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疲れた・・・・・・ もう何度目だろう・・・・・・ だが、諦めるにはまだ早すぎる・・・・・・ やれるだけやってみよう・・・・・・ こうして俺の意識は闇に落ちて行った。 目指せ!理樹君攻略!! 斉藤 「理樹、付き合ってくれ!」 「無理」 「ぐあぁぁぁぁぁ!!」 またか、また駄目なのか!どうして理樹は俺の気持ちを分かってくれないんだ!?俺はこんなにも理樹のことを愛してるというのに!!どうすれば理樹にこの気持ちが伝わるんだ!! 恭介は今日も絶好調である。 「と、言う訳でみんなから良い作戦を出してもらいたい」 「「「・・・・・・」」」 女子の冷たい目線が俺に向かってくるがそんなの気にしない。・・・何名かは殺意がこもっているが・・・ 「ふむ、恭介氏は今日も絶好調のようだな」 「来ヶ谷、俺はいつでも絶好調さ!」 「だが今日は少しばかり飛ばしすぎだ。まず何故こんなことになったのかを話してくれ」 なんて説明すればいいだろう・・・ →理樹が好きだから 理樹が愛おしいから 理樹を女装させたいから ・・・どれも死亡フラグのような気もするが、ここは素直に言った方が身のためだろう。 「理樹を女装させてあんなことやこんなことを・・・」 「・・・恭介氏、断罪してやろう」 「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」 「さあ今日は解散だ。あの変態が起きる前にさっさと帰ろう」 来ヶ谷・・・待ってくれ・・・。手を伸ばすものの誰も見向きすらしてくれない。このままじゃ俺が変態に・・・。 その時、誰かが俺の元に来てくれた。 「恭介さん、その話・・・詳しく話してくれませんか?」 西園だった。 「ねえ、真人や謙吾からも恭介に何か言ってよ。」 「何かって言われてもなあ・・・」 「ああなってしまった恭介を止めるのは容易なことではない・・・」 ああ、今回ばかりはこの二人はあてに出来そうもない。 「なるほど・・・」 「わかってくれたか!?」 「恭介さんが直枝さんを女装させてあんなことやこんなことをしたいというのは本当に、本当によくわかりました」 「もっと別の所を理解してくれ!!」 「しかし、現状では恭介さんがかなり不利なのでは?」 たしかに西園の言う通りだった。今理樹のことを狙っているのは俺だけじゃない。リトルバスターズの女子メンバー全員が理樹のことを狙っている。 「確かに不利だ。だけどな!!」 俺は立ち上がる。 「俺の理樹に対する愛情は一番だ!その証拠を見せてやる!!」 そう言って俺は教室の窓を開け学校中に聞こえるような声で叫んだ。 「俺は理樹のことが・・・・・・・・・世界で一番好きだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 ふっ・・・言ったぜ、言ってやったぜ、言っちまったぜ。もうここまで言ったら後には引けない。俺は後ろを振り返り西園に聞いた。 「西園、お前は協力してくれるのか?」 「えぇ、もちろん協力させてもらいます。その方が資料を手に入れやすいですからね」 「ん?なんか言ったか?」 「いいえ、何も。それよりも作戦を考えましょう。ライバルは強敵揃いですからね」 「そうだな、よっしゃあぁぁぁ!待ってろよ理樹!!」 (とんでもない茶番だな・・・) 西園の作戦は一番理樹のことを好いている人から崩していく、というものだった。 昨日の放課後の発言に便乗しようというものだろう。 案の定、昨日の俺の発言はもちろん話題になっていた。 「恭介って・・・」「やっぱり・・・」「そういえば・・・」 いたるところでこの話がされている。さすがにこんだけ広がればあいつらも黙ってはいまい。 そう思っていると携帯に着信が。鈴からだった。内容は「昼休み中庭でまってる∵」というものだった。 やっぱり鈴からか・・・。というか他の奴らは鈴が動くまで行動は起こさないだろう。そういうルールだからな。 さて、ミッションスタートだ。 今回ばかりはあの馬鹿兄貴を止めないと。 鈴は内心かなり焦っていた。このままじゃ恭介に理樹を取られてしまう。鈴は理樹がどれだけ恭介のことを憧れているか分かっていたし長い付き合いだ、理樹が押しに弱いこともわかっている。恭介に押し切られたら理樹は首を縦に振るだろう。 (だけどどうやってあの馬鹿兄貴を止めればいいんだ、頭じゃ絶対に勝てないし・・・やっぱり・・・) 「鈴」 「っつ!?」 後ろを振り返るときょーすけが立っていた。しかもその腕の中には・・・・・・たくさんのモンペチを抱えている。 「鈴、理樹のことを諦めたらお前にこのモンペチをやろう」 「うぅ・・・」 鈴にとってこの提案は最高の条件だった。ただでさえ鈴は猫の餌を自腹で払っていたのでこれだけのモンペチがあればしばらくはモンペチを買わなくて済む。 「どうした?いらないのか?じゃあ仕方ないがこれは捨ててくるか・・・」 「ちょっと待て!!」 (どうすればいい、確かにいま財布の中はピンチだ。あれだけのモンペチを買うお金はない。だけどあれを貰ったら理樹のことは諦めなくちゃいけない・・・) たっぷり十分は考えたであろう。鈴は答えが出たようだ。 「どうするんだ?」 「・・・う」 「聞こえないぞ」 「モンペチを貰う、と言ったんだ」 「それだと理樹を諦めることになるがいいんだな?」 首だけを縦に振る。 (今回も失敗か・・・いつになったらこいつらは強くなってくれるんだ・・・) 俺が鈴にモンペチを渡そうと近づいた。その時、 「まてっ!!」 鈴が叫んだ。 「どうした?理樹のことは諦めるんだろ?」 「・・・・・・」 鈴は黙り込んだ。こんな条件で悩むんだ、まだ現実に戻すのは早いだろう。 俺は鈴にモンペチをやってさっさとこの世界を終わらせようとした。しかし鈴は受け取らなかった。 「どうした鈴?受け取れよ」 「いらない」 「・・・・・・どうしてだ?」 「だって、だって・・・・・・」 言ってくれ、鈴。俺はその一言が聞ければ次の段階にお前たちを進ませることができるんだ。 「あたしは・・・・・・理樹と一緒に居たいんだ!他の誰でもない。理樹と一緒に居たいんだ!!」 あぁ・・・ やっと聞けた・・・ やっと第一段階クリアだ・・・ これで俺はまだ頑張れる・・・ まだまだ絶望するには早い・・・ 希望が見えた・・・ 同じところぐるぐるまわっても・・・ いつかは光が見えるんだ・・・ [No.619] 2010/01/08(Fri) 21:38:18 |
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