![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
ある日。 絶対的な平和が支配するこの世界の、とある学生寮の一室に、3人の人影があった。 1人は直枝理樹。 この部屋の住人であり、男子寮長でもあるので、この寮の管理者と言っても過言ではない。 2人は三枝葉留佳と能美クドリャフカ。雰囲気こそ違えど、とても可愛らしい容姿である。 余談(?)だが、理樹と葉留佳は付き合っている。 まぁ、同じ部屋で暮らしていれば、嫌でもバレてくるはず…なのだが、それに関しては、女子寮長兼風紀委員長であり、葉留佳の姉である二木佳奈多が黙認しているため、教師たちには全く知られていない。 実家(三枝ファミリー)への裏口合わせをするに至って、彼女がよほどのシスコンであることが伺える。 更に言うと、理樹の部屋には彼の他に、中山きんにくn…げふんげふん!井ノ原真人という、もう1人のルームメイトが居るのだが、今日は筋トレに出掛けていて不在だった。 『ふっ、ふっ、筋肉、筋肉!』 目を閉じればすぐに、彼の筋トレ姿を思い浮かべることができる。 全く、彼はこれ以上無駄に筋肉をつけてどうしたいのだろうか。小一時間ほど問い詰めたいところである。 そして、能美クドリャフカ。 彼女は葉留佳と理樹の友人であり、学校1有名なお騒がせ集団(自称:正義の味方)リトルバスターズの仲間である。 リトルバスターズには全員合わせて14人のメンバーがいるのだが、クドリャフカが今日、1人でこの部屋の2人に会いに来ているのには理由があった。 「さて、始めますヨ?」 「う、うん」 いつからか突然始まった。 例えるならば、それは儀式。2人の通過点。 「リキの浮気ちぇっく、なのです〜」 そう、超人的な嗅覚を持つ犬娘。 理樹くん浮気発見用新型嗅覚兵器:クドリャフカ1号!(葉留佳が命名)による理樹の浮気チェックなるものらしい。 別に、理樹は浮気などしていないのだが、葉留佳としては調べてみたくなるものらしい。 「よーし、クド公行け〜」 「わふー♪」 クドに飛び付かれ、理樹は焦る。 「ちょっ…クド!?」 「くんくん…どうしましたか、リキ?」 一生懸命に理樹のにおいを嗅ぐ理樹くん浮気発見用新型嗅覚兵器:クドリャフカ1号。 (ヤバい…かわいい) 思わず抱きしめてしまいたくなるほどのかわいさだが、なんとか堪える。 「くんくん…ん〜…わふ?」 上目遣い。理樹を無邪気な瞳で見つめる。 「ぐっ…ぅ…」 顔中の穴という穴から萌え血なるものを噴出して霞んでいく視界の中。 (これは…拷問…?あと、恭介…今まで(21)なんて言ってごめん。僕は…もう…) 「理樹…女の子のにおいがします」 「……え?」 「ななな、なんですとー!?クド公、それは本当なのかー!?」 「わ、わふー!?」 驚きのあまり、ガクガクとクドを揺さぶる葉留佳。 「さささささ、三枝さん!?おちついてくだひゃいー……!」 「これが落ち着いていられるかー!?誰だ!?相手は誰なんだクド公!鈴ちゃん?みおちん?恭介さんか!?…ひょっとして、ひょっとすると、姉御!?姉御が理樹くんを寝取ったのかー!?」 動揺をぶっとばして暴走する葉留佳。 理樹が姉御(来ヶ谷唯湖:リトバス1グラマラスなおねーさん)に寝取られたと信じ込んでいる。 しかも、1人我らがリトルバスターズのリーダーで(21)の変態の名前が混ざっていた気がする。 (うわっ!?恭介!?僕の脳内に突然現れないでよ!HAHAHAじゃないよ!そんなに爽やかに笑いかけないでよ!) 脳内に突然現れた恭介の対処に困る理樹。 (全く、なんで恭介相手にドキドキしているんだ…僕たちは男の子同士で…だから!) 全く難しい年頃である。 少年の心は誠に度しがたい。 「これは…このミントの香りは…佳奈多さんなのです!」 クドの爆弾ハツゲン。 ピシリ! そんな音をたてて葉留佳が固まる。 しかしそれも一瞬。 「かぁぁあぁぁなぁあぁたぁぁあぁぁ!!」 ダダダダダダダダ――― と葉留佳は駆けていく。 明確な殺意を抱いて。 血の繋がった姉の元に。 僕はそれを見守るしかなかった。 「やっと…2人きりになれましたね、リキ」 「え?」 寝返った、理樹くん浮気発見用新型嗅覚兵器:クドリャフカ1号。 彼女は先ほどの無邪気な瞳に妖艶さを含ませて ふふふ、と笑った。 [No.732] 2008/11/28(Fri) 12:05:16 |
この記事への返信は締め切られています。
返信は投稿後 30 日間のみ可能に設定されています。