て呟いた。
テロリストの混乱に乗じ、ローズに成りすましたが、いまの所バレている様子はない。

ウェンディーヌがため息をつく。
「こんな事するならば、武器の1つでも作ればよかろうにな」
そう呟き、書類を机に戻した。

2週間後に企画されているイベントは「勝利演説」と書かれていた。
いわゆる軍事力誇示のためのイベントである。
EDF隊の戦闘車両、戦闘機、隊員を集結させ大規模なセレモニーを行い、
その後にローズが演説を行うのだ。
もちろん全国生放送である。

目的は地球を守っているEDF隊の戦力をアピールし、
民間人の不安を解消し、隊員達の指揮を上げるためである。

「仕方ない、私が変わりに行うしかないか」
ウェンディーヌがもう1度ため息をついた・・・。






もうこのまま皇帝都市出現させてしまいましょう!
ゲーム中でもマザー撃破の歓喜の中、絶望に落ちるタイミングであらわれた皇帝都市。
SSではこのセレモニー中に出現させたいと思います!!

ローズはケタ達がキリヒト達と共に救出、
その後しばらく身を隠すという流れでいいでしょうか?

ヘリさん、その間ウェンディーヌでEDF隊仕切ってください(^^

・・・しかし、この流れ、場合によってはヴァンパイアスーツ着たヘリとケタが
対決することもありえるな・・・。


[No.11016] 2006/05/22(Mon) 00:03:02
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東京湾にて (No.11016への返信 / 28階層) - 不運な会社

東京湾

ソフィアは困っていた。いや、誰もあんな事いわれたら困るだろう。
現に他の人も困っているし。原因は前原さんが言った言葉だった。

「全員に告ぐ。2週間後に行われるセレモニーの時に祝砲撃つからその準備後でよろしく。じゃ、解散!」

「あれじゃあ解散していいのか手伝わなきゃ行けないのか分からないって(汗)」

まあやらずに怒られるのもやなので主砲の横などに祝砲を設置する。

ペイルユニットは重いものは運ぶときは大幅にENを使うので使いたくないが使って祝砲を設置する。

6時間後

「やっと終わった〜」

もう汗だくだ。だって祝砲設置すれば終わりだと思ったのに他に主砲の弾丸を運べとまで言われたし
(前原さんじゃなかったけど)

そう言えば命令させられたあいつ1等兵じゃなかったかな?

一等兵なら私のほうが曹長だから偉いはずなのに何指示されてるんだろ私・・・

まぁこのことは日記に書いとこう。一回この日記のおかげで少尉を3等兵まで下げたから
これにかいとけばあいつ除隊になるかもしれないな〜。



今回はソフィア視点で書きました
それと前言ったことは撤回で


[No.11017] 2006/05/22(Mon) 05:54:18
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悪魔の榴弾 (No.11007への返信 / 23階層) - 777

「やべっ、外れた…」
幸はそう呟いた。
オレンジの煙を上げる榴弾は幸、巨大生物、双方の中間辺りで爆発した。多少の崩落は起きたが、もちろん、誰も巻き込まれてない。

幸は今、サッカーグレネードDを使っている。ただ、それの射撃は苦手だ。
何故なら、グレネードランチャー独特の放物運動に慣れないからだ。
いつもならグレネードランチャーは使わないのだが、耐久力の高い、赤い巨大生物などがいる時はサッカーグレネードDを持って来ている。
しかし…やはり苦手なものは苦手だ。

「この辺か…?」
幸は照準をずらし、もう一度サッカーグレネードDを撃った。

「うおッ!?」
今度はうまく行った…かどうかはよく分からない。いや、むしろ悪いだろう。
何故なら、榴弾は巨大生物に付いてしまったからだ。しかも、巨大生物は榴弾を付けたまま突っ込んでくる。
あれをモロに喰らったら人間など跡形も無くなる。自分の撃った弾にやられたうえ、遺体も残らないなんて嫌すぎる。
幸はゴリアス99を構えた…が、もう撃って無事で済むような距離ではなかった。
起爆時間も刻々と迫ってくる…。
(撃ったら死亡、あいつらにスピードで勝てる筈も無い……)



