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all 第49回リトバス草SS大会 - 大谷(主催代理) - 2010/01/22(Fri) 00:00:33 [No.633]
じゃっじめんと - 遅刻の秘密@6617byte - 2010/01/23(Sat) 19:02:01 [No.646]
しめきり - 大谷(主催代理) - 2010/01/23(Sat) 00:36:19 [No.642]
はぴねす - ひみつ@13917byte - 2010/01/23(Sat) 00:22:47 [No.641]
チェシャ猫とハローキティ - 秘密@7354byte - 2010/01/23(Sat) 00:02:33 [No.640]
熱血チャーハンホルモン風 - ひみつ@7816 byte - 2010/01/22(Fri) 23:14:57 [No.639]
希望の朝 - 秘密@4366 byte - 2010/01/22(Fri) 22:22:19 [No.638]
Graduation - 秘密@5926 byte - 2010/01/22(Fri) 21:20:20 [No.636]
Re: Graduation - 秘密@5926 byte - 2010/01/22(Fri) 21:27:58 [No.637]
彼女の趣味 - ひみつ@20326 byte - 2010/01/22(Fri) 21:08:11 [No.635]


Graduation (No.633 への返信) - 秘密@5926 byte

「結構混んでるね」
「予約しといて正解だったな」
「部屋ここか?」
「うん。そこ」

「思ってたより広いな」
「あっちにアイスあったぞ!取り行こうぜ!」
「んじゃ、理樹ここに居てくれ」
「えー」
「お前のも取ってくるからさ」


「えーっと、恭介卒業おめでとう。かんぱーい!」
「「「いやっふーーー!!」」」
「…そんな乾杯の掛け声初めて聞いたよ…」
カンカンとコップの当たる音。
「それじゃあ『恭介卒業おめでとうカラオケ大会(21)』を開催します」
「「「「わふーーー!!」」」」
「あれ!?今クドの声しなかった!?」
「気のせいだろ。そんなことより(21)てなんだよ」
「恭介らしいと思って」
「だから俺は(21)じゃねーっつーの!」

「さてと、歌うか」
「誰から歌う?」
「オレが歌う」
「真人か。つーかお前ら大丈夫なのか?」
真人と謙吾を見て言う。
「一月前から理樹に教えてもらっていた。歌うなど音楽の授業以外で初めてだが問題ないだろう」
「うん。二人に教えてたんだ。僕も巧い訳じゃないけど…」
「いや、筋肉しか解らない俺でも理樹は巧いと思うぜ?」
「んで何歌うんだ?」
「…おっ、あった」
「おぉ、サザンの『YA YA 〜あの時代(とき)を忘れない〜』か」
「卒業つったらこれだろ」
「緊張しちゃダメだよ真人。声が悪くなっちゃうから」
「筋肉筋肉ぅっ!!」
真人の大声がマイクで拡張され3人の耳キーンさせる。
「理樹、何も言わなくていいぞ。こいつは馬鹿だからな」
「はいはい。ごめんなさいでしたー」
イントロが流れ、真人は歌い始める。

「やるじゃねぇか。真人」
「うん。教えた甲斐があったよ」

秋が恋を せつなくすれば ひとり身のキャンパス 涙のチャペル あぁ、もうあの頃の事は夢の中へ 知らぬ間に遠く Yes go by. Suger Suger Ya Ya Petit Chaux. 美しすぎるほど Pleasure Pleasure La La Voulez-Vous 忘られぬ日々よ

「…ふう。筋肉のお陰で助かったぜ」
「理樹のお陰だろうが」
「次は誰?」
「俺だ」
「頑張れ謙吾」
「任せろ。毎日朝稽古しながら聴いていたからな」
「それって集中でるの?」
「馬場俊英の…君がくれた未来か」
「ライブのはないか。あっちの方が卒業らしいのだが」

旅立ちの時が今来たのに悲しくないのは何故だろうって考えてた 走り抜けた季節幾つも鮮やかに蘇る度寂しさより君がくれた優しさが胸に巡るから雨上がりの光浴びて眩しいくらいに照された 忘れないよあの街並みあの日のあの輝きを言葉はもう要らないから見えなくなるまで笑ってよ忘れないよ君がくれた未来 僕らの光が走り抜けた時代

「お疲れ。やるじゃねえかお前ら」
「理樹のお陰だな」
「そんなことないよ」
「次は理樹か?」
「うん」
「Sun Set Swishの『ありがとう』か。平気か?声高いぞ?」
「頑張るよ」

頑張る事が辛くても走り出せるから きっと きっと あなたのように 今どうしようもなく止めどなく溢れ出す涙を辿れば思い出の中に居るあなたに会える ずっとどうしてもどうしても素直に言えなかった ホントにありがとう

