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「ぱんつ盗られた」 部屋にやって来た鈴がいきなりそんなことを言うものだから、僕は思わず彼女のスカートをめくろうとし、めくろうとしたのはいいけどスカートに触れる前にぴょんと後ろにかわされた。 「……ヘンタイ」 「いやいやいや」 しかしまあ、スカートの裾を引っ張るようにして手をもじもじさせる鈴は珍しく女の子っぽくて、なんだか胸の内にときめきめいたものを感じてしまう。はて、僕の幼馴染みはこんなにも愛らしく、魅力的だっただろうか? ぱんつを穿いてないというだけで、ここまで変わるものなのだろうか。 「というか、あれ? 部屋に下着泥棒が入ったとかじゃなくて、穿いてたぱんつを盗られたの?」 「……おまえ、スカートめくろうとしていて今さらそれか」 非難めいた視線を僕にぶつけてくる鈴だけど、自分の大事なトコロを守る薄くも強固な鎧を失くしているせいか、どうにも力がない。 「とりあえず、事情を聞かせてよ。真人はしばらく戻ってこないしさ」 「……うん。ちょっと長くなるけど、いいか?」 もちろん、と僕は頷く。 しばらく躊躇っていたが、鈴はやがて事の次第を語り始めた。 「ささ子にけんかを吹っ掛けられたから受けて立ってやったが、なんと驚くべきことにあたしが負けた。それで戦利品として持っていかれた」 「終わり?」 「うん」 「短いね」 「そーだな」 立ったままなのもなんだから座りなよ、と促す。こくりと頷いてベッドの上、手製のちゃぶ台で宿題をしていた僕のちょうど真正面に腰を下ろす鈴は、両の脚をぴったりとくっつけている。少し残念に思いながらも、いつもは健康的だとしか思わないその脚が妙に艶めかしく見えて、僕は否応もなく興奮してしまう。 「……って笹瀬川さん、何やってんだあんたぁぁあぁあぁぁぁっ!」 「微妙に遅いぞ、ツッコミ」 なんと逆に鈴にツッコまれてしまった! この僕が! ああ、なんてことだろう……。常の鈴にはない妙な色香に惑わされてしまって、いつもの調子が出ていない。ダメだ、こんなことでは。仕切り直すためにも、何か別の話題に切り替えなければ。 「というか、別のぱんつ穿いてくればよかったじゃない」 結局ぱんつだった。仕方ないじゃない、男の子だもの。 「あー、それか。うん、それか。あー」 妙に歯切れが悪い。何か恥ずかしいことでもあるのだろうか。 「笑ったりしないからさ、言ってごらん」 「うーみゅ……」 唸りながらまたも躊躇いを見せていた鈴だけども。 「うー……なんかよーわからんが、あれだ。す、スースーするのが、なんだ、こう……」 落ち着かない、ということかな。 「きもちいいんだ」 「あれぇー」 「そんなわけだから、しばらくこれで過ごしてみようと思う」 「いやまあいいけどさ」 あれ? いいのか? だってそれってつまりノーパンってことだよ? ん? ノーパンだからこそいいのか? 「とりあえず、野郎にツッコミ入れる時はキックじゃなくて目潰しにしようね」 「わかった」 それだけ約束して、後は最近涼しくなってきたねー、なんて世間話をしたり、軽く押し倒したりして過ごした。 この時の僕は、まだ知らなかった。 僕が軽々しくノーパンライフを認めてしまったばかりに、鈴があんなことになってしまうなんて……知らなかったんだ。 「へくちっ」 「…………」 「かぜひいた」 [No.697] 2008/11/14(Fri) 23:23:09 |
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