「…ならこれしか無い!」
とっさに幸は崖に向けてゴリアス99を撃った。
爆発、大小様々の岩が落ちてくる、巨大生物が一瞬ひるむ。
幸はその瞬間に坂から谷底へ転がり落ちた。
続けて巨大な爆発、巨大生物が飛び散る、更なる崩落が起こる。

「ぐ……とりあえず……生きてるか………」
幸も吹き飛ばされたが、致命傷には至らなかった。しかし、あまりの爆風にゴリアス99が手元から離れてしまった。
サッカーグレネードDはあるのだが、リロード自体が出来てないので使おうにも使えない。
そして、生き残った巨大生物達がジリジリと寄ってくる……。
(もう少し…待ってくれないか……)
黒い巨大生物が尻をこちらに向け………た、その時!無数の雷が巨大生物を襲った!
(!…これは……サンダーボウか!)
正直なところ、幸は驚いていた。もちろん、救援が来ないと思ってたわけではない。
ペイルウィングが来たことに驚いたのだ。あそこで戦っていたのが陸戦兵だけだと思ってたからなのだが。

「大丈夫ですかぁ?」
救援に来たであろうペイルウィングが、巨大生物を攻撃しつつも、可愛らしい口調で幸に話しかけてきた。
「あ、ああ…ちょっとすぐには動けないがな…」
幸はそう返答した。



> こっちは全部片付けちゃいましたが…マズかったですか?
むしろ片付けてよかったです。
その方がこちらの救援にも行きやすいでしょうし。

> 疑問に感じさせておきました。こんな感じで良かったですか?
良いですよ〜。後で謝ったりとかの描写を書くつもりです。


[No.11018] 2006/05/22(Mon) 17:56:43
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「だれよりも知り、会った事のない男」 (No.11018への返信 / 24階層) - ケタ

???


ここはどこだろうか・・・。
場所はハッキリしない。
いや、ここには季節も時間も、なにもない。

ただ・・・・2人の男と女がいるだけである・・・。

男の方はなにか必死に叫びながら女に大して攻撃を仕掛けている。
その表情は悲痛で、悲しげで・・・怒りに満ち満ちていた。
いつしか男は泣きながら戦っていた・・・。

女もまた・・悲痛な顔でその攻撃を受け流している・・・。

なぜ私がこの男と戦わねばならないのか・・・

なぜ俺はこの人に憎しみをぶつけなければならないのか・・・

お互いが自分にそう問い続けていたのかもしれない。

「隊長は死んだ!!貴様は・・何者だ!!」
男が・・・ケタがそう叫んだ所で・・・ジェーンは目が覚めた。

・・・

・・・

「夢か」
最低限の家具以外なにもない、まるで植物人間状態の人の病室のようないつもの部屋。
そのベットの上でジェーンが呟いた。
その様子を見ていたかのように、ドアについている小さな小窓から
朝食が差し出された。

「まるでモルモットだな・・・」
ジェーンはため息をついて、その出された食事を取り、テーブルに座った。
暖かいスープを口に含み、ため息をつく。
(まるで・・・じゃない、モルモットそのものだろう・・・)
そう心の中で自嘲した。

ジェーンはファントムヒューマンと言われる一種のクローン体の試作である。
そして、彼女の元となるのは未だに語り継がれる女隊員、シーリウ・アークソルム。

ただのクローンならばこんなに苦しむ事はない・・・。

ファントムヒューマンの最大の特徴は、死者の記憶を全て引き継げる事にある。
つまり、死んだ人間の続きの人生を歩まされるのである。

ジェーンの記憶にはシーリウとしての記憶もある・・・が、
それは自分の人生ではない。

「羨ましい・・・」
ジェーンは何度も呟いたセリフを口にした。
自分の元となったシーリウの行き方のなんて素晴らしい事か・・・。
信念を貫き、志を伝え、あくまで仲間のために戦った。
・・・私とは大違いだ・・・。

ジェーンは自分が何者なのかわからなくなっていた。
シーリウなのか、ジェーンなのか・・・
「ケタに会えば、何かわかるのかな」
これも何度も口にしているセリフだった・・・・。


