熟れたトマト第一話・サボテン - ニア - 2006/06/03(Sat) 23:12:27 [No.84] |
熟れたトマト第二話・別れというサウダージ - ニア - 2006/08/04(Fri) 22:10:37 [No.137] |
熟れたトマト第三話・キミとの思い出らいおんハート - ニア - 2006/08/08(Tue) 23:03:33 [No.144] |
(・・・ここは・・・。俺は・・・死んだのか・・・?) 俺が見たのは俺の葬式。俺が見つめたのは目を閉じた俺自身。みんな・・・泣いている。いつも陽気な外村、小宮山が俯いている。・・・泣いているのか? どうせ建前上だろう?この偽善者。それなら俺の財布を返せ! 唯、俺の唯一の幼なじみ。泣きじゃくっていた。大草も、東城もさつきもみんな泣いていた。人をあれだけけなして、よく友達面をしていられるな。悪いけど、俺はこんな奴ら友達だと思ったことはない。 ・・・でも、一人だけ声を上げて泣きじゃくってくれる子、心の底から悲しんでくれる子がそこにはいた。 (西野・・・。) そう、西野。俺の彼女。俺のことをいつも信じてくれた西野。俺を馬鹿にもせずいつも優しく俺の話を聞いてくれた西野。 「馬鹿・・・野郎・・・今更泣いたって・・・おせえのによ・・・。俺は・・・俺はもう西野のことを守れないのかよー!」 俺は泣き叫んだ。別れというサウダージが体を寄せてくる。声は届かない、はずだった。 「じゅん、ぺい、君?」 西野が反応した。他のみんなは俯いたままだ。俺は棺桶の上に黒い翼を背中に着けて座っていた。 悲しみという熟れたトマトが破裂して、俺は再び生き返った。・・・いささか風変わりな格好をして。 [No.137] 2006/08/04(Fri) 22:10:37 |