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見えない明日・見える未来 第二部〜第11話〜 (No.154 への返信) - シン

第11話「優しさと強さ」






つかさの帰郷から数日が過ぎたある日…


一樹は放課後に屋上にいた。





「ん?」


「中岡くん……やっぱりここにいたんだ……」


「何だ……東瀬か……」


「で?俺に何の用だ?」


「あ、新しい小説書いたから読んでほしくて……」


「な〜るほどねぇ……」


一樹はノートを受け取った。









「…ま、相変わらずやるじゃん……」


「ほ、ホント!?」


「ああ」


「よかった〜……」


それからしばらくの間2人は色々な話をしていた……










突然、扉が開く音がした。


「ん?何だ?」


「よぉ…また会ったなぁ……」


「この前は派手にやってくれたな!」


いつかの上級生がやってきた。


「……誰だ?」


「「覚えてねーのかよ!!!!」」


「覚えてないの!?」


「………あ、思い出した」


「くそっ……ナメやがって……!」


「今日は少々痛い目に遭ってもらうぜ……!」


「お前ら!出て来い!!」


さらに大勢の上級生が出てきた。


「おいおい……そりゃないでしょ……」


「さすがにこの人数には勝てないだろ?」


「やっちまえーーー!!」


「チッ……仕方ないか……」





「やめて!」





茜が間に割って入った。


「東瀬……」


「どけよ!」


「邪魔するんじゃねぇよ!」


「先に叩きのめされたいか!?」


「やめて……!元はと言えばあたしが悪いのよ……」


「だから……中岡くんには手を出さないで!」


「つまりは……自分はどうなってもいいって事だよな…?」


「…………」


「東瀬!おい!?」


「いいぜ……なら好きにやらせてもらうぜ!」


「やめろっ!」


「テメーには用は無ぇんだよ!」


一樹は1人に殴られた。


「チィィィッ!」


「……………」


茜は覚悟を決めたように目を閉じた。


「さてと、まずはその三つ編みを下ろすか……」


「って言うかこの眼鏡もお前には似合ってねーぞ!」





10人以上の男が茜に寄って集っている。


一樹は止めたかった……しかし、先ほどの一撃がかなり効いたらしく動けなかった。





その時再び扉が開いた。


「オイオイ……何やってんだ……?」


「俺の部活の部員に何やってんだ……?」


「中岡くんも茜ちゃんも大丈夫!?」


修平、一馬、紗耶がやってきた。





「テメーらは確か映研の……!」


「って事はこいつらも映研か……」


「や、ヤバイって!確か火野と北大路って言ったら中3の時に18人の暴走族を3分で叩きのめしたって伝説が……!」


「と、とんでもねぇ連中に喧嘩売っちまった!!!」


「あ、慌てるな!こっちにも勝機はある!」


「え?」


「簡単だ……」


リーダー格の男が前に出た。


「おい、火野、北大路…」


「何だ?」


「悪りーが…こっちは手を汚したくないんだよ……」


「余裕でいられるのもそこまでだ……」


「おい、お前ら!その女の服を脱がせ!」


「へ、へいっ!」


数人が茜の制服を脱がし始めた。


「え!?やっ、やめてっ!」


「静かにしやがれ!」


「……!何のつもりだ………!」


修平が尋ねた。


「オメーらに真っ向から立ち向かったら負けるってのは分かってんだよ………!」


「………まさか!?」


一馬が愕然とした表情になった。


「そうさ……お前らがそこから一歩でも前に出たらあの女を犯る」


「「「「!!!!」」」」


修平たちの顔色が変わった。


「やってくれるぜ………!」


「おい、修平……どうするよ………?」


「決まっているだろ?こうなったら動くわけにはいかねぇ……」


「だな………」


「いい判断だな……」


「だが、動かなかったらあの女に何もしないとは言っていないが?」


「!!!」


「ち、畜生!ハメられた!」


「それじゃあヤル……………か!?」


突然その男は吹き飛ばされた。


理由は簡単だ、一樹に殴られたからだ。


「なっ……!?」


「よし、今だ!東瀬を!」


「おうよ!」


一馬が茜の周りの男をすばやく排除した。





「てっ……てめぇ!!」


「よくも!」


「………君たちの負けだよ」


「早く………帰りなさい」


紗耶が言った瞬間、男たちは全員怯んだ。


そして、


「うわあぁぁああぁぁっ!!!」


と叫びながら逃げていった。


「「………?」」


その様子に一樹と茜、そして当事者の紗耶は首を傾げるしかなかった。









「大丈夫か?」


修平が一樹と茜に声をかけた。


「ああ……何とかな……」


「あたしも……大丈夫………」


「それならいいけど……」


茜は制服を裂かれていたので今は一樹の上着をかけている。


「でも……部長は何でここに来たんだ?」


「ああ、ここは映研のある意味秘密の会議場だ」


「へ〜………」


「ところで………」


一馬が近寄ってきた。


「東瀬は眼鏡をはずして髪を下ろすと別人だな」


「え!?」


確かに今の茜は今までとは別人のようだった。


「……確かにな……………ん!?」


一樹はある事を思い出した。











入学式の日……屋上に上がると突然少女が落ちてきた……


その少女はどこか神秘的な雰囲気だった……


そして、その少女の顔はまさに今目の前にいる少女と同じだった。





「………………」


「中岡くん、どうしたの?」


「あ、いや……なんでもない………」


「そうだ、中岡、1つだけアドバイスしておく」


突然修平が言った。


「なんですか?」


「好きな娘を1人に決められなくなったら………色々大変だぞ」


「へ!?」


「いや……お前も知ってるだろ?真中さんのことを………」


「は、はぁ………まあ確かに………」


一樹はうなずくしかなかった。














しかし、この後本当に修平の言った通りになろうとは…………誰が予想できただろうか……


[No.159] 2006/08/24(Thu) 03:44:28

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