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心の傷〜第23話〜 (No.1001 への返信) - カズクン

淳平が記憶を取り戻して数日がたった。

淳平はその後問題なしということですぐに退院した。

そして・・・約8ヶ月ぶりに高校へと向かおうとしていた。

淳平(今日から復学か・・・わかってはいたけど・・・不安で押しつぶされそうだ・・・)

淳平はどうしようもないくらいの不安に駆られていた。

果たしてクラスの人間は久しぶりに登校する淳平を受け入れてくれるのか・・・

そしてもう1つ・・・堂島の存在である。

淳平が記憶を失うきっかけになった張本人・・・

『会いたくない・・・』淳平は心の底から思っていた。

そのとき・・・インターホンのベルが鳴り響いた。

ピンポーン♪

『淳平くーん!迎えに来たよ〜♪』

(あ・・・西野だ。)

「ちょっと待ってて!」

淳平は身支度を済ませて家を出た。





淳平「おはよう、西野。」

つかさ「おはよう♪さっ、学校行こっか。」

淳平「ああ・・・」

つかさと合流しても淳平は不安を隠せなかった。

つかさ(淳平くん・・・不安そう・・・そうだよね・・・久々だもんね・・・)

そんな淳平を見たつかさは・・・

つかさ「・・・エイッ!」

つかさはとっさに淳平の鼻をおさえた。

淳平「・・・フガッ!?」

つかさ「そんな不安そうな顔しないの!」

淳平「え?」

つかさ「不安なのはわかるけど行く前からそんな不安になってちゃ学校の中になんか入れないぞ?」

淳平「・・・わかってるけど・・・」

つかさ「だ〜いじょうぶ!あたしがついてるぞ♪」

淳平「西野・・・そうだな!」

つかさのこの一言で淳平は気が楽になった。





そしてついに学校の前までたどり着いた。校門の前には大草、小宮山、そしてトモコの姿があった。

大草「あ、来た来た。おーい、西野、真中!」

つかさ「あ、大草くんたちだ!おーい!」

淳平「おはよう、みんな!」

小宮山「よう!・・・久しぶりに制服姿の真中をみたなぁ・・・」

トモコ「ホント・・・久しぶりだね・・・改めて・・・お帰り、真中!」

淳平「・・・ありがとう!」

つかさ「さあ、教室に行こう!」

淳平「あ・・・その前に行かなきゃいけないところがあるから・・・」

つかさ「あ・・・そうだった。まずは挨拶だよね。」

淳平「ああ。みんなは先に教室へ行っててよ。」

つかさ「うん!」

大草「またあとでな!」

こうしてみんなといったん別れて淳平は報告のため職員室の黒川のところへ向かった。






淳平「失礼します。黒川先生いらっしゃいますか?」

黒川「なんだ?今私は忙しい・・・!?」

黒川は自分の目を一瞬疑った。

黒川「真中・・・」

淳平「ご迷惑をおかけしました。でも・・・おかげさまでここに来れるまで回復できました!」

黒川「・・・そうか・・・そうか!!よかったな〜!心配したんだぞ!このヤロ!」

そういうと黒川は淳平の頭を片方の腕で押さえ込み、もう片方の腕で淳平の頭を軽く小突いた。

淳平「ちょ、ちょっと、先生!?」

そういって淳平が黒川の顔を見上げると・・・黒川の目からはうっすらと涙が出ていた。

黒川「なんだ?私はなぁ・・・今日ほど嬉しい日はないぞ〜!」

淳平(・・・黒川先生・・・)

黒川「よし!さっそく教室へ行くか!」

淳平「教室・・・ですか・・・」

黒川「なあに、心配するな。私や西野たちが守ってやるから。それに・・・あの日以来クラスのやつらはお前に対する認識を改めているんだ。」

淳平「・・・え?」

黒川「お前が飛び降りた日から・・・みんなお前のことを心配していてな。」

黒川「少なからず自分たちにも原因がある・・・そう考えていたみたいなんだ。」

淳平「そうなんですか・・・。そういえば堂島は・・・」

黒川「アイツはまだ無期限の停学中だ。でもな・・・アイツもアイツで私に相談してきてな。」

淳平「・・・?」

黒川「お前たちは知らないだろうが・・・堂島は病院までお前のお見舞いに何度も足を運んでいたんだ。」

淳平「・・・堂島が・・・ですか?」

黒川「ああ。もっとも・・・どうしても病院の前で足が止まってしまってその先まで行けなかったがな。お前や西野たちに対する後ろめたさもあったからな・・・」

淳平「・・・」

黒川「そしてようやく病院に晴れるようになったときにはすでにお前は退院してしまっていて会えずじまい・・・というわけだ。」

淳平「・・・」

淳平はこのとき・・・初めて堂島に対する恐怖心が薄れていった。

淳平「先生・・・放課後アイツの家まで連れて行ってくれませんか?」

黒川「・・・いいのか?」

淳平「はい・・・アイツには言わなきゃいけないことがありますから。」

黒川「よし。わかった。」

こうして淳平は堂島に会うことを決意した。

黒川「さあ、そろそろ予鈴だ。教室に行くぞ!」

淳平「はい!」

そしてついに淳平は黒川と共に教室へと向かっていった。



その頃教室では・・・

つかさ(淳平くん・・・遅いな・・・)

小宮山(もめてんのか?アイツ・・・)

先に教室に入っていたつかさや小宮山が心配していた。

そのときだった。

大草「・・・足音だ!来たぞ。」

つかさ(ホッ・・・よかった。)

ガラッ

黒川「よし!授業を始める・・・その前に・・・」

「お、おい・・・先生の後ろにいるの・・・」

「あっ・・・」

淳平の姿にクラスメイトがざわつき始める。

黒川「真中・・・みんなに一言頼む。」

淳平「はい・・・みんな・・・今まで迷惑かけてすいませんでした。」

淳平「俺は・・・あの日屋上から飛び降りて・・・一時的にほとんどの記憶を失いました。」

「・・・・・・」

淳平「もしかしたら・・・もう記憶が戻らないかもしれない・・・医者はそう言っていたそうです。」

淳平「でも・・・西野や大草、小宮山にトモコさん・・・みんなにお世話になって・・・またこうして学校に来ることができました。4人には感謝してもしきれません。」

4人「・・・・・・」

淳平「今・・・こうしてクラスのみんなと向き合って・・・少し不安もあったけど・・・今は嬉しい気持ちでいっぱいです!みなさん、これからもよろしく!」

全てを言い切った淳平を待っていたのは・・・

パチパチパチパチ・・・・

「今までゴメンな!」

「お帰り、真中くん!」

「ホントに悪かった。仲良くしような!」

クラスメイトからの暖かい拍手と言葉だった。

淳平「みんな・・・ありがとう。」

黒川「さあ、授業を始めるぞ!」

こうして淳平は無事に泉坂高校に帰ってきた。


[No.1018] 2008/06/06(Fri) 23:11:09

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