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BEST OF HERO 第13話 (No.156 への返信) - hiro

「そうか、やっぱり東城は白血病か・・・・・」

その夜、真中は外村に今日の出来事をすべて伝えるため電話をかけた。

「急性白血病・・・・・一昔前までは不治の病って言われてる病気だな」

「やっぱ・・・・俺のせいだよな・・・・」

「何でだよ?」

「東城の体調が悪かったのは前々から知っていたんだ。それなのに映画なんかに連れてったりして・・・・・やっぱ中止にしておくべきだったな」

外村は電話越しに真中の話を黙って聞いていた。

「・・・・・確かに懸命な考えではないと思うが結果オーライなんじゃないの?現に東城があのとき倒れたから白血病と診断できたんだし」

「それはそうだけど・・・・・・」

「東城の白血病の診断がもし遅かったらやばかったんだろ?不幸中の幸いだと思うしかないな」

「そう・・・・・・か」






「・・・・・なぁ外村、今俺が東城のためにできることって何かないかな?」

「・・・・・・残念ながらないな。」

「俺たちは医者じゃないから東城の治療にかかわることはできない・・・・・・」

「やっぱ・・・・・そうだよな」

「ただ・・・・その医者が言っていたように心の支えってやつにはなれるんじゃねぇの?」

「こころのささえ・・・・?」

「簡単に言えば、東城の気持ちに応えてやる・・・・・とか?」

「東城の・・・・気持ち?」




「・・・・・でも東城が俺のこと好きだって決まってるわけじゃないし、それに・・・・・・」

「それに?」

「東城には他に好きな奴がいるかもしれないだろ?」

「へ?そんなやついるのか?俺はてっきり真中だけかと思ってたんだけどな」

「これは東城のお母さんから聞いた話なんだけど・・・・・・」

真中は昼、東城の母親から聞いた伊東隼人のことについて話した。




「なるほどね・・・・・東城に小説を書くように勧めた人物か・・・・・・」

「真中と出会う以前に親しかった男が東城にもいたんだな・・・・・」

「そうなんだ・・・・・・正直少しショックだけど・・・・」

「なんで?」

「ほらっその・・・・・東城と夢が語れるのは俺だけだと思っていたから・・・・・」

「ふ〜ん・・・・それよりそいつって俺たちと同い年だろ?全然見たことも聞いたこともないよな」

「そうだよな・・・・・確か妹は泉坂の一年にいるらしいんだけど・・・・・」

「分かった、美鈴に聞いてみる。なんならその伊東隼人って言う奴のことも調べとこうか?」

「あぁ・・・・・・それより俺、明日も学校サボって東城のところに行くからみんなに伝えといてくれないか?東城の病気のこと・・・・」

「分かった・・・・・まかせとけ」

「いずれ黒川先生からみんなに伝えられると思うけど、宜しく頼む」





「けど・・・・・・天地のやつはだいぶショックうけるだろうな・・・・・・」

「天地か・・・・・確か実家の用事でここ何日か学校に来てないんだって?」

「あぁ・・・・・明日あたりに帰ってくるらしいけど」

「つらいだろうな・・・・東城の病気のこと知ったら・・・・・・」

「まぁ何とか伝えてみる。じゃあ切るな」

「あぁいろいろありがとう・・・・」



真中は外村との電話を切ったあと1人ベットの上で考え事をしていた。

「もし、東城が伊東隼人のことを想っているとしたら俺が行っても迷惑だよな・・・・・」

寝返りを打ちながらつぶやいた。

「いや・・・・そんなことは関係ない。今は俺が東城にしてあげれることを考えないと・・・・・」


「そういいながら真中は階段を降りていった。
「確かどっかに医学の本があったような・・・・」

そういいいながらリビングに入ると受話器を手にしている母親の姿があった。

「ちょうどよかった淳平!今から呼びに行こうと思ってたのよ」

「何?どうかしたの?」

「今、西野って女の子から電話が来てるの」

「にっ西野!?」

「母さん貸してっ!」

真中は受話器を母親からひったくった。

「もっもしもし・・・・・」

「あっ淳平くん」

「どっどうしたのこんな時間に?」

「実は今ねバイトの帰りで淳平くんの家の近くに来てるんだけど、今から会えないかな?」

「えっ・・・・・でももう9時回ってるし・・・・・・」

「ごめん・・・・少しの時間でいいから・・・・・・・ダメかな?」

「・・・・・・・分かった、じゃ今から行くよ」

真中が家から出るとそこには西野つかさの姿があった。

「ちょっとそこの公園で話しない?」

「いいよ…・別に」

二人は公園のベンチに腰をかけた。

正直、真中にとって今の東城の状況を考えればとても西野に会っている場合ではなかった。




「で・・・・・どうかしたの?」

「うん・・・・・・実は東城さんこないだ倒れたじゃない?それでどうなったか心配で」

「そっか西野も東城のこと心配してくれてたんだ」

「一応救急車呼んだのあたしだからね。それで東城さんの病気ってどうだったの?」





「東城は急性白血病にかかってるんだ・・・・・」



「えっ・・・・・まさか・・・・うそなんでしょ?」

信じられないという表情で西野は真中の顔を見上げた。

「うそじゃないよ・・・・・検査までしたんだ。」

「でも・・・・・・急性白血病なんて重病でしょ?東城さん助かるの・・・・・・?」

「発見が早かったからまだ可能性はあるらしいんだ・・・・・・・。でも最終的には骨髄移植が必要となってくるらしい」


「・・・・・・確かテレビで見たことあるけどドナーが一致する可能性ってかなり低いんでしょ・・・・・・?」

「あぁ、100万人に一人とかそんな確立だ・・・・・」

「そんな・・・・・・」





「大丈夫!ドナーだって必ず見つかるし、東城はきっと治る。」

「・・・・・・そうだよね。あたし達が暗くなっててもしょうがないしね!」


「あとさ西野・・・・・・いつかは伝えとかなきゃってことがあるんだけど・・・・・・」

「なぁに?」

「俺・・・・・今は東城を大切にしていきたいと思ってるんだ・・・・・・・・・」








「俺が泉坂に来れたのも、こうやって映画作ったりできる今の自分があるのも全部東城が居てくれたおかげなんだ・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

西野は黙って真中の言葉に耳を傾けている

「俺にとって東城は言葉で言い切れないほどの恩人だ。だから東城の病気が治ることなら、いや東城のためなら何だってしてあげたいと思ってる。」










「たとえそれが・・・・・・・東城の気持ちに応えることであっても・・・・・・・」




真中は今現在の気持ちを包み隠さず西野に話した。

正直これは西野に初めて告白した時以上に緊張したことだった。









[No.168] 2006/09/04(Mon) 16:06:47

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