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メタガ トゥーレ革命 前編残務整理 (親記事) - 納豆弾

前編終了以後のまとめのようなものを置いていきます。
セッション中に動かせなかったNPCなんかの動向なんかもマスターシーンとして置いていきます。

割と不定期ですが、よろしくです。


[No.887] 2016/06/01(Wed) 07:50:08
【マスターシーン@:☆ド級戦艦マッシリア・会議室】 (No.887への返信 / 1階層) - 納豆弾

 『スター・ドレッドノート級マッシリア』。その艦内の会議室に各勢力の代表三人が集まっている。
 レジスタンス貴族派からは代表として【アンリ・ベノー・ペタン伯爵/少将】が。
 ノイエヴォルフからは【クルト・“ヘンシェル”・クニスペル中佐】。
 そして、ガリスティア第5帝国からは【バフォメット】が出席していた。


【バフォメット】
「――逃走したレジスタンスは一時的に敷島皇国へと逃れ、補給を受けた後に再びトゥーレへと戻って来る予定だ。それまでに、ラーフ軍が集結しつつあるラムスセン要塞を叩かなければならん」

【アンリ伯爵/少将】
「ラムスセン要塞は堅固な要塞だが…」

【バフォメット】
「ヘンシェル中佐から要塞の防衛設備や能力については確認してある。現有戦力とこのマッシリアがあれば恐れるに足りん」

【ヘンシェル中佐】
「俺たち第13ディザスター大隊が抜けて、お前らレジスタンスとの戦いでかなり消耗してるしな。少なくともトゥーレ駐留軍は敵じゃねぇな」

 ガリスティア第5帝国と同盟したノイエヴォルフの誘いに乗り、ラーフ軍から抜けた【ヘンシェル中佐】が飄々と答える。その態度にかつての所属に対して何ら思うところは無いらしい。

【アンリ伯爵/少将】
「そうか。…レイナ派のレジスタンス残党が戻ってくることについては随分と確信を持ってるようだが、それはアビスフォースとやらの力か?」

【バフォメット】
「いや、違う。直接的な情報を得ているだけの話だ」

【アンリ伯爵/少将】
「…彼らが戻ってくるというのなら、提案がある」

 そう言うと、【アンリ伯爵/少将】は一瞬の逡巡の後に提案した。

【アンリ伯爵/少将】
「レイナ・ヴァルフレアを処刑すべきだ。彼女がいなくなれば、彼らの希望も、戦う意思も消え失せる」

【バフォメット】
「確かにそうだろう。…だが、残念ながらその提案は却下させてもらう。彼女にはまだ利用価値がある」

【アンリ伯爵/少将】
「誘拐事件以来、どうもレイナにご執心のようだが、事ここに至ってもまだ生かしておくということは、どうやら政治的な理由ではなさそうだな?」

【バフォメット】
「そうだ。俺自身が彼女に用がある」

【アンリ伯爵/少将】
「個人的な理由という訳だな?」

【バフォメット】
「言っておくが、この事はガリスティア本国も了承している。口出しはさせんぞ」

【アンリ伯爵/少将】
「…ならば、致し方あるまい」

 予想していたよりもあっさりと引き下がった【アンリ伯爵/少将】を怪訝に思いながらも【バフォメット】は席を立った。

【バフォメット】
「では、これより我々同盟軍はラムスセン要塞攻略へと着手する。準備を怠らぬように頼む」

 そう告げて、退席する【バフォメット】。
如何にも楽しげに愛機のある格納庫へと向かう【ヘンシェル】。
 そして、【アンリ伯爵/少将】はしばらくその場を動かなかったが、やがて静かに会議室を退席した――。


[No.888] 2016/06/13(Mon) 22:08:58
【マスターシーンA:シャルロット・ファン編】 (No.887への返信 / 1階層) - 納豆 弾


【ゲオルギウス】
「レイナ派の生き残りは現在、敷島皇国にて補給を受け、再びトゥーレの地に戻ってくるとの事です」

 【ゲオルギウス】の報告が淡々と続くのを、【シャルロット・ファン】は静かに紅茶を飲みながら聞いていた。

【ゲオルギウス】
「同盟軍はラムスセン要塞を陥とす為に行動を開始しました。ラーフ駐留軍の現有戦力から、ラムスセン要塞の陥落は確実かと。生き残りのレジスタンスも早晩駆逐されましょう。シャルロット様には、トゥーレ統一後の為にコスモソロリティを通じて各方面に根回しを頼みたい、とバフォメット様より依頼がきております」

