第6回リトバス草SS大会(仮) - 主催 - 2008/03/26(Wed) 23:51:21 [No.201] |
└ 頭が春 - ひみつ@ちこく - 2008/03/29(Sat) 04:38:49 [No.213] |
└ それはとても小さな春 - ひみつ 甘@遅刻はしたけど間(ry - 2008/03/29(Sat) 02:03:12 [No.212] |
└ 春秋 - ひみつ@遅刻 - 2008/03/28(Fri) 23:46:30 [No.211] |
└ 葉留佳の春の悲劇 - ひみつ - 2008/03/28(Fri) 23:27:42 [No.210] |
└ 最後の課題 - ひみつ - 2008/03/28(Fri) 22:05:49 [No.209] |
└ ほんの小さな息抜き - ひみつ - 2008/03/28(Fri) 21:58:39 [No.208] |
└ 宴はいつまでも - ひみつ - 2008/03/28(Fri) 21:57:58 [No.207] |
└ はなさかきょうすけ - ひみつ - 2008/03/28(Fri) 21:57:57 [No.206] |
└ 春の寧日 - ひみつ - 2008/03/28(Fri) 21:56:39 [No.205] |
└ 春の朝 - ひみつ - 2008/03/28(Fri) 17:14:22 [No.204] |
└ 少年、春を探しに行け。 - ひみつ - 2008/03/27(Thu) 21:20:32 [No.203] |
└ 感想ログとか次回とかー - 主催 - 2008/03/30(Sun) 01:35:31 [No.216] |
春・・・春が来た・・・。 「あ〜、もう春か〜・・・。」 不意にそんなことを口ずさむと・・・。 「なになに理樹君、呼んだ?」 葉留佳さんがやってきた!! 「え?いや、呼んでないけど?」 「うそ〜、絶対呼んだよ、しかも呼び捨てで!」 「いやいや、『春か〜』って言っただけだよ。」 「ほら、呼んだじゃーん!」 「えぇ!?いや、だから・・・」 僕は紙に書いて説明した。 「あ、そかそか、ホントだ、私が間違ってましたネ。 この季節は困るんだよね〜、なんでか呼ばれてる気がしちゃうんだよね。」 それは重症なのでは・・・と思ったが言わないでおこう。 その翌日にあった数学の小テストの点数が悪かった僕。 「この『春か』らはちゃんと勉強するんだな、理樹君 また私が教えてやろうか?」 「あはは、そうだね、また教えてもらおうかな・・・」 来ヶ谷さんとそんなことを話していると・・・。 「なんですか?姉御。」 葉留佳さん登場!! 「なんだとはなんだ?葉留佳君。」 「え?やだなぁ、呼んだじゃないですか。」 「誰をだ。」 「私をですヨ。」 「ん?理樹君。私は葉留佳君を呼んだのか?」 「いや、呼んでないと思うよ。」 「あれ〜?おっかしいなぁ。絶対呼んだと思ったんだけどな〜。」 葉留佳さんは離れていった。 「いったい何を聞き間違えたんだ、葉留佳君は。」 「あ、あれじゃない?来ヶ谷さん、僕に『春からは勉強しろ』って言ったじゃない?」 「あぁ、確かに言ったが・・・。」 「それの『春から』を・・・。」 「いや、さすがに聞き間違えないだろう・・・。」 来ヶ谷さんが言った次の瞬間!! 「なになに?どったの?理樹君」 葉留佳さん再登場!!! 「・・・葉留佳君、君の耳はパンの耳か・・・?」 「え?んなわけないですヨ、姉御。」 「いや、いくらなんでも聞き間違えないだろう、今のは。」 「?」 葉留佳さんは首をかしげる。 「・・・葉留佳君、自分の名前が呼ばれたと思ったら返事をしろ。」 