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No.11405に関するツリー

   ショートウトーリー集18 - ケタ - 2006/10/15(Sun) 10:12:11 [No.11405]
Re: ショートウトーリー集18 - 流 - 2006/10/17(Tue) 18:07:02 [No.11408]
武器開発の風景 - フェアリー - 2006/10/17(Tue) 16:49:08 [No.11407]
「結果」 - jagaimo - 2006/10/17(Tue) 18:55:32 [No.11409]
「邂逅」 - ケタ - 2006/10/17(Tue) 23:50:34 [No.11411]
「計画」 - ケタ - 2006/10/21(Sat) 07:13:24 [No.11412]
「帰るべき場所」 - jagaimo - 2006/10/21(Sat) 19:59:40 [No.11413]
「侵略の日」 - ケタ - 2006/10/22(Sun) 10:25:41 [No.11414]
「称賛という皮肉」 - jagaimo - 2006/10/22(Sun) 23:42:45 [No.11415]
「未完成のEDF隊」 - ケタ - 2006/10/25(Wed) 07:33:19 [No.11416]
「ファーストコンタクト」 - ケタ - 2006/10/31(Tue) 22:52:22 [No.11422]
防衛戦 - 不運な会社 - 2006/11/03(Fri) 05:56:17 [No.11423]
「避難」 - ケタ - 2006/11/05(Sun) 04:48:31 [No.11424]
質問及び提案 - フェアリー - 2006/11/14(Tue) 16:55:37 [No.11432]
「安全な場所」 - ケタ - 2006/11/14(Tue) 20:10:21 [No.11433]
「終わる世界」 - ケタ - 2006/11/18(Sat) 23:30:33 [No.11434]
Re: 「終わる世界」 - ケタ - 2006/11/19(Sun) 00:03:45 [No.11435]
SSの最後に - jagaimo(あす - 2006/11/19(Sun) 18:50:12 [No.11436]
Re: SSの最後に - 卍流刃若火卍 - 2006/11/20(Mon) 10:34:29 [No.11437]
Re: SSの最後に - ケタ - 2006/11/20(Mon) 20:56:57 [No.11438]
Re: SSの最後に - フェアリー - 2006/11/21(Tue) 17:02:19 [No.11439]
Re: SSの最後に - ぴーす - 2006/11/21(Tue) 19:20:47 [No.11440]
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勝利絶対不能 - ヘリ兵士 - 2006/11/25(Sat) 14:44:08 [No.11442]
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左腕 - フェアリー - 2006/12/22(Fri) 15:59:55 [No.11467]
対メカソラス用兵器4 - フェアリー - 2006/11/14(Tue) 16:26:25 [No.11431]
対メカソラス用兵器3 - フェアリー - 2006/11/14(Tue) 16:23:57 [No.11430]
対メカソラス用兵器2 - フェアリー - 2006/11/14(Tue) 16:18:47 [No.11429]
対メカソラス用兵器1 - フェアリー - 2006/11/14(Tue) 16:15:47 [No.11428]
「報告」 - ヘリ兵士 - 2006/10/17(Tue) 21:16:27 [No.11410]



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ショートウトーリー集18 (親記事) - ケタ

神奈川 倒壊デパート基地


ローズの放送後に戦闘停止してから、再び攻撃をしてきたEDF隊員達だが、
何者かに攻撃され、次々と沈黙していった。
・・そして・・数十分後、再び戦場に静寂が訪れていた・・。

戦闘は完全に終了したのだ。


・・・

翌日

東京EDF本部 地下収容所

ワルィによる、軍事クーデターとも言える一連の騒動が明るみとなった。
暗殺されかけ、死亡扱いになっていたローズだったが
やはりローズを信じている者は多かったらしく、再び元帥となるのは時間の問題であろう。

先日の戦闘終了後、ローズはすぐさま東京EDF本部へと招待された。
与えられた・・いや、託された仕事はまずはEDF内の整理。
ワルィにより作られた独裁軍事法案の改善であった。

EDF隊の内部問題
サイボーグソラス
失った外国EDF隊への信用回復
そして浮遊都市・・・。

問題は山積みとなっているが、この日ローズはEDF隊の地下収容所へと足を運んだ。
そこには軍法会議を待つワルィがいたのである・・。


「・・・ローズ元帥か。いまさら私になんの用だ?」
面会室のガラス越しにワルィがそう呟いた。
その姿はEDF隊元帥の座に座っていた時と比べ、酷くやつれている。

・・ローズはワルィに復讐する気などなかった・・。
人間同士でいがみあっている状態ではないのはローズが一番よく知っている。

「すまんな。貴様は貴様で地球を守りたかったのかもしれんが・・・、
こうしなければ日本EDF隊は失われていたのでな」
「・・・」
その言葉にワルィは目を見開き唖然とした。
ローズは嫌味で謝っているのではない、恐らく本心でしゃべっている。
ローズは・・・その1言を言うためにワルィに面会しにきたのだ。

「軍法会議は数週間後だろう。
なんとか死刑だけはまぬがれるように善処する。ではな・・・」
ローズはそう言い立ち上がった。
「ひとつだけ聞かせてくれ!」
ワルィが突然身を乗り出して怒鳴り、ローズを止めた。

「ケタとかいう小僧のせいであんたを奪還されてから調べたんだ!
ヤツの経歴、素性、過去をな!」
「・・・・」

「入隊希望を出してきたケタと・・・・、
実際入隊したケタは別人だった!その事は知ってるんだろう!?
ヤツは何者なんだ!?」

「・・・・」

面会室を静寂が支配する・・・。

やがてローズはワルィになにも言わずに、面会室を後にした・・・。




話すすめてしまいました。
今回は説明不足ナ感があったので、補足を。

神奈川での戦闘は終結。
ローズ、ケタ達はあらためてテロリストの汚名を晴らしEDF隊に戻ってます。
まぁ、このへんは後日また書きますがw


[No.11405] 2006/10/15(Sun) 10:12:11
softbank220060180225.bbtec.net
武器開発の風景 (No.11405への返信 / 1階層) - フェアリー

 パトロールの仕事から帰ってくると謹慎明けの橋口はペイルウイングのカタログを読んでいた。「光学兵器の開発もできるのか?」と問いかけると
橋口は「武器の種類による。」と返した。「俺の武器を開発するといっていたが・・・ペイルウイングの
装備は俺たちには使えんな。MXタイプのサンダーボウなら使えるかも、だけど。」
「MXサンダーボウか、それもいつか研究してみるか。だがまぁ今は他にやってみたいことがある。とりあえずまだ使えそうだけど
捨てられる予定のエアーバイクとプラズマエネルギーユニット、あと近〜中距離光学兵器を手に入れてきてくれないか。」
といって橋口は財布を差し出した。何を作るのか・・・余りに不安なので梶谷は何を作るのかと聞いてみると、
「プラズマエネルギーユニットを使ったレイピアバイク。一度光学兵器とバイクの融合してみたかったんだ」また融合か・・・
ロケットランチャーとアサルトライフルは大失敗に終わったと言うのに。まあ今回はアイデア自体はいいなと思った梶谷は「それは絶対に使用禁止だな。ちなみにランスバイクも駄目だ。」
と言う。橋口は納得いかないふうに口答えする「何故だ!ペイルウイング以上の機動力の・・「機動力が高すぎだ。秒速50mを越すバイクで30mの
射程の武器を使うのは怖すぎだ。ウィップバイクやサンダーバイクならありだがな。」
梶谷は言葉をさえぎってそういった橋口は一応納得した様子で「くぅ・・確かに・・・じゃあ、その二つを作るぞ。」
意外と単純な一面もある人だ。こういう人を天才と言うのだろうか。「ああそうだ、領収書はもらって来いよ。」
と言う橋口に梶谷はハイハイと応えて部屋を出た。
 
橋口はこのごろさらに支持者が出てきて助手がやりやすくなった。俺の黒い噂も何処え行ったのやら、今はもう良い噂がたっているのだ。
彼の才能も認められたのだろう今では俺も注目を集めている。今すれ違った奴もがんばれと声をかけてくれた。それでも「まだどうせ問題作を作るさ」と思っている人も少なくないが、
やはりその一方で開発室に出入りしたがる者もいる。しかし橋口は助手は一人で十分といって追い返すのだが。俺を信頼しているととってよいのだろうか。

そんなことを考えているうちに廃棄される予定となっている兵器・乗り物の山にたどり着いた。
梶谷は作業員に話しかける「おい、ここにあるのは持ってってもいいのか?」梶谷の問いかけに対し
作業員は「これはバラしてもう一度使うので駄目です。どうしてもと言うなら許可を受けてからお願いします。」
まぁ、資源の確保ができないこのご時勢ではあたりまえか。梶谷は軽いお礼をいって許可を取りに言った。

こういう時誰に許可を取るかはもう決まっていた。幹部の中でも話の分かる人、イリスという方。
ソラス火炎砲の使用許可が降りたのも謹慎が三日で済んだのもこの人のおかげといっても過言ではない。博士も「あいつは話が分かる」
と言っていて俺たち二人が頼りにしている人なのだ。

そういう訳で新兵器の計画について話したら。「彼の発明にお世話になっている隊員も増えてきたからな。まぁ小数だけなら問題ないだろう」
とOKをもらった。本当に話の分かる人だ。どうやら博士から預かったお金は使う必要はなさそうだ。

台車を借りて目的の物を運んで開発室に戻る。暇そうにタバコをふかす彼がいた。この人は研究に打ち込んでいる時はタバコを吸わないようだが暇な時はいつもこうだ。
「お金は使わないですんだぞ。」橋口はそんな事気にする様子も無く「そうか、じゃぁ早速バイクとプラズマエネルギーユニットをここに。」バイクが重い・・・
悪戦苦闘してバイクを移して、「他に何かやることは?」と、問いかける橋口は「無い!」と一言。こうなってしまっては梶谷はもうお役ゴメンである。
そしてこうなった時だけが休みの日になるのだ。「じゃあ完成したら連絡をくれ。」そう言うと財布を置き忘れていたことに気付き「財布はここにおいて行きます」といって部屋を出た。

数日後、電話が鳴る、「完成したか?」「いや、ちょっと機材が切れてしまってな。○○と××と△△を買ってきてくれ。」ハイハイ分かりました。
梶谷は任務の後で重くなった腰を上げる。一回目の電話はハズレであった。

また数日後二度目の電話、二回目の電話はアタリだった。「完成か?」「ああ、すぐにでも試したい。先に演習所に行っているからすぐに来てくれ」やれやれ、人使いの荒い。
テロリストとEDFの戦いが気になるがここは行くしかないな。

着いてみるとバイクを乗り回す橋口が見えた。どうやらバイクの調子はいいらしい。かねてより心配なのは
サンダーボウやプラズマウィップに変な改造している事だ。そんなことを知って知らずかこちらに気付いて橋口は近くまで走ってきた。
「バイクの方は完璧だ。では、試してくれ」無茶を言う、サンダーボウはバウンドガンより跳弾が怖いと言うのに。
とりあえず動かずにその場で撃ってみる。電撃の軌跡が見える。今度は走りながら撃ってみる。電撃が地面を駆けていく。
なるほど、跳ね返るタイプではなく這うタイプか、これなら跳弾の恐怖もやわらぐと言うものだ。
なにより今までのバイクは地面に当たれば無駄だったが、これなら地面に当たっても相手に当たるのがうれしい。
しかも照準レバーも付いていて狙いを多少調整可能にしてあるのも魅力である。これで今までのバイクでは絶対に狙えない羽蟻も撃墜可能だ。

