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No.578へ返信

all 無能な神父 - 東風 - 2014/07/27(Sun) 23:10:25 [No.577]
翼の折れたヒーロー - 籠龍 - 2014/07/31(Thu) 00:05:49 [No.578]


翼の折れたヒーロー (No.577 への返信) - 籠龍

名前:ジョン・メルヴィル

年齢:36 髪の毛:黒 瞳の色:黒 肌の色:白
性別:男 体格はガッチリした感じ
ファイター1/ロケットレンジャー3/ボクシング2/機人1
(初期作成:レベル7、経験値10+天下×3)

出自:富豪(家門のプライド)
境遇:英雄(英雄であり続ける)
邂逅:アーサー・エドワードエドワード・ウェイトに昏い炎

【特技】
踏み込み、技巧の一撃
ゲットレディ、ショックアブソーバー、ロケレン装備、エーテルバースト、モラルオブインヒューマン
バタフライダンス、ローリングサンダー、ジャブ
機人装備、鋼化神経
【装備】
武器 :素手
防具 :アドバンスドスーツ
アクセ:装甲トランク
アイテム:エキストラ(たぶん執事)
機人装備:スキンウェーブ、サイバーアイ、ケミカルスモーク

【宿業】 46

【最終能力値】
命中:12 回避:8 魔道値:4 抗魔値:5 行動値:11
耐久値:38 精神力:22
攻撃:ボクシングスタイルで殴る
斬16/刺13/殴11/炎5/雷5

【経歴】
「カウルド・クルセイダー(カウル)」
その町には、そう呼ばれたヒーローがいた。黒き鎧をまとった彼は多くの悪と戦った。夜の暗闇と共に現れるかれは、いわば都市伝説。暗闇から出て、暗闇に消える。ただ残るは捕まえられた悪党だった。
「あれは影だった」「黒い獣」「山のように大きい何か」……
彼と戦った悪党は口々に言った。それが一層、彼の神話性を加速させる。
しかし、ある事件の後、カウルは姿を消した。
ヒーローは消えた……

【証言A:路地に住むホームレス】
その日、夜が降ってきた……
いや、初めはそう思った。よく見るとそれは人の形をした黒い影。カウルを見るのは初めてだったが、たぶんあいつだと思う。
どっから落ちてきたのかわわかんねぇけど、結構な高さだと思う。すごい勢いだったし、落ちた時の音もすごかったから。
これはダメだと思ったよ。実際、ピクリとも動かなかったし。でも、カウルは生きてた。黒い影をまき散らしながら、ゆっくりと起き上ったんだ。手足が捻じれておかしな方を向いてたけど、それが軋む音を立てながら元通りだ。もう俺は身を縮めるしかなかったね。そん時だったと思う。もう一つの影が降ってきたのは。獣のうなり声のような声を出してたけど、昏すぎて見えなかった。しばらく向き合っていたが、戦い始めた。速くてよく見えなかったが、殴るたびに聞こえる音からしてすごい戦いだったと思う。するとカウルのパンチが相手にクリーンヒットして、殴り飛ばした。何と相手は壁を突き破っていった。思うわず言ったね「やった!」。だけど、カウルは震え上がるような低い声で言ったんだ「まだだ」。奥から獣のうなり声のような声がすると、カウルは壁に空いた穴ン中に入ってったよ。俺が見たのはここまで。
んで、カウルが見られたのもこれが最後らしい。あの戦いがどっちが勝ったのかはわかんねぇ。でも事件はやんだのは事実だ。

【証言B:見回り中の自警団の一人】
えぇ、最近は物騒ですから夜は自警団を組んで見回りをしているんです。時計塔で時間でもないのに鐘が鳴っていると情報が入ったので、一番近くで見回りをしていた私が行きました。確かに私が行った深夜に鐘は鳴らないのですが、その日は鳴っていました。中に入って階段を上ると、すぐに原因がわかりました。
2人、2匹……私にはどちらが正確なのかわかりません。時計塔の天辺、暗闇で動く2つの影は素早く、人の動きと言うよりは獣に近かったように思えます。私はお恥ずかしい話、怖くて動くことができませんでした。ただ見るしか……しばらく戦いが続きましたが、一つの影の攻撃でもう一つの羽のある影(今思えばマントだったのかもしれません)が宙に浮き、時計塔より弾き飛ばされ消えました。そしてもう一つの獣も、それを追うように飛び降りました。その後ですか? すみませんが、しばらくその場で呆然としていてわかりません。

【証言C:バーのサルーンガール】
最近は物騒だから、あんまりお客も来ないの。その日も暇でマスターが早く閉める的なこと言ってた時だと思う。客が来たのよ。窓からね。
勢いよく入ってきて、イスとかテーブルなぎ倒していったよ。全身を包んでいたマントを振り払うようにして立ち上がったそれは、腕に怪我人を抱えてた。助からないだろうってことは、見りゃわかったよ。それは周囲を警戒するようにして見回すとようやく、怪我人を床に置いた。私が思うにそれ(たぶんカウルって呼ばれてる奴)は機械だね。ほらオートマータみたいなの。男だったけどね。だって、全身メカメカしてたもん。それになんか感情らしいのも感じられなかったし。間違いないね。カウルはきっとスチームで動いてるね。何か怪我人と少し話した後で、急にカウルから煙が出て、やんだ頃には怪我人だけしかいなかったんだ。

