30分で何か書く翔菜さんといくみさん超かっこいい - かき - 2008/08/03(Sun) 23:33:06 [No.470] |
└ 代打バース! - ひみつ - 2008/08/04(Mon) 01:26:35 [No.476] |
└ 無題 - ひみつ@いくみ - 2008/08/04(Mon) 00:24:22 [No.474] |
└ しょうじである - ひみつ - 2008/08/04(Mon) 00:11:51 [No.473] |
└ 物語はまだ始まっていない。 - ひみつ - 2008/08/04(Mon) 00:03:20 [No.472] |
「さて、今日も鈴を女子寮前に待機させているわけだが」 いつものように僕らの部屋に集まる男四人。恭介が手にしているのは、例の改造携帯だ。 「で、なんだ。今日も勧誘させるのか?」 真人が問うと、まあ一応な、と恭介は曖昧に答えた。まあ実際、恭介に本気で勧誘させる気などないのだろう。鈴の人見知りをどうにかしようというのが本当の目的だというのには、僕も薄々感づいてはいる。 『こちら鈴。女子寮への潜入に成功した、オーバー』 改造携帯の向こうから鈴の声。このミッションは、鈴のこうしたよくわからないノリの良さがあるからこそ成立しているのだと思わないでもない。 「別にオーバー言う必要ないからな」 『む……了解した、オー……オータニ。ふう、あぶなかった。あたしとしたことが、じつにあぶなかった』 誤魔化し切れたと思っているあたりが微笑ましいような気がした。 『廊下の反対側から集団が歩いてくるのが見える。なんかジャージっぽいの着てるな、オー……オータニ』 「ふむ。ジャージということは、運動部か?」 自身運動部である謙吾が言った。いや、謙吾は常に胴着だけど。まあ、運動部だと寮ではジャージで過ごすっていう人は確かに多いから、謙吾の推測も的外れというものではないだろう。 「運動部か……ということは、戦力になるな。よし鈴、声をかけろ」 そもそも運動部に属してるなら僕らがお遊びでやってる草野球に加わってくれるはずがない。そんなことは恭介にもわかっているはずで、以下略。 『なんて声かけたらいい、オー……オータニ』 「そりゃまあ、挨拶からじゃねぇか?」 真人のくせに言っていることがまともだった。 「……はっ!? 待てよ……? 重大なことに、俺は今気付いた……!」 真人は自身の閃きに戦慄でもしているのか、その筋肉を震わせ始める。 「いいか、よく聞けよおまえら。……大谷さんドS、って早口で言うと、お疲れさんです、って聞こえないか!?」 真人が真人で安心した。 「なるほど、運動部が相手ならお疲れ様です、は挨拶としてそう不自然でもないな」 自身運動部である謙吾が真人案を後押しした。いや、この謙吾は頭の螺子が外れてるけど。 『なんだ、それでいいのか? オー……オータニ』 「まあいいんじゃない?」 「理樹もこう言っているし、行け、鈴」 『了解、オー……オータニ』 なんか適当に言っちゃったけど、まあいいでしょ。どうせ歩いてきた集団ってさささささーさんとその取り巻きっていういつものオチなんだろうし。 『おーたにさんどえーす!』 『キーッ、棗鈴、あなたという人はまたわたくしを馬鹿にしてっ!』 直後生々しい打撃音が聞こえてきたけど、まあ心配しなくても大丈夫だろう。今日は靴下が欲しい気分だなぁ。 こうして夜も更けていく。 [No.476] 2008/08/04(Mon) 01:26:35 |
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