こてふぁて/えくすとら - アズミ - 2014/01/16(Thu) 14:49:33 [No.579] |
└ 世界観(Fate/EXTRAより) - アズミ - 2014/01/16(Thu) 15:33:09 [No.580] |
└ キャスタールート予選1(マスター) - アズミ - 2014/01/16(Thu) 16:03:51 [No.581] |
└ キャスタールート予選2(サーヴァント) - アズミ - 2014/01/16(Thu) 17:41:09 [No.582] |
└ キャスタールート一回戦1(マスター) - アズミ - 2014/01/17(Fri) 17:19:24 [No.583] |
└ キャスタールート一回戦2(マイルーム) - アズミ - 2014/01/17(Fri) 18:08:34 [No.584] |
└ セイバールート一回戦3(サーヴァント) - アズミ - 2014/01/17(Fri) 23:07:26 [No.585] |
└ セイバールート一回戦終了 - アズミ - 2014/01/18(Sat) 00:44:05 [No.586] |
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 1. Log in/inside of a cradle 身に覚えない罪科を帯びて、幼子は川岸に辿り着く。 積み上げる石は業か、縁か。 いずれにせよ、その先が無為であることに変わりはない。 だが、なればこそ。 幼子よ、積み上げることを厭うてはならない。 生命とはすなわち、無為の意味を知る旅なのだから。 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ●STORY● そして、一回戦の幕が上がった。 2階掲示板にて発表された、対戦表にコウイチと並ぶ名は、「高橋敬治」。 知った名だった。 コウイチと同じくレジスタンスに属する霊子ハッカー。 元警官であり、西欧財閥の実質的な日本吸収に異を唱えレジスタンスに身を投じた男。 レジスタンス同士で一回戦から無為に潰しあうことになる。 ケイジは、コウイチに令呪の破棄を勧告する。 無論それはそのまま彼の死を意味するが、それでもなおケイジは言を翻さない。 戦うことは、時として座して待つ死より苦痛を伴う。 傲慢ではない。 争いの中で生きてきたからこその、重い響きがそこにあった。 それでも、コウイチは令呪を捨て去りはしなかった。 キャスターを呼ぶときに、選んだのだ。生きることを。 この命を始めると、決めたのだから。 聖杯戦争の期間は一回戦につき7日。 真っ向勝負で雌雄を決する7日目の決戦までに、6日間の猶予期間(モラトリアム)が与えられる。 とはいえ、その期間も無為に過ごすことは出来ない。 アリーナに配置された2つの決戦場への暗号鍵(トリガーコード)を入手する必要がある。 コウイチはキャスターを伴い、アリーナへと歩を進めたのだが……? ●EVENT● アリーナの最奥、暗号鍵の配置された小部屋の前に、待ち受ける人影があった。 誰何の必要はない。ここで自分を待ち受ける人間は、一人しかいない。 一回戦の相手、ケイジ。 それだけではない、巌の如き偉丈夫の傍らには、マスターに負けず劣らず隆々とした体格の中年男が佇んでいる。 時代がかった軍帽に、携えたライフルは……スプリングフィールド銃。 装いからして、西部開拓時代の英霊か? 「成る程……待ち伏せ、というわけですか。マスター、私の後へ」 キャスターが庇うように前に立つ。 「おとなしく令呪を捨てることを期待したわけじゃない。 が、お前に戦う意思があることはちょっとばかり意外だな。 お前は、あの老人たちを嫌っていると思ってたよ」 老人たち。コウイチを育てた、レジスタンスの上層部。 西欧財閥によりその座を奪われた、古き魔術師(メイガス)たち。 無論、コウイチは彼らを好いてはいない。 彼らはコウイチを育てはしたが、そこには道具の手入れ以上の意味も意思も存在しなかった。 ゆえにこそ、こうして惜しげもなく使い捨てる。 なぜ、おとなしく“使い捨てられてやる”のかと、ケイジは問うている。 「そいつは今大事なことかい、大将?」 ライダーが割って入る。 「これから殺す相手の事情なんぞ、知ってもどうしようもあるまいよ。 鉄火場で重要なのは唯一つだ。この小僧は――」 銃口がこちらに向けられる。 「――闘る気だぜ。俺たちの敵だ。それだけわかってりゃ、俺らの仕事は一つだろうが、ええ?」 臆する必要はない。 たとえ次の瞬間弾丸が発射されようと、キャスターは防ぎ切ってくれる。 そう、彼女の背中が言っている。 臆する必要はない。 瞬き一つせず、顎を開いた殺意を見返した。 ――ハ、とライダーが嗤う。 「おまけに肝が据わってやがる。小癪な餓鬼め」 それを阻むようにキャスターが経典を展開する。 「一度だけ警告します。退きなさいライダー」 「NOと言ったら?」 「無論――“退かすまで”です」 経典の文字が中空にホログラフの如く浮き、輝いた。 般若波羅蜜経。空を説く仏教典――無論、ただの経典であるわけがない。 概念武装(ロジックカンサー)。 魔術のような自然への干渉ではなく、意味や概念への干渉を発生させる攻性プログラム。 これがキャスターの武器か。 猶予期間中の戦闘行為は聖杯戦争のルールに反するが、安全地帯である学園内と異なりエネミーとの戦闘を前提とするアリーナ内ではシステムの介入に若干のラグがある。 ……概算で3ターン、と言ったところか。キャスターはその間に決着をつけるつもりだ。 「言うねぇ、別嬪さん。そういうガツガツした具合は、俺と気が合いそうだぜ。 で、どうする大将」 問いながらも、答えを待たずケイジのサーヴァントもまた前に進み出る。 ケイジは、命じた。 「殺れ、ライダー」 「アイ・アイ・サー!」 ムーンセルの戦闘停止勧告を合図に、キャスターとライダーがアリーナで激突する。 ●STATUS● 【HN】ケイジ 【名前】高橋敬治 【契約サーヴァント】ライダー 【所属】レジスタンス 【出身】日本 【経歴】 日本人。レジスタンスに属する名うての霊子ハッカー。 元は警官であり、西欧財閥の実質的な日本吸収に異を唱え、抵抗活動に身を投じた。 寄るべき国家を失ってもなお日本の法曹としての自覚と誇りを以って西欧財閥の管理社会に敵対する。 しかし本人は否定するものの、ライダーに言わせれば法も故郷も彼にとっては建前でしかなく、内には暴力を寄る辺とする獣性と攻撃性が潜在しており、既に「抗うことそれ自体」が目的と化しているという。 【CodeCast】 bind_kurikara(32) ……アタックスタン(1手)。 修得型コードキャスト。不動明王呪。 gain_str(16) ……サーヴァントの筋力を強化。 礼装型コードキャスト。 [No.583] 2014/01/17(Fri) 17:19:24 |