君に届け はじめに - かびごん - 2008/09/07(Sun) 22:16:35 [No.1153] |
君に届け 第1話 - かびごん - 2008/09/07(Sun) 22:20:53 [No.1154] |
君に届け 第2話 - かびごん - 2008/09/08(Mon) 18:07:13 [No.1155] |
「西野つかさ…って誰?」 淳平は隣を歩く大草と小宮山に尋ねた。 「お前…マジで言ってんの?」 「西野つかさちゃんを知らねーのか!?」 長かった夏休みも終わり、今日から学校が始まる。 三人での登校中、小宮山が 「今日からまた、毎日のように西野つかさちゃんが見れるのか〜♪」 と言ったのが始まりだった。 「何?大草も知ってんの?」 淳平は呆れ顔の大草に尋ねた。 「当たり前だろ?たぶんウチの中学で一番知名度高いぜ?」 「マジで…?その人ってきっと転校生とかじゃん?」 「入学式からずっといるって…」 大草は苦笑いで答えた。 「つかさちゃんは学年一のアイドルだぞ!!」 小宮山が耳元で叫ぶ。 「つかさちゃんを知らないなんて罪だぞ罪!!」 「んなこと言われても…」 淳平は迫ってくる小宮山から隣にいる大草に視線を移した。 淳平からのヘルプを察知した大草が止めに入る。 「勘弁してやれって」 大草は必死で小宮山を説得する。 「今日真中に西野を見せてやればいーじゃん。な?」 という大草の提案で、淳平たちは現在、西野の教室の前に来ている。 「西野は…まだ来てないな」 大草が教室の中を覗き込んで言った。 「じゃあ戻ろうぜ〜。学校始まったんだし、いつでも見れんじゃん」 そう言って、淳平は自分の教室に戻ろうとしたが、小宮山はそれを許さなかった。 「ダメだ!お前には朝イチでつかさちゃんを見てもらう!でないと俺の気が済まない!」 「何だよそれ…」 淳平は全く納得していないが、小宮山に道を塞がれている以上、待つしかない。 (別に興味ねえっつーの!) 淳平はあくびをしながら廊下の壁にもたれかかった。 「ねぇ…教室に入れないんだけど」 教室の扉の前に立っている小宮山の後ろで、一人の女子が言った。 「つ、つかさちゃん!!」 小宮山は振り向いた瞬間、大声で叫んだ。 「あれが西野つかさ」 隣にいた大草が話しかけてきた。 「へぇ〜…あんな人いたんだ」 確かに小宮山が騒ぐのもわかる気がする。 すっげーかわいい… 「そこ、通してくれる?」 つかさは少し不機嫌そうに言った。 (そりゃそうだ) 淳平はつかさの態度に納得していた。 (小宮山のやつ…さっきから全く動いてないし) 小宮山はつかさを前にして完全に固まっている。 「どうする?無理やり連れてくか?」 大草も呆れている。 「……だな」 淳平と大草は小宮山の方へ歩き出した…が… 「つかさちゃん!」 小宮山が急に話し出した。 「今日の放課後、体育館の裏に来てください!!」 それだけ言い残し、小宮山は凄いスピードで走っていった。 一瞬の出来事だった。 俺も大草も…廊下の真ん中で開いた口が塞がらない… 西野は…俺たちと同じだな… 突然すぎて、あ然としてる… 小宮山のやつ…何考えてんだ… やっぱあいつ…アホだ… しかし、何年か経った後、俺は思うだろう そのアホのおかげで… 俺と西野は出会うことが出来たんだって [No.1154] 2008/09/07(Sun) 22:20:53 |