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all 『 いちご100% Second Story 』 ... - シード - 2006/06/20(Tue) 22:18:45 [No.107]
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Re: 『 いちご100% Second Story 』 第六話 (No.123 への返信) - シード

『 揺れる思い 』



西野と付き合いだして半年になろうとしている、お互い仕事が忙し

く、会える時間がほとんど取れない日が続いた。

無理に会おうとすれば会えるのだろうが、西野が自分の夢に向かっ

て頑張っているのを邪魔したくない。

そう思い会うのを避けているのだろうと思いたいが、本当の理由は

東城の告白以来、顔を会わせづらくなってしまっているのが俺の本

心だろう。



週末、久しぶりに休みが取れた。

「久しぶりに映画でも見るか」

「ん〜、その次は……そうだ!!西野のとこに行ってみるか」

俺は映画を見た後、夕食ついでに西野が働いているレストランへと

向かった。

一人で入るのは少し気が引けたが、レストランに入り、ちょうど厨

房が見える座席に着いた。

「西野、いるかな?」

上目使いに厨房を覗いた。

「あ、西野だ」

中では忙しそうに、お菓子作りをしている姿が見えた、真剣な表情

の中に時より見せる笑顔が楽しさを物語っている。

あんな楽しそうな西野の顔を見るのは初めてかもしれない。

今、会ってはいけない気が…

俺は席を立ち何も注文せずレストランを出た。



はぁ〜これからどうしようかなぁ〜、ふとポケットに手を入れると

紙切れが一枚、よく見ると東城にもらった携帯番号だった。

そうだ、仕事でも世話になっている事だし、ここは東城でも誘おう

か。

俺は携帯電話を手にし東城に電話をかけた。

………

……………

…………………

「はい、東城ですけど」

「もしもし、真中だけど」

「え、真中君!!電話くれるなんて…どうかしたの?」

「いや、一緒に食事でもどうかなって」

「うん、いいよ、私もまだ食事してないから」

「それじゃぁ、一時間後に泉坂の駅に集合ってことで」

「うん、分かった」

約束の時間になろうとしている、なんだか変な気分だ。

駅前で東城と待ち合わせなんて…

高校時代ならともかく、社会人になってから仕事以外で、こんな形

で会うなんて想像もつかなかった。



電車がホームへと次々入って来る、改札口へと目をやると東城が歩

いてきた。

「真中君、待った」

「いや」

「それじゃあ何食べようか」

「私は何でもいいよ」

「近くのファミレスでもいいかな?」

「うん」

東城は軽くうなずいた。

ファミレスに入り席に着いた。

「真中君が食事に誘ってくれるなんて、何か用事でも?」

「いや、特に用事はないんだけど、仕事でも世話になってるし、そ

れに食事って一人で食べるより二人とかで食べた方が楽しいから」

「うん、そうだね」

「ねえ真中君、今度一緒に映画見に行かない?見たい映画があるん

だけど」

迷いはしたが、さすがに西野の事が気になる。

「ごめん東城、一緒には行けない」

「真中君の時間が取れる日でいいんだけど…」

「それとも、私とじゃあダメ」

「そうじゃないんだ、実は俺、半年前から西野と付き合っているん

だ」



……………………



東城は顔を下にし、目には涙らしき輝きが。

俺は今になって東城を食事に誘ったことを後悔した。

「気にしないで真中君、私もね、そうじゃないかなぁって思ってい

たから」

「……ごめん東城」

「だけど俺、東城の事、嫌いになった訳じゃないから」

「その、なんて言えばいいのか分からないけど……」

「真中君、じゃあまた会えるかなあ?」

「あ、ああ、会えるよ絶対」

そうだよな東城、あのノートの小説、あれが有る限り俺と東城と

は…。

「ありがとう、真中君」

そう言うと東城は俺に、微笑みかけた。

その微笑に俺の胸が締め付けられた、そう、高校の卒業式で見せた

あの笑顔とおなじだった。

高校を卒業して四年、確実に東城は成長し前進している。

昔と変わらない自分が恥ずかしい。



「とりあえず何か食べようか?」

「うん」


その後、俺たちは高校時代の思い出と映画の話で盛り上がった。


[No.169] 2006/09/04(Mon) 22:00:27

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