・・・

・・・


東京EDF本部 休憩室


「ねぇケタ、聞いてるの?」
雑誌を読んでいたシリアがそう言ってケタの方に振り返った。
まだ包帯の残る体でケタがマッサージチェアに座っていたのだが・・・、
最近追加された新型の足ツボマッサージをやっている内に寝入ってしまっていた。

「・・・」
「うぎゃああぁぁぁあああ!!(゚Д゚;)」
シリアがケタのマッサージチェアの足ツボマッサージの強さを、
[阿鼻叫喚]まで上げた直後、ケタがマッサージチェアから飛び起きて、
足を抱えて地面を転がった!

「おはよ」
「き、傷が開くわぃ(・ω・;)」
ケタがマッサージチェアの横に立てかけてあった松葉杖を引き寄せて立ち上がった。
まだ足の怪我は完全ではないのだ。

「んで、なんだっけ?(^^;)」
「ほら、セレモニーの説明会があるから隊長クラス以上は集合なんでしょ?
そろそろ時間じゃない?」
シリアがそういって、壁にたてかけてある時計を指差した。
14時半。
たしかにそろそろ時間である。

「・・ケタ、そんなに痛かった?」
シリアがそう言ってケタの眼鏡を軽く持ち上げ、ケタから流れている涙を指でなぞった。
「変な夢みたような・・・内容忘れたけど(・△・;)」
そう呟いて眼鏡をかけなおしたケタが、首をかしげるシリアを横目に、
松葉杖をついてヒョコヒョコと歩いて・・・
足ツボマッサージチェアで眠っている伊地山に気付いた。

そして[阿鼻叫喚]より上の[北斗神拳]レベルに設定して、
EDF基地に伊地山の絶叫が響き渡った・・・。


[No.11021] 2006/05/22(Mon) 22:23:56
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[削除] (No.11021への返信 / 25階層) -

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[No.11022] 2006/05/22(Mon) 22:49:06
p5128-ipad08imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
人を超える者 (No.11017への返信 / 29階層) - ヘリ兵士

北極海底

海底に建造された巨大なドームの様な施設の中で、一人の女性がどこかに連絡をしていた
「ええ、わかっております、既に完成はまじかまで迫っております」
女性の後ろには大規模なバイオ技術の研究設備があり、その全てが一本の人間が一人入る位のガラスケースに繋がっている
中は真っ白で何が入っているのかはわからない
「もちろんです、偽善者共なんかに邪魔されないように手はずは整えております」
女性はガラスケースを見ながら、うっとりとしている
「すでにダストが3体、ソルジャーに至っては数百体完成しています、はい、左様です、偽善者がどんな手を用いても、そう、例え核弾頭を用いても、我々に勝算があります」
ガラスケースの中の何かがピクリと動いた
「全人類のために私は負けません、……わかっております大統領閣下」
女性の名は、岡田、岡田愛美


[No.11023] 2006/05/22(Mon) 22:56:13
i219-167-244-76.s02.a015.ap.plala.or.jp
「イベント」 (No.11023への返信 / 30階層) - jagaimo

『うぎゃああああああッッッスぅ!!』

「あ?」
アリアスはEDF本部の廊下で立ち止まった。
なんだかとても悲痛な絶叫を聞いたような気がする。そしてその声に聞き覚えがあるような気がする。
頭の中で絶叫の聞こえてきた場所を特定すると、なんだかわからないでもない。
油断すると、痛い目にあうのがEDF休憩室だ。

とにかく急がなければいけない。
なんでも二週間後にEDFの全兵員を集めて行なう、大規模なセレモニーを行なうらしい。
一応、今の隊長アリアスなので、その説明を聞かなければいけない。セレモニーで5人まとめて恥をかくのもごめんだ。

と、曲がり角から松葉杖をついた隊員が出てきた。
身体に所々包帯が巻かれ、四苦八苦して歩いている。

「ん」
「あ・・・・・・・えと・・・」
どこかであった気がする。やばい。最近会った人間の顔と名前が一致しない現象が起きつつある。この歳でアルツハイマーはキツイ。

なんだっけ。大蜘蛛の時だ!
名前は・・・ケ・・・ケ?ゲゲゲの喜太郎?・・・ケチ?違うっ!かなり違うっ!
失礼だ!Σ(´д`;)

