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BEST OF HERO 第26話 (No.196 への返信) - hiro

隼人の人気は女子からも多かったが男子からもあった

多くの部が彼を勧誘したが映研同様の対応で次々と断っていった




「せっかくだしどんな活動してるか覗いてやるか」

廊下を突き進み映研の部室へと向かう






「真中と東城なんて最低!!もうわたしやめる!」


隼人が部室へと近づいたとき北大路さつきがそう叫んで出て行くところであった


「あれって今朝会った女だよな・・・・・・・」

さつきの後ろ姿を見ながら隼人がつぶやく

そして少し空いたドアの隙間から中をそっとのぞいてみた





部室ではうな垂れている真中、手に顔をうずめて泣いている東城、それに腕を組んで立ち尽くしている美鈴、そして外村の姿があった


「あれほど北大路には言うなって言っといたのに・・・・・・・」

半ば責める感じで外村が二人に言う

「俺たちは何も言ってない・・・・・・・そりゃいつかは言わなけりゃいけないと思ってたけど・・・・・・」


「・・・・・・でもどうするんですか・・・・・・・・今北大路先輩に映研を辞められたらやってはいけませんよ」

美鈴も困った様子で二人をみつめる


「ごめん・・・・・あたしのせいだ。あたしのせいで北大路さんが・・・・・・」

「とっ東城のせいじゃないから・・・・・・やっぱ俺のせいだよ」






(・・・・・まずいことになっちまったなぁ・・・・・・・整理すると北大路には「真中と東城の関係」は秘密で、俺はそれを今朝ばらしちまったわけか)

聞き耳を立てながら隼人がつぶやく




「とりあえず今日は解散な。北大路だって明日になったらコロっと変わってるだろ」

外村の言葉に全員が従い部室を出て行った



隼人は物陰に隠れていたが外村美鈴だけが部室に残っているのを見ると部室へと入っていった


「何しに来たんですか?アンタ・・・・・・・」

隼人の姿を見ると不機嫌そうに美鈴が言った


「北大路・・・・・・・なんかあったのか?」

「まぁいろいろありましてね・・・・・・・・どうせ真中先輩が無神経に傷つけたんだと思いますけど!」


ため息をつきながら美鈴がつぶやく



「そっその・・・・・・北大路に関して、ひょっとしたら俺が原因かもしれないんだよね・・・・・」


「えっそれってどういうことですか?」


隼人は今朝の出来事をすべて白状した










「あっアンタだったのかー!!今回の黒幕は!!」

「くっ黒幕って言い方は人聞きが悪いだろ!知らなかったんだよまさかあいつらが秘密にしていたなんて!」

半ば開き直る感じで隼人が反論した



「なんてことをしてくれたんですか!北大路先輩は映研の大切な女優なんですよ!」


「でっでもよぉ・・・・・・・・・・・・分かりました!謝ればいいんでしょ謝れば!・・・・・・・どうもすみませんでした!」


「ぜ・ん・ぜ・ん気持ちが入っていませんね・・・・・アンタ小学生ですか?」


「じゃあどうやったら許してくれんだよ?」




「そうですねぇ・・・・・・・・・・・じゃ北大路先輩のかわりにアンタに入部してもらいます!」


「なっ・・・ちょっと待て!勝手に決めー」

「えっと・・・伊東隼人入部・・・・・っと」

サラサラと入部届けに書いてしまった







「ん?どうかしたのか」

黒川先生がちょうど部室へ入ってきた

「黒川先生!ちょうど良かった入部者が決まりました!これ入部届けです!」

美鈴が入部届けを先生に手渡す


「まっ待て!まだ誰も・・・・グフッ!」

ドカッ!