とりあえずサンダーボウは成功、橋口の目の前までバイクで近づいて感想を一通り語った後、「ところでプラズマウィップは?」「ちょっと待っていろ」と橋口
そう言うとものの40秒ほどで、武器を付け替えた。「簡単な取替えも魅力のうちだ。」そう得意げに語っていた。

ここまでは文句なしの結果であった。他の隊員の受けもよく、搭載兵器の威力・射程・速射性能どれをとっても申し分ない。この人にとっては珍しい事だ。
ただひとつ問題があるとすれば橋口意外の誰が何度取替えをやっても一分半を切れないことか。それを見て橋口は「情けない」と言い放つ。

情けないと言われた隊員は誰もが「情けないとか言うな橋口、お前が異常に早いだけだ。」と思った。

そして博士の話によると後部にプラズマ兵器をつけたらしい。ONとOFFの小さなレバーが付いていて、
ONにするとフルオートでプラズマを打ち出すとか。早速ONにして走ってり、減速・停止して後ろを振り向くと
あら不思議。プラズマ球が自分めがけて襲ってくるではないか。梶谷は叫び声をあげながら急発進し難を逃れたが・・・
どうやら100kmで走っている時に打ち出したプラズマはバイクが止まっても(100−約10km)つまり止まった時に90kmでこちらに向かってくると言う欠陥のようだ。
「し、死ぬかと思った。」と梶谷は言うが、対して橋口は「済まない!・・・まあ改善点も見つかったし、改良しにいくか。」と言って「あの野郎、一発ぶん殴る!」と梶谷が思う前に開発室にそそくさと逃げていった。
彼はもう開発室の中、梶谷の完敗だ。
今回は最後のが無ければは大成功と言うべき結果だったのに。許可を申請するのはまた後になりそうだ。

演習場から戻ると周りがやけにうるさい。何事かと聞いてみるとローズ元帥が生きていると言う。そんな重要なことを見逃していたとは・・・梶谷は部屋に急いでテレビをつけた。

プラズマバイク
種類:エアーバイク
搭乗員:1〜2人
武装:前方;サンダーボウ30orプラズマウィップS。
     どちらも速射速度が同名の武器の1,5倍になっている。威力・射程・チャージ時間はそのまま。
   後方;プラズママイン
     威力;300
   速射速度;2発/秒
前方は話のとおり。プラズママインはプラズマグレネード40の改良版。約7秒で消滅するプラズマ球を放つ。
初期型はものすごく危険なためXkmで走っている時はX+αkmで打ち出すように設計しなおされた。そのため威力は半分以下となってしまった。
しかしこの兵器も足止めに便利と好評を受けている。この兵器はバイク完成間近の時に思いついて廃棄場からこっそり持ってきたものを取り付けて改造したもの。

な、長い!でも勘弁してください。
この兵器はメカソラス編に出す予定です。でもメカソラス編までもうちょっと待ってほしいな。


[No.11407] 2006/10/17(Tue) 16:49:08
gw080.ibk.ed.jp
Re: ショートウトーリー集18 (No.11405への返信 / 1階層) - 流

題名間違えてます;まぁドンマイです
ちなみに家のパソでは投稿できませんので・・・・


[No.11408] 2006/10/17(Tue) 18:07:02
202.136.188.206
「結果」 (No.11407への返信 / 2階層) - jagaimo

「へぇ。たいした速さじゃないの。強引な動きだけどね」
バイクの後部座席に跨ったミヨコが双眼鏡を覗きながら感嘆した。
視線の先ではいきなり現れた謎の部隊によって、デパートに砲撃を加える戦車を次々と沈黙させていた。
圧倒的な戦力に、反抗勢力の歩兵部隊は捻り潰されている。

「スーツのおかげかしらね。まぁ、動体視力は中々かも」
ぶつぶつとミヨコは感想の言葉を並べ立てるが、前部座席に乗っているムカイは聞いてもいないようだ。

ミヨコはデパート内で3個小隊を黙らせた後、こっそりと抜け出してきたのだ。

「力を制するには力しかない、か」
ぽつりとムカイが漏らした。
ミヨコは抜け目なく、というか抜け耳なくその言葉を聞き取ると、開き直ったように言った。

「昔からわかってることじゃないの。今更なにいってるのかしら?」

「・・・・・・」

「人間は平和な時代になればなるほど、安全な場所にいられればいられるほど、そう考えるわ」

そうだ、とムカイは反感を覚えながらも頷いた

それは人間がこの地球に誕生して、何千年も昔からわかっている事だった。

インバーダーに親や家族、恋人を殺されれば、どんなに弱い民間人も銃を取る。
EDFの隊員にも、自分の大切な存在を奪われたのが理由で入隊してきたものも少なくない。

しかし、人間が皆、そうなわけではない。憎悪を、憎しみを忘れて敵に回る人間もいる。
だからインベーダーとの戦争中にも関わらず、人間同士の殺し合いが行なわれているのだ。


「・・・奴らには、間違った剣を持たせたくはない」

「そうね。せめて、同じ人間に刃を向けて欲しくないわ。だから私達がいるんでしょ?」

「アイツの願いだ」

「ふふっ。私の夫は理想主義者よ。ま、やれるだけやるのがあの人の性格だしね」


・・・・・・

・・・・・・


「攻撃が、止んだ?」
キリヒトはアリアスの傍らにしゃがみこんだまま、天井を見た。
ローズの周りでお祭り騒ぎな隊員達はあまり気付いていないようだが、不思議そうに天井を見上げる隊員もいる。

「う・・・」足元でアリアスが唸るのが聞こえた。

「大丈夫か?」

「ええ・・・耳はなんとか。気持ち悪いですけど・・・」
アリアスは額に手を当てて、失った体力を取り戻すために少々の眠りに入った。

キリヒトは「少し離れる」というと立ち上がった。
周りを見回すと、ケタやメイ、シズカなど落ち着いた面々は気付いているようだ。


「砲撃が止んだな・・・」
ローズも気付いたらしく独り言のように言った。

それを察したキリヒトは、いち早くドアを開けて階段に出た。

「お、おい・・・」
後ろから声がかかる。
「少し見てきますよ。どうせどこも同じだ。まぁ、安全確認ですね」

陽気に切り返すと、キリヒトはそそくさとライフルを肩に担いで階段を上がった。
一階に上がると、すでに一階部分の天井は落ちて、とても通れる場所などなかった。

ふと、どうしてあんなに急いで部屋を出たのだろうと思った。
わざわざ一人で来なくてもよかったのではないだろうか。
考えながら、3階から他の階段に移る。

やはり自分は人と居るのが苦手なのだ、と苦笑しながらも、連絡階段の陥没していた床を身軽に下りた。
ひしゃげた手すりが上手い具合に飛び出ていて、案外渡りやすかった。

そして、やっとのことで外へ通じるドアにたどり着いた。

もし、まだ自分の事を敵と判断するものが居れば、自分は死ぬだろう。
そんなことはおそらくないと思うが、やはり扉をあける際に息を飲んでしまう。


―――ガシャ・・・


「ん〜?」
恐る恐る首だけを扉から出して様子を窺う。
周りの風景を見てから、キリヒトは恥ずかしげに頭の裏を掻いた。

どうやら見当違いな場所から出てしまったらしい。おそらく正面玄関の真裏だろう。

あるのは砲塔部に大穴の開いたギガンテスが一両。ライサンダーにでも狙撃されたような痕だ。
車体は黒く焦げていて、とても操縦手が生きているとは思えなかった。

―――また、人間が人間を殺したのか・・・

そう考えると憂鬱になってくる。
気を取り直し、デパートの壁に沿って進む。

正面側に出るとEDFの部隊が戦車の残骸の処理や、負傷者の輸送をしているところだった。
なにがあったのだろう?

自分達の火器では銃弾が身体に軽く食い込む程度の威力しかない。

ふと、大破したギガンテスに見て、キリヒトは目を剥いた。
EDF基本カラーである青のボディに、赤い血がべっとりとついていた。

キリヒトは目つきを鋭くすると、一番近くにいた若い隊員に声をかけた。

「おい」
機嫌と目つきが悪いせいか、尖がった声を出していた。

「え?はい?」
ぽけーっとしていた隊員は、不意に水をかけられて戸惑っていた。

「なにがあった?」
キリヒトの問いに、隊員はしばし難しい顔で考えると苦し紛れに言った。

「なにがって・・・わからないんです。ローズ元帥の声をみんなが聞いて・・・それでみんな銃を降ろしたんですけど、
急に戦車隊と守備隊が攻撃をし始めて・・・止めようとしたら銃で脅されて・・・そしたら今度は変なヤツラが出てきて、攻撃をしてたヤツはみんな・・・」

隊員は思い出したくもない、といった表情で言葉を搾り出した。
「殺されました」

おそらく、部隊の大半はローズ側に回ったが、部隊には一部の反抗勢力が紛れていたのだろう。
それも中々の地位にある人間が頭に立って。
そしてその人物がデパートの外で待機する部隊に反抗勢力を仕込み、もしもの場合に応じてローズ殺害を完遂できるようにしたのだ。

「その変なヤツラってのは何人規模だ?」

「わかりません。たぶん10人以内だと思いますけど・・・全員同じような服をきて・・・人間には無理ですよ!あんな動き!」

「?」

「あんな高く飛んだり、早く走ったり!たぶんもうEDFにはインベーダーが介入して―――!」

「もういい」
興奮状態に陥った隊員を手で制すと、「自分で味方に敵を作るな」と言った。

とはいったものの、まったく思い当たる節などない。
まぁ、人間ではあるようだ。オーバーなんちゃらの集団が介入するのも微妙である。

これがローズ復活の物語の結果か・・・。

キリヒトは唇を噛んだ。
不明なところが多すぎる。情報は集めておいた方がいいかもしれない。
ひとまず、今の状態で最高指揮権は誰に移っているのだろうか・・・?

