![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
緑色の本を見ると思い出す 澄んだ青の上に塗られた濁った白は、その形を永久に留める事無く 時にはお姫様、大きなフリルの沢山付いた可愛らしいドレス姿に 時にはドラゴン、大きな牙と鋭い爪を沢山持った堂々とした姿に 時にはショートケーキ、大きな苺が沢山のった美味しそうな姿に 様々な姿に変えていく 今日見える雲は何だろう いつかの消えたお姫様の続きかな 今度は白いお馬に乗った王子様が現われて、お姫様と幸せに暮らすのかもしれないね いつかの消えたドラゴンの続きかな 今度は剣と楯を携えた勇者が現われて、ドラゴンと一対一で戦うのかもしれないね いつかの消えたショートケーキの続きかな 今度は小さなフォークが現われて、ショートケーキを一緒に食べられるのかもしれないね ほら、窓の近くにおいでよ また二人で見よう だけど― やっぱり空に浮く雲は、白い塊にしか見えなくて みどり、今日は大きな鳥が見えるよ お姉ちゃんは、指でさしながら言ってくれたけど ごめん、分からない どうしても私には、白い塊にしか見えなくて じゃあ、あの雲は何に見える? それがとても不安で、悲しかった 本から顔を上げ、独り窓辺で塊を眺める それはお姫様や、ドラゴンや、ショートケーキには見えないけど でも、今なら見る事ができるかもしれない あの空に浮かぶ、まばらの雲の中に 何時かの消えた、孤独の青を貪り溺れる白い鳥が 一羽、風に吹かれて漂う姿を ――さようなら [No.353] 2009/08/27(Thu) 21:00:54 |
この記事への返信は締め切られています。
返信は投稿後 60 日間のみ可能に設定されています。