「ケタさん、・・・でしたっけ」
「うん?」


・・・

・・・


アリアスは説明が行なわれる部屋へケタと一緒に向かった。
ケタとは部隊クラスが大いに違うので、部屋に入ると互いに反対の方向へ分かれた。
かなり広いこの部屋の奥では、説明を控えて興奮しているのか、顔を紅潮させた士官が踏ん反り返っている。
「んと、俺の席は・・・」
と、探そうとして、席の片隅がすでに埋まっていることに気づいた。
どうやら適当な席で良いらしい。
アリアスはなるべく目立たない席を選び、腰を下ろした。



『だからこそ!このセレモニーによって市民の人々に安心感を与えるのが、
我々EDFの成すべき事ではないかと私は思う!のだ!』
アリアスはセレモニーの説明―――の前に始まった堅山小佐の「ありがたき」演説を聞き流していた。
「いつまで話してんだよ・・・」
我慢できずに悪態をつくと、隣のぶしょう髭の隊長に小突かれた。
「ああでもしなきゃ自分の威厳を保てないんだよ」
「そんなもんですか?」
「そんなもんだ。適当に上がった高級将兵ってのは」
呆れているのは自分だけじゃないらしい、となんだか安心しながら眠い目蓋を擦る。
この少佐が演説をしているのは、他に人員がいなかったからだった。
自分の演説が開かれると聞いて、さぞ嬉しかったのだろう。興奮のし過ぎだ。
『小佐、それぐらいで』
『え?う、うむ。説明だったな・・・ならいいんだ。うん・・・』
横の進行係の下士官が痺れを切らしていうと、少佐はあっさりとステージから降りた。
席ではアリアスがクスクスと笑い声を立てていた。



> ローズはケタ達がキリヒト達と共に救出、
> その後しばらく身を隠すという流れでいいでしょうか?


お願いします^^





※編集 ケタさん、勝手に会ったことにしてしまったのに、何も断らずにすいませんでした;;

今後から気をつけます・・・


[No.11024] 2006/05/22(Mon) 23:52:29
fw1.tcn-catv.ne.jp
牛の速度 (No.11024への返信 / 31階層) - 漆

第25倉庫

倉庫の中には一人の少女の無駄に明るい声が響いた。
「皆様お待ちかね!」
 声の主は亜希子だ。ビニールシートの掛けられた。トレーラーの前に立ち、妙にテンションが高い。
 何か良い事でもあったのだろうか。
 その場に居る凛は木箱に座り何かを待っているようだが、漆はそのテンションについていけずあくびを掻いていた。

「じゃ〜ん」
 掛け声と共にトレーラーに掛けられていたビニールシートを剥ぎ取る。
 そこには可笑しなイラストが描かれていた。
「・・・・・・クロネコヤ○トの宅急便?いや、牛上猫の宅急便か、コレ」
 そのイラストには、113と模様が出ている牛の上に猫が丸くなって寝ている様子が描かれている。
 某宅急便に見えなくも無い。その宅急便よりは相当遅そうだが・・・

「新しい部隊章!こんな感じでいいかな?」
「却下」
 この願望は即却下された。
「え〜なんで〜。シールとか、もう作っちゃったのに〜」
 亜希子は不満を漏らす。確かに苦労して作った物ならばこの反応は当然だろう。
 それに対して呆れ口調で言葉が返された。
「いや、とりあえず癖で却下と言っただけ。部隊章を勝手に作るのは如何かと思うが、他の奴らが良いと言えば俺は別にかまわない。ってか、意外な才能だな。」
 先程言った『却下』とは、昔からの癖だったようだ。なんとも迷惑な癖だ。
 漆から話を振られた凛は苦笑いしながら答える。

「部隊章は賛成。それから牛君“意外な才能”って言わないの。他にも才能はあります。たとえば・・・」
「確かに俺が悪かった。それじゃ、次」
 漆は凛の説教じみた事を長々と言われるだろうと思い早々に話を区切る。
 そしてトレーラーのカーゴ部へ歩き、数回ノックする。