「なぁ」
今度は中年の隊員に話しかける。

「ん?」

「今の指揮権は誰に・・・」
移っているんだ?と聞こうとしたが、自棄にでかい声で遮られた。

「あんた建物に立てこもってた人か!?」
なぜわかるのかはわからないが、見なかった顔、とやらで気付いたのだろう。

「ええ、そうですけど」

「ローズ元帥はどこにいるんだ?!さっさと救助しないとまずいんだが、どこに隠れてるかわからねぇんじゃ助けるのも無理だ!」
一気に詰め寄られキリヒトは顔をそむけながら答える。

「ええ、すぐに案内しますよ・・・。まぁ、まずはその手を離してくださればすぐにでも」

キリヒトの言葉に隊員は「す、すまねぇ・・・」と胸倉を引っ掴んでいた手を離した。




こうして、ローズらを含む約80名の隊員達は倒壊寸前のデパートから救助された・・・。


[No.11409] 2006/10/17(Tue) 18:55:32
fw1.tcn-catv.ne.jp
「報告」 (No.11409への返信 / 3階層) - ヘリ兵士

トム指揮下部隊作戦室
「礼を言うよ、大森隊員、今度勲章を用意しよう、従軍十字勲章あたりを」
目の前に立ち並ぶ、戦闘服を血に染めた大森達、「3人」のヴァンパイア兵に、トム入った
「裏切り者の首謀者、山崎は抹殺しておきました、その他関係があると思われる人物、片っ端から殺してます」
まるでエアコンか何かの修理の報告をするように、大森はたんたんと言葉を重ねる
「何か気になった事は?」
「恐らく山崎見てえなあのでかぶつの影響で寝返るのがこれからも出てくるでしょうね、まあ今回みたいな事はなるべくなら無いほうが望ましいですが」
「まあな、だができれば苦労はしない、しかし小娘も戻った事だ、これからはああいうのは少しは減るだろう」
言ってため息をついた後、トムは大森達にもう言っていいぞと言った

「久しぶりに人間の相手したジャン、ああ気持ち悪」
さして気にしないような口調で、廊下を歩きながらテルナは横を歩くヴァンパイア兵に言った
「同感だ、インベーダー倒すのとは分けが違う、無駄に難しくて、気持ち悪い」
テルナの横を歩くヴァンパイア兵、光がヘルメットを脱いで言う
「だな」
二人の前を歩く大森も同意した
「んジャン私こっちだから」
女子更衣室に入りながら言うテルナ
「おう」
「んじゃ」
(さっさと着替えて上言っておいしい物でも食べて気を取り直すジャン)
鼻歌など歌いつつ、着替えるテルナ
なお彼女達ファントムは

いまや実はどうどうと上の食堂やカフェで食事をしていたりする

のである
カザーがファントムの扱いに手を焼いた、というのが理由だといわれているが、本当はトムや浪岡がファントム達の人権を考慮しての事だった
なお、本部の外出るときは許可とれと言うルールがある以外は生前の知人と会った時の対応などほとんどフリーだったりする
・・・・・心広すぎだぞ、トム

何はともあれ自称生き返った女の子テルナは、今生前と同じように本部カフェに繰り出すのだった


[No.11410] 2006/10/17(Tue) 21:16:27
i60-34-146-176.s02.a015.ap.plala.or.jp
「邂逅」 (No.11409への返信 / 3階層) - ケタ

東京EDF本部 特殊防衛部隊待機室


ケタは新聞を机に置き、軽いため息をついた。
新聞には[ローズ元帥復活を支えた英雄]などと書かれ、
ケタやキリヒトなどが大きく写真で掲載されていた。

「英雄だとさ・・・ケタ(・ω・)」
そう呟き、ポケットから小さな写真を取り出し、
なにかもの悲しげな表情で写真をみつめる・・・。

「・・・・!」
「あ、ゴメン。なんか真剣そうだったからさ」
何時の間にか部屋に入っていたシリアが決まり悪そうにそう呟く。
ケタは軽く微笑んで写真に目を戻し、
シリアは、ケタに近寄りその手にある写真を覗き込んだ。

そこには2人の少年と1人の少女が映っていた。
その中の1人は10代の頃らしいが、ハッキリとケタをわかる。
・・・しかし、あとの2人はシリアには見覚えがなかった。
「・・・ケタの友達?」
シリアのなにげない質問にケタは軽く目を閉じた。

そろそろ話してもいいかもしれない。
・・・と、いうよりも誰かに告白し懺悔したい気持ちだった。
[ケタが英雄になった今]、もはや自分は必要なくなったのだから。

ケタは静かに話し始めた・・・。


・・・


時は数年前に遡る・・・。

世界にはやがて訪れる宇宙戦争の予兆を孕み、
すでに各地で巨大な未確認生物の目撃が相次いでいた・・・。

前大戦へと繋がる、エイリアンの地球侵略開始。
その忌むべき日の数週間前の話・・・。

ケタのEDF隊への入隊へと続く悲劇の話である。






ローズうんぬんで長いこと話の流れを制限してしまってたんで、
みんな書きにくかったんではないだろうか(^^;
もうしわけなす。
てなわけで、少し気楽に過去話をw


[No.11411] 2006/10/17(Tue) 23:50:34
softbank220060180225.bbtec.net
「計画」 (No.11411への返信 / 4階層) - ケタ

199X年 

世界各地でUFOや巨大生物の目撃談が相次いでいた。

たわいのない作り話。

当時はみなそう思っていたのだ・・・。



福岡

「数メートルの虫かぁ・・」
ユウは寝そべってテレビを見ながらそう呟いた。
テレビでは今日も「巨大生物」や「UFO」の特設番組が流れており、
仰々しいテロップや大げさな仮説が続いている。

「こりゃ絶対巨大生物はいるね!パンダだって100年前は未確認生物だったんだ」
同じくテレビに見入っていたケタがラーメンをすすりつつ叫んだ。
「まぁ、俺らの知らない生物はいるかもしれんけど、UFOはいないんじゃない?」
「いーや!いるね!火星に人の顔した岩が・・うごはっ!!」
興奮したケタが一気にラーメンをすすり、気管にでも入ったのかむせ返った。
その様子にユウが呆れて視線をテレビに戻す。

ユウとケタ。
彼らは小学生の頃からの親友だった。
物静かなユウ、元気なケタ、2人の性格はまるで反対だったが、
凸凹のようになんとなく波長があっていたのだ。

「そういや、卒業旅行だけどマジで登山するのか?」
「まかせろ!プランはバッチリだ!」
ユウの問いかけにケタが親指をたててウインクした。
数日前に高校を卒業し、その記念にどこかへ行くのはわかる・・・、
しかし、今時の若者が登山て・・。

「なんで山なんだ?」
「金かからないしな!あと未確認生物いるかもしれんし!!」
聞かなきゃよかった。ユウはそう思った。
「あ、そうそう。どうせだからカオリも呼ぶか」
「・・・え?来るわけないんじゃねぇ?」
ケタの言葉にユウが顔を曇らせそう答えた。
カオリも昔からの幼馴染であるが、女である。
女同士で卒業旅行行くだろうし山になんか行かないだろう。

しかし・・・


翌日 某デパート内

「あ〜、行く行く私も行く」
カオリの軽い返事にユウはあやうく転びかけた。
「ちょっと待て!山だぞ?女お前1人だぞ!?」
「山やん。まぁ、あんたらに襲われても返り討ちにできるし〜♪」
カオリはそう悪戯っぽく笑ってユウの背中をバシバシ叩いた。

昔と同じように3人で遊ぶ。
ただそれだけの事なんだけど、ユウは複雑だった。
カオリはケタに気が合る・・・俺だけ邪魔になるんじゃないかぁ?
ノリノリなカオリを尻目にユウはため息をついた。


ユウ、ケタ、カオリの3人は4日後にキャンプする予定をたてた。

3人だけの静かな卒業記念。
だが、その日は皮肉にも全世界が忘れ得ない恐怖の記念日となるのである。


[No.11412] 2006/10/21(Sat) 07:13:24
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「帰るべき場所」 (No.11412への返信 / 5階層) - jagaimo

小さな電灯が視界の真ん中でしっかりとした光を放っている。
アリアスはその光に、意味もなく手を伸ばしてみた。
伸ばそうとした右腕の筋肉に、一瞬痛みが走る。

―――無理のし過ぎ、だよな・・・

顔をしかめながらそう思った。
アリアスは詰め所のソファーで横になっていた。
昨日は帰ってきてから、サエやルミ、アレックスの顔を見て、うかつにも涙を流しそうになった。
なぜだか、自分は家から遠く離れた場所からやっと帰ってきたような、そんな懐かしさがこみ上げてきたのだ。

と、不意に目の前が暗くなった。
がさっ、と音がして、新聞のインクの匂いがする。

身体を起こしてそれを取ると、ソファーの後ろでサエが笑っていた。

「ふふっ。みんなのこと、載ってるよ。ほら写真だって」

「うん?」

サエが目の前で開いた記事を見る。
[EDF、ローズ元帥復活。]の見出しの下に、「ローズ元帥復活を支えた英雄達」という記事が載っていた。

その記事の中でも、中央の写真が目立っていた。

勇ましい表情の中に微笑を浮かべるローズに、その横で堅い顔で―――というか緊張した面持ちで写真に写るメイとシズカ。
少しヒビの入った眼鏡をかけて笑うケタに寄り添うシリア。
嬉しそうな御剣、にやけたようなK.M。
顔を背けたくなるくらいに感情の入ったガッツポーズをする伊地山。

アリアスはボロボロの状態でも満面の笑みを浮かべ、得意げな顔でキリヒトはアリアスに肩を貸していた。
顔は似ていないが兄弟のように肩を並べて仲良く笑う、ライトと虎太郎。

そして、銃を掲げローズ復活を喜ぶ、たくさんのEDFの隊員達。



みな、笑っている。みなが喜んでいる。

これが自分達の求めてきたモノかもしれない。



「・・・ぐす」

「なにっ。アリアス泣いてるの?」

「いや、もうなんか・・・。なぁ・・・ぐすっ」

あはは、とサエは笑いながらも、号泣するアリアスを見つめていた。


[No.11413] 2006/10/21(Sat) 19:59:40
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「侵略の日」 (No.11413への返信 / 6階層) - ケタ

199X年

世界は核の炎につつ・・まれたりはしてないのでご安心ください。




199X年  とある山


「ごふっ!ぐえっ!!」
キャンプファイアーをしていたのだが、ケタが拾ってきた木がまだ生木だったので、
物凄い煙がケタを襲っていた。
「なにやってんだ・・」
ユウが笑いながら棒で生木を外すと煙はおさまり、なかなか激しい炎が辺りを照らした。

「綺麗ね・・」
炎を見つめながらカオリが静かに呟いた。
たしかに人里から離れ、山の中でみる炎はどことなく神秘的である、
ユウもハンゴウで炊いた飯をかっこみながらそう思った。

山へのキャンプの1日目の夜である・・・。
後ろには先程ユウとケタが四苦八苦してたてたテントがあり、
今日はここで寝て、明日下山するのだ。

「なぁ、お前らこの先どうすんだ?」
ケタが唐突にケタらしくない事を尋ねてきた。
「うーん、俺はレストランのバイト続けて・・就職先でもみつけるかな」
「私は看護学校に通って、看護婦になるつもりだけど・・そういやケタは?」
ユウとカオリが応えた後にケタに質問を返した。
ケタは「ふふふ」と、もったいぶりながらニヤリと笑った。
・・・どうも、そのことを自分に聞いて欲しかったようだ。
「みよ!コレを!!」
ケタがそう言ってポケットから小さなバッチを取り出して掲げた。
ユウもカオリはそのバッチを見て目を丸くする。

「俺は東京にいってEDF隊に入るんだ!地球を守る軍隊だぞ?凄いだろう!!」
そう言ってガッツポーズを取るケタをユウは呆れて見ていた。

EDF隊・・・。
最近頻繁に目撃例のあがるUFOや巨大生物から地球を守るのが目的で組織された軍隊だ。
自衛隊や通常の軍隊が目標を他国や対人にしているのと違い、
地球外生命体に限定しているのが最大の特徴である。

たしか海外に本部があり、最近日本にも支部ができたとか、
この前のテレビでやってたが・・・。
まさか本気でこんな冗談みたいな軍に入る気なのか??