【シャルロット】
「あくまでもガリスティア第5帝国及びノイエヴォルフとの同盟はトゥーレ統一の為の致し方ないものであり、地球連邦が彼らを排除すれば連邦の傘下に戻る、と信じ込ませる…というわけですね」

【ゲオルギウス】
「はい。それに、現状唯一無傷であるラーフの抑えとしての価値も伝えて欲しい、と。ティプトリー政府からも内々でこの件について上手く取り計らって欲しい、と」

【シャルロット】
「双方にわかりました、とお伝えしてください。文書ではなく、あくまでも口頭で、あなたの口からお願いします。私は訪問の予定があり、すぐに移動しなければなりませんので、その為私自身でお答えできず申し訳ありません、と」

【ゲオルギウス】
「心得ております」

 一礼して【ゲオルギウス】が去ると【シャルロット】は小さくため息をついた。【ゲオルギウス】は有能でこちらの意図をよく察してくれて面倒がない。しかし、同時にティプトリーからの監視役である【ゲオルギウス】の相手は“色々”と気を使う必要があった。

【シャルロット】
(同盟軍はラーフを撃退し、新生トゥーレを建国するでしょう…私達を通じて協力したティプトリーもその恩恵を受ける)

 そもそも、最初はそれ程大した意図はなかった筈だ。【レイナ・ヴァルフレア】を保護し、トゥーレに送り出したことも、その後も援助を続けた理由も。
 当時、トゥーレのレジスタンス活動というのは数少ない地球における“将来性のある領土”であった。そこに僅かながらでもティプトリーの息吹を注げれば。その程度の思惑だった筈だ。
 地球においてティプトリー主義がまともに受け入れられることはないとティプトリーは理解している。だからこそ、遠回りながらもレジスタンスが成功し、新生トゥーレが建国された時は、【レイナ・ヴァルフレア】へ売った恩の見返りとしてティプトリー主義の布教の認可を得る―。そんな小さな見返りで満足すべき案件だったのだ。

 だが、ガリスティア第5帝国の侵攻によって状況は一変した。第5帝国によって地球連邦の支配は混乱をきたし、その第5帝国と同盟を結んだティプトリーはいまや地球での領土拡張に勤しんでいる。
 【レイナ・ヴァルフレア】の援助よりも第5帝国への協力の方が優先すべき状況へとなったのだ。

【シャルロット】
(しかし―)

 ティプトリーの判断については、【シャルロット】がとやかく言うべき事ではない。それはいい。だが―。

【シャルロット】
(コスモ・ソロリティがとるべき道はこれでいいのかしら)

 ティプトリーの行動は理解できる。現状、地球がティプトリー主義を認める日は、恐らく来ないだろう。だから、ティプトリーは第5帝国の侵攻に賭けた。第5帝国のバイオリアクターのシステムなど、ティプトリーの現状とマッチしたという点も大きいが、何よりも強大な超能力者を頂点とする第5帝国とティプトリー主義が似通っている事の方が重要だ。

 第5帝国は、ティプトリー主義を許容する。

【シャルロット】
(ティプトリー主義こそが、最終的に世界の人々を救う。そう信じています。ですが―現状のティプトリーの方針は、もし第5帝国が一時的にでも撤退を決定したら―)

 つまりは、もし第3次大戦が終結し、第5帝国の一時的にしろ敗北で終わった場合、ティプトリーの背信行為は白日の下となり、その裏切りの代償を払うことになる。

【シャルロット】
(そして―ティプトリー主義は二度と口に出来ないような扱いになる)

 ティプトリーの裏切りと共にティプトリー主義にも最悪の印象が植え付けられるだろう。そうなれば、ティプトリー主義は終わりだ。

【シャルロット】
(ティプトリー主義の生き残りの道を模索する―。恐らくはそれこそがコスモ・ソロリティがとるべき道かもしれませんね…)

 問題は、レジスタンスの生き残りに協力するにしても、彼らが敗北するようなことになれば逆にコスモ・ソロリティが危険な立場となる訳だが…。

【シャルロット】
(ん…)

 この状況で最も信用できる親友―アンズに相談してみるべきか、と【シャルロット】は密かに決意を固めた。


[No.889] 2016/06/27(Mon) 23:05:54
【 マスターシーンB:バフォメット編 】 (No.887への返信 / 1階層) - 納豆 弾

 『スター・ドレッドノート級マッシリア』の中枢部に存在する長距離通信施設。その一室。真っ白で机や椅子すらも無い空間の中、でバフォメッとは仮面を外し、片ひざをつき頭を垂れて待つ。
 やがて、巨大なホログラムとして現ガリスティア第5帝国星帝ナーサリウスが浮かび上がった。面を上げよ、と厳かな声で告げられ、静かにバフォメットは顔を上げた。