「良くそんな高い声が出るものだな」
「ちょっと鈴っぽくなかったか?」
「それは…無いような有るような…」
「次は恭介か」
「俺のターン!」
「おぅ!?」

息を切らしてさ 駆け抜けた道を振り返りはしないのさ ただ未来へと夢を乗せて 閉ざされたドアの向こうに新しい何かが待っていてきっときっとって君を動かしてる 良いことばかりではないさ でも次の扉をノックしようもっと素晴らしいはずの自分を探して胸に抱えこんだ迷いがプラスの力に変わるようにいつも今日だって僕らは動ごいてる やな事ばかりではないささあ次の扉をノックしよう もっと大きなはずの自分を探す終わりなき旅 終わりなき旅

「ミスチルの『終わりなき旅』か。これイヤホンの片方だけ着けてると不思議な感じがするよね」
「一巡したから真人だな」
「おう」

遠く離れて High-School 揺れる想い出 心にしみる夏の日 恋人の居場所も今は知らない 毎日変わる波のよう あの日々はもう帰らない幻に染まる もう逢えないのだろうMy Friends 時が流れるまま She was in love with me one day 涙が溢れちゃう

「『YA YA』の方が有名だけどこれも良いよね」
「『夕陽に別れを告げて〜メリーゴーランド』メリーゴーランドって着くんだな」
「俺の番だな」
「コブクロの『ここから』か。一人で歌うのか?」
「取りあえずな。後で誰か一緒に歌うか?」
「良いねぇ。やろうぜ」
「どっちが、どっち歌うの?」
「うーむ…。おっと、始まるから後でな」

手を取り駆け上がった階段を 描きかけのままのキャンパスを 言葉じゃもう足りなくて目を閉じれないよ同じとき同じ道を歩んだ時代の証はまるで泥だらけスニーカーのような埃まみれのヒストリー同じとき同じ道を歩んだ時代の証はまるで泥だらけスニーカーのような埃まみれのヒストリー 時が果てるまで笑って 肩叩きふざけあって最後は何を写そう もうすぐ消える灯りに

「『桜』とかよりずっと卒業っぽいよな」
「…桜を歌おうと思ったんだけど…」
「…マジで?」
「マジで」
「…悪い理樹…」
「桜は桜でも『桜日和』だけど」
「っておい。星村麻衣かい」
「女性の曲だが良いのか?」
「大丈夫だろ。理樹は女だからな」
「いや違うけど」

追いかけた日々の中に刻まれた足跡は何よりも掛け換えのない宝物 君と僕と桜日和風に揺れて舞い踊る 止めどない思いが溢れ出して涙が込み上げた 君と僕と桜日和風に揺れて舞い踊る まだ見ぬ未来を胸に抱いて 見上げた先は桃色の空

「本当に女子みたいだな。理樹は」
「あ、そこに来ヶ谷が」
「うそ!?」
「嘘だ」
「寄ってきかねないな」
「西園もな来そうだな」
「不穏な話しないでよ…」
「何歌うんだ?恭介」
「『白い雲のように』」
「あー…、アーティスト誰だっけ?」
「猿岩石」
「電波少年のヒッチハイクの人達だよね?」
「そうだ。なつかしいなぁ、あれ」

遠ざかる雲を見つめてまるで僕たちのようだねと君がつぶやく 見えない未来を夢みて ポケットのコインを集めて行けるところまで行こうかと君がつぶやく見えない地図を広げて くやしくて こぼれ落ちたあの涙も 瞳の奥へ沈んでいった夕日も 目を閉じると輝やく宝物だよ 風に吹かれて消えてゆくのさ僕らの足跡 風に吹かれて歩いてゆくのさ 白い雲のように

「この曲聴いてると、こんなことあったな、って色々思い浮かんで来るんだよね」
「あの河原の夕陽綺麗だよなとか」
「風に吹かれて消えていくのが何とも恭介らしいな」
「おいおい、勝手に消すなよ。まぁ、強ち間違いではないけどな」
「さてと。卒業ネタはこんなもんなか」
「うん。後は歌いたい曲歌おっか」


「…おいおい、大丈夫か?真人、謙吾」
「…これほどまでに疲れるものなのか…」
「喉の筋トレしとくべきだったな」
「あれだけ歌えばね」
「やっぱアーティストは凄いよな。ライブだったら2、3時間歌いっぱなしだしな」
「そろそろ帰る?」
「そうだな」
「そうだ。恭介」
「ん?」

「「「卒業おめでとう!!」」」
「おぉ、お前らも元気でな」


素敵な見たYesterdays そんなふうに思う明日が来る 悔しい気持ちは必ずいつの日か嬉し涙になる 僕はそう信じてるよ 小さな頃のように
馬場俊英 小さな頃のように


[No.636] 2010/01/22(Fri) 21:20:20

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