メタガ・グロームキャンペ 最終回 - 納豆 弾 - 2015/07/12(Sun) 09:36:38 [No.710] |
└ トレイラーとハンドアウトと言う名のプレオープニング - 納豆 弾 - 2015/08/01(Sat) 02:54:19 [No.746] |
└ 【マスターシーン】【記憶の断片】用 - 納豆 弾 - 2015/07/27(Mon) 22:00:51 [No.738] |
└ 【マスターシーン2】 - 納豆 弾 - 2015/08/01(Sat) 02:27:27 [No.745] |
└ 【記憶の断片5 (オルカン計画主任ニコライ)】 - 納豆 弾 - 2015/08/01(Sat) 01:02:34 [No.744] |
└ 【マスターシーン1】 - 納豆 弾 - 2015/07/30(Thu) 22:18:38 [No.743] |
└ 【記憶の断片4 (補佐官イシュタル)】 - 納豆 弾 - 2015/07/30(Thu) 21:09:54 [No.742] |
└ 【記憶の断片3 (“タイラント”ハルエイプ)】 - 納豆 弾 - 2015/07/29(Wed) 22:05:30 [No.741] |
└ 【記憶の断片2 (サナート・レムリア)】 - 納豆 弾 - 2015/07/28(Tue) 23:56:03 [No.740] |
└ 【記憶の断片1 (シュリ)】 - 納豆 弾 - 2015/07/27(Mon) 22:07:32 [No.739] |
└ NPC情報更新 - 納豆 弾 - 2015/07/16(Thu) 10:08:39 [No.717] |
└ 前回情報の大まかなまとめ - 納豆 弾 - 2015/07/16(Thu) 09:20:17 [No.716] |
└ オルカンシリーズ三号機の設定 - 納豆 弾 - 2015/07/15(Wed) 18:27:50 [No.714] |
└ オルカンシリーズ一、二号機の設定 - 納豆 弾 - 2015/07/12(Sun) 21:21:21 [No.712] |
└ キャラデータアップ用 - 納豆 弾 - 2015/07/12(Sun) 09:37:17 [No.711] |
└ 鳳の騎士_Lv13__ - 彩弧 照 - 2015/07/19(Sun) 19:58:25 [No.722] |
└ 貧弱研究者 新型機 - ゆづき - 2015/07/19(Sun) 00:01:19 [No.719] |
└ 合体時 - ゆづき - 2015/07/19(Sun) 00:26:40 [No.720] |
└ 洗脳艦長&頼れるエース!Lv13(7/16) - 東風 - 2015/07/16(Thu) 22:45:49 [No.718] |
└ 艦長専用機、発進! - 東風 - 2015/07/23(Thu) 23:08:06 [No.731] |
└ 囚われの女騎士Lv.13 - MK-2 - 2015/07/15(Wed) 23:42:10 [No.715] |
└ 雷の猟犬 成長報告(7/20再追記) - モリアーティ - 2015/07/14(Tue) 21:02:50 [No.713] |
【 記憶の断片2 (サナート・レムリア) 】 「レムリア大陸ごとこの世界から離脱する?」 『大統領』の言葉に『私』は緊張を押し隠しながら頷いた。 「レムリア国民の総意によって決まりました。 つきましては、『大統領』にそのことを承認して頂きたく」 『大統領』の顔が歪む。『私』は必要であれば、今、この場で彼と一戦交えてもよい覚悟でこの場に立っている。 「非常にシビアな話だ」 呟くように言うと、『大統領』は椅子に腰掛けた。その落ち着いた所作に『私』は少々安堵する。『大統領』は今年で65になる筈であったが、生まれ着いての白髪に、更にこの世界情勢が重った心労の為か、酷く老け込んで見えた。 だが、そうした姿を見せていても、地球連合の大統領に就任して以来、35年間の長期に渡りその座に君臨してきた男の名状し難い、カリスマのようなものは衰えず、むしろより一層強く輝いてみえる。 「『オルカン』と『ピョルン』は撃破した。残るは『グローム』を討伐するのみだ。それでも、レムリア国民はもはやこの世界に復興の望みはないと考えたのだな。 …サナート。キミはどう思っている?」 『私』と『大統領』とは長らく政敵として地球連合政府内で対立をしてきた。過去の大統領任期を越えて居座り続けるこの男をその座から追放しようと動いたこともあった。だが、同時にその力を認めてもいる。常識を超えた任期を可能にしたのは、ただ無茶を通しただけではないからだ。考えは違えども、『大統領』はこの世界の安定を第一に考えていたことは『私』がよく知っている。無論、『私』もそうだ。 だからこそ、辛い。たとえ、レムリア国民の総意とはいえ…。 「私はレムリアの女王です。国民の総意に否やはありません」 「そうか」 そういうと『大統領』はメモ帳に筆を走らせて血判を押すとそのページを破り『私』へ渡した。 「もはや、まともな書類の作成もできん状況だ。それで勘弁して欲しい」 そう言って彼はふっと笑みを浮かべた。現在、この地球連合旗艦『ホワイトハウス』に臨時政府をおいてはいるが、その機能はほぼ停止している。『オルカン』と『ピョルン』との戦闘で地球連合軍は壊滅し、『ホワイトハウス』も中破した。 残された戦力は、名のあるリンケージとガーディアンのみで『グローム』を討たなければならない。 その貴重な戦力の1人である『私』と『マザー・レムリア』が抜けるというのだ。もし『大統領』が『私』を力づくでも引きとめようとしても驚きはしないだろう。だが、彼は『私』とレムリア王国の離脱を許した。 『私』は静かに頭を下げた。 「よい旅路を祈っているよ」 「『大統領』。貴方のご無事を祈っています」 それが、『大統領』と交わした最後の言葉だった。『私』はレムリア大陸の時空転移を行い、力を使い果たして『マザー・レムリア』と共に眠りについた。 『リシナ・プラハ』に呼び起こされたあの時まで――。 [No.740] 2015/07/28(Tue) 23:56:03 |