30分で何か書く翔菜さんといくみさん超かっこいい - かき - 2008/08/03(Sun) 23:33:06 [No.470] |
└ 代打バース! - ひみつ - 2008/08/04(Mon) 01:26:35 [No.476] |
└ 無題 - ひみつ@いくみ - 2008/08/04(Mon) 00:24:22 [No.474] |
└ しょうじである - ひみつ - 2008/08/04(Mon) 00:11:51 [No.473] |
└ 物語はまだ始まっていない。 - ひみつ - 2008/08/04(Mon) 00:03:20 [No.472] |
朝起きたら、真人が障子だった。 とりあえず悩んでいてもしょうがないので部屋の隅に立てかけて挨拶をした。 「おはよう、真人」 「おう、おはよう理樹」 普通に喋る事は出来るらしいが、やっぱり障子である。 「ねぇ真人、どうして障子になってるのさ」 理樹は疑問に思った。 開閉の出来るものなら別にドアでも自動ドアでも鍋蓋でもいいはずである。 「え? オレ、障子なのか?」 「うん、障子だよ? なにかあったの?」 「そうだな……そう言えば昨日、クド公に頼まれて家庭科部室の障子の紙の張替えを手伝ったんだが」 「ああ、そっか、なるほど。これは障子の恩返しなんだね」 「そうなのか? ……はっ、オレの筋肉によって綺麗に張り替えられたからって感動したのか……ちょっと嬉しいぜ」 「でもどうしよう、障子だったら真人歩けないよ」 「そうだな、障子と言うのももぞもぞしてなかなか悪くないがやっぱり筋肉がねぇと物足りねぇや」 「転がれるかな?」 「角ばってるからよぉ。それはちょっと五月蠅そうだぜ」 「じゃあ丸く加工してみるよ」 「さすが理樹、機転がきくぜ。頼んだ」 カッターナイフで角を削ってみた。 障子が叫んだ。痛かったらしい。 理樹は落ち込んだ。 「ごめん真人……まさか痛覚まであったなんて」 「気にするな理樹……オレが気づかなかったのが悪いんだ」 「じゃあもうあれしかないよね、真人?」 「あれってなんだ?」 「筋肉! じゃなかった。飛んでみよう!」 飛んでみた。 飛ぼうとした。 飛べた。 だから飛んだ。 * ふよふよと飛んで、女子寮のクドの部屋。 防衛ラインは理樹は問題なく抜けられた。 真人も問題なく通れた。真人は障子なのである。 ちなみに理樹は飛んでいる真人に乗っている。実にファンタジーな光景だった。 「わふーっ!? 井ノ原さんが障子になってしまっていますー!?」 「うん、とりあえず飛ぶことで移動は出来るんだけど、流石に食べられなくてさ。だからクドのところに」 「そうですか……ですが、私に何か出来るのでしょうか」 「ほら、家庭科部の部屋にさ、障子の食べ物とかないかな?」 「そうですねー……もしかしたらあるかも知れません。やはり和菓子の方がいいでしょうか」 「障子だしね」 日本的だ。 「なんにせよ腹が減ってしょうがねぇ。不味くなけりゃいいからよぉ、なんか食べないと筋肉が餓死しちまうぜ」 真人は餓死しないらしい。まぁ障子だし。 でも、そしたら筋肉もなくね? 「筋肉はオレの心の中に……あるからな」 そっスか。 「わふ、折角なのでお茶も用意しますね。丁度昨日、いい茶葉が手に入ったので」 「わぁ、クド、ありがとう」 「オレは茶の味の違いなんてわかんねぇけどな。でもありがたくいただくぜ」 「大丈夫なのです。そんな人でもきっと美味しいと思えますから!」 * 家庭科部室に行った。 途中で来ヶ谷に絡まれたり葉留佳に穴を開けられたり佳奈多を気絶させてしまったりマスコミを呼び寄せてしまったが概ね問題なく辿り着いた。 真人が居た。どうやら中身は障子らしい。 「ふふ……そうか、早くも身体を取り返しにきよったか人間よ」 「「「恩返しじゃなかったんだ!?」」」 「我はついに人間の身体を手に入れた……そして」 「あれ、でもさ」 「なにかな、小僧」 「普通に開閉できるよね、これ」 真人だが引き戸だった。 ちゃんと溝にもはまっている。動いた。滑らかな動きだった。 真人だから重かったが一応使えそうだった。 「問題ないね」 「問題ないですね」 「問題……ねぇな」 「え? ないの? 今思ったんだけどさ、やっぱり立派な筋肉より可愛らしいおにゃのこの身体の方がいいよ。だから返すよ」 「わふ!? 私ですか?」 「だまれぺたんこ」 「ぺたんこの魅力がわからないなんて所詮心は障子なんだね……」 「障子は元来ぺたんこなものだ。故に厚いものに惹かれる。おっぱいに対しての想いとて例外ではない」 変態のようにも思えるが、彼は変態ではなかった。どこまでも障子だっただけである。 [No.473] 2008/08/04(Mon) 00:11:51 |
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