美鈴の鉄拳が隼人の腹を直撃し隼人はぶっ倒れてしまった



「分かった。受理しておこう・・・・・・それより外村も早く帰宅するんだぞ」

そう言うとズカズカと部室から出て行った






「これで入部決定ですね!」

腹を押さえてのたうち回っている隼人に勝ち誇ったように美鈴が言う



「ひっ卑怯だぞ!汚い手ばっか使いやがって!」

「アンタのせいでこうなったんでしょ?自業自得よ!」


「カンベンしてくれよー!なんでオレが映研なんかに入らなきゃならないんだよ!」


「・・・・・・・じゃあアンタが北大路先輩を説得してくれるのなら別にいいですよ」

「本当か?」

「えぇ、北大路先輩さえ戻ってくれば問題はないですから」

「分かった・・・・・・・じゃ案内してくれ」
























隼人と美鈴は北大路さつきの家へと向かった


「そういえば北大路先輩以外の家族は実家に帰っているみたいですよ」

「・・・・ってことは家にいるのはあいつ1人か・・・・・」

しばらくすると北大路さつきの住んでいるアパートにたどり着いた




「えっと・・・・・・・204号室か」

下のポストの北大路と書かれたのを見つける


ピンポーン


インターホンを鳴らしたがまったく出てくる気配がない







ピンポーン

もう一回鳴らしたが無駄だった


「いないんでしょうか、北大路先輩」


「いや・・・・・居留守だな」


「えっどうして居留守だと分かるんです?どこかに出かけているかもしれないし」


「さっきポスト見たときに他のポストには夕刊が入っていたけど北大路のところには無かった。だからアイツは帰宅している可能性が高い」

「でも、新聞を取っていない可能性だって・・・・・」

「まぁほとんどの家庭が新聞をとっているからその可能性は低いだろうな」


「それじゃあもう帰るしかないですね・・・・・・」

美鈴はそう言ったが隼人は帰るどころかドカっと座り込んでしまった


「俺は待つぜ。出てくるまで」

「はぁ?朝まででてこないんかもしれないんですよ!正気ですか!?」

「だってアイツを説得しなきゃやばいんだろ?それに明日から土日だし」


「でもそこまでしなくてもいいじゃないですか!・・・・・・・・・そこまで嫌なんですか?映研が」


美鈴の問いに隼人はしばらく考えていたが


「・・・・それもあるけどやっぱ今回の原因は俺だからな。結果真中も東城も北大路も映研のみんなも傷つける形になっちまった。だから責任をとらなきゃいけないんだよ」


「隼人先輩・・・・・・・」


美鈴はこの人はこの人なりに責任を感じているんだなと思った

「まぁアイツと俺の持久戦だな!アイツだって一生家の中にいるわけにはいかないだろ?我慢比べだ!」

わざと家の中にいる北大路に聞こえるような大声で言った






















隼人はチラッと腕時計を覗く


時刻は8時を過ぎでいた

さすがに四月の夜は寒い

隼人は身をブルッと震わせた


「はい。コーヒー買ってきましたよ」

あったかい缶コーヒーを美鈴が一本隼人に手渡す


「サンキュー。悪いな」

プシュとコーヒーを開け一口飲んだ

「なんかこういうのって映画やドラマの世界だけだと思ってたのにまさか現実ですることになるなんて」

美鈴も隼人に習いコーヒーを口に運ぶ

「・・・・・オマエまで付き合う必要はないんだぜ?もう遅いし家に帰れ!」

「嫌です!わたしだって北大路先輩のことが心配で・・・・・」

「オマエは良くても親とか兄貴が心配するだろうが」

「あっそれなら大丈夫です。さっきコーヒー買うついでに友達の家に泊まるって電話しときましたから」


(おいおいおいおい・・・・・・そういう問題じゃないだろ!)