「で、そこの可憐なお嬢さん。貴方の意見は?」
 暫く、答えが返ってこない。中から聞こえてくるのはキーボードを打つ音だけだ。
 この様子ならば、話は聞いていなかっただろと漆は苦笑を漏らし、引き下がる事にした。

 暫く沈黙が続く。何と無く気まずい雰囲気が辺りを満たしていた。

ギィィ

その沈黙を破るように、ドアを開ける音がした。
 振り向くと、大きな包みを持ったSKが中に入ってくるところだ。

「あ、スーちゃん。ねぇ〜コレどーかなー」
 入って来たばかりのSKに亜希子が駆け寄り、トレーラーを指す。
 SKは少し驚いたような雰囲気を出し、小言で一言。
「・・・いい・・・」
 とだけ掠れる様な声で呟いた。
 この様子から察するに、かなり気にいたようだ。

「・・・ソレより・・・時間・・・・・・」
 その口から発せられた言葉は、漆を硬直させる。
 漆はオロオロと何かに焦っているようだ。

「あ〜・・・もしかして・・・俺もか?隊長クラス以上の集会・・・」
 時計を見て更に青ざめる。
 時刻は当に14時を過ぎていた・・・
「あ゛〜〜〜〜〜〜!」
 絶叫しながら漆は倉庫を飛び出した。
 集会は一人居ない程度で特に変わるはずも無かったが、漆にとっては死活問題のようだった。

「全く、牛君たら、ギリギリになってから焦るからね〜・・・ソレよりスーちゃん。その包みは何?」
 漆の行動に呆れている凛が、SKの持つ包みに興味をもったようだ。
 目が輝いている。
「・・・ここにいる筈の無い、大切なヒトに頂きました・・・・・・」
 SKは矢張り蚊が鳴くような声で呟くが、 この時ばかりは二人目が輝いた。
 “大切な人”と聞こえたからには黙っている事はできない。
 二人の質問攻めが開始された・・・
 


すっかり忘れてた!やべぇやべぇぞ!“セレモニーを中止させね・・・と?”あれ?何で中止させなければいけないんだったか?思い出せな・・・兎に角、言うだけ言ってみるか・・・
 
全速で走る中、漆の頭の中はそういった考えでいっぱいだった。


現在・・・色々と用事が詰まっていて時間が無い・・・
上の削除は気にしないでください・・・


[No.11026] 2006/05/23(Tue) 21:28:25
p4132-ipad01imazuka.yamagata.ocn.ne.jp
掃討戦8 (No.11024への返信 / 31階層) - 三枝

「あ、ああ…ちょっとすぐには動けないがな…」
「そうですかぁ……」
陸戦兵の言葉に友理は少し落胆を見せた。
どうして今日は動けない人間が続出するのだろう。
疫病神でもいるのだろうか。

とにかく動けない彼に敵を近づけるわけにはいかない。
友理は拳で軽く胸を叩いた。
「わかりました。動けるようになるまではあたしに任せてください」

任せてください、とはいうものの状況は好ましくない。
戦闘でサンダーボウを何度もチャージしているのに加えてここまでの移動である。
エネルギーはもうほとんど残っていなかった。

「!」友理めがけて酸が吐き出された。
慌ててステップを踏み、それを避ける。
その瞬間、エナジーゲージが底をついた。
バランスを崩しつつもなんとか着地する。

攻撃がやみ、箍を外された巨大生物が一斉に散開した。
急いでサンダーボウを構えるが引き金は引かない。
エネルギーは一発分しか残っていなかった。
しっかりと引きつけて致命傷を与えなければ全てが終わる。

気まぐれに歩きまわる敵を睨みながら友理はゆっくりと息を吐いた。
(落ち着いて……落ち着いて……)

