二心 プロローグ - クロ - 2006/11/04(Sat) 16:29:22 [No.231] |
二心 1 - クロ - 2006/11/04(Sat) 22:30:26 [No.233] |
二心 2 - クロ - 2006/11/05(Sun) 21:24:43 [No.235] |
二心 3 - クロ - 2006/11/05(Sun) 23:31:29 [No.236] |
二心 4 - クロ - 2006/11/06(Mon) 23:07:40 [No.238] |
二心 5 - クロ - 2006/11/07(Tue) 18:26:23 [No.241] |
二心 6 - クロ - 2006/11/11(Sat) 20:53:19 [No.243] |
二心 7 - クロ - 2006/11/12(Sun) 20:43:44 [No.247] |
二心 8 - クロ - 2006/11/13(Mon) 23:51:19 [No.249] |
二心 9 - クロ - 2006/11/15(Wed) 14:48:14 [No.250] |
二心 10 - クロ - 2006/11/22(Wed) 17:32:09 [No.251] |
二心 11 - クロ - 2006/11/25(Sat) 17:04:18 [No.252] |
二心 12 - クロ - 2006/12/07(Thu) 15:16:45 [No.253] |
二心 2 ―――これは真中らが高2の時のできごとである――― 『カリカリ・・・』 淳平は机に向かい勉強をしていた もちろん学校の勉強ではなく、映画の勉強だ 「・・・ふぅ〜」 一息つきながら時計を見ると12時をまわっていた 「そろそろ寝るかな」 開いていたノートを閉じて明かりを消す そしてそのままベッドに転がり込み深い眠りについた 翌朝 「――平!淳平!起きなさい!!遅刻するわよ」 「ん・・・うるさいなぁ〜」 今日も真中家からは朝のコントが開かれている 「やべっ!遅刻だ〜!!」 「何回もそう言ってるじゃない」 「行ってきます!!」 淳平は急いで着替えて学校に向かった 教室に入った瞬間チャイムがなった 「セ〜〜〜〜〜フ!」 ほっと一息ついて席につくとさつきが抱きついてきた 「おっはよ〜真中☆来ないのかと思っちゃった!」 「ばっ!やめろさつき!!」 怒って言ったが淳平の顔は明らかににやけていた 「ほんとは嬉しいくせに〜」 「なんだと〜」 淳平がムキになり追い掛け回していると黒川先生が入ってきた 「うるさいぞお前ら!罰として放課後ワックスがけだ!」 「え〜!遅刻してないのに・・・」 ワックスがけを終えた淳平はさつきと帰路についた 緊張しているわけではないが、どちらも話題が見つからずギクシャクしている (なんか話題ないかな〜。さつきの好きなこととか、食べ物とか・・・) 淳平が悩んでいるとさつきから話しかけてきた 「真中はやっぱ将来映画監督になるんだよね?」 「えっ!?」 突然の質問に淳平はビックリして足を止めた (なんだよ・・。いきなり) さつきも足を止め、話続ける 「だってさ、私にはそういう『夢』とか『将来の目標』とかがないんだもん」 「東城さんは小説家、つかさちゃんはパティシエ。真中は映画監督かなって・・・?」 さつきは歩き始めたが淳平はまだその場に立ち尽くしていた 「真中!早く帰ろうよ!おいてっちゃうよw」 さつきの言葉で淳平はようやく歩き始めた さつきはさらに続けた 「私、みんなが羨ましいの。夢に向かって頑張るって何かかっこいいじゃない!私なんてそんなものないから、ただ毎日を無駄に過ごしてるだけじゃない?」 淳平は黙って話を聞いていたが、初めて口を開いた 「そんなことないよ。確かに俺は映画監督になりたい。そのために毎日頑張ってるさ。でも・・・・・・・・」 「でも、さつきはそれでいいんだよ」 「は?」 淳平の意味不明な言葉にさつきは思わず口をぽかんと開けてしまった 「夢が無いなら、今から見つければいいじゃないか!夢を見つけるために頑張るのも俺はかっこいいと思うよ。だから、さつきの生活が無駄だなんて言うなよ」 「それにさ、さつきにはみんながいるじゃん?もちろん俺だっているし・・・。その・・変な意味じゃないけどw俺たちと過ごしている『今』は無駄じゃないだろ?」 淳平は言ってしまってから後悔した 大草や天地ならともかく、自分がこんなくさい台詞、似合わないと思ったのだろう さつきはさっきからずっと俯いている (やっぱさっきの台詞・・・失敗だったのかぁ〜?) すると、さつきの顔の下のアスファルトに一滴の滴がこぼれた ポツリポツリ とそれは大粒の涙に変わっていった 「さつき!?」 「あり・・・が・・・と」 「へ?」 「真中のおかげでなんか元気出てきちゃった!私、自分の夢見つけるために頑張る!真中も映画監督目指して頑張ってね!」 「お、おう!」 「じゃ、明日また学校で☆」 さつきはそう言うと、自分の家の方角に駆け出していった 「・・・じゃあな」 淳平が呟いた時には、さつきはもう見えなくなっていた (さつきが元気になったくれて良かった。俺も夢に向かって頑張んなきゃな!) 淳平は心に何かを決心しゆっくりと自宅へと向かっていった その決心は目に見えるものではないが、確実に『真中淳平』を大きくしていた つづく [No.233] 2006/11/04(Sat) 22:30:26 |