しかし、ケタの顔はどうみても大真面目である。
ユウとカオリは少し顔を見合わせてため息をついた・・・。


ケタの強引な誘いで始まった卒業キャンプ(?)だが、
なんだかんだで来てよかったと思っていた。
高校を卒業した今、こうして3人で同じゆったりとした時間を過ごすことなんて、
この先難しくなるだろうし・・・。


でも、まさか永遠に訪れなくなるとはユウは思ってもいなかった。

ユウ達は携帯電話を切り、完全に外界を遮断していたため気付かなかったのだ・・。

この日・・・ヤツらが地球に攻撃を開始した事を・・・。







いやぁ。ローズ救出後の話もかきたかったんだけど、
過去編はいったんでかけなかったw
でも、ジャガイモさんがほぼ完全な形でフォローしてくれたんで助かり。
伊地山のキャラよく把握してらっしゃる(・ω・)b


[No.11414] 2006/10/22(Sun) 10:25:41
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「称賛という皮肉」 (No.11414への返信 / 7階層) - jagaimo

「よっ、英雄」
食堂で新聞を読むキリヒトは、幾度となく通りすがりの隊員達にそう言われた。
特に皮肉を込めていっているのではないのだが、キリヒトは言われるたびに顔をしかめた。

「英雄・・・。俺には相応しくない名声だな」
ふっ、と自嘲気味にそう呟いた。

果たして3度も仲間を犠牲にして生き残った自分が、「英雄」などと言われてもいいのだろうか。
いや、それは『キリヒトの中では』あってはならないことだった。

仮に自分がEDFにとってとても重要な役割を担ったとしても、それは自分の力ではない。

なぜなら死んでいった仲間が、キリヒトを助け、生き延びらせたからだ。
彼らが居なければ、自分はとっくの昔に死んでいる。
だったら、その重要な役割を担い、こなせた理由の元は彼らではないか。

死んでいった彼ら、キリヒトの顔も知らない誰かかが死んでいったために、今があるのだろう。

つくづく英雄という言葉は悲しみと皮肉が混じり合った言葉である。

「あのぉ・・・」

「ん?」
不意に話しかけられた。
また「新聞に載っていた人ですよね?」だとか「写真見ましたよ」だとか「サイン下さい」・・・はないか。

「ええと・・・第276独立歩兵小隊の方、ですよね」
話しかけてきたのは若い女性だった。
長い髪を後ろでまとめ、内勤の女性隊員に支給される青と白のツートンカラーの制服を着ている。

「ああ、そうだけど?」
先ほどから溜まっていたストレスのせいで、思わず不機嫌な声で返してしまった。

「す、すいません・・・。あの、隊長殿はどちらの方に・・・」
そういえば隊長ってアリアスだったな、と思った。
年上などに対する礼儀はちゃんとしているアリアスだ。キリヒトの事も尊敬し、頼りにしている。
だから普段、アリアスは隊長という意識がない。

「放送で呼べば?」

「いえ、それがすでに1時間ほど呼んでいるのですが・・・」
呆れた。
どこで油を売っているのだろう。考えるほど苛立ってくる。

「・・・は?ああ・・・すいませんね。すぐに呼んできますよ。なんと伝えれば?」

「すぐに影山少佐の部屋へおいでなさるよう、と。お願いします」

軽く頷くと、女性は丁寧にお辞儀をして走り去っていった。

なにをやっているんだ・・・。
アリアスを叩きたい衝動にかられるが、
いきなり殴っては投げられる、もしくは逆にカウンターをいれられるかもしれない。
なんせアリアスはミヨコから格闘術を叩き込まれたのだ。

詰め所にたどり着き、ドアを開けて中を覗く。
誰もいない。

―――わけじゃなかった。
大きめのソファーの上でルミがぐーすか寝ていた。

普通、もうじき19にもなる少女が詰め所などで惰眠を貪るだろうか?
いや、まずしない。というか男としてはしてほしくない。

ふと、窓の外に見慣れた人間を見つけた。
アリアスだ。サエと連れてにこやかに笑っている。

すこし苛立ってくるが、ここで怒るのもなんか不自然だ。恋路の邪魔はしてはいけな・・・じゃなくて呼び出しだったな。


「お〜〜い」
窓を開けて二人に呼びかける。

「あ、キリヒトさん。どうしたんですか?」
サエがにこにこと笑って応対する。

「そこの隊長殿に用があるんだ。おまえさん、呼び出されているぞ」
軽い口調で言うと、アリアスは苦い顔をした。

「マジ・・・ですか?」

「マジもなにも真の事実。影山少佐、だったか。そこの部屋にだと」

「わ、わかりました。ありがとうございます。じゃ、じゃあ行ってくる!」
そう言うと焦ったように走り去った。
キリヒトがその背中を見つめる。そしてぽつりと言った。

「・・・反対じゃないか?」
アリアスはすぐに逆戻りをして、サエとキリヒトの前を疾走した。




おお、お褒めの言葉を頂けて光栄です(= ̄∀ ̄)
でもそう言われて読み直したらK.Mと御剣の性格を書き間違えていた事が発覚してしまった自分がここにいるorz


[No.11415] 2006/10/22(Sun) 23:42:45
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「未完成のEDF隊」 (No.11415への返信 / 8階層) - ケタ

199X年

日本EDF本部

「パリ、日本、中国、オーストラリアに現れた未確認飛行物体は、
巨大生物と思われる次々と巨大生物を投下していきます!!」

「日本では福岡、青森、京都にて巨大生物投下を確認。
すでに甚大な被害が出始めております!」

司令室に悲鳴にも似た報告が飛び交っている。
それの1つ1つを把握しつつ、ローズ大佐は唇をかんだ。
正直打つ手がないのである!

ローズはパリにあるEDF隊の重要性を唱え、
日本にもEDF隊を結成させた顔役の1人であり、
この時点ですでに日本EDF隊の総指揮官である。

巨大生物、未確認生物の存在はずいぶん前から確認しており、
マスコミにはあえてウソっぽく伝えていたのだ。
インチキ臭いテレビ放送で市民の不安を抑えつつ、
日本各地に少しずつ対エイリアン用の兵器を配置し、
さらにEDF隊そのものの強化も行っていた。

戦争を放棄した日本にあるまじき過激な武装と、裏ではローズを非難する声は大きかったが、
ローズは間違っていなかったのである。
もはや未確認飛行物体・・いやエイリアンの地球侵略作戦は眼前まで迫っていたのだ。

しかし・・このローズの行動も間に合わなかった・・・。

日本のEDF隊はまだ不完全である。
さらに対エイリアン用の兵器を配置した警察は数少ないうえに、
一般の警察官にエイリアンとまともに戦えるとは思えなかった。

「アメリカにはまだ侵入してないんだったな・・・。
むこうのEDF隊ならかなり充実しているはず!
なんとかして明日にはこちらに援軍にきてもらうんだ!」
ローズは決意したように通信士に向かって叫んだ。
通信士は弾かれるようにすぐにアメリカのEDF隊との回線を開き始めた・・・。

私の交渉カードの切り札をいくつか使ってでもアメリカのEDF隊を借りねば・・・。
この先制攻撃だけで日本が地球からなくなりかねない。
「今夜は地獄の日となるな・・・」
ローズはそう呟いた。


[No.11416] 2006/10/25(Wed) 07:33:19
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「ファーストコンタクト」 (No.11416への返信 / 9階層) - ケタ

199X年

福岡のとある山 22:20

3人はキャンプファイアーの炎を囲んでいたのだが、
ユウは不意になにかの物音を感じて後ろを振り返った。
「ん?どうしたんだ?」
ケタがキャンプファイヤーのやぐらに火をくべながら言った。
その横ではカオリがご飯を炊いた飯盒を片付けている。

静かな山の中・・・しかし、ソレは確実にケタ達に近付いていた。

「・・・な、なにかいるのかな?」
今度こそ確実に物音が聞こえてきた。
しかも小動物や犬が歩いている程度の音ではない。

「まさか熊とかいないよな?」
「福岡にいるとは思えないぞ・・」
ケタの言葉をユウは否定したが、自信はなかった。
それほどまでにこの物音は普通じゃない。


そして・・木々をなぎ倒し、そいつはユウ達の前に現れた・・・。


大きな黒光りする体。
巨大で鋭いアゴ。
6本の足。
それはアリに酷似したナニかだった。
しかし・・・そのサイズは6メートルはゆうに超えていた!

硬直した3人の前で触覚で盛んに動かしながら、
そいつは木々の中からでてきた。
未確認巨大生物・・・。
3人の頭の中にその言葉が浮かんだが、声はでなかった。


「・・・に、逃げろ!!」
気を取り戻したケタがそう叫んだが、それが引き金となった!
巨大生物は大きくアゴを開き一番近くにいたユウに襲い掛かる!
「・・・!」
ユウはとっさに前に倒れ、巨大生物のアゴをかわしたが、
そのアゴの力でユウが座っていた丸太が簡単に真っ二つにされた!
・・・噛まれればこの丸太と同じ事になるのは間違いない!!

ユウは立ち上がるときに、キャンプファイアーの
燃やしていた木を掴み巨大生物に向け構える。
だが、ユウの持っているタイマツでは巨大生物の前では
ただのマッチ棒に見える。

「ユウ・・!」
「ぅう!」
カオリとケタを自分の背中に隠し、巨大生物と対峙するユウ。
そのユウに向け、再びまっすぐに巨大生物が突進してくる!

ユウは目を閉じ・・・ただ闇雲に火のついたタイマツを前方に突き出した!!

次の瞬間、腕に物凄い衝撃が走り、ユウは数メートル後ろに転がっていた。
そして巨大生物の凄まじい悲鳴・・・。
ユウが突き出したタイマツは幸運にも巨大生物の目を焼いていたのだ!

「い、いまだ!!」
頭を振り回してのたうつ巨大生物に背を向け3人は一気に走り出した!
「この先に橋があったから、そこまで休むな!!」
走りながらケタがそう叫ぶ。
このキャンプの場所の手前に小さな谷があり、そこには古く細い橋がかかっていた。
その下には川が流れていたが高さは10メートル近くあって、
渡る時に怖かった程だ。
巨大生物の体ではあの橋は渡れないはずである!

橋までは200メートルもなかったはずである。
・・・しかし、200メートルがこんなに遠いと思った事はなかった。

それでもなんとかカオリとケタが橋に辿り着き、できるだけ急いで渡っている。
2人が橋を渡り終えた時、ユウもなんとか橋に到達した!