真紅の巨大生物が素早く距離を詰めた。
威嚇するような鳴き声、鋭い牙が目の前まで迫る。
友理は引き金を引いた。

貫かれる装甲、飛び散る体液。
悲鳴を上げて巨大生物が倒れる。
しかし、友理も無傷では済まなかった。

「つ……あっ……」
痛みに顔を歪める。
押さえた左腕からシュウシュウと煙が出ていた。
サンダーボウは当たったものがなんであろうとほぼ例外なく反射する。
目の前にいる敵に撃てば、反射した雷撃が自分を襲うのは当然の理といえよう。

うずくまる友理に巨大生物が迫る。
何体かが酸を吐き出そうと尻を上げた。
が、爆炎に吹き飛ばされる。

「間に合ったか……」
振り返ると先ほどの陸戦兵がロケットランチャーを構えていた。



すぐには、と言うことだったので終わりに幸を動かしてしまいましたが…大丈夫ですよね?
不都合があれば三枝が助けたように書きかえるので言ってください。


[No.11027] 2006/05/23(Tue) 21:40:20
i125-201-45-37.s02.a021.ap.plala.or.jp
「バトルメイデン隊と特殊防衛部隊」 (No.11024への返信 / 31階層) - ケタ

東京EDF本部 大会議室


先ほどまでどっかの少佐がセレモニーについて熱弁していたが・・・
その言葉はケタの頭を素通りしていく。
つか、ケタは半分以上眠っていた。
鎮痛剤に含まれる睡眠効果だけではなく、とにかく少佐の演説がうっとーしかったのだ。

ガタガタとなにやら音がしてケタが目を開ける。

熱弁してた少佐が下がり、
代わりに大スクリーンにセレモニーの3D映像が流れ始めた。
それに合わせて横に立っていた進行役が説明を加えている。

これもまた眠い・・。
わずかに薄暗くなったのがいい感じだ・・・。
そんな事考えている内にケタはまたも夢の中に沈んでいった。

「・・・おい」
再びコックリコックリと居眠りし始めたケタを誰かが揺さぶっている。
「特殊防衛部隊隊長ケタ。起きろ」
「z〜・・z〜・・(=ω=)」
完全に眠っているケタに痺れを切らし、ケタの肩を力いっぱい掴んだ。
「!!(゚Д゚;)」
偶然だが、ディアに撃ち抜かれた傷口を掴まれ、
突然の激痛にケタが跳ね起きた。

涙目のケタが横を向くと、なにやら知らない隊員がケタを見ていた。
いや、この会議に参加しているのは隊長クラス以上だから、
おそらくはどこかの部隊の隊長なんだろう。
「えっと、どなたかな。お、俺になにか用?(^^;)」
その言葉に少しムっとした顔をする。

「私はバトルメイデン隊隊長、メイ。
同じローズ様直属の部隊だと言うのに知らないとは失礼な奴だな」
「・・・あ、ゴメン(・ω・)」

バトルメイデン隊・・・。
元々のローズ直属の部隊であり、今回新たに編成されたケタが隊長を務める
同じくローズ直属の部隊、特殊防衛部隊と同属の部隊である。

(と、いうことはこの人は女性か(^^;))
ケタの前にいるメイは、髪はかなり短く化粧ッ気もあまりない。
寝ぼけたケタには男性に見えてしまっていたのだ。
よく見ると、小柄で顔立ちも綺麗だ。飾れば美人になる気がする。

「なに人の顔をジロジロ見ている?」
「あ、いやなんでもない(・ω・;)」
メイはニコリともせずにケタを見据え・・・、
しばらくして、ため息をついて、スクリーンに目を戻した。
なんとなくケタもスクリーンに目をやる。

「いいか、先に言っておく。お前の経歴で私と同じローズ様直属の部隊なんて認めない。
私の部隊の邪魔だけはするんじゃないぞ」
メイはツンとした表情でケタにそう[警告]し、その後は一切口を開かなかった。

最近どうも怖い女に縁があるなぁ・・。
ケタは足の銃創をさすりながら、ため息をついた。







ジャガイモさんなにを言うか(^^;
どんどんリンクしてってください。
俺もアリアス達かきたかったけど、今回自分らの話だけで終わってしまった・・・。


[No.11028] 2006/05/23(Tue) 21:54:34
softbank220060180225.bbtec.net
お願い (No.11026への返信 / 32階層) - syo

