ガンダムビルドファイターズC.C.(仮題) - 咲凪 - 2013/10/16(Wed) 12:47:32 [No.569] |
└ ミヤハラ・トウゴ - 咲凪 - 2013/10/16(Wed) 12:59:11 [No.570] |
└ ミサキ・アスタ - アズミ - 2013/10/18(Fri) 01:55:31 [No.571] |
└ 湖底市の人々・1 - アズミ - 2013/10/18(Fri) 02:17:13 [No.572] |
└ 謎の少女 - 咲凪 - 2013/10/19(Sat) 03:05:31 [No.573] |
└ 特訓!、トウゴ対アスタ - 咲凪 - 2013/12/14(Sat) 12:53:58 [No.574] |
└ コガ・セリリ - アズミ - 2013/12/14(Sat) 20:48:26 [No.575] |
└ トウゴの本気 - 咲凪 - 2014/01/23(Thu) 13:14:49 [No.587] |
└ 悪夢のガンプラ狩り - 咲凪 - 2014/02/09(Sun) 20:10:53 [No.588] |
└ ストライク・カレント - 咲凪 - 2014/03/24(Mon) 22:28:35 [No.589] |
「……お、出来たのか」 トウゴが取り出したガンプラを見て、アスタは小さく微笑んだ。 そのガンプラはこれまで何度もアスタが相手をしたヴィクトリーガンダムでは無かった。 スミイレに部分塗装はこれまで通り、しかし未熟で荒い工作ながらも合わせ目消しに挑戦し、加えてトップコートもきちんと吹いてあるようだ。 それは“あの時の少女”と再戦する日の為に、トウゴが作り上げた、トウゴが今持っている技術を総て注ぎ込んだガンプラだった。 「はい、今の俺に出来る事は全部やった、俺のガンプラ……エールストライクガンダム!」 〜「トウゴの本気」より〜 【ガンプラ】 名称:エールストライクガンダム ベースキット:1/144HGSEED エールストライクガンダム 制作者:ミヤハラ・トウゴ 解説: 謎の少女との再戦の為に、今のトウゴに出来るプラモ制作技術を注いで作り上げたガンプラ。 アスタとの特訓から、多すぎる武装はウェポンセレクトに手間取る事や操作ミスを起こしやすい事を学び、 装甲と機動性のバランスを踏まえて、トウゴがチョイスした機体は結局ベーシックなストライクガンダムだった。 ストライカーパックシステムの利便性はガンプラバトルでも健在であるが、 より重武装なI.W.S.Pやノワールストライカー等ではなく、エールストライカーを選択している理由は、前述の装備過多による操作性の悪化を嫌った為である。 「これで戦いの準備はバッチリ……ではあるんですが……」 意気揚々とした様子のトウゴは声のトーンを落とす。 アスタは一瞬その変化の理由が判らず不思議に思ったが、すぐにトウゴの意図が判った。 このエールストライクガンダムはトウゴがあの“少女”と再戦する為に作り上げたものだ、しかし……。 「結局、あれから俺も店であの子を見てないな……」 「そうですか……何処の誰かって事も判らないし、もう会えないのかな……」 その可能性は高い、とアスタは感じた。 先にも後にも、あの少女を見たのはトウゴが戦ったあの一日だけだ、となれば普段このばびろに屋を利用していない事はおのずと想像が付く。 ガンプラバトルの為の機材は模型専門店や大型量販店ならば置いてある為、大会でも無い限り、ガンプラファイターが自らのホームグラウンドから出てバトルをする等、稀な事だ。 それはトウゴも理解している事であったし、なおさらアスタは感じた事をそのまま言う事を躊躇った。 「まぁ、見かけたらお前がバトルしたがってるって事を伝えておくよ、そう気を落とすな」 「はい、ありが――」 「すいません、ディジェありますか?、旧キットの1/144……」 ありがとうございます、とトウゴが言いきる前に、トウゴとアスタの耳に、何時だか聞いた声が聞こえた。 二人揃って慌てて声の方を向くと、今日も鉄仮面の店長が接客をしていた、ガンプラバトルが流行といっても、それでも模型店で見かけるのはまだ珍しい、女の子の客だ。 キラキラしている印象の、およそガンプラとは無縁そうな金髪の少女……あの時の少女が、ディジェ(旧キット)を買っていた。 「「居たー!?」」 「「うわっ、びっくりした……」」 揃えて驚きの声を出す男二人に、少女と鉄仮面の店長もまた、同時にビクッと身を震わせて同じ反応を返すのだった。 〜「トウゴの本気」より〜 [No.587] 2014/01/23(Thu) 13:14:49 |