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all 二心 プロローグ - クロ - 2006/11/04(Sat) 16:29:22 [No.231]
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二心 8 (No.247 への返信) - クロ

二心 8


「もしもし・・・」


ついに淳平が喋りだした!(もしもしだけど・・・w)


「もしもしぃ〜!つかさぁ!あたしぃ〜〜〜♪」


トモコはなぜかハイテンションだった


そしてそのテンションのまま淳平に質問をした


「あんたなんで学校来ないのよ?今日は午前中ずっと自習なのよ!先生達がみんなでどっか消えた♪」


「先生がいなくなる」というのは聊か意味不明だが、トモコのテンションの高さの理由はこれのようだ


「ちょ、ちょっとお腹が痛くてさ・・・」


淳平が答える


「大丈夫!?あたし、学校抜け出してお見舞いに行ってあげよっか?」


「何言ってんの!見つかったら退学だぞ!」


「フフ・・冗談よ、冗談♪」


「もう、トモコったら!」


淳平は意外と普通に会話をしていた


トモコも気づいていないくらい、つかさに似ていたのだ


まぁ、声はつかさなのだから喋り方さえ真似すれば電話くらいは誤魔化せるだろう


(淳平くん、すごい!ほんとのあたしみたいだなぁ)


つかさはそう思いながら淳平を見つめていた


唯も『ボケーッ』として電話のやり取りを聞いていた


数分間話したあと、淳平は電話を切った


「・・・ふぅ〜」


ため息をつきながらつかさに携帯を返した


「はい」


つかさは何も言わず携帯を受け取った


いや、言えなかったのだ


自分が想像していたことをはるかに上回るテクニックで話していた淳平にビックリして


なにしろ電話の相手はあのトモコなのだから、驚きも2倍だった

























3人は近くのファミレスに来ていた


淳平とつかさが昼食を食べ終え、まったりしているすぐ横で、唯はチョコレートパフェを食べていた


「ん〜♪ここのパフェ美味しい〜」


そしてさらに


「次、いちごパフェ〜〜〜〜!!!」


つかさは唯の胃袋に驚いていたがあえて何も言わなかった


「唯ちゃん、よく食べるね」


つかさ口調で言った淳平だったが、内心は





(唯め!誰がそのパフェ代を払うと思ってるんだよ!はぁ、俺今月ピンチなのに・・・)


しょぼくれてると、淳平にいい考えが浮かんできた


それは―――――――――――










「淳平くん、もちろんおごってくれるんだよね?」


そう、唯のパフェ代はおろか、昼食代もろともつかさに払わせようと思ったのである


「えぇ!?」


つかさはつい大声をあげ、立ち上がってしまった


近くの客がこちらを見る


つかさは恥ずかしそうにゆっくりと席についた


「まさか、女の子におごらせるつもり?」


これは、以前2人がデートしたときに淳平がつかさに言われた言葉だ


淳平の財布にはそのときの食事代を払えるか払えないかくらいのお金しか入っていなかった


それをつかさに打ち明けたら、この言葉を言われたのだった


「じゃぁ、せめて割り勘で・・・・」


淳平の言葉に対し、つかさはシカトして店を出て行ってしまった


結局淳平は財布の中身を空っぽにして店を出たのだった





















淳平にはそのときのデートの記憶が頭に蘇り、つかさにも同じ事をしてやろうと思ったのだ


淳平の顔には不気味な笑みが浮かんでいた




つかさはしばらく考えていた


(う〜〜ん・・・どうしよう・・・。あたしも今あんまお金ないし。淳平くんめ!)


その時、唯が急に立ち上がった


「ちょ、ちょっとトイレ・・・・・」


そう呟いた後ダッシュでトイレに向かった








2人の座っている席からは沈黙が流れた


つかさはずっと考えていたが、不意にある考えが浮かんだ


そして、ゆっくりと淳平の方に顔を近づけた


「ど、どうしたの?」


淳平が尋ねると、つかさは淳平の耳元であることを囁いた


それは、悪魔のささやきだった












「ふーーー!すっきりしたぁ♪」


唯がトイレから戻ってくると、不思議な光景が見えた


淳平がしょんぼりとテーブルに顔を伏せ、その向かい側でつかさが得意げに腕組をしていたのだった


もちろん、外見だけではしょんぼりしているのはつかさで、腕組をしているのは淳平だが・・・・・・・


しかし、唯は気にせずに2人に話しかけた


「そろそろかえろっ!」


つかさはニヤリとしながら立ち上がり、店を出た


最後に捨てゼリフを穿きながら


「じゃぁ、ご馳走様、西野♪」


「・・・・・・・・・はい・・・・・・・・・・」


結局今回も淳平の財布が空になり、家に帰ることになった


(・・くそぉ・・・西野にあのことしられちゃったか〜・・・)

(まぁ、同じ部屋で生活してるんだったらいずれはばれるとは思っていたが、まさか1日でばれるとは・・・・)

(恐るべし、西野つかさ!!!)



つかさに対し、少し恐怖感を抱いた淳平であった

















明日からはいよいよ学校に行く


お互い、今まで生活していた学校ではない


淳平は女子しかいない桜海学園に


つかさは知り合いがたくさんいる泉坂中学校に










2人の期待と不安は複雑に絡み合い、今、運命の歯車がゆっくりと動き出そうとしていた




つづく


[No.249] 2006/11/13(Mon) 23:51:19

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