お久しぶりです。
いきなりなのですが、私情により、しばらくの間ここに来ることができなくなります。
なので、誰かに私のキャラを預けたいと思います。
もうすぐ指揮下にも入ることなので、できればケタさんにお願いしたいのですが、どうでしょうか?
もちろん他の方でもかまわないです。
では、よろしくお願い致します。


[No.11031] 2006/05/24(Wed) 06:56:43
85.51.205.61.west.flets.alpha-net.ne.jp
Re: お願い (No.11031への返信 / 33階層) - ケタ

> お久しぶりです。
> いきなりなのですが、私情により、しばらくの間ここに来ることができなくなります。
> なので、誰かに私のキャラを預けたいと思います。
> もうすぐ指揮下にも入ることなので、できればケタさんにお願いしたいのですが、どうでしょうか?
> もちろん他の方でもかまわないです。
> では、よろしくお願い致します。


了解(^^
ハシ、ハヤ、レイナはsyoさん戻ってくるまで預からせてもらいます〜
(もちろん俺が借りてる時に他の方が使うのも有りだし)

キャラの性格はなんとなくわかるんですが、
できればもう一度細かい設定などあったらお願いします〜


[No.11033] 2006/05/24(Wed) 22:40:18
softbank220060180225.bbtec.net
He don't know she had died (No.11033への返信 / 34階層) - 藤崎とうま

「やぁ結城。元気にしているか?」
「やぁローズ、懐かしいね。君がここへ来るのは何日ぶりだろうか?」
「さぁな。細かい事は忘れてしまったよ」
「そうか。まぁイスにでも掛けてくれたまえ。安物だがね」
「ありがとう。安物で結構さ、久しぶりに君に話したくなって来たのだからね」
「はは、そうかい嬉しいね。・・・で?仕事の調子はどうだい?」
「駄目だ」
「即答か・・・ぶつ切りの会話は良くないと思うよ、ローズ?何せ君は僕と会話をしにこのラボまで来たのだろう。僕は少し寂しいよ。君はもっと思慮深い人間かと思っていた」
「すまないな。だが、深く考えるまでも無く駄目なのさ、結城。一言で私の本質を判断するのはどうかと思うがね」
「それは失敬した。・・・それで?何が駄目なんだい?」
「私の仕事は作戦の決定と書類に印を押すだけだ。駄目だよ、それでは」
「楽でいいじゃないか。僕なんか一日中飯綱君と兵器開発室で思案漬けだ。僕のラボに帰れたのはじつに数週間振りだよ」
「でもね、結城。元帥というのは、軍人の階級だ。私は政治家では無い」
「知っているよ。だが書類に判を押すことは、政治家の仕事であり、最高権力者の仕事だ」
「それに」
「それに?」
「君もクーデターが起こった事は知っているだろうに」
「――あぁ、あれか。富士山を巨大なクレーターにしようとした」
「おかげで静岡と山梨が月の表面みたいになる所だった。まぁ、首謀者が馬鹿なおかげで助かりはしたが・・・ね。下手をすれば幾多の命が失われていた」
「幾多の命・・・か。そういえば、こんな事を言った政治家がいるよ。"一人の死は悲劇だが、百万人の死は統計である”・・・とね。どうだい?なかなか面白いだろう」
「昔・・・本かな。そんな文章を見た事がある。誰が言った言葉だったかな?」
「ヨシフ・ヴィサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ。ソビエト連邦の、ヒトラーと並ぶ歴史に残る独裁者さ。」
「・・・・・・博識だね、君は」
「はは、ありがとう。・・・それはそうと、だ。最近面白くない事が続いていてね。また以前のように楽しい酒が飲みたいな。ケタやシーリウは元気にしているかい?また君が酒の席に誘ってくれると僕は非常に嬉しいんだが」
「・・・・・・そうか。君はまだ知らないのか」
「――? 何をだい?」
「シーリウは死んだよ」
「・・・・・・・・・・・・そうか」
「そうだ。ありがちな言葉だがね、実に惜しい人物を亡くしたよ」
「どんな死に様だったんだ?」
「立派な・・・良い最期だと聞いているよ」
「・・・・・・そうか。それは良かった。きっと、悔いの無い最期だったんだろうな」
「・・・・・・あぁ、だろうな」
「僕は・・・馬鹿の所為は知っているのに、友人の死については知らないのだな」
「気に病む必要は無い。君は兵器開発で忙しいのだろう?新型の雷撃兵器が開発されれば、多くの蠢が殺せる。その分だけ他の死ななくていい人間は助かるんだ」
「――僕達研究者や権力者は、戦場に出ない。だから死ぬ事が無い」
「いきなり何を・・・・・・いや、そうだな、そうだ」
「それ故に、人の死をたくさん見ることになる。・・・もう、慣れたがね」
「確かに。人が死ぬ事に私達は慣れてしまった。私は元帥だ。だから、死地へ兵達を送り込まねばならぬ時もある。言い訳じゃないが、仕方が無いんだよ。これも地球の為、人類の為。そう自分に言い聞かせて人を殺すんだ。その度にいちいち涙を流している訳にはいられんさ」
「・・・・・・人が死なない戦場など、戦場では無いよ。そこは、只の遊戯場だ」
「・・・・・・はは、上手い事を言うね」
「・・・・・・・・・・・・」
「どうしたんだ?窓なんかを開けて」
「星が、綺麗だ。君も来るといい」
「わかった。―――確かに。綺麗だな」
「人は死んだら星になる。・・・まぁ、昔の人間はよくそんな伽を考え付く物だな。つくづく感心するよ」
「星の数ほど生物が居て、死んで星になるのは人間だけ、とのは毎度愚かしいと私は思うがね」
「でもね、ローズ」
「なんだ?」
「そういう考えも、いいんじゃないかと思う時がごくたまにあるよ」
「・・・・・・そうか、そうだな。そういう日があってもいいんじゃないかな」
「――さようならだよ、シーリウ。またいつか、楽しい酒を一緒に飲もうじゃないか」
「何か言ったか?よく聞き取れなかったが」
「いや、別に君に聞かせる程の事じゃない。さ、今夜は飲もうか」
「そうだな、そうしよう。二人だけの酒というのも、なかなかいいんじゃないかな」
「決まりだ。よし、冷蔵庫から雪の松島を取ってくれ。僕はグラスを用意するよ」