ケロッという美鈴に呆れてしまった

「・・・・しらねぇぞ風邪引いても!」


隼人も美鈴の頑固さに負けてあきらめてしまった




















それから3時間経った11時


「おい、オマエいい加減にかえ・・・」

隼人が美鈴を見たがすでに美鈴は壁に寄りかかって眠ってしまっていた




「・・・・・たく偉そうなこといっときながらやっぱまだまだガキだな」

自分の上着を美鈴にかけながら隼人が言う

余計に寒くなってしまった


「なぁ北大路!聞こえてるんだろ?意地張ってないでさ。そろそろ出てきてくれよ!」

隼人がドア越しに呼びかけたがさつきは無言だった


「なぁ寒くてたまらねぇんだよ!なぁホント頼む!!」

またさつきは無言だったが


カチャリ


と北大路がドアを開けた


「アンタ馬鹿じゃないの!?わたしが出てこなかったら一生待ってるつもり!?」

「まぁこっちも事情があるんだよ・・・・・・・・それよりコイツ運ぶの手伝ってくれよ!ほらそっちの足持ってさ」

二人して寝ている美鈴を起こさないように気をつけながら部屋の中へと運んだ






「悪いことはいわねぇよ・・・・・・・映研の戻れ」


「ぜったい嫌!真中と東城さんに裏切られたわたしのどこに居場所があるっていうの?」

「裏切られたっていうのはアンタの被害妄想だぜ?そりゃ付き合っていることを秘密にしていたあいつらもあいつらだけどな」


「でも真中だってわたしのこと気があるみたいな対応たくさんしといて・・・・・・気が無いなら気が無いってハッキリ言えば良かったじゃない!!」


「まぁあいつは根は良い奴だからな・・・・・・アンタが傷つくような振る舞いは出来なかったんじゃないか?それにアンタは真中のそんなところに惚れてんだろ?」


隼人の言葉にさつきが無言になる



「それによ。今ここで逃げ出したら東城に負けて、あの二人の関係を認めたってことになるんだぜ?いいのかよただの負け犬女に成り下がっても」

「そっそれは・・・・・・」

「どうしてもう一度真中を振り向かせようと思わないんだよ?どうして東城1人蹴落とそうとは考えないんだよ?」




「・・・・・どれだけ想っても想っても二度と叶わない恋だってあるんだ・・・・・・・・恋できる相手が生きているだけアンタは幸せだぜ?」


「・・・・・・・まぁどっちのほうが利口かよく考えるんだな、このまま逃げ出すかもう一度戦うか・・・・・・・・」


隼人はそういうと上着を羽織って玄関に向かった

「あっそうだ!コイツ一晩泊めてやってくれないか?コイツだってアンタのことずっと心配してたんだしな」


そういうと隼人は帰っていった


「伊東隼人・・・・・・か」


さつきはそれだけつぶやいた













「本当に・・・・・・アイツは幸せだよ」


夜空に向かってただそれだけ隼人がつぶやいた







































「今日はこないのかな・・・・・・・さつきのやつ」


部室で真中は心配そうにつぶやいた


「もしこのまま北大路さんやめちゃったらどうしよう・・・・・・」

東城も心配そうな声で言う


ガラッ


「なにしけた顔してるんですか。二人とも」

美鈴が入ってきた

「だって・・・・・俺のせいでさつきが・・・・・」


「だそうですよ!北大路先輩!」

美鈴が後に振り返ると北大路さつきの姿があった


「さっさつき!?」

「北大路さん!」

真中と東城が同時に叫ぶ

だがさつきは無言で部室へとはいってきた


「さっさつき・・・・・・・俺たち謝らなきゃいけないことが・・・・・」

真中が言いにくそうに言ったが

「いいの!別に真中が誰と付き合おうとも」

「へ?」

「今のわたしは東城さんには敵わない・・・・・・・・でもいつか真中を取り戻してみせるから覚悟しといてね!」


「北大路さん・・・・・・・」

「さつき・・・・・・ありがとう・・・・・」





ガラッ


「ハッピーエンドかぁ・・・・・・面白くねぇな」


声の主は隼人だった


「はっ隼人!?・・・・・・どうして!?」

「どうしてって・・・・・部員が部室に顔を出すどこがおかしいんだよ、なぁ外村妹!」


全員が一斉に美鈴に顔を向ける

「この人にはこの前入部してもらっていました!」

笑顔で美鈴が言う

「ほっ本当に・・・・・・隼人くん・・・・・・」



「っというわけだ。あらためてよろしくな!」


「・・・・・・大歓迎だよ!これからがんばっていこうぜ!」

真中が隼人に握手を求めた


新入部員を加え映研は本格的に始動した


[No.198] 2006/10/14(Sat) 12:12:19

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