「第0回リトバス草SS大会(仮)」の感想と投票 - まてつや - 2007/12/29(Sat) 00:19:53 [No.118] |
└ 遅ればせながら間に合わなかった感想 - 神海 - 2007/12/30(Sun) 18:39:48 [No.122] |
流し読み故端的になりますがご容赦を。 >もしも恭介がどこに出しても恥ずかしくない漢(ヲタク)だったら とりあえず、初っ端にこれが挙げられてるのを見て何か凄く安心しましたw 正しく二次創作の真骨頂といった形式で、あらゆるところが根本から間違ってるはずなのに恭介だと納得できる辺り、キャラの掴みもばっちり。また、随所に散りばめられた小ネタでくすりと笑ってしまいます。パロディは一歩間違うとだだ滑りですが、個人的にはこういうの大好き。テンポも軽快で、あれよあれよという間に読みきれたのは引き込まれるくらいの面白さがあったからでしょう。 文末の理樹君の口調が微妙に気になりもしましたが、ともあれ最初からこの調子なら今回は絶対良作揃いだろうと確信を持てました。 >変態恭介 で、二番手でこの流れは神過ぎるw まず「結婚しよう、理樹」で噴き、蹴られ放題な恭介に噴き、さり気なく鈴が恋人だという描写を見つけて今度はにやけました。 変態になった経緯も納得できるようで「いやいやいやいや」と理樹くんよろしく首を横に振りたくなる、そんな勢い先行の話。個人的に一番笑ったのは、 奴はただの変態ではない。 奇跡を起こす変態だ。 ってところでしょうか。実に言い得て妙w しかし、一番やりたかったのはきっと最後の選択肢ですよね。これは本当に酷いw 何でこう、奇跡的にみんなこっちの方向に話を持っていくのかと思いながらも、やっぱり散々笑わせていただきました。 >悪夢への招待状 いきなり冒頭の数行でトンデモ展開が始まり、みおちんと姉御が何をやってるのかはすぐにわかりましたが、描いてるものの中身が予想を大きく超えたカオスっぷりで正直に言えばもっと読みたいですw 「あぁ……筋肉センセーション……」は屈指の名台詞。とはいえ勿論そこに留まらず、木刀プレイとか猫とかもう何もかもが斜め向こうに飛んでいってて、ああこいつら楽しそうだなぁ、と。でもこれはどう考えてもハッピーエンドじゃないw あ、指摘というか、私も前に間違えたんですけど、真人の一人称は『オレ』です。 >夢のデート 美鳥って意外と難しいような気がするんですよね。キャラは結構濃いんですけど、シナリオの都合上気軽に扱えないというか。けれども絶妙な描写が滅茶苦茶美鳥らしさを演出してたと思います。 テーマ的に一番上手くやっていて、こう、夢、という一単語からここまで発展させられるのは凄い。ある意味ではこれも虚構世界のようなもので、覚めたらほとんど忘れてしまうけれど、大切なことだけはおぼろげに覚えている、そんな優しい話でもあったのかな、と。ううむ、いい言葉が見つからないです。面白かったんだけど。だけど、多くを語れるタイプの面白さではないというか。 ちょっと気になったのは、全体的な文章の固さとキツキツな行間。ここは個人的な好みになりますけどね。 >前夜 鈴の一人称で書き切った、って部分だけでも頭が上がりません。 東京の大学に行く前日の、今までと同じでありふれたような、けれどどこかが違う夜の話。あったものがなくなって、しばらく経っても思い出だけは残っていて、大切なものはたくさん散らばっているのに、夜が明ければ離れて行かなければならない。それがどうしようもなく悲しくて、切なくて、それでも強くあろうと決めたのだから……そんな鈴の心情がびしびし伝わってくる。 一歩間違えば過度の依存になりかねませんが、ずっと二人一緒にいられるのなら、たぶん幸せなことなんでしょうね。今日も、明日も、これから先も。ううむ、繊細かつ丁寧なおはなしでした。 >夢想歌 こどものこーろのゆめーはー、と脳内であの曲が再生されたのは間違いじゃなかったみたいですが、ともかく実に幸せな話で、むしろどうして他にこういうのをみんなは書かなかったのかと疑問に思うくらいでしたw 読み手にとっては、もうほとんど全ての展開が予定調和でしょう。けれどそれでもにやにやしてしまうのは止められなく、特に屋上での告白→追いかけっこ→恭介から電話→花火の流れは、みんな本当に楽しくやってるんだろうなぁ、笑顔なんだろうなぁ、とその場で見てきたかのように想像できます。リトバスの本質ってばやっぱりグランドエンディングでのアレなんですよね。憂いも何もない未来。 「リトルバスターズは、不滅だ」という言葉を、しみじみと噛み締められるおはなしでした。 >夢、過ぎ去ったあとに とりあえず「いやいや心弱い子だなんて言われなくても批評とか思いつかないから」とツッコみました。嫉妬するくらい上手い。 〆切から大きく遅れたのは痛いですが、個人的にはそれを補って余りある魅力があるなぁ、と。これもあんまり言葉じゃ言い表せないんですけど、理樹くんと鈴のやりとりが微笑ましかったり、棗父母のキャラがさり気なくしっかりしてたり、成人式でのクラスメイトの反応がリアルだったり、そういう細かいところからよくできていると文句のつけようがありません。背負われる鈴と背負う理樹くんの会話がまた楽しく、軽快な部分もさることながら、タイムカプセルからの一連の描写がまた絶妙。切ないなぁ。切ないけど、美しい。 自分のを除き七作品、堪能させていただきました。 次回も読み手として楽しみにしてますー。 [No.122] 2007/12/30(Sun) 18:39:48 |
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