「「ユウ!!!」」
2人の絶叫の意味が一瞬わからなかった。
だが、次の瞬間橋を蹴っていたはずの足は空を切り、視界が高速で回転しだす。

「そんな・・・!」
巨大生物の足が思ったよりも速かったのだ。
カオリとケタの目の前で、
ユウは巨大生物と共に谷へと落下していった。






うーん、もうそろそろSSも終わりでしょうか。
俺の想像以上に長く続いてはいましたが、少し寂しいなw
(ぶっちゃけ、最初はマザー戦はるか手前ですたれる思ってた)
とりあえずこの話はかくどw


[No.11422] 2006/10/31(Tue) 22:52:22
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防衛戦 (No.11422への返信 / 10階層) - 不運な会社

長野支部   AM:1:00

巨大生物襲来のサイレンが鳴る。巨大生物が夜も活動可能になったため、63海兵隊はろくに寝ていなかった。
「また巨大生物かよ・・・」
と全員思っているがカインドとシェラは半分壊れている。
「巨大生物・・・殺ス・・」
そして基地の外に出た。冷たい風でカインドとシェラは元の状態に戻ったが、敵の数が異常に多い。
「敵戦力はキャリアー3機、ダロガ5機、UFO30機、蟻が40体です」
「ソフィアとシプは援護射撃、俺とシェラで突激する」
そう言うとカインドとシェラはダロガを破壊しに行く。AS-99を二人でダロガに全段命中させるとすぐダロガは破壊された。シプとソフィアの射撃で2機破壊した。
「あと2機!」
ゴリアス二人が持ってきたゴリアス99がダロガのレーザー発射口に命中し本体にダメージを与えてレーザーも破壊した。そしてAS-99も使いダロガ2機を破壊した・・・・・


[No.11423] 2006/11/03(Fri) 05:56:17
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「避難」 (No.11423への返信 / 11階層) - ケタ

199X年 福岡 と、ある山


「ぅ・・」
ユウはうめきながら目を覚ました。
体中の痛みに顔をしかめつつ、体を河の中からひきずり上げる。
どうやら打ち身は酷いが、骨折などの重傷は負っていないらしい。

月明かりの中、空を見上げると壊れた橋が目に入った。
あの高さからそう深くもない河に落ちて死ななかったのは奇跡に思えてきた。

一緒に落下したと思われる巨大生物はいなくなっているが油断はできない。
ユウは携帯を取り出してみたが全く反応がなかった、
水に浸かったのだから当然といえば当然だ。
「なんとか連絡を・・・」
橋の近くに小さな休憩所があったはずだ、あそこなら公衆電話くらいあるかもしれない。
ユウはよろめきながら立ち上がった・・・。


・・・


ユウが川べりで目覚めたとき、ケタとカオリはすでに下山していた。

落下したユウを助けたかったが、この暗闇の中正規のルート以外で
谷底へ降りるのは危険極まりない。
巨大生物のこともあるし、とにかく早く救助隊を呼ぶというのが、
ケタの出した結論であった。

とにかく連絡を取らなければ・・・そんな時前方から車の明かりが近付いてきた!
「おい!お前達なにしてるんだ!?避難命令聞こえなかったのか!?」
山を降りたばかりの2人の横にパトカーが停まり警察官がそう叫ぶ。

「助かった!おまわりさん!友達が河に落ちたんだ!助けてくれ!!」
ケタがすぐさま警官に近寄り、事情を説明する。
しかし、警官は顔を曇らせるだけである・・・。
「そうか登山してたなら知らないよな、とりあえず乗りなさい」
「・・・・?」
警官の言葉にケタとカオリは顔を見合わせたが、
とにかくパトカーの後部座席に乗り込んだ。

「残念だが、今は君の友達の救助に向かう事はできそうもない」
「・・・なんだって!?」
警官の言葉にケタは思わず身を乗り出して叫び、隣にいたカオリが慌ててケタを抑えた。
「あの・・どういうことでしょうか?」
興奮するケタを抑えつつカオリがそう尋ねるが、
警官は応えずにラジオのスイッチを入れた。

[緊急避難命令発動中です。]
[現在エイリアンと思われる未確認飛行物体からの攻撃を受けております]
[民間人の方は最寄の避難所へと避難してください]
[繰り返します・・・]

ケタとカオリが沈黙する中、ラジオはその言葉を延々と繰り返した。
「・・・・そういうことなんだ」
警官が呟き、イラだったようにラジオのスィッチを切る。

未確認飛行物体からの攻撃・・・??
ありきたりなSFにあるような出来事だが、それが現実になったとでもいうのか?

「我々も詳しい事はわかってないんだが、UFOが攻撃してきたっていうのは本当らしい。
そして巨大生物はヤツらのペットって話だ。
とにかく今は遭難した人に構っている時間はないんだよ。
さ、避難所まで送ろう」
警官がそう言うと同時にパトカーを発進させた。
もうかなりの人が避難したのか、ほとんど人気のない町をパトカーが走っていく。

「待って!あそこに人がいるわ!!」
カオリが身を乗り出して指差した方向に、たしかに人影が見えた!
ユウであってほしいと思ったが、知らない若い女性である。
「ふむ、よく見つけたね。彼女も乗せていこう」
警官がハンドルを切り、女性の方へとパトカーを進ませ、
パトカーに気付いた女性もこちらへ大きく手を振った。

その時・・・。

女性の体が突然2にちぎれ、上半身が宙を舞った・・・!
その後ろから大きな昆虫のような生物が現れる。

「ひぃ!!」
「くそ!奴らだ!!」
パトカーが急展開して走り去るときもカオリとケタはちぎれた女性から目を離せなかった。
そして、嫌でも思い知らされたのだ・・・。
先程のラジオの放送内容が事実であることを・・・。


[No.11424] 2006/11/05(Sun) 04:48:31
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対メカソラス用兵器1 (No.11424への返信 / 12階層) - フェアリー

EDF開発室にて

発明のアイデアが浮かばずタバコをふかしていた橋口にノック音が聞こえた。もちろん入ってきたのは梶谷である。

「橋口、いいニュースだ。世界中の匂いの研究機関にフェロモングレネードのサンプルを送っておいた件のことだが。フランスからよい返答だ。羽蟻用の・・・女王のフェロモンの量産に成功したそうだ。蜘蛛についてはまだどこからも返答がないがその研究機関は一発に必要なフェロモンを30ユーローを切ることを約束してくれた。あんたの作った兵器、昔と違って自滅兵器と呼ばれることは無くなったけど、結局金食い虫って言われていたからな。これでまた量産可能な兵器が増えたじゃないか。」

「俺の才能なら当然さ」と橋口は嘯いて見せた。声も顔も平静を装ってはいるが嬉しがっている事は手にとるように分かった。

「あんたって・・本当はすごい奴だったんだな。出会ったころはここまでの奴とは思わなかったぞ。」

「ああ、それは5%お前のおかげだ。」

「5%って・・・」梶谷は苦笑いを浮かべた

「発明は99%の努力と1%の閃きと言うだろう?だから努力の内4,5%と閃きの内0,5%がお前という訳だ。」等と言った。博士の口調では、まるで20%ぐらい梶谷のおかげとも言っているように聞こえた。

「閃きも努力もそんなもんか?俺は。」と言いながら、梶谷は橋口の首をひじで軽く絞めてじゃれあった。

3秒ほどやって腕を首から放すと、橋口が思い出したようにしゃべりだした。

「・・・そうそう。今1%の閃きが材料不足だから補給を待っていたところなんだが。」

梶谷はもう一度灰皿を見る、(こいつ、どんだけの時間待ってたんだろ。)と思わずにはいられない量の吸殻だ。

「灰皿を見れば大体そうだって分かるさ。あんたは発明してない時はヘビースモーカーだからな。ま、そんなことは置いといてだ。実は最初からその1%を補給するつもりで来たんだ。」橋口の表現に合わせて梶谷は言った。

「それならちょうどいい。どんな兵器を所望だ?」

「メカソラス、奴を倒せる兵器だ。」梶谷は言った。



今、メカソラスがひとつの脅威になっているので、奴を倒すための兵器を作成する話です。
この話は長いので、ここでいったん分けます。


[No.11428] 2006/11/14(Tue) 16:15:47
gw080.ibk.ed.jp
対メカソラス用兵器2 (No.11424への返信 / 12階層) - フェアリー

EDF開発室にて

「難しい注文をする・・・まずメカソラスをどうやって倒すというのだ?MONSTERーSをバイクに取り付ければそれなりの効果なら期待できるが。それでどうにかなる相手じゃないんからな。具体的にお前は何を望んでいるのだ?」

「まずは・・・そうだな。パルサーショットだ。それも強力な。出来ればほかの弾頭も一緒に使えるグレネードランチャーのような兵器にして欲しい。」そのセリフに対し橋口がため息をつく。

「本当に注文にうるさいことだ・・・で、パルサーショットのことだがそれは無駄だ。奴は体は機械だがそれを動かすのは脳なんだ。パルサーショットは複雑なプログラムを破壊するための兵器で生き物には効かない。武装を破壊することもできるが、それはミサイルのような誘導兵器に限られる。だから奴のプラズマ砲もサッカーグレネードもパルサーショットによる効果は期待できない。そんなものじゃどうにもならんだろうな。」

「それじゃあ、空間転移装置はどうなんだ?止められないのか?」
「そうか、今奴は空間転移装置を搭載しているんだったか。ならばそれの機能を停止させることは出来るかもしれない。」

「出来るのか?」

「お前の言う兵器ってのはグレネードランチャーを使ってパルスを放つ弾頭を発射する充電式の機械専用ジェノサイドキャノンと言った所か?名前はまあ『パルサーグレネード』とでも呼ぼうか。そいつについてはとりあえず可能と言えるが、やっぱり近くにいれば仲間の武器もジェノサイドだろうがな。そうなるとミサイルは危ないな。」

「よかった・・・それで他の弾頭も放てるようにしておきたいのだが。たとえば、レイピアのような兵器を打ち出してその弾頭がプラズマアークを放ちウニのような感じになる兵器。具体的に言うと、打ち出して何かにあたったら吸着してその状態で文字通りの零距離発射を出来る兵器を作れないか?」

「おいおい」橋口は大げさな驚き方をしてその後こう続けた。

「本当に今回は注文が多いじゃないか。そんなの一発作るのにいくらかかるか分からんぞ?また俺の兵器を金喰い虫と言わせる気か?大体、メカソラスを倒すということ自体どういう風の吹き回しなんだ?」

「簡単な理由さ、メカソラスは神出鬼没でEDFも何度か交戦したらしいが、そのたびに逃げられている。目障りな奴だから俺が倒してやろうってね。というか、もし俺たちの前に現れた時に生き残れるようにだ。」

「なるほど。それは確かに強力な兵器が必要だ。」

「それじゃあ作ってくれるんだな。」梶谷は目を見開いた。

「当たり前だ。というか最初からそのつもりだ。もともとお前の兵器を作ると言ったはずだ。それに・・・実を言うと金食い虫な兵器ほど作るのは面白いんだよな、グレネードと光学兵器の融合と言うのも面白そうだからな。その武器、結構いいものができそうだから、喜んで作らせてもらおうか。」