【LAST NAIGHT】
「ヒーローはみんなのために戦わなくちゃ……」
 そう言って腕の中で死んでいくのを感じる。私には何もできない。これは私の自惚れが生んだ結果だ。多くの勝利が私を傲慢にし、堕落させていたことに気付かなかった。今気づくなんて……
ダメだ。感情を殺せ。今は奴を倒すことのみ考えろ。反省はその後で十分だ。まずはこの場を離れなければ、煙幕を使い、店主と女性の前から姿をくらまし、奴を追うんだ。この人との関係を気取られれば、正体につながる恐れがある。それは避けなくては……

奴の攻撃は速く、そして重い。今まで戦ってきた奴らとは違う。時計塔まで追い詰めたが……いや、誘い込まれたんだ。やはり今の私は冷静に欠けるのか、それとも奴が一枚上手なのか。
まるで生身に岩をぶつけられているようだ。アーマーの上からでっもそう感じる。私の一撃が届くころには、奴から3発は受けている。人間の動きではない。まるで獣だ。凄まじい反射神経と身体能力だ。「パワーもスタミナもスピードも、あらゆる面で劣るのに、なぜ立ち向かう? 勝てない戦いになぜ挑む?」この事件を追っている時に、そう言われた。私は相手にしなかった。勝てないと思っていなかったのだ。それだけの努力も修練も積んでいる自身がある。いや、あった。今まさに、追い込まれている。圧倒的な力だ。私の反撃は奴に効いているのだろうか? どうすれば奴に勝てる。考えなければ……っ!
マスクの左側の視界が消えた。衝撃と共に力が抜ける。何があった? 見れば拳大ほどの石つぶて。奴が投げたか蹴り飛ばしたのだろう。弾丸並みの速度で顔面を襲ったのだ。潰れたのはマスクだけではないかもしれない。奴が距離を詰める、蹴り上げようとする足の動きが見える。ガードを……受け止めなければ。
私はガードした腕ごと奴に蹴り飛ばされた。視界が縦に一回転した。そして下界が見える。床がない。目前の床を掴まなければ落ちる……手を伸ばすも、指先が触れただけだった。落下による浮遊感。落ち着け、冷静に対処しろ。マントを広げて落下速度を抑えろ。よし、いい感じ……な?
背中に衝撃を受け、意識が飛んだ。奴が私の上に落下したのだ。両の足で地面めがけて蹴りつけたのだ。落下速度はさらに増す。ダメだ……今の攻撃で、バランスが取れない。天地が分からない。地面まであとどれくら……
 
生きている。起き上らなければ、奴と戦わなければ。体中が痛い。怪我の分析ができない。あばらも内臓もやられている。口からどす黒い血反吐が漏れてくる。左腕と左足が捻じれて感覚がない。おそらくとっさに受け身を取ったのだろう。アーマーによる人体の補強を作動させれば、問題なく戦えるはずだ。すでにアーマーに仕込んだ痛め止めが投与されている。少し朦朧とするが致し方ない。腕や足だけでない、体を動かすたびに、アーマーの隙間から血が流れ落ちてくる。危険だ。だが奴は待ってはくれないようだ。
私と同じく降ってきた割には、きれいに着地した。猫がじゃれるかのように、のどを鳴らす。お前にとって私は遊びか……
戦闘が始まる。やはり奴は強い。だが、奴はこう思っている。
私は死にかけていると。それは半分当たっている。だがもう半分、このアーマーによって攻撃力は変わっていない。それに気づく前に仕留める。胴に一撃、前かがみになった所を顔面に渾身の一発。奴は壁をぶち破って、視界から消える。私のスキャニングシステムでも姿を捉えられない。「やった」。男が私たちの戦いを見ていたようだ。私もそう思いたい、だが「まだだ」。
ねこなでののどを鳴らす音が聞こえる。仕留めきれなかった。
さぁ、決着を付けよう……

【ジョン・メルヴィル】
その町の郊外に豪邸が建っている。そこがメルヴィル邸だ。金持ちの家で育ち、何不自由なく暮らしていた。それがなんやかんやで家族が死に、悪を憎むようになった。そして彼は肉体と精神の鍛錬だけでなく、莫大な資産を使い、手に入れた。ロケットレンジャーと呼ばれた封印された遺産(天羅が来る前なので、まだ再結成されていない)。ロケットレンジャースーツを手に入れ、それを自分なりにアレンジすると彼はヒーローになった。それが町のためになると信じて。
カウルド・クルセイダー。いったい誰が言ったのか? でも何となく気に入ったから自分でも名乗った。多くの悪党たちと戦った。
最後の夜。彼はあらゆるものを失った。大事な人も、ヒーローとしての志、信念、そして自分の体も。「命を懸けて戦う意味があるのだろうか? 何のために?」その疑問が、彼の中に芽生えた時、彼はカウルを脱いだ。そして二度と着ることはなかった。着れなかった。あの時に失った体の部分は、天羅からの技術(機人)で補修できた。だが信念までは治すことはできなかった。
今でも彼は町のために動き動き続ける。しかしそれはヒーローとしてではなく、富豪ジョン・メルヴィルとしてだ。

てことで、引退したヒーローです。
細かいとこは決めてないですねはい。
サイバーアイは暗視ゴーグル的な、ケミカルスモークは煙幕なんかの演出ですね。


[No.578] 2014/07/31(Thu) 00:05:49

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