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all メタガ・グロームキャンペ 最終回 - 納豆 弾 - 2015/07/12(Sun) 09:36:38 [No.710]
トレイラーとハンドアウトと言う名のプレオープニング - 納豆 弾 - 2015/08/01(Sat) 02:54:19 [No.746]
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【記憶の断片3 (“タイラント”ハルエイプ)】 - 納豆 弾 - 2015/07/29(Wed) 22:05:30 [No.741]
【記憶の断片2 (サナート・レムリア)】 - 納豆 弾 - 2015/07/28(Tue) 23:56:03 [No.740]
【記憶の断片1 (シュリ)】 - 納豆 弾 - 2015/07/27(Mon) 22:07:32 [No.739]
NPC情報更新 - 納豆 弾 - 2015/07/16(Thu) 10:08:39 [No.717]
前回情報の大まかなまとめ - 納豆 弾 - 2015/07/16(Thu) 09:20:17 [No.716]
オルカンシリーズ三号機の設定 - 納豆 弾 - 2015/07/15(Wed) 18:27:50 [No.714]
オルカンシリーズ一、二号機の設定 - 納豆 弾 - 2015/07/12(Sun) 21:21:21 [No.712]
キャラデータアップ用 - 納豆 弾 - 2015/07/12(Sun) 09:37:17 [No.711]
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囚われの女騎士Lv.13 - MK-2 - 2015/07/15(Wed) 23:42:10 [No.715]
雷の猟犬 成長報告(7/20再追記) - モリアーティ - 2015/07/14(Tue) 21:02:50 [No.713]


【記憶の断片5 (オルカン計画主任ニコライ)】 (No.738 への返信) - 納豆 弾

【記憶の断片 (オルカン計画主任ニコライ)】


 おそらく、この文章は誰の目にも触れられることはないだろう。しかし、何かに突き動かされるように、『私』はこの文章を書いている。

 『私』はオルカンシリーズの計画主任として『大統領』の勅命の下で計画を進めてきた。そして、V2型アビスリアクターという画期的なリアクターを開発するに至った。これを搭載した『グローム』は地球連合の象徴とし、世界の安定に貢献する。

 …その筈であった。

 だが、『私』は知ってしまった。『グローム』を用いた、『大統領』の陰謀を…。計画の副主任であった『アヴァリス』と『ゲンロク』と密談を重ねた上、我々は決断を下した。

 我々はオルカンシリーズに関する可能な限りのデータを破壊し、オルカンシリーズの3機を奪い、地球連合を離反した。

 オルカンシリーズが無ければ、『大統領』が行おうとした陰謀を実行に移すことができないと考えたのだ。

 だが、我々は見誤った。

 世界はアビス汚染に蝕まれ、破滅へと向かっている。地球連合は『大統領』の命の下、アビス汚染の元凶が我々であるとし、激しい追撃を行った。

 オルカンシリーズが破壊されてしまえば、アビス汚染から世界を救う術が無くなると判断した我々は3機ながら必死の抵抗を試みた。同時に、なんとか話し合いを行うべくあらゆる交渉手段を模索したが、オルカンシリーズ3機共に通信システムに深刻な障害が発生しており、また、問答無用で攻撃を行う地球連合軍に対し、我々は応戦するしか手段がなかった。

 そして、もはや生き残っているのは『私』独りとなった。『オルカン』『ピョルン』…『アヴァリス』『ゲンロク』は撃破された。同時に地球連合軍も壊滅的な被害を受けた筈だ。

 事ここに至った以上、『私』は『グローム』と共に戦い抜き、V2型アビスリアクターを使ってアビス汚染を浄化する方法を模索するつもりだ。

 事前に詳細なシミュレーションなどを行えなかった事が悔やまれるが――。







 最後に。通信システムの障害に関しては明らかに人為的な工作がされている、と『アヴァリス』が断言していた。また、我々が行おうとするあらゆる交渉手段が潰されていた。

 科学者として理論的な発言ではないが、おそらくは『大統領』による工作であると我々は確信していた。

 我々は彼を優秀な政治家、統率者としてしか見ていなかった。だが、彼の持つ強大な力は我々の想像をはるかに超えていたといわざる得ない。

 一時期、どこかのタブロイド紙が彼を超能力者であると騒ぎ立てたことがあった。彼の行う政策や言動が未来を先読みしているかのようだ、と。

 確かに、魔法や超能力の存在は確認されている。だが、1人の人間が地球全体の政治的な動きまでを予測し得ると考えるのは馬鹿げている。

 事実は、彼の幾重にも張り巡らされた保険や、用意周到な根回しなどである、と結論づけられたのだが、果たして本当にそれだけだったのか。

 我々がこうして全く手も足も出せずに社会的に抹殺され、世界の破滅をもたらす反逆者となってしまった現状をどうやって彼は我々にもたらしたのか。

 我々の離反までの行動にかかった時間は『グローム』とV2型アビスリアクターの完成から数えても半年程度だ。この間に彼は全ての体制を整えていた。そんなことが可能なのだろうか?

 我々は自ら『メタルエスプ』を駆る『大統領』を優先的に撃破すべく動いた。だが、結果は彼を討ち取るに至らなかった。

 『私』は、彼に勝てないかもしれない。




 そう。おそらく、『私』は次の戦いで果てるだろう。

 だが、無言で死ぬことに耐えられない。

 だから、この文章を残すのだと思う。

 『私』は、何かを残したかったのだろう――。


[No.744] 2015/08/01(Sat) 01:02:34

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