また融合か・・・これで3回目だ。梶谷は心の中で笑いながらお礼を言った。「恩に切るよ。」と、簡単な言葉だがそれ以上は必要なかった。




この話は長いのでここで再び切ります。


[No.11429] 2006/11/14(Tue) 16:18:47
gw080.ibk.ed.jp
対メカソラス用兵器3 (No.11424への返信 / 12階層) - フェアリー

「そうそう、パルサーグショットは何度かいじったことがあるからパルサーグレネードもすぐに出来る。だがレイピアは最近まったくいじってないからな、どんな構造か忘れてしまった。だから設計図をダウンロードしてきてくれないか。」
作業に取り掛かるなり橋口がそう言ってきた。この部屋には印刷機が無いので梶谷は他の場所へ設計図をダウンロードをしに行った。

「最新のものはマスターレイピアか。すごい威力じゃないか。」

と、梶谷は思わず独り言をもらす。反動が強すぎて使える隊員は少ないのだがその威力は驚異的だということが知られる兵器だ。

印刷も終わり開発室に戻る途中梶谷は橋口の好きな飲み物を買っていった。

「どこまで注文どうりに出来そうだ?」

ドアを開けて入るなり梶谷は尋ね、設計図と飲み物を少し離れたテーブルに置いた。橋口は梶谷のほうを見ずに質問に答えた。

「UFOや鏡面なら一撃だろう。だが、精鋭の奴らのように強力な対パルスシールドを持っているとか、巨大すぎてパルスが中心部までなかなか届かないダロガやディロイのような奴らはそうもいかない。まあメカソラスも同じで気力の勝負だな。もちろんその兵器でで止められるものは限られているがな。」

調べてみると弱点は角だとか、しかしそれはミサイルを操るアンテナのようなものでワープ制御装置とは関係ないらしい。実際メカソラスはその後も十分ほど戦っていた。

どちらも同じ場所にあるならミサイルが壊れることでひとつの基準になるのだが。今のところワープ装置が壊れたことを知る手立てはなかった。

「ワープできなくなったならみんなで袋叩きにすればいいだけだ。奴は少なくともマザーシップより弱いんだから。」

「それは少なくとも前大戦の時までの話だ。マザーより火力が下であることは間違いないだろうが。イコールで弱いとは限らんぞ、持久力は数倍かもしれないな。」

それを効いて梶谷は信じられないといった感じであった。

「あんなに小さいのにか?そんな馬鹿な。」そのせりふに分かってないなあ、と言いたげに橋口がため息を漏らしたあと。

「ワープをするにはワームホールを開く必要がある。そしてそれには途方も無いエネルギーが必要なんだ。そのためにいつもはエネルギーを温存しておくがその必要が無い時、つまり空間転移を封じられた時、その時はやけくそになって何をしてくるかわからないと言っているんだ、その有り余るエネルギーを使って。と言うか、俺がインベーダーなら絶対にそうする。」

「その時はぜひ無傷で『やけくそ兵器』を手に入れたいものだな。」

橋口はいかにもその時に使用する兵器を見てみたいと言った感じである。気楽な・・・梶谷は逆の反応、つまり恐ろしい想像ばかりをしていた。たまらず梶谷は質問攻めを開始した。

「ジェノサイドキャノンはパルサーショットで封じられるのか?運動エネルギー反転はシールドはどうだ?それと・・・」

等としつこく問いただした。結局EDFの兵器で言うところのミサイルとミラージュ系統及び、支援兵器だけしか封じられないと言う。マザーシップのジェノサイドキャノンのようにオートで動く武器ならブレーンコンピューターを機能停止させることも可能だがメカソラスが操作している限り普通の武器は止められないと言う結論であった。

深刻な表情をしている梶谷に対し橋口は

「わかるぞ、お前の次のセリフは『まずいな、強力な兵器を使われたらどうすりゃいいんだ。』だろ。」とふざけて言う。梶谷は「まあ、当たりだな。」

「まあ、お前が考えたところでどうにかなるものじゃないだろう。今までだってお前は生き残ってきたんだ。お前はムカデとの戦いもマザーシップとの戦いも経験したのだろう。今回も何とかなるはずだ。」

橋口のセリフは根拠が全く無いのだがそれを思い出すと少し気が楽になった。

「大体、こっちも貴重なサンプルを失なわせるような弱い兵器を作るつもりは無い。それにもうひとつの兵器『レイピアグレネード』の存在を忘れては困るな。」

橋口はもうひとつの兵器の名前をいつのまにか決めている。梶谷はそれがなんだか妙に面白く思えた。

「橋口、アンタ兵器に名前付けるの好きだな。しかも全部が全部なんのひねりも無いじゃないか。」と言うのであった。

「分かりやすくてイイだろうに。わかりにくい名前をつけたら困るだろ。」と橋口は言った。

「はは、確かにな。それじゃあ俺はもう邪魔だと思うから部屋に帰っているよ。何かあったら呼んでくれ。」

梶谷は軽く手を振って部屋を出た。




長かったけど次で終わりです。あと下に今回出てきたパルサーグレネードの能力を書いておきます。

名称:パルサーグレネード

威力:650/秒×5秒

効果範囲:30m

弾数:1

リロード時間:2秒

チャージ時間:付属ジェネレーター;20秒
       プラズマエネルギーユニット;0,5秒
消費エネルギー:25%

橋口自らが金食い虫と言い放つ兵器でその威力は計り知れない。射出→何かに当たる→その場に吸着→パルスを放つ→その場に落ちる。と言う兵器で、エネルギーを使い切った物は、回収→チャージ→再使用しなければ金食い虫では到底済まないコストがかかる。チャージは時間がかかるのでペイルウィングに頼むか特殊車両を利用することをお勧めする。


[No.11430] 2006/11/14(Tue) 16:23:57
gw080.ibk.ed.jp
対メカソラス用兵器4 (No.11424への返信 / 12階層) - フェアリー

EDFの一室にて

梶谷は武器の完成品と設計図を持ち込んでその使用許可をもらおうと、『話の分かる幹部』こと、イリス(本名、猪狩 霞)の下
を訪れていた。
「全く、とんでもないものを作るなぁアイツは。」武器の設計図に記載された情報を見てイリスがいった。

「なんだかやっぱりコストが高くつくようです。」と梶谷が言う。

「また量産不可の兵器か、相変わらずだねぇ。倹約精神てのはあいつは持ち合わせてないのかねぇ。量産可能な兵器なんてつい先

日リストに加わったフェロモングレネードをあわせても両手で足りる数なんじゃないか。」とイリスは笑っている。

「今回は俺が開発を依頼したんですけどね。だから今回は彼のせいではないんですけどやっぱり問題ですかね、あのコスト・・・」

「いや、戦果をあげられるならそれに越したことは無いじゃない?メカソラスを倒せるならなおさらだしね。」と、イリスは相変わらず話の分かる幹部であるところを見せている。

「ところで、だ。どうしてこんな兵器の開発を依頼をしたの?メカソラスと戦うなんてロクなもんじゃないよ。」イリスは言い方
は違うが橋口と同じ事を聞いた。

「やっぱり聞くんですね。橋口にも同じ事を言われましたよ。理由は、俺の昇進の話があるそうじゃないですか。でも俺にはふさわしくないって思ってね。これじゃ橋口の七光りだ、昇進を自分の力で勝ち取ったって気がしないから、メカソラスを倒せば、たとえ橋口の兵器を使ったとしてもまあ昇進もふさわしいと言えるかなって。」

「ははーん、そういうこと。でもそういうこと言って無茶すると、ひどい目にあってぇ、父親とかに間一髪のところで助けられてぇ、一通り説教した後に勇気だとか愛とかについてをを語り合うってことにならないようにね。気を付けなよ、父親役の人いないから」

「な、何の話ですかそれ?・・・」

「ライオンキングよ!!感動的な話よ。」

「そうですか(相変わらず訳わからんことを・・・)ま、まあそんなことより今の話秘密にしてくださいね。橋口には違うこと言

ってありますから。」

「秘密?秘密ねぇ、いいけど、シュークリームが食べたいな。」

「分かりました・・・」この人は幹部としてどうなのだろうと梶谷は思った。

「それじゃあこの兵器のこと他の人たちにも報告しますかねぇ。そのときは私マジメモードに入らなきゃいけない、あーあヤダヤダ。」

「イリス隊長、まだ慣れてないんですか?マジメモードの長時間使用。」

「君がイリス中佐って呼び名を呼び慣れて無い様にね。まぁでも、義手の生活にはとっくに慣れたわ。」

「イリス中佐、でしたね、そういえば。それでもあなたは私の中では今でも隊長ですよ。」

「それは嬉しいわー。それでさぁ、報告した後の会議の内容は量産可能かどうかに重点が置かれるけど・・・パルサーグレネード以外は絶望ね。私の力じゃ量産の決定はできないから。そのあと何時その兵器が日の目を見るかはかはソラス待ちって事になるでしょうね。」

「それでは、その会議でいい結果を期待しています。」

そういって梶谷はお辞儀をして部屋を出て行った。



ああ長かった。この話は今回で終わりです。最初から最後まで読んでくれた人ありがとう。

開発されたもう一つの兵器、レイピアレネードの能力を下に書いておきます。イリス中佐のプロフィールは次出るときに書こうと

思ってます。

名称:レイピアグレネード

威力:30×10

発射数:300発

効果範囲:半径5m

弾数:1

リロード時間:2秒

チャージ時間:付属ジェネレーター;30秒
       プラズマエネルギーユニット;0,75秒
消費エネルギー:37%

今回開発された金食い虫の兵器の一つで、この兵器も、射出→何かに当たる→その場に吸着→プラズマアークを放つ→その場に落ちる。と言った兵器で、エネルギーを使い切った物は、回収→チャージ→再使用しなければいけないのも同じである。この兵器は何かに当たって吸着すると360度に向かって放つウニタイプと、吸着した物体がある方向のみに放つスラストタイプがあり、スラストタイプは地面に当たるとすべてが無駄になってしまうため上級者向けであるが、ソラスほどの大きさならば結構当たる為問題はあまり無い。
またこのグレネードランチャーはさまざまな弾頭に対応しており、フラッシュ・フェロモン・パルサーと規格が同じであるため、どんな状況にも対応できる。そのうちチャージによる再利用可能なのは今のところ二つだけである。


[No.11431] 2006/11/14(Tue) 16:26:25
gw080.ibk.ed.jp
質問及び提案 (No.11424への返信 / 12階層) - フェアリー

質問がいくつかあります。
1:SSの季節はいつごろなんですか?
2:そもそも巨大生物に季節の影響ってあるんですか?
3:リペアースプレーってナノマシンという設定でいいのでしょうか?

それとSSに関する提案なんですが、ゲームを確認してみたら「機獣」より先に「空爆」・「超爆」のステージがあったので、あんだけメカソラス用の武器作っといてなんですが。インペリアルボマー・ドレッドノート編から先にやりませんか?