【星帝ナーサリウス】
「報告は読ませてもらった。此度におけるそなたの活動、大儀である。トゥーレにおけるラーフ駐留軍の排除の目処も立ったのだな?」

【バフォメット】
「は。数日中にはラムスセン要塞を陥落させ、ラーフ駐留軍の息の根を止められましょう」

【星帝ナーサリウス】
「ほぅ…これは愉快だ。ラーフには煮え湯を飲まされたからな。トゥーレを奪われ、奴らの驚く顔が目に浮かぶわ」

 静かな笑い声がしばらく室内に響いた。

【星帝ナーサリウス】
「しかし、数奇な運命と言うべきか。遥か昔、第4帝国の時代にパルテア艦を追って行方知れずとなった戦艦マッシリアが地球で眠っており…さらにその末裔が生き延び、今こうして再び我らが帝国の為に力を振るってくれるというのだからな」

【バフォメット】
「マッシリアの発掘と己が血脈のことについて知ると同じくして、星帝陛下の軍が地球に来られたということに、私も運命を感じずにはいられません」

【星帝ナーサリウス】
「うむ。これも宇宙の意思による導きであろう。バフォメットよ。此度の件が終われば、余が下へと来るがよい。余手ずからその力の使い方をより深く教えてやろう」

【バフォメット】
「有難き幸せ…!」

 バフォメットは深く頭を垂れる。その様子を見て、星帝ナーサリウスは僅かに残った疑念を消した。バフォメットは心から第5帝国への忠誠を持っていることを感じ取ったからである。

【星帝ナーサリウス】
「残る懸念は、パルテアの古代兵器アルティマ・トゥーレの存在か」

【バフォメット】
「は。しかし、その手がかりは既に手中にあります。すぐにその存在を暴いてみせます」

【星帝ナーサリウス】
「うむ…バフォメットよ。アルティマ・トゥーレは見つけ次第すぐに破壊するように。下手に利用しようなどと考えぬことだ」

【バフォメット】
「は。星帝陛下の、宇宙の意思のままに」


 そこで交信は終わり、星帝ナーサリウスの姿が消える。しかし、バフォメットはそのまま頭を垂れたまま、自身の数奇な運命について考えていた。

 考古学者としてピュアテスの歴史を辿り…そして、遺跡に眠っていた戦艦マッシリアを発見した事。

 そこに残された記録から、ピュアテス人、トゥーレ人のルーツを知ると同時に、自身に秘められた超能力に気付いた事。

 そして、宇宙の意思により、先人の使命を受け継ぎ、己が使命に目覚めた事…。


 しばらくしてからバフォメットは仮面を被り直して立ち上がった。通信室を去る。その歩みに迷いは微塵もなかった。


[No.893] 2016/07/09(Sat) 22:41:13
【 マスターシーンC:アンリ・ベノー・ペタン伯爵/少将編 】 (No.887への返信 / 1階層) - 納豆 弾

 【アンリ・ベノー・ペタン伯爵/少将】は、『スター・ドレッドノート級マッシリア』の廊下を進み、ある一室の前で立ち止まった。
 その扉の前には2体のドロイド兵が立っている。アンリは手早く手続きを済ませると、ロックが外され、【レイナ・ヴァルフレア】が軟禁されている部屋へと踏み込んだ。室内は思っていたよりも豪華で、貴族または来賓用の部屋のようであった。

【アンリ伯爵/少将】
「思っていたよりもいい待遇じゃないか、レイナ」

【レイナ】
「アンリさん…」

 レイナは三人掛けの小さなテーブルを前に座っていた。テーブルには手付かずの紅茶が載っている。アンリはレイナの対面に座る。レイナはその様子をじっと見つめていた。

【アンリ伯爵/少将】
「どうした。何か言いたいことがあるんじゃないか?」

【レイナ】
「では、どうしてこんなことを?」

 一応、といった様子でレイナが訊く。アンリは苦笑した。レイナも愚かではない。少なくとも、アンリがこの道を選択する理由がわかる程度には教育したつもりだった。

【アンリ伯爵/少将】
「現状、ラーフに対抗しトゥーレの独立を勝ち得るには第5帝国との同盟以外に現実的な道はない」

【レイナ】
「地球連邦やフォーチュンが第5帝国を早期に撤退させる可能性は?」

【アンリ伯爵/少将】
「地球が初めて経験する星間戦争だ。終結時期は全く予想がつかん。だが、地球にとっては初めてでも、第5帝国はそうではない。第5帝国は星間戦争に慣れている。そして、戦果を上げてきた。対して、地球連邦はすぐ近くのコロニー国家であるヴォルフとの戦争終結に4年もかかったのだ。早期に撤退させることはありえん。最低でも数年はこの状況が続く。であれば、この状況でラーフに対抗できる勢力は第5帝国以外にあるまい」

