SS a promise〜約束 第1話 - ギムレット - 2008/07/13(Sun) 18:23:02 [No.1096] |
SS a promise〜約束 第2話 - ギムレット - 2008/07/13(Sun) 18:26:10 [No.1097] |
SS a promise〜約束 第3話 - ギムレット - 2008/07/13(Sun) 18:29:31 [No.1098] |
SS a promise〜約束 第4話 - ギムレット - 2008/07/13(Sun) 18:34:18 [No.1099] |
年も明け、3学期に入った その間に西野の体はみるみる細くなっていった 西野の詳しい病名は聞いていないが…おそらく助からない病気だろう 西野のお母さんからは西野には言わないように口止めされていた 「あの子…ショックを受けると思うから…」 (退院したら、いっぱい淳平くんとデートしたいな……) (淳平くんはどっか行きたいところある…?) (どこでもいいよ……淳平くんと一緒なら……) この笑顔を壊すわけにはいかない だから俺も西野の前ではできるだけ明るく振る舞った でも、話してると自然に涙がこぼれてくる そのたびにトイレに駆け込み泣いた 西野に気づかれないように… どうして…どうして……西野なんだよ…… やっと想いがつながったと思ったのに… 俺…西野なしじゃ生きていけないよ…… 神様がいるなら伝えてほしい 俺の命を西野にあげてください 西野は俺なんかよりずっと輝いています…俺なんかより…… 俺は部屋に面会謝絶の札がでていても、病院に行った 少しでも近くにいられるように… それから西野は病室を移動した 西野に会う時はマスクと白衣が必要な状態になっていた 「ねぇ、淳平くん…」 「ん?」 「あたしは…いつまで生きられるのかな…」 唐突な質問 「な、元気になるに決まってるだろ!!」 「もういいんだよ…ムリしなくても……あたしの体はあたしが1番知ってるんだから…」 気づいてたのか… 「あたしね、淳平くんの笑顔を壊したくなかったの…だから……」 俺の笑顔なんて、価値無いのに… 「あたしはいつまで淳平くんと一緒にいられるのかな……」 ムリやり体を起こし、俺にしがみつく 西野は泣いている 俺だって、ずっと一緒にいたいよ… 俺は西野の左手の薬指を握る そこにはあの日買ったペアリングが… 「ずっと一緒だよ…そう言ったじゃん…」 俺も我慢できず涙がでてくる 「あたしが死んでも…?」 「ああ、一緒だよ…たとえ西野が死んだとしても、生まれ変わった西野のことまた好きになるから……」 「生まれ変わってもか……あたしも淳平くんに会いたいなぁ…」 「会えるさ…じゃあ約束しよっか?」 「約束?」 そう言って、キスをする 「んっ……」 いつもより濃厚なキス まるでお互いがお互いの存在を確かめ合うかのように… 「はぁ…淳平くん……」 少しトロンとした目になる西野 「今のが約束でどう?なんて少しキザだったかな!?」 「バカ……」 「俺、西野のことずっと想ってるから…」 「あたしも…あたしもずっと淳平くんのこと想ってる…だから探して、もう1回好きになるよ♪」 思わず抱きしめる でも、その体は細く、思い切り抱き締めることはできなかった どうして…俺らなんだろう…… 今までの思い出が走馬灯のように頭に流れる 中学校のころのこと・別れたこと・また会えたこと・保健室のこと・また付き合えるようになったこと 全てがいい思い出に思えてくる 次の日・・・西野は死んだ 俺は西野の棺桶に西野の指輪をいれた そして自分の指輪も見る 「ずっと一緒だからな……」 外に出て、空を見上げるとそこには青い空が一面に広がっていた いい天気だな… 「西野…大好きだよ……」 もう、伝わることのない言葉を空に向かって言う いつかどこかにある「再会」を信じて… 「西野…俺、約束守るからな…」 a promise〜約束 fin〜 [No.1099] 2008/07/13(Sun) 18:34:18 |