君に届け はじめに - かびごん - 2008/09/07(Sun) 22:16:35 [No.1153] |
君に届け 第1話 - かびごん - 2008/09/07(Sun) 22:20:53 [No.1154] |
君に届け 第2話 - かびごん - 2008/09/08(Mon) 18:07:13 [No.1155] |
昼休みのことだった。 「真中!お前も一緒に来てくれ!!」 「…は?どこに?」 「告白んときだよ!頼むぞ!」 何言ってんのコイツ… 淳平も大草も小宮山の言っていることが理解できなかった。 「何で俺まで行かなきゃいけねーんだよ?」 淳平は呆れ顔で言った。 「お前が勝手に西野を呼んだんだろ」 確かにその通り、と大草も隣で頷いている。 「まぁ、落ち着いて俺の話を聞けって」 小宮山は語り始めた。 「これは、俺の募る気持ちをつかさちゃんに知ってもらうチャンスなんだ」 「よし、頑張れよ!じゃ!」 そう言って淳平は逃げようとしたが、小宮山は逃がさなかった。 「何だよ!知ってもらえばいーじゃん」 淳平はうんざりした顔で言った。 「しかーし!!」 小宮山が突然大声を出した。 「二人きりだと緊張して何も喋れない!!」 あ…なるほど 妙に納得した淳平と大草 てかコイツ…言い切りやがった… 「だから、真中も一緒に来てくれ!」 だから何で俺が……ん? 「何で俺ばっかな訳?大草は?」 淳平は隣の大草を見た。 「はぁ…考えてみろ」 小宮山はやれやれといった顔で答えた。 「大草と一緒だと、つかさちゃんが大草に惚れる可能性があるだろ?」 あぁ、なるほどね……ん? 「その点、真中は大丈夫だ」 ……は? 「あと真中、つかさちゃんが俺の告白にOKしたら、先に帰っていいぞ」 ……何て言いました? 「俺はつかさちゃんと帰るから♪」 ……。 淳平も大草も、何も言えなかった。 「……で、見事にフラれた訳ね」 その日の帰り道、淳平は大草に放課後のことを話していた。 「何で真中なんだよー!!」 後ろで小宮山が泣きながら叫んでいる。 「何でって言われても…」 淳平は困り顔で答えた。 「もう許さん!殺す!!」 そう言うと、突然小宮山は淳平に襲い掛かった。 「おい、やめろって!」 大草が小宮山を止めに入る。 何か…朝も似たような光景見たな… はぁ、と淳平はため息を吐いた。 (何でかなんて…俺だってわかんねーよ…) 「あたし、怖い顔の男ってダメなの」 その一言で小宮山は崩れ落ちた。 (まぁ、必然だな) 心の中で小宮山に合掌する淳平。 (安らかに眠れ、小宮…) 「あれ?」 つかさの声に驚き、淳平はつかさを見た。 つかさが自分の顔を覗き込んでいる。 「えっと…何か付いてる?」 淳平は後退りながら尋ねた。 「キミ…一学期の昼休み、校庭走ってた人だよね?」 ……はい? 淳平は訳がわからなかった。 「あれ?違ったかな…朝のHRの持ち検で先生と口論してた…」 ……? 全く覚えがな……あ! 「もしかして…罰で走らされたやつ?」 「そう、それ!あたし全部見てたんだ〜」 つかさは笑いながら話した。 …あれ見てた訳? 凄く恥ずかしい…帰っていいですか? 「ねぇ、キミ名前は?」 ……は? 「名前だよ名前」 「あ、えっと…真中淳平…です」 何で名前を? 「ふ〜ん…そっか、淳平くんね」 今…何て言った?淳平くん? 「あたしは西野つかさ、よろしくね、淳平くん♪」 「よ…よろしく」 えっと…初対面…ですよね? 「じゃあ、あたし帰るから。バイバイ♪」 「あ…ばいばい…」 「それで小宮山が怒ってんのか」 「あぁ…西野が俺を知ってたのが許せないんだと」 「ハハ、結局俺と行くよりタチが悪かったのか」 「かもな」 淳平は苦笑いで答えた。 何気なく空を見上げると 夕陽がだんだんと西に傾き始めていた [No.1155] 2008/09/08(Mon) 18:07:13 |