【レイナ】
「でもそれは、トゥーレの本当の独立ではありません」

【アンリ伯爵/少将】
「そもそもレジスタンスのみによる独立が夢物語となってしまったのだ。背に腹はかえられん」

【レイナ】
「それなら、ラーフの属国のままでいる方がよかったじゃないですか!」

 思わず、レイナが声を僅かに荒げた。すぐに、レイナは小さな声で謝罪する。アンリはそれを受け入れた。

【アンリ伯爵/少将】
「それは我々が負うべき責めだな。我々はトゥーレの民衆に革命という夢を見せてしまった。あの当時は、それでよかったし、成功の目算もあった。だが、状況が変わった。もはや、どのような形であれ革命を成立させることが夢をみせた我々の責任だ。少なくとも、私はそう思い、行動している」

【レイナ】
「しかし、ラーフも、第5帝国も、トゥーレの人々を食い物にしようとしていることは変わりません。本来の目的と手段から逸脱している…!」

【アンリ伯爵/少将】
「違わんよ。私はトゥーレの独立という目的の為にレジスタンスというお前の手段に乗ったにすぎない。目的の為に手段を選択したのだ。その手段を変えただけにすぎない」

【レイナ】
「やっぱり、そこなんですね…私達と、アンリさんが相容れないのは…」

 レイナは諦めたようにうな垂れる。逆にアンリはさっぱりとした表情で…笑みすら浮かべて頷いた。

【アンリ伯爵/少将】
「そうだ。私はトゥーレの独立が成ればそれでいい。あの日、我々貴族が守れなかった祖国。貴族の汚名を注ぎ、それを取り戻せればそれでよいのだ。お前のように、より善きトゥーレを創ることが目的ではない。私は生き残ったトゥーレ貴族としてその役割を果たす」

 アンリは立ち上がると、うな垂れたままのレイナを見下ろし、苦笑を浮かべた。

【アンリ伯爵/少将】
「第3次大戦が始まらなければ、我々は革命を成功させ、お前やディオンらの新しい勢力によって貴族は徐々に力を削がれ、私は独り隠居などしてペタン家の幕を静かに下ろしていたのだろう。そうならなかった事だけは未だに残念に思う。…だが、いまやそれも夢物語だ」

 扉の前で立ち止まり、アンリはレイナを振り返って見た。

【アンリ伯爵/少将】
「お前の処遇はバフォメットが決めることになった。…私はもうこの部屋には来ない。さらばだ、レイナ」

 そう告げると、アンリは、レイナが何か言おうとした気配を感じたが無視して部屋を出た。あの日。ディオンが“反奈落”という旗印の下で新たなトゥーレを目指すと告げられた日。あの日に、アンリは最終的な決断を下した。第5帝国との同盟。そして、コアグニ攻略後の裏切り。
 ディオンのことは信頼しているし、その力も認めている。レイナやあのバシレウス共々、後のトゥーレを支える人物となることは容易に予想できた。
 だが、貴族として自分は汚れすぎていた。ディオンを信頼できず、彼らの進もうとする道を非現実的だと認めることが出来なかった。
 あの日、彼らとの道が分かたれたのだ。

【アンリ伯爵/少将】
「ディオン。もしこの地に戻ってくるというのなら…」

 自らの手で、その意思と力を確かめてやろう。
 そして、弱ければ砕く。
 しかし、もし―。

【アンリ伯爵/少将】
「ふふ――」

 静かに笑うと、アンリは廊下を歩きだした―。


[No.894] 2016/07/09(Sat) 23:38:55


   メタガ トゥーレ革命 前編残務整理 - 納豆弾 - 2016/06/01(Wed) 07:50:08 [No.887]
【 マスターシーンC:アンリ・ベノー・ペタン伯爵/... - 納豆 弾 - 2016/07/09(Sat) 23:38:55 [No.894]
【 マスターシーンB:バフォメット編 】 - 納豆 弾 - 2016/07/09(Sat) 22:41:13 [No.893]
【マスターシーンA:シャルロット・ファン編】 - 納豆 弾 - 2016/06/27(Mon) 23:05:54 [No.889]
【マスターシーン@:☆ド級戦艦マッシリア・会議室】 - 納豆弾 - 2016/06/13(Mon) 22:08:58 [No.888]




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