Re: 【試験投稿】Gift To...第3話 (No.2 への返信) - ねぎ@管理人  |
第三話『 新しい恋!? 』
今日は東城の家に映研部が集まっている。
先日、真中の家で一通り映像を見たので、今日はどのシーンを採用しようかを決めるのを、東城の家でやろうということになった。
というのも、東城が毎回真中の家に集まるのでは迷惑がかかってしまうと思い、
「アタシの家でよかったらどうぞ!弟がいるけど、みんなに会いたがってるし。」
と気を利かしてくれたのだ。
今回のメンバーは真中・外村・東城・美鈴の4人だ。さつきとつかさはバイト。小宮山は田舎に帰っていて不参加。
東城の部屋にはテレビがないので、リビングを借りて4人は作業を行っていた。
「あの〜〜、東城?」
「何?真中くん」
真中の恐る恐るの質問に、普通に聞き返す東城。
「さっきから、凄い視線を感じるんですけど・・・」
「え?」
先ほどから、東城の弟らしき男が居間の入り口煮よりかかって真中達の様子を伺っているのだ。
「あ!ごめんなさい!ご挨拶がまだたったわ!弟なの!!」
「へ?弟さん??」
「ど〜も、はじめまして〜正太郎っス!」
めんどくさそうにのそのそと入ってきたその顔は、紛れもなく美形!
『この姉にしてこの弟ありかよ!!』
一同が同じ気持ちになったに違いない。
「なあ、姉ちゃん。」
「何?」
「真中ってのどいつ?」
ふてぶてしくそういいながらも視線は真中の方を捉えていた。
「ま、真中先輩でしょ!ごめんね、真中くん」
「いいんだよ、気にしてないし・・・(てめぇ〜、東城の弟じゃなかったら張った押してやる!)」
「へ〜、あんたが真中先輩ね〜?」
「???」
正太郎は真中の顔をジロジロと見回した。
「ちょっと、どうしたの?」
さすがの東城も正太郎の態度に少し気が気でない様子だ。
「いや、何ね。姉ちゃんの気になる男ってどんなヤツなのかな〜〜って思ってさ!!」
「「「「!!!!」」」」
「な、何いってんのよ!この子は!!もう、ごめんなさい、真中くん。本当、今言ったこと気にしないで!」
「うん、俺はその・・・(気にならないわけないだろ〜、東城〜〜)」
「(なかなかいい勘してるんじゃないの?)」
「(ねぇ、アタシもそう思う。だって兄貴がいるのに真中先輩の方を見ながらどの人?っていってたもんね!)」
外村兄妹の討論が始まった。
「さ〜ってと、俺は部屋に戻るかな。」
「あれ?一緒に見ればいいのに。」
美鈴が声をかけると、
「ん〜、だってさ。断片的に見せられても、俺は作り手じゃないから先のストーリーなんてわからね〜し!」
もっとものご意見だ。
「んじゃ、これからもよろしく〜。真中せ・ん・ぱ・い!!」
「あ、はい!よろしくお願いします」
何故かかしこまる真中であった。
「ごめんね、真中くん。嫌な気分にさせちゃって」
「いいんだよ、気にしてね〜し!さ、早く始めて、いい映画にしようぜ!」
「うん!」
「(ねぇ、兄貴はどっちだと思う?つかさ先輩かな?)」
「(いやいや、わからね〜ぞ。何せ真中は眼鏡時代の東城に恋した持ち主だからな・・・)」
外村兄妹の討論は続いていた。
「あの〜、聞こえてるんですけど〜〜」
真中の声に、二人揃って
「「あら、失礼!!」」
当の東城はすでに顔を赤くしてうつむいてしまっていた。
時間は進み、各シーンでどのカットを使用するかが着々と決まっていった。原作者の東城の意見はもちろん参考になるのだが、ここで力を発揮したのは美鈴であった。
作品を、客観的に見つめてどのカットが最適かを的確に指摘してきたのだ。普段から、映画に対する評論は素晴らしいものがあったが、これには真中も素直に感心していた。
外村兄は各シーンでCG処理をする個所を真中と話し合って決めていた。
「やっぱ、ここさ。後ろの背景を少しぼやかして明るめにしたいんだよね・・・」
「でも、そうすると、たぶんこの表情が読み取りにくくなるんじゃないかな?一応やって見るけど・・・」
・
・
・
「それにしても、つかさちゃんっていい表情してるよな〜。これって絶対恋してるって顔だよな」
外村の言葉に声を詰まらせる真中
(!?やっぱり西野、俺のことを今でも・・・好き!?)