[No.11432] 2006/11/14(Tue) 16:55:37
gw080.ibk.ed.jp
「安全な場所」 (No.11432への返信 / 13階層) - ケタ

終わる直前まで書いたのにいきなりビジー状態になりやがった(−−;


199X年

現実を受け止められないケタとカオリ、
なにもかける言葉もない警察官。
酷く重い空気の中・・・不意に場違いな音楽が鳴った。

ケタが鞄から急いで携帯を取り出し、ディスプレイを確認する。
発信先は公衆電話だった。
[もしもし?ユウだけども〜・・]
「ユウか!?よかった無事か!」
携帯から聞こえてきたユウの声にケタが思わず大声を出した。
状況は最悪だが、ともかくユウの無事がわかったのが嬉しかった。
隣のカオリもこわばっていた顔がかすかに緩み、ため息をつく。

[とりあえず怪我はないけど・・なんだろうなさっきの巨大な蟻は・・、
今どこよ?どうしたらいい??]
「あぁ。実は今けっこうひどいことになっててな・・」
「ケタ!待って!」
まだ状況を知らないユウにケタが事情を説明しようとした時、
隣にいたカオリがケタを制し、携帯電話を奪い取った。

「あぁ、私。うん・・西小学校ってあるわよね?そこにいるから・・、
うん・・急いでね」
カオリはユウに事情を説明せずに2〜3話したあと、携帯電話を切ってしまった。
その様子にケタが眉をひそめる。
「なぁ、ユウに説明しなきゃまずくない?」
「事情知ってもどうしようもないだもん。下手に説明してパニックにさせるより、
避難所に来てもらう事が重要と思うわ」
カオリがそう言い、パトカーを運転していた警官も頷いた。

「そうだな・・。とにかく安全な場所に早く来る事だな」
パトカーが大きく旋回し、西小学校の駐車場へと入る。
ケタとカオリはユウの無事を祈りつつ、避難者賑わう校舎の中へと入っていった。


[No.11433] 2006/11/14(Tue) 20:10:21
softbank220060180225.bbtec.net
「終わる世界」 (No.11433への返信 / 14階層) - ケタ

199X年 福岡 登山用休憩小屋


「くそぉ・・迎えにきてもくれないのか・・」
ユウは公衆電話の受話器を置き、その場に座り込んだ。
暖かくなってきたとはいえ、河の水に浸かっていたのだから、
かなり体温を奪われている。
そして落ちた時の打ち身も軽くはないのだ。

ユウは痛む頭を抑えながら立ち上がった・・。
先ほどの巨大な蟻みたいな怪物がここにこないとも限らない。
電話の様子じゃ救助も期待できないだろうし、
とにかく今は自力で移動しないと命が危ないのだ。

ケタとカオリが向かった合流場所、西小学校は幸いにもそう遠くはない。
そしてそこはユウの懐かしい母校でもあった。


・・・


2時間後・・。

ユウは西小学校へとたどり着いていた。

懐かしいはずの校舎・・・今は半分以上が崩れている。

走って注意された駐車場・・・そこには燃えた車が転がっている。

みんなで騒いだ校庭・・・今はただ死体置き場となっていた・・・。


一瞬の事だったのだ・・。
カオリとケタが西小学校へ避難した数分後にヤツらはやってきた。
巨大生物の群れは避難していた民間人を一瞬で散らかしていったのだ。

「・・・・・」
死体の散乱した廃墟となった母校を前にユうは立ち尽くしていた。
状況はいまいちわからない・・・が、最悪だってことはわかった。
心が麻痺してしまったのか、普段なら直視できないだろう人の残骸の中を歩き、
ケタとカオリを探していた。

キャンプ場で自慢気に見せていたEDF隊のバッチ・・。
それを握りしめケタは倒れていた。
一目見てケタが事切れているのはわかった・・だが、ユウは何事もなかったかのように
ちぎれたケタの体の横に腰を下ろす。

「ケタ・・」
ユウはケタが握っていたバッチを手にとって見た。
EDF隊のバッチ。
たしか地球外生命体から地球を守るとかいうために組織された軍隊。
それの候補生のバッチらしい。
「・・・」
その時、ユウの上空を3機のヘリが飛んできて、ゆっくりと降りてきた。
ヘリの爆風がユウとケタを激しく襲うが2人は何も反応しなかった。

「うわ、酷いな!ここは全滅か!?」
「わからん・・一応探してみよう」
ヘリから降りてきた妙な格好をした2人があたりを見渡し息を呑んだ。
その手にある銃を構え、あたりを警戒しはじめる。
・・・そして、血の中に座っているユウに気づいた・・・。


・・・

・・・


199X年 福岡上空

「・・・」
EDF隊に救助されたユウはヘリの中で世界の状態をEDF隊員に聞いていた。
ユウ、ケタ、カオリがキャンプを行っていた日に、
地球外知的生命隊は地球への侵略を開始したのだ。
UFOにより世界各地に巨大生物を投下し、同時に小型UFOによる攻撃。
まだ本格的に活動できる状態でなかったEDF隊は後手にまわり、
多くの避難所は壊滅。
・・・その死亡者は全世界で数億人に達したとも言われている。


[No.11434] 2006/11/18(Sat) 23:30:33
softbank220060181002.bbtec.net
Re: 「終わる世界」 (No.11434への返信 / 15階層) - ケタ

現在 東京EDF本部


「それでケタ・・じゃなくてユウ。あんただけ生き延びたの?」
「そういうこと(・ω・;)」
ケタはそう答えてシリアに渡した写真を指差した。
写真の裏にはケタ特有の字で[199W年 親友のケタ、カオリと]と書いてある。
シリアはなにがなんだかわからずに目を細めた。

「宇宙戦争がはじまったあの日にケタとカオリが死んだのはわかったわ。
でも、生き残ったユウはなんでケタを名乗ってるの??」
シリアの当然の質問にケタは下をむいて頭をポリポリと掻いた。

あの時のケタ・・いやユウは正常な状態ではなかったのだ。
親友ケタとカオリの死を受け止めることができずになんとかして逃げたかった。

・・・ケタがいればケタを慕っていたカオリも戻ってくるかもしれない。

・・・ケタがいないなら俺が変わりにケタになればいいんじゃないか?

壊れたケタの頭はそういう極論に達してしまったのだ。


「呆れた」
「ん、俺もそう思ってる(^^;)」
馬鹿にしつつシリアはなんとなく今までの事がわかってきた。
ケタの異常なまでの仲間生存への執着の要がこれなのだろう、
自分がなにかすると「ケタ」の名前に傷がつくわけだ。
ケタ自身が元々持っていた優しさと相まって今のこいつになったわけだ。

「んで・・これからどうするの??
ケタを英雄にしたんでユウに戻りたいの?」
「いや、今の俺はすでにケタはケタでも、死んだ親友のケタではないよ。
ただコードネームが[ケタ]なだけのユウ(・ω・)ノ」
ケタはそう言ってシリアの頭に手を乗せた。

「仲間や隊長の死でとっくの昔に目が覚めてる・・・。
死んだ人は戻らずに、変わりもいない。
・・・その心だけ継いで自分が生きるしかないんだわな〜・・」
ケタはそう呟いて部屋から出て行った。

頭ではそうわかってても誰かに自分の昔の間違いを聞いて欲しかったのだろう。
「あんたはあんたよ・・」
シリアは微かに微笑んでケタが出て行ったドアにむかってそう言った。



EDF入隊編終わり〜。
つか、もう人もいないだろうけど、一応かきおえました(^^;


[No.11435] 2006/11/19(Sun) 00:03:45
softbank220060181002.bbtec.net
SSの最後に (No.11435への返信 / 16階層) - jagaimo(あす

ケタさんお疲れ様です^^
とても面白かったです。書き終えてくれたので嬉しいですw

さて、ここからはさよなら挨拶ですよ(?)
ケタさんがおっしゃった通り、自分もこの掲示板でのSSは終り時が来たと思います。
本当ならば皇帝都市撃墜までを書きたかったのですが、さすがに人数が足りませんw

それに私はブログの方で地球防衛軍の別の物語を書いているので、そっちに専念したいと思います。
あ、ちなみにHNは「あす」に統一しましたw
ついでにブログのアドレスも張っときますので来てください(宣伝!?

ずいぶんと長くこの掲示板にてSSを書かせていただきました。
書き始めてばかりの時は私の文章は分かりやすさや表現力に欠けていました。
しかし、自分でいうのもアレですがここでSSを書いて上達したように思いますw

今まで一緒にSSを書いてくれた方々、SSを見てくれた方々、掲示板の管理人様(いるのでしょか?w)本当にありがとうございました。

そういえばhrさんのサイト、地球防衛軍 攻略指令支部も掲示板のほうでもSSスレが芽生えたようですw
そこではみなさん、一人一人が別の物語を書いているようです。

地球防衛軍3は買えない私ですが、PS3、もしくはPS2での次回策が出るようならば即刻買いますw
オンライン対応のEDFが出ればみなさんとも再会できますねw

ありがとうございました。






ってなんで俺が締めてんの(ぇ 
ケタさん締めてっ!w


[No.11436] 2006/11/19(Sun) 18:50:12
tcn032087.tcn-catv.ne.jp
Re: SSの最後に (No.11436への返信 / 17階層) - 卍流刃若火卍

> ケタさんお疲れ様です^^
> とても面白かったです。書き終えてくれたので嬉しいですw
>
> さて、ここからはさよなら挨拶ですよ(?)
> ケタさんがおっしゃった通り、自分もこの掲示板でのSSは終り時が来たと思います。
> 本当ならば皇帝都市撃墜までを書きたかったのですが、さすがに人数が足りませんw
>
> それに私はブログの方で地球防衛軍の別の物語を書いているので、そっちに専念したいと思います。
> あ、ちなみにHNは「あす」に統一しましたw
> ついでにブログのアドレスも張っときますので来てください(宣伝!?
>
> ずいぶんと長くこの掲示板にてSSを書かせていただきました。
> 書き始めてばかりの時は私の文章は分かりやすさや表現力に欠けていました。
> しかし、自分でいうのもアレですがここでSSを書いて上達したように思いますw
>
> 今まで一緒にSSを書いてくれた方々、SSを見てくれた方々、掲示板の管理人様(いるのでしょか?w)本当にありがとうございました。
>
> そういえばhrさんのサイト、地球防衛軍 攻略指令支部も掲示板のほうでもSSスレが芽生えたようですw
> そこではみなさん、一人一人が別の物語を書いているようです。
>
> 地球防衛軍3は買えない私ですが、PS3、もしくはPS2での次回策が出るようならば即刻買いますw
> オンライン対応のEDFが出ればみなさんとも再会できますねw
>
> ありがとうございました。
>
>
>
>
>
>
> ってなんで俺が締めてんの(ぇ 
> ケタさん締めてっ!w


なぁんだってーーーーー!?
まだ文書いてなのに終わりそう・・・・


[No.11437] 2006/11/20(Mon) 10:34:29
202.136.188.206
Re: SSの最後に (No.11437への返信 / 18階層) - ケタ

そろそろもう終わりですね〜ここの小説も。

今まで楽しかった分、残念ではありますが俺の予想していたよりも
非常に長く続き、盛り上がったので満足もしていますw
もともと小説や話を作ることが好きだったのですが、
色々な人と話をあわせていくのは新鮮で楽しかった。