*    *     *
遅ればせながらシーリウさん追悼〜!
あぁ新参者がここまで長く書いてしまった・・・
細かい動作とかは皆さんの脳内補完でお願いします。。
結城ってのはサンダーボウの開発者、「さ、サンダー!」の兄ちゃんの結城博士です。
あと、ローズ元帥ってこんな喋り方だっけ・・・?てか、あれ?元帥只今戦闘中?じゃあ、これは数日前の話だ。星が出てるって事は夜だし。うん、そうしよう。
・・・・・・ケタさん、マジですんませんでした。
忙しいんでなかなか来れないけど、どうか皆さん、よろしくお願いします!


[No.11034] 2006/05/25(Thu) 15:45:31
210.168.103.254
Re: He don't know she had died (No.11034への返信 / 35階層) - ケタ

> *    *     *
> 遅ればせながらシーリウさん追悼〜!
> あぁ新参者がここまで長く書いてしまった・・・
> 細かい動作とかは皆さんの脳内補完でお願いします。。
> 結城ってのはサンダーボウの開発者、「さ、サンダー!」の兄ちゃんの結城博士です。
> あと、ローズ元帥ってこんな喋り方だっけ・・・?てか、あれ?元帥只今戦闘中?じゃあ、これは数日前の話だ。星が出てるって事は夜だし。うん、そうしよう。
> ・・・・・・ケタさん、マジですんませんでした。
> 忙しいんでなかなか来れないけど、どうか皆さん、よろしくお願いします!


藤崎とうまさんよろしく〜(^^
シーリウのことかいてくれて驚いたけど嬉しいです。
実は、いまのローズは偽者なので、巨大バゥ戦直後の話ってことでw


[No.11035] 2006/05/25(Thu) 21:39:37
softbank220060180225.bbtec.net
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