ガンダムビルドファイターズC.C.(仮題) - 咲凪 - 2013/10/16(Wed) 12:47:32 [No.569] |
└ ミヤハラ・トウゴ - 咲凪 - 2013/10/16(Wed) 12:59:11 [No.570] |
└ ミサキ・アスタ - アズミ - 2013/10/18(Fri) 01:55:31 [No.571] |
└ 湖底市の人々・1 - アズミ - 2013/10/18(Fri) 02:17:13 [No.572] |
└ 謎の少女 - 咲凪 - 2013/10/19(Sat) 03:05:31 [No.573] |
└ 特訓!、トウゴ対アスタ - 咲凪 - 2013/12/14(Sat) 12:53:58 [No.574] |
└ コガ・セリリ - アズミ - 2013/12/14(Sat) 20:48:26 [No.575] |
└ トウゴの本気 - 咲凪 - 2014/01/23(Thu) 13:14:49 [No.587] |
└ 悪夢のガンプラ狩り - 咲凪 - 2014/02/09(Sun) 20:10:53 [No.588] |
└ ストライク・カレント - 咲凪 - 2014/03/24(Mon) 22:28:35 [No.589] |
少女はトウゴのガンプラ――――ストライクガンダムを見た。 エールストライカーを破壊された為にストライカーパックが無いのは損傷の中ではマシな方で、右足のアンクルアーマーは砕けて無くなり、左手は軸が折れたのか無くなっている。 アンテナも折れて、全身細かい傷だらけ、酷い有様だった。 「…………」 「ミヤハラさんを責めねーでくれ、これは……」 少女の沈黙を、怒りからだと思ったオルガがトウゴを弁護しようと前に出た、だがそれを制したのはトウゴ自身だった。 「……ごめん、こんな状態では、君とは戦えない」 「…………」 勝手な物言いだとトウゴは思った、トウゴが希望した戦いを少女に約束させたのに、少女との約束を放り出してバトルをして、遅刻をして、そしてバトルそのものを今、諦めている。 本音を言えば、この状態からでもトウゴは少女とガンプラバトルがしたい、あれだけ熱望した戦いを諦める事なんてしたくはない。 だが、それでは間違いなく負ける戦いにストライクガンダムを差し向けなければならなくなる、大事に作り上げたガンプラ……ただそれだけではない、共に戦いを潜り抜けたこのストライクガンダムは、もはや戦友にも等しい。 戦いに傷ついた戦友を、どうして自分の我儘で死地に追いやる事が出来るというのか、今は一刻も早くこのガンプラを直してやりたいとトウゴは思う、戦いへの情熱よりも、強く。 「…………」 少女はトウゴを見て、ストライクガンダムを見て、一度目を閉じて何かを考えているような……思い出しているような、そんな仕草を見せた。 「貴方は……少しだけ、私の知っている人に似ています」 「えっ」 少女の声色に、怒気は一切含まれていない、大体の事情を察しているという事もあるが、トウゴが作ったストライクガンダムは、傷ついているとはいえ、彼が一生懸命に作り上げたものだという事がビルダーである少女には判ったのだ、そしてビルダーであるからこそ、彼が今、どんなにストライクを直してやりたいと思っているかも理解できる。 少女は鞄からチラシを一枚取り出すと、それをトウゴへと差し出した。 「来月開催されるこの大会に、私は出場します……………貴方とは、そこで戦いましょう」 〜ストライク・カレントより〜 【ガンプラ】 名称:ストライクカレントガンダム(ストライクカレント) ベースキット:1/144HGSEED エールストライクガンダム 解説: ガンプラ狩りとの戦いで破損したストライクガンダムを修理したトウゴのガンプラ。 修理の際に、部分的にオリジナルの塗装を施し、前腕部、アンテナの一部、脚部の一部がブルーで塗装されている。 また、胸部、腰部にジャンクパーツを使った形状変更(装甲増加)を行っている。 「……出来たっ」 前腕や脚の一部等にオリジナルで塗装を施し、独自性を出す為に、ジャンクパーツを使ってほんの少しボディの形状を変更、修復が完了したストライクガンダムはその姿を変えていた。 アタッチメントの破損したシールドやストライカーパックはまだ無いが、ひとまずは形にはなった事にトウゴは安堵の息を吐く。 「今日からこの機体はストライクカレントだ……」 GPベースに登録されているデータを操作して、新しい機体名“ストライクカレント”を入力する。 カレントとは「流れ」や「現在の」という意味だ、戦いを経て、ストライクガンダムから変化した機体という事で、そう名付けた。 後はばびろに屋に行って、GPベースの入力データとガンプラを同期させればひとまずは完成だ、一息入れようと思いトウゴは椅子から立ち上がると、ふと目に入った少女から貰ったチラシを手に取る。 それは少女が来月に参加すると言っていたガンプラバトル大会のチラシだった、当然トウゴも参加するつもりだ、その為に、ストライクカレントを万全に仕上げないといけない。 決意を新たに、チラシの情報をチェックしていると……ある事に気づいて、トウゴは途端に顔を青くする。 「……ガンプラバトル大会……いや、これは……ガンプラ“チーム”バトル大会……!?」 その大会に出場するには、最低3人で1つのチームを組む必要があったのだ……。 [No.589] 2014/03/24(Mon) 22:28:35 |