まぁ、俺はこれからもこの掲示板をちょくちょくのぞいていますので、
なにか盛り上がり始めたら再び現れます(^^)
地球防衛軍3発売でまたなにか始まるかもしれませんしねw


実は俺もブログをはじめてみました!
まぁ、今日立ち上げたばかりでまだなにもないですけどね(^^;
ゲームの考察以外に、ここでの小説のオマケのようなものも
載せようと思いますので、興味ある方はぜひ覗いてくださいw


地球防衛軍SSを始めるきっかけになったヘリさんに、

途中すたれかけた小説を再び支えてくれたジャガイモさんに、

読んでくれた皆様に、

話を創造してくれた作家さん達に、

いままでありがとうでしたww


[No.11438] 2006/11/20(Mon) 20:56:57
softbank220060181002.bbtec.net
Re: SSの最後に (No.11438への返信 / 19階層) - フェアリー

皇帝撃墜までやろうと思っていたので残念です。これじゃ俺はピエロだな・・・ですがケタさんが抜けるのでは仕方がないですね。この機会に私もしばらく休みますかね。まぁ、製作途中のやつは終わらせるけど。
それではみなさんさようなら。


[No.11439] 2006/11/21(Tue) 17:02:19
gw080.ibk.ed.jp
Re: SSの最後に (No.11439への返信 / 20階層) - ぴーす

う、SSもついに終わりですか・・。
一度はやめるのを延ばしてもらったこともありましたが
今回はさすがにもう無理そうですね。
いままで楽しませていただいてありがとうございました。

>ケタさん
ブログを開くんですね。
いままでの伏線の中身がひょっとして明かされないまま終わるのかと思って実は結構心配してました。
箇条書きでもいいので見れたらいいなぁ・・なんて勝手に期待してます(^^


[No.11440] 2006/11/21(Tue) 19:20:47
softbank219048181001.bbtec.net
ご苦労様でした (No.11440への返信 / 21階層) - ヘリ兵士

あ、はいわかりました皆さんSSをやめるのですね
わかりました、どうかお元気で


[No.11441] 2006/11/25(Sat) 14:29:13
i60-34-90-110.s02.a015.ap.plala.or.jp
勝利絶対不能 (No.11441への返信 / 22階層) - ヘリ兵士

熊本一帯のインベーダーを殲滅するべくヘリが考えた作戦、それは半永久的に熊本に潜み、ゲリラ戦を行うと言う地味な物だった
地味だが、そこにヘリがいると言う事で、インベーダーに多少なりとも抑止力が効く
そう思ってのゲリラ作戦だ
・・・もっとも、ヘリの計算では、自分達はもって1週間と目測されている

双眼鏡ではるか彼方のインセクトヒル2本と、その周囲に集まっている化け物昆虫どもを崩壊したビルの屋上から眺めながら、ヘリはため息をついた
「ディロイにダロガにUFO、羽アリにバゥに、ワオ、キャリアーまでいるな、赤黒アリの数はもうわからん」
ヘリの言葉に、横でサンダースナイパーを構えていた許深は思った
どうあがいても、自分達の兵力でかなう相手ではない、仮に勝ったとしても全滅に近い打撃を受けているに違いない、と
「それで?どうします?隊長、一発でも攻撃すれば一斉攻撃を受けますよ」
同じくジェノサイド砲を構えながら、影が言う
いくらジェノサイド砲でもあの数を消し飛ばすのは無理なので、これは悪魔で気休めの攻撃準備である
・・・まあ、暴発したら全て終わりだが
「チャンスを待とう、いつか必ず、チャンスがあるはずだ」
ヘリはそう言って、2人と、後ろで待機していたフェンナに退避を命じた
「チャンスは、必ず来る」
ヘリは自分に言い聞かせるように、言った


[No.11442] 2006/11/25(Sat) 14:44:08
i60-34-90-110.s02.a015.ap.plala.or.jp
出撃準備 (No.11442への返信 / 23階層) - フェアリー

EDF支部に突然緊急招集がかかる。

梶谷は仮眠の途中であった。

「何だってんだいきなり?」

そう思うなりアナウンスが聞こえてくる。

「緊急事態、新型円盤と同型の色違いの円盤が多数投下された。敵は優れた爆撃能力を持つ模様。繰り返す・・・」

なるほどそいつらの掃討に当たれと言いたいわけだ

集会場へいくときイリス中佐が携帯で話をしていた、

「なんだか予定よりも早くなりそうだな、どうする?」などと話している。どうやらお取り込み中のようだ。話しかけるのはやめておこう。

集会所に着く。イリス中佐もちょっと遅れて入ってきた。ほかのさまざまな幹部の中でイリス中佐が一番前に立ち大声で兵たちに命令を下す。

「聞いてのとおり新型円盤がこの近辺に現れたのだが、集めた要件はひとつだ。この作戦に緊急で参加してもらいたい。参加したいものは前に出ろ。」

いつに無くマジメモードのイリス中佐の声はよく通る。しかしその声とともに前に出たのは目標とする人数の3/4ほどである。もちろんその中に梶谷もいる。

「早く前に出ろお前ら。軟弱者め!」

と、名前を覚えていない影の薄い幹部が言い出す。

「出ないなら我らの権限で選ばせてもらうぞ!!」

そういうといやいやながら前に出る人物がちらほらといる。結局それで目標の人数に達したわけだが、誰だって詳しい性能がわからない敵とは戦いたくないから兵が集まらないのは当然か。


解散して準備ができ次第、各自出撃といわれ、梶谷は携帯電話で橋口にバイク整備を頼んでから車庫へと向かっていった矢先、イリス中佐が話しかけてきた。

「突然の出撃、困るわねぇ梶谷君。」

「あ、イリス中佐、何でしょうか?」いつのまにかイリス中佐が隣を歩いていた。そして

「後で渡したいものがあるからそれまで出撃せずにまっててね。」といってそそくさと走っていった。

「あ!ちょっと待っ・・・なんだろ?お守りでもくれるのかな?誕生日でもないのに・・・」

歩きながらしばらく考えたが、結局何も判らぬまま橋口の居る車庫へ向かった。

「なんだ、梶谷か、敵さん新兵器を投下したそうじゃないか。今回は死なずに帰ってこれるか?」入るなりこれだ・・・まあその通りで死ぬかも知れないんだけど。

「いや・・・何度も言う様に死にに行く訳ではないから。とりあえず・・・あんたの装備を信用させてもらうってことでいいだろ?」

「『信用する』か、嬉しい事だな。そんな事より前方の兵器はこれでいいのか?サンダースナイパー40で、この兵器は俺が作ったものじゃないからやきもちが焼けるな。精度を上げてライジン2にでも改造したい気持ちをぐっとこらえていた所だぞ。」

「モンスターSは優れた兵器だけど、バイクに乗りながら射撃するには向かないってば。それぐらい我慢してくれよ。」

「まぁ、いいか。とりあえず整備は完璧だ。お前の手持ちの武器の準備もいいな?」

「あぁ、手入れはきちんとしている。このパルサーグレネードもソラスの前に使うことになりそうだな。」

「そうそう、ソラスノ前にといえばそのときに渡そうと思っていたものがあるのだが。」と橋口が言う。

「イリス中佐もさっき似たようなことを・・・まさか二人で何か用意したとか?」

「勘がいいな。いや?そうでもないか。そのプレゼントの内容なんだが。」

「お前はまたとんでもないものを用意しているんじゃないか?」梶谷は疑うような目で橋口を見る。

「見たほうが早いかな。プレゼントは・・・」そういいながら隣の部屋へのドアに近寄り「イリス隊長だ。」といってドアを開ける。確かにイリス中佐が立っている。

「・・・・・・・・なにそれ?」梶谷は呆然としていてその言葉しか出なかった。『開いた口がふさがらない』を見事に体現している。

「プレゼントはサプライズ。でしょ?見てよこれ」と左腕を上げながらイリスが言う。よく見ると義手があるべき場所にゴツイ銃のような物がついている。

「イリス中佐・・・その左腕はどうしたんですか?」多分聞いてほしいことなので一応質問することにした。




「SSの最後に」でいったとおり製作途中のものを最後まで終わらせようとしてる最中です。人が少ないとさびしいな・・・とりあえずこれだけは最後まで終わらせようかと思ってます。


[No.11462] 2006/12/11(Mon) 16:04:29
gw080.ibk.ed.jp
左腕 (No.11462への返信 / 24階層) - フェアリー

「俺からか?仕方ないな。えーと前、新たな武器を作るとき、確か新型バイクを作るときMXサンダーボウがどうだとか言っていたじゃないか。」

「ああ、確かに。それなら陸戦兵も使えるって話で。」

「あれをためしに作ってみたのだが、重量がペイルウイングの基準をはるかに超えていて、無用の長物になってしまった。お前に使わせるという手もあったのだが、それだと何かに負けた気分だ。」

橋口は相変わらずの様子で失敗をしているようだ。

「・・・相変わらず学習しないんだなお前は。重量は最初から計算しておけよ。それと負けた気分って何だ?」と梶谷があきれる。

「その無用の長物をどう処理するか?そう考えたときお前からイリス中佐の特徴を、つまり左腕を失ったということを思い出して、失った腕の分武器が基準より重くても飛ぶのに支障はないんじゃないかと考えた。そしてイリス中佐にもし再び戦場へ戻る意思があるならこいつを使ってみないか?と聞いてみたところ・・・」

「私が快く戻りたい意思を表明したわけ。」とイリスが話に割り込んできた。

続けて「私に管理職は合わないからねぇ、これでも戦線に復帰するために結構頭下げたのよ。」

「つまり橋口は行き当たりばったり、イリス中佐はまた隊長に戻ってくれるってことですか?」

「まあ、そういうことだねぇ。橋口は行き当たりばったりよねぇ。」

「・・・・・・」橋口は黙ってしまった。だが行き当たりばったりというのは事実であるから仕方ない。

「なるほど、これでまたあなたと一緒に戦うことができるのか。虹の神と呼ばれたイリス隊長の復活か・・嫌でも士気は上がるでしょうね。」と梶谷。

「まあ、私は隊長から隊員へと格下げ食らったけどね。一応あなたより二つ階級上だけど。」

イリスはそういいながら肩にミラージュを背負いレーザーライフルをバイクに積み込んだ。

「わるいけど後部座席の先約をキャンセルしてくれない?」

イリスは早々とバイクに乗り込みヘルメットも着けている。こうなったらもうてこでも動かないだろう。仕方がないのでコンビを組んでいた隊員に連絡をしてそちらにはヘリにでも乗ってもらうことになった。

そして梶谷も武器・アーマーの準備が終わった。後ろの座席にイリス隊長を乗せ、エアーバイクを走らせた。



ここでやっとイリスのプロフィールを書ける。もう誰も見てないかもしれないけど・・・


イリス (本名:猪狩 霞
出身:日本 埼玉県
誕生日:11月4日
身長:153cm
体重:50kg
血液型;A型

華麗な戦い方から虹の神の名と本名にちなんでイリスと呼ばれるようになった隊員。戦場では威厳のこもった声となり、梶谷には「マジメモードと呼ばれている。」


[No.11467] 2006/12/22(Fri) 15:59:55
gw080.ibk.ed.jp
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