「しかも、相手は年上と見たね!じゃなきゃ、こんないい艶のある表情出せないよ!!」
「え?でも、ほら、同い年って可能性もあるし・・・」
(まさか、西野に誰か好きな人が・・・)
「ん〜ど〜かな〜??で、何で真中、そんなにムキになるの??」
外村はニヤニヤと笑いながら真中を見ると、すぐにノートパソコンに眼を向けなおした。
作業は着々と進み、真中がノートに必要なシーン・カット・CG処理などを書き写しているときであった。
「ピンポーン!」
「あら?誰かしら?」
東城は玄関に向かって歩いていった。
ガチャ
「こんにちはーーー!!」
「あら?唯ちゃん!!」
「へへへ!今、そこの友達の家に遊びに来てたの!じゅんぺーから聞いてたから東城さんの所にも遊びに来ちゃった!」
「ふふ、相変わらず元気ね!どうぞ、あがって」
「おっじゃましま〜〜す!!」
「な、なんだ、唯かよ!」
「なんだとは、なんだ!!唯だ!悪いか!!」
「悪かね〜けど、何で東城の家に?」
「じゅんぺーだけに楽しい思いはさせないぞ!唯も仲間に入るの!!」
「あ、いいね〜そのプク〜とした表情!!」
外村はおもむろに写真をとり始めた。
「でも、残念でした。今日の作業はもう終わっちゃった!後はつなぎ合わせだけなの」
「ほえ?そうなの??」
唯がすっとんきょうな声を出したその時だ。
「っんだよ〜!さっきからギャーギャーうるせーなーー!!」
正太郎がやってきた。
「(てめ〜が一番うるせぇ〜んじゃね〜か!)」
真中がぶつぶつ言ってると
「あ?ったく、頼むぜ〜、せっかく家でのんびりできると思ったの・・・に・・・・」
正太郎の声が小さくなって、そして、止まった。
「「「「????」」」」
正太郎はジ〜っとある方向を見て動きが止まっている。その先には・・・
唯だ!
「ん?なんだ?お前は!!アタシの顔になんかついてるか??」
唯は正太郎に話し掛けた。
「い、いや、何もついてないです。俺、じゃなくて僕、東城綾の弟の正太郎です!いつも姉ちゃん、じゃなくって姉がお世話になってます!」
「ん?弟さん??いくつなの?」
「高一です!」
「へ〜、じゃあ唯と同じだ!よろしく!!」
そういって無邪気に手を差し出した。
「よ、よろしくです!!」
握手をする二人。
その光景をみていた4人は
「し、しんじられん!さっきまでの悪態は何処に行ったんだ!?」
「うそみたい、正太郎が女の子に、しかも自分から興味を示すなんて!!」
「へ〜〜、弟くんの好みは・・・なるほどね〜」
「あらあら、大変!これじゃあ、ますますこの甲斐性なしが振り回されちゃう!」
それぞれ、勝手に独り言をつぶやいていた・・・
真中達が帰ろうとした時であった。
「ま、真中せんぱい!」
弟だ。突然の態度の変貌に驚きながらも
「ん?何??」
「これからもよろしくお願いします!!」
真中と唯の兄妹のような関係の説明を受けた正太郎は、真中に対し、礼儀をつくし始めたのであった。
「ああ、こちらこそ、よろしく!それじゃあ!東城、今日はありがとう!!」
「ううん、なんか変な風になっちゃったけど、弟のこと、よろしくしてあげてくれる?」
「あたりまえだよ!(だって東城のおとうとだもんな!!)」
「ありがとうございます!姉ちゃん!真中せんぱいっていい人だな!」
「(調子良すぎだ、このやろ〜〜)」
「東城先輩、さようなら」
「うん、みんな気をつけて!」
「じゃあ、俺達ここで!真中に言われたCG処理、明日から早速はじめるよ!」
「ああ、頼むよ。それじゃあ、また」
「バイバイ、唯ちゃん!」
「うん、バイバイ!!」
外村たちと別れた真中と唯はマンションに向かって歩いていた。
「東城さんの弟さんって同い年には見えないな〜。なんかじゅんぺーより年上みたい!」
「うるっせーっての!俺だってお前があいつと同い年には見えね〜よ!どうみたってお前中学・・・」
「言うなー!!」
ドカっ!!
不意に唯から蹴りを食らった真中。
「淳平はいつまでも唯を子ども扱いして!唯はもう立派な大人なんだから!!」
「へ??」
唯の言葉に一瞬とまどう真中。確かにこなだの旅館の時もそうだったが、ここ数日の唯は確かに女っぽさが出てきている。
あの夜も、理性がなくなっていたら危なかったところだ。
「ねえ、じゅんぺー。あれってつかさ先輩じゃない?」
見ると、つかさが真中たちの前方の道を横切って行った。
「きっとバイトの帰りだな!」
「ねえ、一緒に帰ろうよ!」
「うん、そうだな!追いかけよう!!」
二人は道を走り、つかさが通った道路を曲がった。
「西野!!・・・」
その時、ちょうど一台のクルマが来て、つかさの傍でクラクションを鳴らしていた。淳平の声はその音でかき消されていた。
「はにゃ?どうしたんだ淳平?」
淳平はなぜか動けなかった・・・
後ろから見てもわかる。運転してるのは男の人だ。
「淳平、どうしたの?はやくつかさ先輩のところに行こうよ!」
唯がせかす。
でも、真中は足を前に出せなかった。
(西野が笑っている・・・。誰だろう・・・?凄いいい表情してるな・・・。あんな顔、俺は見たことあったかな・・・)
「ねえってば、じゅ〜んぺい!!」
(そうだ、見たことあるな・・・ あの時だ・・・
『君の姿勢があまりにも真剣だから・・・それにもしかしたら あたし キミのこと・・・』
そういえば、今日も見たよな・・・)
「じゅんぺい・・・?どうしたの??」
真中の異変に気づいた唯。
真中の目は、ずっとつかさ(達)の方に向いていた。
唯は慌ててつかさの方に目をやった。
嬉しそうにテレ笑いを浮かべたつかさは、止まっていたクルマに乗り込み、そのまま二人を残して走り去っていった・・・
[No.3] 2005/07/04(Mon) 13:08:46 |