昨年春から「小説新潮」で連載されていた「村内先生シリーズ」が単行本として出版されました。 「青い鳥」重松清著(新潮社)1600円 今なら新刊本のコーナーに平積みになっていますね。黒いしっとりとした感じの装丁に仕上がっています。
この本は、国語の臨時教師でけっこう重い吃音のある村内先生と、周りと切れたところにいる孤独な子どもたちとの関わりを描いた9編の短編からなる作品集です。 じぶんが村内先生の立場にもなり、また子どもの立場にもなって、「ああ、子どもの頃こんな先生がそばにいたらなあ…」って思えるような作品でした。 不思議な感じで気持ちが満たされて、静かな元気がでるような。
この本は別に「吃音」をテーマに描いた作品ではないのだけど、それでも読む進むうちに、重松さんからのひそかな「エール」も感じられて、多くのどもりながら、いろいろな思いを抱えながら生きる仲間たちに読んでほしいな、そのエールを共有できたら素敵だな、と思いました。
そして、この本を読んだ人たちと、「あの作品が特に良かったね」なんて語り合いながらちょっと一杯やりたいものです。 私が好きだった作品は「ハンカチ」と「ひむりーる独唱」と「静かな楽隊」 小説新潮をすでに読んでいる方も、単行本化にあたって大幅に加筆されているようなので、どこが加筆されているか読みながら気づくのも面白いですよね。
[No.693] 2007/07/20(Fri) 22:49:57 |