「え?あぁ、はい、いいですヨ。」 「遥か」 「はい。」 「病院へ行け。」 「えぇ!?いきなりそれはないッスよ〜!!」 「君の耳はおかしい、すぐに病院へ行くべきだ。」 「も、もう一回チャンスくださいヨ。」 葉留佳さんが再戦を要求。 それにしても、『遥か』と『葉留佳』・・・間違っても仕方がない気も・・・。 「じゃあ行くぞ」 葉留佳さんが無意味に身構える。 「貼るか・・・。」 「はい!!!」 葉留佳さん元気よく返事!!! 「よし、理樹君、救急車だ。」 「えぇ!?ちょ、ちょっと待ってくださいよ姉御〜!!」 確かに今のはいくらなんでもダメだと思う・・・。 「でも確かに『はるか』の一言だけだと間違えるのも無理ないんじゃない?」 一応フォロー。 「ふむ・・・一理あるかもしれんな。」 来ヶ谷さんがなにか考える。 「じゃあ行くぞ。」 一息ついて、 「『貼るか』『遥か』『春か』『遼』『遙』『歯留佳』『葉留佳』『悠』」 えぇ〜・・・。 「よし、君の名前を言ったのは何番目だ?」 「・・・2番目?」 葉留佳さんが苦笑いで答える。 確かに今のは絶対わからないだろう・・・。 しかも結構早かったし・・・。 「よし、耳鼻科行け。」 「えぇ!!!?」 「く、来ヶ谷さん、今のは僕にもわからなかったよ。」 「む?理樹君も耳鼻科に行くのか?」 「いやいや・・・。」 もっと効率的なやり方があると思うんだけど・・・。 「『はるか』がつく文章を作ったらどう?」 「ふむ・・・。」 来ヶ谷さんは少し考えて、 「よし、葉留佳君、行くぞ。」 「は、はいですヨ。」 「春か、もう春か〜、遥か彼方に貼るか。いや、ここでテントでも張るか、それとも彼にサロンパスでも貼るか、う〜ん、葉留佳だな〜。」 なにその文!? なにを話したいのかぜんぜんわからない!! 「君の名前を言ったのは何番目だ?」 「え、え〜っと、3番目?」 葉留佳さんまたも苦笑いで答える。 「逝ってしまえ。」 「えぇ!?ひどいっスよ姉御〜!!」 確かにひどい。 すべてがひどい。 「も、もう一度だけやってあげれば?」 「そうっすよ!さっきのは突然すぎてわからなかっただけですよ!」 「仕方がない。では行くぞ。」 再び葉留佳さんは身構える。 「遥か彼方に葉留佳と呼ばれる遥かがいました。でもその遥かは葉留佳と呼ばれるのが嫌なので世界の葉留佳を皆殺しにしてしまいましたとさ。」 えぇ〜〜・・・。 なんか話はできてるけど葉留佳さん死んじゃってるよ〜。 「さぁ、何番目と何番目と何番目だ。」 「え、え〜っと・・・って3つもあったんですか!」 「ちなみに、3問正解以上が合格だ。」 それは全問正解でないとダメってことじゃ・・・。 「え、え〜っと、1番目と3番目と4番目?」 「君はそんなに『遥か』が好きなのか? さっきから『遥か』を当ててばかりいるぞ。」 違う意味で才能だ!! 「うぅ〜・・・だって姉御の問題難しすぎっスよ〜。」 葉留佳さんが嘆いている。 「君はこれから『耳が遥かに遠くにあるハルカ』と呼ばれるといい。」 葉留佳さんは称号を手に入れた!!!!! 「うぅ〜、そんな名前で呼ばれるのか〜、恥ずかしい〜。」 って葉留佳さんノッてる!? 結局それから皆を呼んで葉留佳さんの聴覚を取り戻そうとしたが、戻ることはなかった。 そして葉留佳さんは全会一致で『耳が遥かに遠くにあるハルカ』と呼ばれることが可決した・・・。 ちなみに、略称は「遥ハル」。 果たして葉留佳さんがその称号を返上する日は来るのだろうか・・・。 [No.210] 2008/03/28(Fri) 23:27:42 |
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